ワルシャワでスリ・置き引きが特に多いのは「空港から中央駅・旧市街への移動中」です。在ポーランド日本国大使館「安全の手引き」(令和8年4月版)も外務省の安全対策基礎データも、ワルシャワ・ショパン空港〜ワルシャワ中央駅〜旧市街を結ぶ市バス内でのスリ被害を共通して名指ししています。「降りる瞬間にすれ違いざまに財布を抜き取られる」乗降口スリ、観光客向け飲食店・長距離列車・ホテルビュッフェの3大置き引きパターンまで、大使館がそのまま手口を文章化している国です。
Travel Alert 01
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ワルシャワのスリ・置き引きの全体像
ポーランドにおける主要な犯罪被害は、スリや置引きといった窃盗です。2020年以降、在留邦人や旅行者から一年あたり数件の犯罪被害の情報が寄せられており、そのほとんどが貴重品の窃盗被害です。
大使館「安全の手引き」が冒頭で書く一文。発生場所は5つに整理されています。
・観光客向けの飲食店、長距離列車(隣の椅子や背後等目が届かない場所に鞄を置いた際の置引き) ・ホテル(客室に放置した貴重品の置引き) ・主要都市の市バス、トラム、地下鉄内(ワルシャワでは、観光客が乗車するワルシャワ・ショパン空港、ワルシャワ中央駅又は旧市街に接続するバス等でスリ被害が発生する傾向) ・旧市街等の観光地、ショッピングモール(混雑した場所におけるスリ) ・深夜の繁華街や人気のない場所での強盗
これがワルシャワのスリ・置き引きマップです。観光客が必ず通るルートが全部入っているのがこの国の難しさです。
ホットスポット1: 空港〜中央駅〜旧市街の市バス
ワルシャワで最も具体的にスリ警告が出ているのが、観光客の主要動脈。
ワルシャワでは、観光客が乗車するワルシャワ・ショパン空港、ワルシャワ中央駅又は旧市街に接続するバス等でスリ被害が発生する傾向
外務省の基礎データはさらに踏み込んで具体的な路線を書いています。
イ 市バスならびに市内中央部を運行する地下鉄およびトラム内でのスリ(ワルシャワでは、ワルシャワ・ショパン空港〜ワルシャワ中央駅〜旧市街を運行する市バス内で被害が頻発)
ショパン空港から市内に向かう市バス(175番が観光客の主要ライン)、中央駅周辺の路線、旧市街アクセス線――この3区間がワルシャワのスリ三大ライン。空港に着いてバスに乗った瞬間からターゲット圏内に入ります。
Travel Alert 02
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ホットスポット2: 列車・トラム・地下鉄の乗降口
ア 列車乗降口でのスリ(狭い出入口ですれ違いざまに財布を抜き取られる)
外務省のこの一文は手口がそのまま書かれています。狭い出入口で人がぶつかり合う瞬間、すれ違いざまにポケットの財布やスマホが抜かれる。トラム・地下鉄でも同じです。乗降口は財布・スマホを必ずポケットの内側か体の前にあるバッグの内ポケットに入れる――これが鉄則です。
ドアが閉まる瞬間にスマホをひったくられる手口(プラットホーム外から手を伸ばす)も、欧州共通の警告パターンです。
ホットスポット3: 観光客向け飲食店・カフェの置き引き
観光客向けの飲食店、長距離列車(隣の椅子や背後等目が届かない場所に鞄を置いた際の置引き)
ホテル等でビュッフェ形式の食事をする際は、バッグを椅子やテーブルに置いたまま食べ物を取りに行かない。グループで食事をする際は、バッグを椅子やテーブルに置いたまま一斉に食事を取りに行かず、誰かが席に残るようにする。
旧市街・新世界通り・憲法広場の観光客向けカフェがホットスポット。テラス席の隣の椅子にバッグをかける、足元に置く、テーブルの上にスマホを置きっぱなしにする――全部アウトです。グループで一斉に料理を取りに行かない、というところまで大使館が書く具体性です。
ホットスポット4: 長距離列車(ワルシャワ⇔クラクフ・グダンスク)
PKP Intercity の特急(ペンドリーノ EIP / EIC)はワルシャワを起点にクラクフ・グダンスク・ポズナン・ヴロツワフを結ぶ観光客の主要動脈。「目が届かない場所に鞄を置いた際の置引き」が大使館警告に直接出ています。
電車やバス等に乗る際は、網棚や荷物置き場など死角となる場所に貴重品の入ったバッグ等を置かない。
スーツケースを座席後方の荷物棚に置く、トイレに行く間に隣席に貴重品の入ったバッグを残す――これがやられるパターン。スーツケースは座席横の足元に、貴重品は膝の上か体の前のバッグに、というのが大使館推奨です。
Travel Alert 03
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ホットスポット5: ホテル
ホテルの客室内に貴重品を放置せず、常に携行するか、金庫に保管する。
ホテル客室の置き引きが大使館警告に並んでいる、というのは見落としがちなポイント。ハウスキーピングのタイミング、ルームキー紛失からの侵入、内部関与など複数のルートがあります。金庫がない部屋では携行が原則。これは値段の高い・安いに関係しません。
大使館・外務省共通の対策一覧
・支払いを終えたらその場で財布をしまい、財布を手に持ったまま店の外に出るなどお金を持っていることを周囲の人に知られるような行動は取らない。 ・現金、クレジットカード、身分証明書などの貴重品は、頑丈なカバンや洋服の内ポケットに分散して携行する。 ・カバンは開口部を内側にし、車道や自転車道の反対側に持つ。貴重品はチャックをしたままにするなど外から手を差し込んで取りやすい場所には保管しない。 ・ヘッドフォンで音楽を聴いたり、スマートフォンを操作したりしながらの歩行は、犯行の隙を与えることになるので避ける。 ・犯罪被害に遭った場合に備え、パスポートのコピー、クレジットカード番号、ホテルや友人宅、日本大使館などの連絡先、海外旅行傷害保険の契約番号等必要と思われる事項を控えておく。
特に最後の「事前に控えておく」は重要。盗難後のカード停止・パスポート再発給の手続きでこれがあるかないかで所要時間が桁違いに変わります。
統計の文脈
ポーランド全体で2025年の窃盗認知件数は 82,570件、前年比 -10.5%。長期的に減少傾向にあって、強盗・侵入盗・車両窃盗もすべて減少しています(在ポーランド大使館「安全の手引き」p.3、Q3Q4治安統計)。それでも年間8万件超で、邦人被害も毎年数件出ているスケール感です。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
盗難に遭ったらどうするか
大使館の手順はシンプルに3段階です。
ステップ1: カード会社・銀行に即連絡
- ただちにクレジットカード会社・銀行に連絡をとり、カードを停止する。
主要カード会社の海外緊急連絡先(VISA / Mastercard / Diners / AMEX / JCB / UC)はクレカ裏面に記載がありますが、出発前にスマホのメモにバックアップしておくのが安全。事前に控えていれば数分でカード停止できます。
ステップ2: 警察署で被害届 → 受理証明書
- 速やかに最寄りの警察に被害届を行う。
被害届受理証明書(zaświadczenie)はパスポート再発給と保険請求の両方に必須。警察署の連絡先は大使館領事部のページに主要都市分が掲載されています。
ステップ3: パスポート紛失なら大使館領事部へ
- 旅券の盗難紛失時や暴行被害に遭った場合など、当館の支援が必要な場合は速やかにご連絡下さい。
電話番号:22-696-5005(月〜金 9:00 – 12:30 13:30 - 17:00) 閉館時の緊急連絡先:当館代表電話22-696-5000(緊急連絡担当者に自動転送されます)
パスポート再発給に必要なのは4点セット。
- 紛失一般旅券等届出書(大使館に備え付けのものを使用)
- 写真(縦4.5cm×横3.5cm)1葉
- 被害届受理証明書(警察・消防発行のもの)
- 6か月以内に発行の戸籍謄本
パスポート再発給は約1か月かかる
現在、パスポートは日本国内で作成されるため、申請から交付まで1か月程度を要します。旅行中にパスポート を盗難された場合、多くは帰国のための渡航書で日本へ帰国することとなり、旅行中断を余儀なくされることもあります。
つまりパスポート盗難=旅行打ち切りで帰国が現実的な選択肢、ということ。「帰国のための渡航書」は紛失届出書・写真・戸籍謄本(または運転免許証等の身分証明書)と航空券で発行されます。
緊急の現金が必要な場合
(1)クレジットカード会社からの緊急キャッシングサービス (2)クレジットカードの緊急発行 (3)国際送金サービス(Western Union 等)
トラベレックス・大黒屋を経由したウエスタンユニオン国際送金が最も早いオプションです。
安全対策まとめ
- 空港からのバスではバッグを前に。リュックは前に背負うか、貴重品は内ポケットへ
- 乗降口・ドアが閉まる瞬間は財布・スマホをポケットから手放さない
- カフェのテラス・観光客向け飲食店ではバッグを身につけたまま。隣席・足元・テーブル上はNG
- 長距離列車の網棚・荷物棚には貴重品の入ったバッグを置かない。スーツケースは足元
- ホテル客室では金庫に貴重品、なければ携行
- 歩きスマホ・歩きながら音楽は避ける(隙を与える)
- 出発前にカード会社の海外緊急連絡先・パスポートコピー・保険契約番号をメモに
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
緊急時の連絡先
| 機関 | 電話番号 |
|---|---|
| 警察(Policja) | 997 |
| 救急(Pogotowie Ratunkowe) | 999 |
| 消防(Straż Pożarna) | 998 |
| 欧州共通緊急 | 112 |
| 在ポーランド日本国大使館 代表 | +48-22-696-5000 |
| 大使館領事部 | +48-22-696-5005 |
大使館は ul. Szwoleżerów 8, 00-464 Warszawa。窓口は平日9:00〜12:30、13:30〜17:00(土日祝休み)。
よくある質問
ワルシャワでスリが特に多いのはどこですか?
在ポーランド大使館「安全の手引き」(令和8年4月版)と外務省安全対策基礎データが共通して名指しするのは、ワルシャワ・ショパン空港〜ワルシャワ中央駅〜旧市街を運行する市バス内、列車乗降口、観光客向け飲食店、長距離列車、ホテルビュッフェの5箇所です。
ホテルの客室に貴重品を置いて出かけても大丈夫ですか?
大使館は「ホテルの客室内に貴重品を放置せず、常に携行するか、金庫に保管する」と明記しています。「客室に放置した貴重品の置引き」が大使館の警告対象に並んでいるので、金庫がなければ携行が原則です。
盗難に遭ったらまず何をすればいいですか?
大使館の手順は ①カード会社・銀行に連絡してカード停止 → ②最寄り警察署で被害届を出して受理証明書を入手 → ③パスポート紛失なら大使館領事部(+48-22-696-5005)に連絡、です。受理証明書はパスポート再発給と保険請求の両方に必要です。