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グアテマラの治安 殺人多発と邦人殺害被害【2026】

グアテマラの治安や危険エリア、トラブル、医療費を、外務省と在グアテマラ日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

グアテマラはマヤ文明遺跡(ティカル)と植民地時代の街並み(アンティグア)で日本人にも人気の中米国ですが、外務省と在グアテマラ日本国大使館のデータは率直に「殺人事件をはじめ強盗・恐喝等の犯罪が多発」「治安は依然として深刻な状況」と書いています。2024年の殺人は2,869件、首都グアテマラシティだけで570件。バイク2人組の銃強盗が最頻出で、邦人の殺害事件も2018年・2012年に発生。アンティグアやティカルへ向かう前に、現実を押さえてください。

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危険レベル

外務省の危険情報(2026年4月時点)。

  • ペテン県のメキシコ・ベリーズ国境地帯 — レベル2:不要不急の渡航中止
  • その他の地域(首都・アンティグア・ティカル含む) — レベル1:十分注意

ティカル遺跡があるペテン県は北部国境付近がレベル2。観光ルート(フローレス〜ティカル)はレベル1ですが、メキシコとの陸路国境付近では麻薬組織の活動が確認されており、フローレス〜グアテマラシティ間の長距離バスが銃撃された事例が大使館に記録されています。

治安の全体像 --- 2024年殺人2,869件、首都に集中

外務省の安全対策基礎データ。

グアテマラでは、殺人事件をはじめ強盗・恐喝等の犯罪が多発しています。国家文民警察(PNC)によると、2024年の殺人事件は2,869件であり、これは前年比でほぼ横ばいの状況であり、治安は依然として深刻な状況にあります。 特に、国内地域別の殺人発生率はグアテマラ県が圧倒的に多く全体の約45%を占めており、その他強盗事件の発生率についても同県が全体の約半数を占めています。

殺人事件、強盗事件共に、早朝・夜間の人通りの少ない路上のみならず、昼間のレストラン、車通りの多い路上、渋滞中の車両等、時間や場所に関わらず多発しています。

大使館の手引き(2025年2月)も同じ整理。

首都があるグアテマラ県が最も多く、次いで首都の南側に隣接するエスクイントラ県、当国北部のペテン県と続きます。その中で特に多くの犯罪が発生している地域は、グアテマラ県グアテマラ市、同ミスコ市およびビジャ・ヌエバ市、エスクイントラ県エスクイントラ市です。同地域では殺人・強盗・スリ・ひったくり・女性への暴行等が頻発していますので行動には十分注意してください。

2024年の数字を首都に絞ると、

  • 殺人 570件(前年比 14件減少)
  • 誘拐 3件(前年比 1件減少)
  • 行方不明 233件(前年比 25件増加)

「行方不明」が誘拐・人身取引の被害者を含む可能性が排除できない、と大使館が書いている点に注意。

バイク2人組の銃強盗 --- 最頻出手口

特にバイクに乗った2人組が、歩行者や渋滞中の車両に接近し、銃を使用して強盗をするという手口が今もなお多く発生しています。また、スマートフォンを使用しながら移動、待ち合わせをしている際に強盗被害にあう事件も発生しています。

大使館の手引きは2024年の邦人事例を記録しています。

2024年、グアテマラ県グアテマラ市内において、車通りの多い道路沿いの歩道を歩いていたところ、バイクに乗った2人組に突然銃を突きつけられたため、当該邦人はスマートフォンを差し出し、その後両手を挙げて無抵抗な姿勢を示したところ、犯人たちはそれ以上何もせずに逃走する事件が発生しています。

「スマートフォンを差し出し、両手を挙げて無抵抗の姿勢」を取って助かった事例。抵抗しないが大使館の絶対指示です。

絶対に抵抗をしないでください。 銃器を持った強盗が頻発しており、安易に発砲する場合が多いので、生命を第一に考え、要求には素直に応じ、絶対抵抗しないようにしてください。

具体策として大使館は「ダミー財布の携行」を推奨しています。

クレジットカードや多額の現金等を入れた財布とは別の財布を準備して、財布ごと渡せるようにしておくと被害を最小限にとどめられます。 その際に犯人の顔を見てはいけません。また、金目のものを何も所持していない場合、逆上して発砲するケースもありますので、200ケツァル程度(約4,000円)の現金を用意し、常に持ち歩くようにしておいたほうが良いでしょう。

ダミー財布に200ケツァル(約4,000円)を入れて常時携行。何も持っていないと逆上される、というのが現地の現実です。詳しくはグアテマラシティのバイク強盗・睡眠薬強盗対策へ。

邦人殺害事件 --- 2018年と2012年

過去の邦人被害で命を落とした事例が2件あります。

2018年、当国北部ペテン県において、未明に邦人女性2名が住んでいた戸建て住宅に何者かが押し入り、就寝中の両2名がこぶし大の岩で殴打される事件が発生しました。この事件で1名が亡くなり、もう1名も頭蓋骨を骨折する大けがを負いました。本事件では、住宅内を荒らされた形跡がなく、両名への暴行の跡も無かったことから、捜査関係者らは被害者を殺害することが目的だった可能性が高いとしています。

2012年、グアテマラ県ビジャカナレス市で在留邦人が現金自動払機(ATM)で現金を引き出した後、車で移動を追跡され、停車したところを拳銃で殺害された事件が発生しています。

ATMで現金を引き出した後、車で追跡されて停車地点で殺害された事例があると考えると、ATMの使い方は慎重になるべきです。屋外ATMは絶対に使わない、引き出した直後に長距離移動しない、追跡されている気配があれば警察署や明るい商業施設に逃げ込む、を徹底してください。

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二等バス(カミオネタ)は使わない、流しタクシーも禁止

公共交通の選び方が命に直結します。

二等バス禁止

「カミオネタ」と呼ばれる二等バスは利用しないでください。日常的にバス車内では、犯罪が頻発しています。 特に、夜間および早朝の便や頻繁に停車し乗降客が多い便では、強盗やスリが多く、また、眠っている間や、知らぬ間にカバンを切られて貴重品を盗まれるケースが発生しています。 さらに、犯罪集団によるバス運転手・車掌殺害事件が頻発しています。犯罪集団は、バス運転手からみかじめ料をゆすりとり、拒否した場合は殺し屋を雇って殺害します。(2019年1月、首都においてバスへの恐喝目的で手製小型爆弾を使用した事件が発生。犯人のほかバスの乗客6名が同爆弾爆発により負傷しています。)

「カミオネタ」は退役した米国スクールバスを派手に塗装した二等バスのこと。観光客が「グアテマラらしい」と乗りたがるが、大使館の明示禁止対象です。

流しタクシー禁止

「タクシー・ブランコ」(流しのタクシー)は利用しないでください。流しのタクシーでは、みかじめ料をめぐる襲撃で同乗者も殺害されるケースがあります。 そのため、セキュリティ対策が整っている大きなホテルに所属しているタクシー、または料金メーターを設置している無線タクシー(電話〔国内〕2470-1515または1766。車体は黄色または緑色)を利用してください。

Uber等の配車アプリは使えるが要注意

非常に便利なアプリであり、多くの方々が利用していますが、利用時間帯、人数、乗車場所等に十分注意してください。 さらに、車両の現在位置確認のため携帯電話を見ながら待機している際に、強盗被害に遭う事例が発生していますので、周囲への警戒を怠らないでください。(首都において、タクシー配車アプリを通じて車両待機をしていた邦人女性が2人組に襲われ、携帯電話を奪われる事件が発生しています)

詳しくはグアテマラシティのタクシー・交通トラブル対策へ。

国内長距離移動

信頼のおける旅行会社等のシャトルバスまたは「プルマン」と呼ばれる一等バスを利用してください。 夜間および早朝の移動は避け、車内では居眠りをしない(夜間および早朝の便は交通量の少ない時間帯であるため、強盗団に襲われる確率が高い)。 なお、世界遺産ティカルの最寄都市であるフローレス〜グアテマラ・シティ間は、バスへの襲撃も発生しているため、航空便の利用を推奨します(2019年1月、フローレス発グアテマラ行のバス「プルマン」がペテン県サンタエレナ市近郊で銃撃され、乗客6名が負傷しました。また、2019年12月ペテン県フローレス市から首都に向かう長距離バスが衝突事故を起こし、20名死亡の事故が発生しています)。

ティカルへはフライトで行くのが大使館の推奨です。陸路バスは銃撃事件・大規模事故の前例がある。

麻薬は20年禁固刑・保釈なし

旅行者がうっかり踏むと人生が終わる。

麻薬類を所持、使用、売買した場合は、20年以下の禁固刑に処せられます。グアテマラでは麻薬関係の犯罪には保釈制度はありません。最近では、外国人旅行者が観光地において、麻薬類の使用、売買等を行っているとの情報もありますが、興味本位でこれに手を出すような軽率な行動は絶対に避けてください。特にメキシコとの国境に近い地域などでは麻薬組織の活発な活動が確認されており、要注意です。

保釈制度がない=逮捕されたら判決まで拘置される。観光地(アンティグア・パナハチェル等)で「ちょっとなら」の誘いに乗らないことが鉄則です。

睡眠薬強盗 --- 観光地・バス・タクシー内で発生

見知らぬ人から勧められた飲食物を不用意に口にしてはいけません。旅行者などに親しげに話しかけ、睡眠薬を混入した飲食物を与え、意識を失った隙に金品を強奪する睡眠薬強盗が観光地やバス・タクシー内で発生しています。このような犯罪に使用される薬は強力で、後遺症が残る、あるいは死に至る場合もありますので、十分注意が必要です。

「死に至る場合もある」と書かれている。親しげな見知らぬ人の飲食物は何があっても口にしないこと。詳しくはグアテマラシティのバイク強盗・睡眠薬強盗対策へ。

闇両替・査証延長代行は違法

観光客が引っかかる罠が2つ。

首都第1区周辺や国境近くでは、外国人に対する闇両替の誘いがありますが、闇両替は禁止されています。また、両替のために別の場所に案内され、強盗に遭った例もありますので、闇両替には絶対に関わらず、両替はホテルや銀行で行うようにしてください。

「観光査証の延長を代行します」などと謳った広告は違法業者のものです。この違法な業者を利用したために当局から出国禁止処分を科され、何年間もグアテマラから出国できなくなった事例があります。 査証の延長は、CA-4(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア)以外の国へ一度出国するか、首都にある移民庁で延長申請(1回のみ有効)をするか以外に方法はありません。

「グアテマラから何年も出国できなくなる」と書かれている重さに注意。

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酒類販売・公共飲酒の罰金

深夜1時から朝6時まで、以下2点が禁止されています。 ・飲食店等の商業施設(ホテル、レストラン、バー、ディスコ等)における酒類の販売及び飲酒 ・販売店等の商業施設(スーパーマーケット、雑貨屋、コンビニエンスストア等)における酒類の販売。 違反した個人は5,000ケツァル(約10万円)の罰金。 公衆の場及びその近隣では常時飲酒が禁じられており、違反すると5,000ケツァル(約10万円)の罰金が課されます。

ホテル前のテラスや公園での飲酒も対象になり得ます。屋外で飲まないを徹底。

テロ・誘拐情勢

グアテマラでは1996年の和平協定締結以降、テロ組織、反政府組織や国際的なテロ組織との活動は確認されておりません。

2024年の誘拐事件発生件数は9件(2023年:13件、2022年:11件)と減少傾向。また、行方不明者が全国で年間約2,000人発生しており、この中に誘拐、人身取引等の被害者が存在している可能性は否定できません。

組織的テロ・身代金目的誘拐の数値リスクは低いが、行方不明者2,000人の中に被害者が含まれている可能性、というのが大使館の整理。

交通事故

自動車の交通量は年々増加しており、これに伴う交通渋滞、事故も増加の傾向にあります。首都近郊の幹線道路では、バス、トラック、オートバイの乱暴な運転が散見され、死傷者を伴う事故に発展するケースも多く報告されています。 一般的に運転マナーは悪く、速度超過、飲酒運転、方向指示器による合図なし、または指示とは反対方向へ進路変更する車両、整備不良(ライトやミラーの故障)のまま走行する車両が多く、運転時は十分注意することが必要です。 また、保険未加入者が多く、事故に巻き込まれた場合の補償は日本のように期待できません。当て逃げされるケースも多く報告されています。 さらに夜間は、無点灯の車両や飲酒運転が少なくないことから、交通事故が多発しており注意が必要です。

夜間運転は控える、保険未加入が多いので当て逃げ前提の備えを。観光客が自分でレンタカーを運転するのは推奨できません。

医療事情・健康リスク

首都の新市街の商店、ホテル等は上下水道が整っていますが、周辺部および地方では水道施設を含めて飲み水としては適しません。ミネラルウォーターを利用し、また、生野菜(特に、レタスなど葉の形が複雑で洗浄しにくい野菜)も口にしない方がよいでしょう。

蚊媒介疾患も多い。

デング熱、ジカ熱、チクングニア熱など、蚊を媒介にした病気が発生しています。蚊に刺されないよう、肌の露出をさけ、防虫剤を使用してください。成分の目安としてDEET濃度20〜30%、あるいはイカリジン濃度10〜15%の防虫剤をお勧めします。

A型肝炎・B型肝炎・狂犬病・シャーガス病・レプトスピラなどの感染症が報告されており、推奨ワクチンとして大使館はA型・B型肝炎・破傷風・腸チフス・狂犬病等を挙げています。

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医療費の桁感 --- 中南米事例で1,144万円

グアテマラ独立の保険支払事例は公開されていませんが、SBI損保の中南米事例(ジェイアイ傷害火災保険データ)では:

  • ペルー脳梗塞 1,144万円(中南米最高額・近隣借用の主要参考)
  • メキシコ前十字靭帯損傷 356万円(フットボール中の膝負傷)
  • メキシコ膝蓋骨骨折 309万円(博物館で転倒)
  • コスタリカ脳内出血 442万円(クルーズ中下船受診)

詳しくはSBI損保 アフリカ・中南米事例。グアテマラでも入院+医療搬送になれば数百万円規模は確実です。治療救援費用1,000万円以上、できれば無制限を選ぶのが現実解。詳しくは中南米の海外旅行保険ガイドへ。

自然災害

火山活動が活発で、フエゴ火山(2018年噴火で200名超死亡)など複数の活火山があります。地震も頻発、ハリケーンシーズン(6〜11月)は中南米全体の課題です。

緊急時の連絡先

機関電話番号
警察110 / 120(PROATUR:観光警察)
救急125
消防122 / 123
在グアテマラ日本国大使館+502-2382-7300

緊急スペイン語

  • 助けて!: ¡Ayúdeme!(アジューデメ)
  • 警察を呼んでください: Llame a la Policía, por favor.(ジャメ・アラ・ポリシア・ポル・ファボール)
  • 救急車を呼んでください: Llame a una ambulancia, por favor.
  • 旅券を盗まれました: Me robaron mi pasaporte.

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通信の備え

グアテマラシティと観光地ではフリーWi-Fiもありますが、配車アプリ・地図・緊急通報には現地SIMかeSIMが必須。詳しくは海外eSIM比較で選び方を解説しています。

主要都市の治安情報

出典