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外務省 危険情報 2026年3月の変更まとめ|中東7カ国が引上げ

最終更新: 2026-04-17

2026年3月、外務省の海外安全ホームページはほぼ中東一色でした。1ヶ月で7ヶ国の危険レベルが引上げ、広域情報「中東情勢の緊迫化」が3回更新。湾岸4ヶ国が同じ日に同時引上げという動きは、ここ数年でも珍しい月です。

この記事は 2026年3月の渡航情報差分 を外務省の発表順にまとめたもの。今から中東方面へ行く予定の人、そして「自分が行く予定の国に変更はなかったか」を確認したい人向けの月次速報です。

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結論:3月の主役は中東

  • 湾岸4ヶ国同日引上げ(3月5日):サウジアラビア・クウェート・バーレーン・オマーン
  • ヨルダン(3月9日)一部引上げ
  • レバノン(3月16日)一部地域引上げ
  • イラク(3月18日)レベル3地域がレベル4へ引上げ
  • 広域情報「中東情勢の緊迫化」が3回更新(3/8・3/12・3/23)

2月28日に出た広域情報「イランへの攻撃に伴う注意喚起」(C017)が引き金。そこから約3週間かけて、段階的に周辺国の危険度が引き上げられた1ヶ月でした。

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危険レベルが引き上げられた国(7件)

3月5日:湾岸4ヶ国が同日引上げ

この日は外務省の海外安全HPが湾岸諸国で埋まりました。

  • サウジアラビア — 一部引上げ(発表
  • クウェート — 引上げ(発表
  • バーレーン — 引上げ(発表
  • オマーン — 引上げ(発表

普段レベル1〜2で推移する湾岸諸国が、同じ日に一斉に引き上げられるのは、緊張が一段上がったサイン。観光で人気のUAE・カタールは同日の引上げ対象には入っていません。

3月9日:ヨルダン(一部引上げ)

ヨルダン発表。ペトラ遺跡・死海など観光客が向かう主要観光地と、国境付近の安全情報は別々に管理されています。最新ページで地域別レベルを確認してください。

3月16日:レバノン(一部地域引上げ)

レバノン発表。レバノンはもともと広域がレベル3以上で、観光目的の渡航は勧められない国。今回の引上げでさらに警戒度が上がりました。

3月18日:イラク(レベル3地域のレベル4引上げ)

イラク発表。3月で一番重い動き。「渡航中止勧告(レベル3)」だった地域のうち一部が「退避勧告(レベル4)」に格上げされました。レベル4は外務省の危険情報で最も重いランクで、滞在者には退避、これから行く人には渡航中止を強く求める意味です。

広域情報「中東情勢の緊迫化」が3回更新

3月は広域情報(C番号)でも中東関連が連続発出。

  • 3月8日 中東滞在者向け「たびレジ」登録先確認依頼(C019
  • 3月12日 中東情勢の緊迫化に伴う注意喚起(C020
  • 3月23日 中東情勢の緊迫化に伴う注意喚起(C021

「たびレジ」は外務省の旅行者安全情報メール配信サービス。中東方面の旅行を予定している人は、出発前に登録して情報を受け取れる状態にしておくのが1回目のアクションです。

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中東以外の動き(4件)

3月4日:アメリカ・WBC注意喚起

WBC2026(3月開催)に伴うスポット情報。観戦目的でアメリカに行く日本人向けに、スタジアム周辺の混雑・盗難対策などの一般的な注意が出ました。

3月16日:ギニアビサウ(内容更新・レベル継続)

ギニアビサウ。レベルは継続で、内容のアップデートのみ。

3月25日:エルサルバドル(内容更新・レベル継続)

エルサルバドル。レベル継続。

3月31日:ペルー(内容更新・レベル継続)

ペルー。レベル継続。マチュピチュ観光エリアへの影響はありません。

アジア・欧州の主要観光地は変更なし

日本人の渡航先として多いタイ・ベトナム・韓国・台湾・マレーシア・シンガポール・インドネシア・フィリピン・フランス・イタリア・スペイン・ドイツ・イギリスなどは、2026年3月中に危険情報の更新がありませんでした(広域情報の中東関連のみ)。

「自分が行く国は大丈夫かな?」と気にしている人は、3月に関してはほぼ従来通りと考えて差し支えありません。ただし、国別ページの最新更新日は必ずチェック。

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米国務省・英FCDOの動き(参考)

米国務省のTravel Advisories一覧で3月更新が入ったのはアンゴラ(3/5、レベル2継続)のみ。ただしグローバル注意喚起として「Americans in the Middle East should follow the latest guidance」が引き続き掲示されており、米国側の危機感も中東に向いています。

英FCDO(UK Foreign travel advice)はイラク・レバノン・ヨルダン等の中東ページで「regional escalation」文言が最新化されており、外務省の引上げと時期感が一致。英米日の3省庁が同じ方向を向いた月と整理できます。

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旅行者のアクション

  • 中東(特に湾岸・ヨルダン・レバノン・イラク方面)に行く予定の人は、該当国ページの最新レベルを確認し、保険契約の「渡航地危険情報による免責」条項をチェック
  • たびレジ未登録の人はたびレジで事前登録
  • アジア・欧州の主要観光地は3月の変更なし、旅行プランの大幅見直しは不要
  • 次の月次差分は2026年4月分を5月上旬に更新予定

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よくある質問

2026年3月の外務省 危険情報、一言でいうと?

ほぼ中東一色の月です。2月28日の「イランへの攻撃に伴う注意喚起」(広域情報C017)を起点に、3月5日に湾岸4ヶ国(サウジアラビア・クウェート・バーレーン・オマーン)の危険レベルが一斉に引上げ。3月9日ヨルダン、3月16日レバノン、3月18日イラク(レベル3地域がレベル4へ)と段階的に危険度が上がりました。広域情報「中東情勢の緊迫化に伴う注意喚起」も3月に3回(3/8・3/12・3/23)更新されています。中東以外はアメリカのWBC注意喚起と、ペルー・エルサルバドル・ギニアビサウの定期更新のみで、アジア・欧州の主要観光地での変更はありません。

イラクが「一部レベル4」になったのは何がどう変わった?

3月18日の更新で、それまで「レベル3:渡航中止勧告」だった一部地域が「レベル4:退避勧告」に格上げされました。レベル4は外務省の危険情報で最も重いランクで、現地滞在者には「退避してください」、これから行く人には「渡航は止めてください」という意味です。イラク全土がレベル4になったわけではなく、「一部地域の引上げ」ですが、同じ3月に湾岸諸国が軒並み引き上げられていることを考えると、中東全体の緊張が一段上がったと読むのが妥当。観光で行く国ではなく、業務渡航や隣接国への旅行計画がある人は英FCDO(gov.uk)の最新レベルと合わせて確認してください。

湾岸4ヶ国が同日引上げって、観光には関係ある?

サウジアラビア・クウェート・バーレーン・オマーンは普段レベル1かレベル2で、日本人観光客も少しずつ増えているエリアです。3月5日の引上げは「一部引上げ」「引上げ」の表記が混在していて、国全体がレベル2・3になったわけではなく、イラク・イエメン国境付近など特定地域への警戒が上がった形。直行便で入る主要都市(ドーハ経由のバーレーン・マスカット・リヤド・ジェッダ)の観光地レベルが激変したわけではありませんが、近隣国への陸路移動・日帰り観光を計画していた人は要再確認です。UAE・カタールは同じタイミングでの引上げはなく、湾岸4ヶ国だけが動いたのもポイント。

アジアや欧州の主要観光地で3月の変更は?

タイ・ベトナム・台湾・韓国・フランス・イタリア・スペインなど、日本人に人気の観光地は3月中にレベル変更の発表がありませんでした。外務省の「新着情報」で3月にアジア・欧州の目立った変更があったのは、広域情報の中東関連のみ。つまり「普段行く国の安全情報はこの1ヶ月で大きく動いていない」と言えます。ただし外務省の危険情報は国単位の更新、都市ごとの犯罪情報は各国の在外公館の「安全の手引き」が別途更新されているので、旅行前には国ページの最新日付を必ず確認してください。

海外旅行保険を見直す必要はある?

中東行きで出発前の人は要チェックです。一般的な海外旅行保険は「渡航中止勧告(レベル3)」「退避勧告(レベル4)」が出ている地域では補償対象外、もしくは一部補償停止になる規約が多く、出発直前に危険情報が上がると保険が実質無効化される可能性があります。湾岸4ヶ国・ヨルダン・レバノン・イラク方面への旅行を控えている人は、自分の保険契約の「渡航地危険情報による免責」条項を確認してください。日本人観光客の多いタイ・ベトナム・韓国・欧州方面は3月のレベル変更がなかったので、保険の再契約までは不要です。

出典・参考