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ペルーの治安 殺人・拳銃強盗が日常化、高山病も多発【2026】

ペルーの治安や危険エリア、トラブル、医療費を、外務省と在ペルー日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

2024年、ペルー国内で起きた殺人は5,163件(前年比4.6%増)、強盗・窃盗は25万6,654件。詐欺は3万3,243件で前年比24.3%増と急増中。この数字はあくまで警察が把握したぶんだけで、実際はもっと多いとされています。マチュピチュやナスカを目指す旅行者にとって、ペルーは「見たいもの」と「治安リスク」のギャップが大きい国です。

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危険レベル --- 大半はレベル1、ただしVRAEM地域はレベル3

外務省は2026年3月31日付でペルーの危険情報を更新。主要観光地を含む大部分はレベル1(十分注意)ですが、一部の山岳地帯は渡航中止勧告が出ています。

  • レベル3(渡航中止勧告): フニン州の一部(ワンカヨ郡・サティポ郡等)、ワンカベリカ州、アヤクチョ州、クスコ州コンベンシオン郡の一部、コロンビア国境地帯
  • レベル2(不要不急の渡航中止): ブラジル・コロンビア国境地帯、エクアドル国境のコンドル山脈
  • レベル1(十分注意): 首都リマ、カヤオ、クスコ市中心部、マチュピチュ、ナスカ、プーノ等

リマやカヤオには非常事態宣言が発出中。突然の抗議活動で道路や空港が封鎖されることがあり、マチュピチュへの唯一の交通手段である鉄道が運休すると「陸の孤島」になるリスクも。2026年にはペルー大統領選挙が予定されており、政治的混乱が激化する可能性があります。

拳銃強盗が「日常」になっている

ペルーの治安で最も深刻なのは、拳銃を使った強盗が一般化していること。在ペルー大使館の「安全の手引き」は、サン・イシドロ区やミラフローレス区のような「比較的安全とされている地域であっても注意が必要」と警告しています。

大使館が名前をつけている手口は3タイプ。

  • マルカ強盗: ATMで現金を引き出した人や高級腕時計をつけた旅行者をマークし、後をつけてホテル前などで襲う
  • ラケテオ強盗: 通行人を無作為に襲う路上強盗
  • 窓割り強盗: 信号待ちの車の窓ガラスを割って、車内の携帯電話やバッグを奪う

これらの強盗はかなりの確率で銃器を所持していること、付近に仲間が潜んでいることを念頭において、被害に遭った際は、絶対に抵抗することのないようにしてください

大使館のこの一文は覚えておこう。ペルーでは年少者でも銃を持っている確率が高く、抵抗は命に関わります。同じ「拳銃強盗が一般化」している中南米ではブラジル・サンパウロでも凶悪事件の9割で拳銃使用メキシコも強盗の多くが銃器使用で、抵抗しないルールは共通。リマの手口詳細はリマのスリ・ひったくり・強盗で。

スリ・ひったくり --- リマだけでなくクスコ・マチュピチュでも

宅配業者を装ったバイク乗りによる携帯電話のひったくりが急増中。屋外で地図アプリを見ているだけで狙われます。満員バスのスリ、レストランでの置き引き、さらにはマチュピチュのツアー中にバックパックを丸ごと盗まれた事例まで。

大使館の防犯3原則はシンプル。「目立たない」「用心を怠らない」「行動を予知されない」。

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タクシーが犯罪の入口 --- 流しタクシーは絶対使わない

ペルーのタクシートラブルは「ぼったくり」レベルではなく、そのまま強盗や短時間誘拐につながります。流しのタクシーに乗って貧困地区に連れ込まれ、待ち構えていた仲間に拳銃で脅されるパターン。アレキパでは8時間監禁された日本人もいます。

配車アプリの利用が必須。空港では空港内カウンターのタクシー会社かホテルの送迎を使うこと。詳しくはリマのタクシー・交通トラブルへ。

詐欺・昏睡強盗 --- 声をかけてくる人に警戒

リマ旧市街で「一緒にビールを飲もう」と英語で声をかけてきた男に300ソル(約1.2万円)を騙し取られた事例。ミラフローレス区のバーやクラブでは、他人から勧められた飲み物に薬物を入れられ、意識が朦朧としている間にカードの暗証番号まで聞き出される昏睡強盗が多発。店員やタクシー運転手が共謀するケースもあります。

高山病 --- クスコ到着初日が最も危険

クスコは標高3,400m、プーノは3,850m。リマ(海抜ほぼ0m)から飛行機で着いた瞬間、体は酸素不足になります。外務省は「リマから訪れた旅行者の多くは、何らかの高山病症状を経験します」と書いています。重症化すると肺水腫や脳浮腫で死に至ることもある

保険会社のデータには、高山病から敗血症・髄膜炎に重症化して25日間入院、支払保険金1,654万円という事例があります(ジェイアイ傷害火災)。別のケースでは脳梗塞で医療搬送、1,144万円(SBI損保)。

もし保険に加入されていない場合、適切な搬送や治療を受けられないことがあります

外務省のこの一文は脅しではなく事実。ペルーの地方は医療水準が低く、重症時はリマへの空路搬送が前提になるため、保険なしだと搬送すらしてもらえない可能性があります。詳しくはクスコの高山病・健康トラブルで。

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感染症 --- デング熱・マラリア・黄熱

2024年にはデング熱の感染者が約27万例、死者260人と大流行。マラリアは標高2,000m以下の全域で年間リスクがあり、熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと死亡する可能性があります。アマゾン地域に行く人は黄熱の予防接種(生涯有効)が推奨。

日本からの旅行者は、セビチェ(生魚のマリネ)によるA型肝炎・腸チフスにも注意。衛生状態の良いレストランを選ぶことが大前提です。

麻薬 --- コカの葉は持ち帰り禁止

ペルーはコカの葉の主要生産地。現地では合法的に売られていますが、日本への持ち込みは禁止(コカインの原料扱い)。麻薬の所持・売買・使用には6年から15年の懲役および罰金刑が科せられます。見知らぬ人から荷物を預かったことで逮捕される「運び屋」事件も起きているので、他人の荷物は絶対に預からないこと。

テロ --- VRAEM地域は今も活動中

センデロ・ルミノソ(SL)の残党がVRAEM地域で麻薬密輸を資金源に活動を続けています。2021年にはフニン州で飲食店客への無差別銃撃事件が発生し、児童含む16人が死亡。観光地への直接的なテロリスクは低いものの、1996年の日本大使公邸占拠事件の記憶がある国です。

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自然災害 --- 地震・津波・土砂崩れ

環太平洋地震帯に位置するペルーはM8クラスの大地震が繰り返し発生しています(2001年、2007年、2019年)。1974年にはリマ直下でM8の地震が起きました。12月〜3月の雨季には土砂災害(Huayco)が頻発し、道路寸断で移動不能になることも。雨季の陸路移動は事前の情報収集が欠かせません。

通信手段

現地でのSIM購入やWi-Fiは不安定な地域も多いので、出発前にeSIMを準備しておくと安心です。海外eSIM比較で旅行先に合ったプランを確認できます。

緊急連絡先

機関電話番号
警察(緊急)105
消防116
救急車(SAMU)106
在ペルー日本国大使館(01) 219-9500
大使館領事部(01) 219-9551
IPERU(旅行者支援・24時間)(01) 616-7300

時間外は大使館代表電話に発信し、音声ガイダンスで「3」を押すと転送オペレーターにつながります。

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海外旅行保険の備え

高山病で1,654万円、脳梗塞の医療搬送で1,144万円。ペルーは「保険がないと搬送してもらえない」リスクがある国です。中南米の海外旅行保険で補償内容を確認しておこう。

主要都市の治安情報

出典