Kaigai Risk
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ルワンダの治安 コンゴ国境の流れ弾と侵入窃盗が横行【2026】

ルワンダの治安や危険エリア、トラブル、医療費を、外務省と在ルワンダ日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ルワンダは「アフリカの奇跡」「アフリカで最も清潔な首都」と言われるキガリを擁する東アフリカの内陸国。マウンテンゴリラのトレッキング、ニュングウェ国立公園、キブ湖の湖畔リゾート。ジェノサイド(1994年)からの復興物語で知られる観光地ですが、外務省と在ルワンダ日本国大使館の安全情報を読むと、2025年1月にコンゴ民主東部の州都ゴマが反政府武装勢力に陥落国境から500m離れたギセニに砲撃の流れ弾が飛来2021年にはキガリ市内で爆弾テロを敢行しようとした容疑で13人が逮捕――観光地としてのキガリ周辺の治安は悪くないものの、コンゴ国境地帯の戦闘過去のテロ未遂という影が常に背景にあります。

ルワンダの現地語では外国人のことを総じて「ムズング」と呼びますが、この言葉には「外国人」という意味と、「お金持ち」という意味があります。即ち、外国人イコールお金持ちということになり、時には外国人が犯罪のターゲットとなり得る場合も十分に考えられます。

在ルワンダ日本国大使館の安全の手引きはこう書きます。「最も清潔で安全なアフリカの首都」のラベルで油断する前に、具体事例で危機感を補正しておく必要があります。

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危険レベルと地域別の注意

外務省が2025年2月4日付で示している地域別レベル。

地域レベル概要
ルバブ郡からニャビフ郡までのコンゴ民主国境地帯レベル3渡航中止勧告(継続)。M23/AFC武装勢力との戦闘・流れ弾
ムサンゼ郡のコンゴ民主国境地帯レベル2不要不急の渡航中止(継続)
ルシジ郡のコンゴ民主国境地帯(キブ湖内の島しょ、カメンベ空港を含む)レベル2不要不急の渡航中止(引き上げ
その他の地域(首都キガリ含む)レベル1十分注意(継続)

外務省はコンゴ国境について次の背景を書いています。

2025年1月下旬、ルバブ郡と国境を接するコンゴ(民)東部の北キブ州の州都ゴマが反政府武装勢力に掌握されたほか、激しい戦闘で民間人にも多数の死傷者が出ており、砲撃が国境を越えてルワンダへも飛来するなど、混乱しています。

在ルワンダ大使館(2025年1月)。

ゴマは、ルワンダ西部の国境ギセニ(Gisenyi)からわずか500メートルしか離れておらず、戦闘による流れ弾がルワンダ側にも多数飛来しているとの報道もあり、ルワンダ側においても大変危険な状況です。

ギセニ(Gisenyi)はキブ湖畔のリゾート地として観光ガイドに掲載されることが多い場所ですが、2025年時点ではコンゴ国境地帯としてレベル3です。観光ルートで「キブ湖畔のリゾート」を選ぶ場合は、ニャビフ郡より南(キブイェ周辺はレベル1)を選ぶ判断が必要。

2021年キガリ爆弾テロ未遂事件

在ルワンダ大使館の安全の手引き(2025年2月改訂版)が記録しています。

2021年には首都キガリ内で爆弾テロを敢行しようとした容疑でルワンダ人13人が逮捕されるという衝撃的なニュースもありました。

ルワンダ国内でのテロ実行例はないものの、首都圏で爆弾テロを企図した容疑者13人が逮捕された事実は、リスクが「ゼロではない」ことを示しています。大規模集会・宗教施設・政府関連施設付近での長居は避けるのが安全側。

キガリ --- 侵入窃盗6地区とバイクひったくり

外務省が邦人被害事例を具体的に列挙しています。

侵入窃盗:就寝中や外出中に自宅に侵入され、金品やテレビ、パソコン、タブレット端末等高価な家電類を盗まれる。

ひったくり:夜間に徒歩で帰宅途中に単独または二人組が乗車するバイクが接近してきて、バッグ等を盗まれる。

スリ:人混みやバス乗車中にポケットやバッグの中から財布やスマートフォンを盗まれる。

置き引き:レストランやカフェでバッグや財布、スマートフォン等を置いたまま離席した際に盗まれる。

詐欺電話:「誤ってモバイルマネーを送金してしまったので返金してほしい」との電話があり、電話会社社員役、警察官役、弁護士役等に分かれて代わる代わる送金を促す。

外国人が多く居住する地区について。

外国人が多く居住する地区(キヨブ、ニャルタラマ、カチル、ガチュリロ、キバガバガ、キミフルラ等)では、侵入窃盗が度々発生しています。

2024年中の邦人被害事案として在ルワンダ大使館はこう記録。

侵入窃盗(キガリ市内):キミフルラ地区の戸建て住宅において、電化製品などが盗まれる被害が発生。

詳細はキガリの治安キガリのスリ・侵入で解説しています。

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モト(バイクタクシー)は旅行最大リスク

在ルワンダ大使館が極めて強い表現で警告しています。

モト(オートバイタクシー)の利用は危険です。ルワンダでは、モトは最も手軽で安価な公共交通機関と言えますが、運転手への安全教育や運転技術の訓練もなされておらず、いわば自己流の運転のため、急停止・急旋回・速度超過等の危険な運転を繰り返しており、交通事故の可能性が極めて高く、事故の場合は深刻な怪我に直結します。実際、ルワンダにおける交通事故で最も多いのがモトに関するものです。ルワンダでは日本と同様の医療を受けられず、日本では治療可能な怪我でも命に関わる可能性も十分考えられます。

外務省「世界の医療事情」も同調。

自動車運転は、総じて荒く無理な追い越しやスピードの出し過ぎも多く、接触事故をよく見かけます。特に、バイクタクシー(MOTO)は、自動車以上にルールなき運転が多く、マナーも悪く極めて危険です。MOTOは、捕まえやすく安価で利用しやすいのですが、事故に巻き込まれる危険性が高く、バスや通常のタクシーを利用するのが賢明です。交通外傷は、当地で想定される最も身近な危険です

「交通外傷は、当地で想定される最も身近な危険」――マラリアでも強盗でもなくモト事故が最大リスク、と医師が明言しています。観光ガイドでモト体験が紹介されていても、絶対に乗らない。配車アプリ(YegoMoto・Yego Cab)でも4輪のCab指定を選ぶ。

キガリの深い側溝

側溝が広くて深い道路が多く、もし落ちてしまった場合、運転者・同乗者が負傷したり、車両が大きく損壊する可能性があります。

「アフリカで最も清潔な首都」キガリの落とし穴は、夜間の徒歩移動です。雨季(3-5月、9-11月)は側溝の縁が滑りやすく、ストリートライトが少ないエリアでは見落としによる転倒・落下事故が起きます。夜間の徒歩移動は短距離でも避け、配車を使う

カテゴリ別のトラブル

カテゴリ主な手口詳細
スリ・侵入キヨブ/ニャルタラマ/カチル/ガチュリロ/キバガバガ/キミフルラ侵入窃盗・バイク二人組ひったくり・置き引きキガリのスリ・侵入
詐欺・両替モバイルマネー誤送金詐欺電話・電話会社/警察官/弁護士役の連携・モト料金交渉キガリの詐欺・ぼったくり
健康・医療キガリ市内マラリア急増・モト交通外傷・HIV成人3%・結核・住血吸虫・近隣国緊急移送キガリの医療事情

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キガリ市内マラリア急増 --- 首都直撃

在ルワンダ大使館が2024年12月20日付で警告を出しています。

ルワンダはマラリアの流行地域です。現在、首都キガリにおいても、在留邦人を含め、多くのマラリア感染者が発生しています。

2025年1月にはルワンダ保健省が国民に予防呼びかけ。

1月4日土曜日、ルワンダ保健省は、国内において感染者が急増している旨発表するとともに、国民に対して予防策に取り組むよう呼びかけた。特に感染が増加している地区は、ガサボ(Gasabo)、キチュキロ(Kicukiro)、ブゲセラ(Bugesera)、ギサガラ(Gisagara)、ニャマガベ(Nyamagabe)の5地区。

外務省「世界の医療事情」も。

当地でのマラリア患者の98%以上が重症化しやすい熱帯熱マラリアであり、診断までに時間がかかれば重症化し、治療に難渋します。

「キガリは標高1,500mで蚊が少ない」という古い認識は誤り。キガリ市街でも予防薬・防虫対策・長袖長ズボンが必要です。

路上販売禁止 --- 買い手も罰せられる

在ルワンダ大使館の安全の手引き。

キガリ市内では路上販売が禁止されています。売り手・買い手を問わず罰せられるため関わらないでください。

観光客が観光地で「気軽に屋台で果物を買う」感覚は通用しません。買い手も罰金対象。土産物・飲食物は正規の店舗・市場(キミロンコ市場等の指定エリア)でのみ購入する。

犯人を撮影しない --- 逆ギレ誘発

スマートフォンのカメラで犯人の顔や行動を撮影することは相手を刺激させ、更に深刻な被害に至りかねず大変危険な行為です。

万が一の時は人命を最優先する。抵抗や犯人の深追いをしない。

スマホ撮影は犯人を刺激し、より深刻な暴行・刺傷に発展するリスク。被害に遭ったら抵抗しない・撮影しない・深追いしない。命を最優先で。

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医療事情 --- ジェノサイド後の医師空洞化と緊急移送

医療水準は、明らかに先進国と比べて低いです。1994年のジェノサイド以降、医師が国外へ出た影響が現在も残り、中堅医師層が空洞化しています。

病気や怪我を負った際に、程度により対応できないことが多く、医療先進国への緊急移送を依頼することがあります。赴任(滞在)する際は、緊急移送費用が十分にカバーされている保険への加入が必要です。

入院が必要な重症の場合は、国内では対処できず、高度医療を有する近隣国(例:ケニア、南アフリカなど)へ緊急移送となることがあります。緊急移送の手配を含む海外旅行傷害保険への加入は必須です。

ルワンダ単独の保険会社支払事例は公開されていませんが、アフリカ近隣国の参考事例(SBI損保)で、タンザニアでキリマンジャロ高山病337万円、南アフリカで暴漢襲撃350万円・近隣搬送505万円、エジプトで脳内出血895万円、ギニアでマラリア後パリ搬送1,116万円。治療救援費用は無制限で備える。詳細はキガリの医療事情アフリカ旅行の保険ガイドへ。

主要病院(B1-medical)。

King Faisal Hospital Rwanda:所在地:KG 544 ST 10 Kacyiru, Gasabo。日本大使館から車で5分ほどの場所。多くの専門医と先進医療を提供する24時間対応の中東系の私立総合病院。CT、MRIもあります。市内で最も利用しやすい病院です。電話:3939または0788-123-200。

通信手段

ルワンダの携帯通信はMTN Rwanda/Airtel Rwandaの2社体制。SIM購入には身分証提示が必要で、観光客向けの即時購入は煩雑。到着直後から使えるeSIMが現実的です。盗難時の大使館連絡、配車アプリ(YegoMoto・Move)、たびレジからの緊急通報メール受信。通信は安全装備そのもの。出発前にeSIM比較ガイドを確認しよう。

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緊急時の連絡先

機関電話番号
警察一般112
交通事故113
火災111
救急912
在ルワンダ日本国大使館(代表)+250-252-500-884
領事班(時間外・土日祝)+250-788-385-404
King Faisal Hospital3939 / +250-788-123-200

3か月未満の短期渡航者は「たびレジ」、3か月以上は「在留届」の登録を。在ルワンダ日本国大使館はブルンジを兼轄しているため、両国にまたがる移動時は登録情報を最新に保つこと。

主要都市の治安情報

出典