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フィジーの治安 ホテル侵入強盗と性犯罪が多発【2026】

フィジーの治安や危険エリア、トラブル、医療費を、外務省と在フィジー日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

フィジーは南太平洋の島嶼国。ヤサワ諸島やマナ島のリゾート、ナンディ近郊のデナラウなど「南太平洋の楽園」イメージで日本人観光客にも人気の地です。

ただし在フィジー日本国大使館の安全の手引きは、いきなりこう書いています。

楽園とは言い難い状況。

過去4回のクーデターを経験し、経済悪化=治安悪化のサイクルがあった国。外務省は2025年2月、首都圏(スバ・ラミ・ナシヌ・ナウソリ)と西部地区(ラウトカ・ナンディ町(デナラウを除く)・バ)にレベル1(十分注意)を継続発出しています。リゾート開発地区のデナラウは対象外で相対的に安全ですが、首都・西部の都市部は別のリスクがあります。

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危険レベル

外務省は2025年2月13日付でレベル1を継続中。対象地域は次のとおり。

【危険レベル】首都圏(スバ市・ラミ町・ナシヌ町・ナウソリ町)・西部地区(ラウトカ市、ナンディ町(デナラウを除く)、バ町):レベル1(十分注意)

理由として外務省はこう書いています。

これらの地域では、窃盗、強盗、詐欺、暴行、性犯罪及び家宅侵入が発生しており、外国人観光客はターゲットになりやすい(特に夜間)。

つまりスバ市内・ナンディ町(デナラウ以外)・ラウトカは夜間外出に注意。デナラウ・ヤサワ諸島・マナ島などのリゾート専用エリアはレベル発出の対象外で、相対的にリスクが低い場所です。

治安概況 — 警察の能力に限界

フィジーの警察など治安当局の能力や信頼性は低いと言わざるを得ない。

在フィジー大使館の手引きはここまで明言します。クーデターを4回経験して経済が悪化した国の現実で、観光客が被害に遭っても通報→現場検証→犯人逮捕という日本式の流れは期待しにくい。「巻き込まれない」が最大の防御です。

主な犯罪は窃盗・強盗・暴行・性犯罪・薬物犯罪。銃火器の取締りは厳重で、警察官も通常は警棒のみ携帯。それでも住居侵入強盗ではナイフや棒が使われる事例があります。

2024年3月〜2025年3月の日本人被害

在フィジー大使館の手引きには、この1年間で発生した日本人被害の具体例が並んでいます。

  • スリ
  • ひったくり
  • 路上での傷害強盗
  • ホテル客室内の侵入強盗
  • 女性への性的暴行

「観光中の日本人女性がホテル就寝中、扉を施錠しておらず見知らぬ男性が侵入し性的暴行」という事案が手引きに明記されている。ホテルの扉施錠・窓の確認は楽園イメージで油断する人ほど重要です。詳しくはスバの治安と注意点、手口別はスバの睡眠強盗・侵入強盗に整理しています。

主な犯罪事例 — スリ・集団強奪・侵入強盗

在フィジー大使館の手引きに載っている具体事例を3つ紹介します。

1. スリ — スマホ・財布

スマートフォンをシャツ胸ポケットに入れ、日中スバ市内を歩行していたところ、見知らぬ現地人が突然ぶつかり、その後スマホ盗難に気付いた。

親しげに話しかけてくる現地人と握手・ハグに応じた間に、ズボンポケットから財布を抜取られた。

ぶつかり手口・親しげ手口の2パターン。詳しくはスバのスリ・置き引き・ひったくり

2. ナンディ繁華街での集団強奪

日没後ナンディ繁華街で買い物・夕食をした後、少し離れたホテルへ徒歩で帰る途中、数人のフィジー人男性に囲まれ、ハンドバッグ等を強奪された。強く引っ張られて転倒し手足を負傷。

ナンディ町(デナラウを除く)の繁華街は夜間徒歩での移動を避けるのが基本。ホテルからレストランまで歩ける距離でも、夜は配車かホテルの送迎を。

3. ホテル侵入強盗 — 改装工事の足場経由

日本人旅行者がホテル客室で就寝中、換気のため窓を開けており、窓外の改装工事の足場を経由して強盗が侵入、金品を強奪。

「2階以上だから安全」は通用しません。滞在ホテルの窓・扉は施錠を徹底。改装工事中のホテルは特に注意。

4. 住居侵入強盗 — 3人組がナイフで脅迫

夜明け前、自宅裏口から3人の不審者が侵入、就寝中をナイフで脅され、シーツを引き裂いて口や腕を拘束、自宅内の現金・PC・携帯を強奪された。裏口付近の窓が開いており、手を伸ばせば裏口の鍵を開錠できる状態だった。

長期滞在・移住者向けの注意ですが、Airbnbや一棟貸しでも同じ構造。「上層階だから」という油断は禁物で、手引きには「2階以上の部屋でも排水管をよじ登って侵入されるケースあり」とあります。寝室の扉に鍵や閂を設置する、就寝前に窓・扉をすべてチェックする、不審者と遭遇したら抵抗せず身体の安全最優先、が基本です。

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水難事故 — 毎年日本人死亡

楽園イメージで一番見落とされるのが水難事故。在フィジー大使館の手引きはこう書いています。

日本人がフィジー国内で水難事故のために死亡するケースが毎年発生しています。

「毎年」というのは強い言葉。原因は飲酒後のシュノーケリング、潮流の読み違い、単独遊泳など。

万が一溺れてしまった場合に、十分な医療的措置を施すことができる病院に搬送するまで時間を要します。

つまり事故が起きてから助かる確率が低いということ。現地の医療水準が限定的で、最寄りの先進国まで搬送が必要なケースもあります。

防御の基本

  • 一人で遊泳しない(家族・ガイドと一緒に)
  • 飲酒後の遊泳・シュノーケリングは絶対しない
  • 滞在ホテルの救護室・ライフガード体制を確認
  • 環礁の内側で行動、潮流・離岸流に注意
  • 海況が悪い日は無理しない

詳しくはスバの医療・感染症・水難事故

法律・薬物 — 大麻・覚せい剤も帰国後処罰

フィジーは違法薬物の取締りを強化しています。

大麻や覚せい剤などの違法薬物関連の犯罪が増加しているため、取締りが強化されており、外国人であっても例外扱いは一切ありません。

そして忘れがちなのが日本の国外犯処罰規定。フィジーで大麻を吸った日本人は、帰国後に日本国内で処罰の対象になります(大麻取締法第24条の8)。

街中で売人らしき者から声をかけられても相手にせず、最寄りの警察署に通報してください。

世界的な薬物の扱いの違いは薬物法マップを出発前に確認してください。

その他の法律ポイント:

  • 賭博は法律で禁止、公営ギャンブルなし
  • 公共の場(路上・公園)での飲酒禁止
  • スピアガン(ダイビング用)は事前許可書要

交通事情 — 左側通行・夜間運転禁物

フィジーは旧英連邦で左側通行(日本と同じ)。日本人にとっては感覚的に運転しやすいのですが、独特の罠があります。

  • 舗装道路でも陥没多数、ハンドルを取られる/パンク
  • 郊外幹線では放し飼いの牛・馬が道路を横切る
  • 街中心部以外はほぼ外灯なし、大雨で視認困難
  • ラウンドアバウトは自分から見て右側の車両を優先

外務省の手引きはこう書いています。

夜間の長距離運転は避けてください。

クイーンズロード(ラウトカ-スバ幹線)は制限速度80km/h厳守、集落手前にスピードバンプあり。

警察の罰金徴収にも注意

その場で警察官に罰金を求められても支払わず、TIN(Traffic Infringement Notices)を受け取り、フィジー陸運局(LTA)窓口で支払ってください。

不正請求対策として外務省が明記している防御策です。

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自然災害 — サイクロン・地震・津波

  • 雨季: 11〜4月(サイクロン・熱帯低気圧の頻度高)
  • 乾季: 5〜10月(ナンディ周辺は晴天多)
  • 環太平洋造山帯で地震・津波の可能性あり

過去には大型サイクロンが上陸した例も。雨季の渡航時はフィジー気象局(met.gov.fj)と外務省たびレジで情報収集を。

医療事情 — 大病は豪・NZへ搬送

外務省はこう書いています。

フィジーの医療や公衆衛生の水準は、先進国に比べ低いと言わざるを得ません。大きな病気やケガの場合には、オーストラリアやニュージーランドといった最寄り先進国へ渡航する必要があり、急ぐ場合はチャーター機による緊急搬送となる可能性もあります。これらの医療費は高額となりますので、十分な補償内容の海外旅行保険に加入してください。

つまり大病・大怪我のとき、フィジー国内で完結しない前提で動く必要があります。チャーター機による緊急搬送は数百万円〜1,000万円規模の出費。これは保険なしでは個人で支払いきれない金額です。

オセアニア周辺の搬送・医療費の参考事例(オーストラリアニュージーランド)として、エアーズロックでの転倒からのヘリ搬送・セスナ転院で388万円、肺気胸18日入院で650万円といった事例が報告されています。フィジーから先進国搬送が必要になれば、これと同等以上の費用がかかります。

オセアニア共通の保険の選び方はオセアニア旅行の保険ガイドにまとめています。

来館者全員に手荷物検査 — 治安緊張の象徴

在フィジー日本国大使館は、来館者全員に検査機を使用した所持品検査を実施しています。

当地における治安情勢に鑑み、当館及び来館者の皆様の安全確保を目的として、すべての来館者に対して検査機を使用した所持品検査等を実施。

これはフィジーの治安緊張を象徴する運用。「南太平洋の楽園」のイメージとは別の現実があります。

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主な犯罪・トラブル

スバ(首都)

ナンディ(リゾート玄関口)

通信手段

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緊急時の連絡先

連絡先電話番号
警察917 / 919
消防・救急911 / 910
在フィジー日本国大使館330-4633(国番号679)
領事担当直通999-4388 / 999-4373
領事メールryoji.fiji@fj.mofa.go.jp

大使館住所: Level 2, BSP Life Centre, Thomson Street, Suva(来館者全員に手荷物検査あり)。在フィジー大使館はツバル・ナウル・キリバスも兼轄しています。

主要都市の治安情報

出典