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東アジアの保険 近場で安心という思い込みが一番高くつく

東アジア旅行の保険、どれくらい備えればいい? 外務省と保険会社のデータから必要補償額をわかりやすく整理。

UPDATED · 2026.05.08 KAIGAI-RISK

東アジアの旅行で実際に多いのは、ソウルの明洞や地下鉄でのスリ台北の夜市での置き引き、冬の韓国での転倒骨折、北京上海の屋台食での食中毒といった数万円〜数十万円で収まる被害です。一方で、中国での転倒からくも膜下出血で1,736万円、台湾で心筋梗塞から86日入院で3,293万円(いずれも保険会社の公式支払事例)のように、確率は低くても起きると桁が一気に変わるのが東アジアの特徴です。

「近場だし保険いらないかな」が一番高くつくパターンです。起きやすい被害から順に、必要な備えだけ積み上げるほうが現実的です。

軽いトラブル(スリ・食中毒・軽い外来)

東アジアで件数が一番多いのが、このレンジの被害です。

スリ・盗難ならスマートフォンやバッグなど数万円分、食中毒や軽いケガの通院でも数万円〜数十万円のレンジに収まります。

エポスカード1枚で対応可能

このレンジは、年会費永年無料のエポスカード1枚で実用ラインに届きます。

補償項目エポスカード単独
傷害治療費用200万円
疾病治療費用270万円
賠償責任3,000万円
救援者費用100万円
携行品損害20万円

エポスカードは利用付帯(旅行代金の一部をエポスで支払うと保険が有効化)です。出発前に空港までの電車代や航空券をエポスで切っておけば、90日間カバーされます。携行品損害20万円はスマートフォンやカメラ1台分に届く水準で、食中毒の外来や軽いケガの通院も疾病治療270万円の枠に収まります。

EPOS CARD × HAPITAS

エポスカード

エポスカードを発行して11,000円相当

ハピタス経由でエポスカードを申し込むと、現金等に交換できる11,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。年会費は永年無料。

入院・骨折・転倒事故

東アジア、特に台湾と韓国で目立つのが転倒による骨折です。冬のソウルは路面が凍結するし、ホテルの浴室やトイレの床も滑りやすい。たった一回の転倒が手術+入院で数百万円になります。

  • 冬の韓国での路面凍結による転倒・大腿骨骨折
  • ホテルの浴室やトイレでの転倒からくも膜下出血
  • 台湾でのバイク転倒・頭部外傷
  • 中国の国際クリニックでの入院(感冒外来だけで1,000元前後、入院はさらに桁が上がる)
  • 大連広州での食中毒重症化による入院

保険会社が実際に支払った中規模の事例を並べると、このレンジです。

事例支払保険金
韓国腸閉塞で13日間入院・手術、チャーター機で医療搬送306万円
韓国急性膵炎で11日間入院353万円
韓国雪道で転倒、大腿骨頚部骨折で10日間入院・手術449万円
台湾バイク転倒で頭部外傷・鎖骨骨折、18日間入院561万円
台湾バス車内で脳動脈瘤破裂、35日間入院・手術、医療搬送697万円

韓国の事例はSBI損保、台湾の事例はソニー損保・SBI損保の公式支払事例です。

エポスカード単独の補償では足りないため、2枚目のカードと補償を合算して埋める形になります。クレジットカード付帯保険は、傷害死亡・後遺障害以外の項目を複数カードで合算できます。

エポス+楽天カードで対応

楽天カードも年会費永年無料・利用付帯です。エポスと組み合わせると、追加コスト0円のまま補償が一段広がります。

補償項目エポス楽天合算
傷害治療費用200万円200万円400万円
疾病治療費用270万円200万円470万円
救援者費用100万円200万円300万円
携行品損害20万円なし20万円

疾病治療が270万円から470万円まで広がるため、韓国の転倒骨折(306万〜449万円)や急性膵炎(353万円)は射程に入ります。ただし台湾の脳動脈瘤破裂697万円には届きません。

まだ楽天カードを持っていない人は作っておきましょう。

RAKUTEN CARD × HAPITAS

楽天カード

楽天カードを発行して10,000円相当

ハピタス経由で楽天カードを申し込むと、楽天本体の通常キャンペーン特典とは別枠で、現金等に交換できる10,000円相当のポイントが二重でもらえます(時期により変動)。年会費は永年無料。

エポス+楽天+三菱UFJカードゴールドの3枚で対応

もう一段補償を厚くしたい場合は、三菱UFJカードゴールドを3枚目に足す形があります。利用付帯のエポス・楽天を発動させるには、旅行代金を2枚に分けて決済する必要があります。

3枚目の決済は現実的にむずかしいですが、UFJゴールドは自動付帯なので決済なく合算できます。

年会費は初年度無料。翌年以降11,000円(税込)。年100万円決済で実質年会費無料です。

補償項目エポス楽天UFJゴールド合算
傷害治療費用200万円200万円300万円700万円
疾病治療費用270万円200万円300万円770万円
救援者費用100万円200万円500万円800万円
携行品損害20万円なし50万円70万円

疾病治療770万円のラインまで広がるため、台湾のバイク転倒561万円や脳動脈瘤破裂697万円までが射程に入ります。救援者費用800万円・賠償責任1億円規模まで合算でき、旅先で起きる中規模事例の大半をクレカ付帯だけでカバーできる構成です。

合算できない傷害死亡・後遺障害も、UFJゴールドを足すとエポス単独の3,000万円から5,000万円まで天井が上がります。

MUFG GOLD × HAPITAS

三菱UFJカードゴールド

三菱UFJカードゴールドを発行して10,000円相当

ハピタス経由で三菱UFJカードゴールドを申し込むと、現金等に交換できる10,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。海外旅行傷害保険は自動付帯で、年会費は初年度無料。

重度の事故・脳疾患・医療搬送

確率は下がりますが、東アジアでも脳疾患や重度の転倒事故が起きると桁が変わります。特に中国とモンゴルは、日本への医療搬送にチャーター機が必要になるケースがあり、搬送費だけで1,000万円以上が上乗せされます。

  • 旅行中に発症するくも膜下出血・脳梗塞・心筋梗塞
  • 中国で転倒からくも膜下出血、チャーター機で医療搬送
  • モンゴルで脳溢血、成田までチャータージェット搬送(外務省は「3,000万円以上」と試算)
  • 香港敗血症性ショック(風邪の症状から急変)
  • 台湾での心筋梗塞から86日間入院・医療搬送

保険会社の支払事例と外務省の情報を合わせると、東アジアの重度事例はこの水準です。

事例支払保険金
中国脳梗塞・肺炎で26日間入院819万円
韓国トイレで転倒、くも膜下出血で55日間入院・手術1,461万円
モンゴル脳溢血、成田へチャータージェット+医師2名エスコート1,700万円規模
中国ホテルのドアで転倒、くも膜下出血、チャーター機で医療搬送1,736万円
香港敗血症性ショックで19日間入院、医師付添い医療搬送2,617万円
台湾心筋梗塞・肺水腫で86日間入院・手術、医療搬送3,293万円

中国の事例はSBI損保・損保ジャパンoff!、韓国はSBI損保、モンゴルは損保ジャパンoff!、香港はSBI損保、台湾はソニー損保の公式支払事例です。

モンゴルについては、外務省「世界の医療事情」が「日本へ医療専用機で緊急移送する際には、3,000万円以上の経費が発生することがある」と明記しています。実際の支払事例は1,700万円規模でしたが、公式の上限試算は3,000万円。このレンジはクレカ付帯の合算では明らかに届きません。

海外旅行保険を上乗せ

このレンジまで備えるなら、ネット型の海外旅行保険を上乗せするのが現実的です。1〜2週間で数千円のレンジから加入でき、治療費用無制限のプランも選べます。

  • 中国に行く(国際クリニック前払い必須、地方では英語も通じない)
  • モンゴルに行く(外務省が3,000万円以上を名指し試算)
  • 冬の韓国で路面凍結リスクがある
  • 持病がある/高齢の家族と一緒
  • 90日を超える長期旅行(クレカは保険切れ)

このどれかに当てはまる旅程なら、クレカの土台にネット型保険を上乗せする形を検討してみてください。中国では外務省が「日本への緊急移送が必要な場合には数百万円、医療チャーター便の場合は数千万円」と指摘しており、特に地方都市への渡航は保険の上乗せが不可欠です。

まとめ:0円から段階的に厚くする

全部に備えようとすると有料保険一択になりますが、東アジアの旅行トラブルは「よくある軽傷」と「まれだけど高額」で桁が違います。0円の土台から必要な分だけ積み上げていくと、自分の旅程に合った落としどころが見えてきます。

組み合わせ疾病治療カバーする被害
エポス単独270万円スリ・食中毒外来・軽いケガ
エポス+楽天470万円転倒骨折・急性膵炎・短期入院
エポス+楽天+UFJゴールド770万円バイク転倒・中度の骨折・脳動脈瘤
+ ネット型保険上限なし脳疾患・医療搬送・中国地方都市

短期の台湾・韓国・香港旅行ならエポス+楽天の合算まで、中国・モンゴルへの渡航や冬の韓国・長期旅行はエポス+楽天+UFJゴールドにネット型保険を足す形が目安になります。自分の旅程と照らし合わせて、必要なところまで備えを積み上げてみてください。

EPOS CARD × HAPITAS

エポスカード

エポスカードを発行して11,000円相当

ハピタス経由でエポスカードを申し込むと、現金等に交換できる11,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。年会費は永年無料。

よくある質問

クレジットカード付帯保険だけで台湾・韓国旅行は大丈夫?

軽い被害(スリ・食中毒外来・短期入院)なら年会費永年無料のエポスカード1枚でほぼ収まります。入院・骨折まで視野に入れるなら、エポス+楽天の無料2枚で疾病治療470万円、エポス+楽天+UFJゴールドの3枚で770万円まで合算できます。ただし脳疾患や長期入院になると中国で1,736万円、台湾で心筋梗塞3,293万円の事例があり、その場合はネット型の有料保険を上乗せする形になります。

利用付帯ってどういう意味?

旅行代金(航空券・ツアー代・空港までの公共交通機関など)をそのカードで支払うと保険が有効になる仕組みです。エポス・楽天は利用付帯で、旅行代金の一部をどのカードで払うかで保険を有効化できます。一方、UFJゴールドは自動付帯で、保有しているだけで補償が発動します。

エポスと楽天とUFJゴールドの補償額は合算できるの?

傷害死亡・後遺障害を除き、治療費用・救援者費用・賠償責任・携行品損害などは複数カードの補償額を合算できます。エポス(疾病270万円)+楽天(疾病200万円)の無料2枚で疾病治療470万円、UFJゴールド(疾病300万円)を足した3枚で770万円まで積み上がります。