ラトビアはバルト三国の中央、世界遺産リーガ旧市街を中心に観光が盛り上がっている国です。2026年4月から外務省と大使館は首都の表記を「リガ」から「リーガ」に変更、本記事もこれに従っています。外務省の危険情報・感染症危険情報・スポット情報は2026年4月時点で全土に発出なし。それでも安全対策基礎データを開くと、旧市街の両替詐欺、公共交通機関の抜き打ち検札で無賃乗車は正規運賃の数十倍、リーガ含め全土でダニ媒介性脳炎の毎年死亡者、EU内でも死亡交通事故率が高い運転環境と、観光客が引っかかりやすいラトビア固有のルールが並んでいます。バルト三国全体はヨーロッパの治安まとめ、隣のリトアニアの治安・エストニアの治安もあわせて。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
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危険レベル --- 全土発出なし、テロ脅威度は「低」
外務省の危険情報・感染症危険情報・スポット情報は2026年4月時点で全土に発出されていません。テロ・誘拐情勢ではラトビアでイスラム過激派組織等の存在は確認されていないと書かれていて、
2024年中、ラトビアでは8件の誘拐事件が発生していますが、外国人が被害者となった事件の発生はありません。
現在のところ、ラトビアにおいて、テロ・誘拐による日本人の被害は確認されていません。
と外務省。一方で気になる過去事例として、
2015年9月には、リガ市内でスウェーデン人とアイルランド人のビジネスマンが、宿泊していたホテルの前で警察官の格好をした者に誘拐される身代金目的の誘拐事件が発生しています。
警察官の格好をした犯人による誘拐事件は欧州各国で散発的に起きているパターン。「警察官だから」と無条件に信じない、身分証提示を求める、複数人で対応する、といった基本対応が重要です。
NATO東部最前線、ベラルーシとロシアと国境を接する国としての地政学リスクは意識しておく国です。
旧市街の両替詐欺・釣銭詐欺 --- 露店とタクシーは特に注意
ラトビアの安全対策基礎データはリーガ旧市街での両替・釣銭詐欺を名指しで警告しています。
旧市街での両替時、露店やタクシーでお釣りを受け取る際には、受領金額が正確か確認してください。
ラトビアはユーロ圏なので両替の必要性自体は低いですが、外貨を換金する場合は露店の両替商や、運転手に直接両替を頼むタクシーは避けるのが基本。銀行店舗内のATMでカード引き出しを優先し、両替商を使うなら有名チェーン店舗を選んでください。釣銭詐欺は紙幣の桁を1つ少なく渡す、暗算でごまかす、といった単純な手口で発生します。受け取った場で金額を数える、これだけで防げます。具体の現場と対策はリーガの詐欺・ぼったくり対策へ。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
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公共交通機関の抜き打ち検札 --- 無賃乗車は正規運賃の数十倍
ラトビア滞在で観光客が引っかかりやすい固有ルールがこれ。
リガ市内を移動するために公共交通機関(路面電車、トロリーバス、バス)を利用する場合は、事前に乗車券を購入し、乗車時に車内のタッチ式検札機にかざす等乗車処理を行ってください(運転手から現金でチケットを購入することは不可)。交通当局による抜き打ちの検札が頻繁に行われており、無賃乗車が見つかった場合、正規運賃の数十倍の額が罰金として徴収されます。
ポイントは2つ。運転手から現金でチケットは買えないため、リガ交通局のサイトかキオスク・コンビニで事前購入が必須。そして車内のタッチ式検札機にかざす乗車処理を必ず行うこと。「観光客だから知らなかった」は通用せず、見つかれば正規運賃の数十倍の罰金を取られます。詳細とチケット購入方法はリーガのタクシー・交通トラブルに整理しています。
EU内でも高い死亡交通事故率 --- 運転マナーと路面凹凸
ラトビアの交通事情は、EU加盟国の中でも死亡交通事故発生率が比較的高いと外務省が明記しています。
一般的にラトビアの運転マナーは良いとは言えず、歩行者優先は徹底されていません。道路を横断する際は、必ず横断歩道の標識がある箇所を、左右をよく確認して渡るようにしてください。挙動がおかしい車を見かけたら、飲酒運転などの可能性がありますので、注意してください。ウインカーを出さずに右左折する車も多く見られます。
運転に際しては、都市間の幹線道路やリガ市内の主要道路も含め、随所に陥没や凹凸があり、走行中の自動車がこれらを避けようとして、予期せぬ動きをとることがあります。
道路の凹凸を避けようとする車が対向車線に予期せず侵入してくる、センターラインが消えていて2車線走行で走るドライバーがいる、といった日本では考えにくい運転環境です。短期滞在者は運転を避けるのが安全と外務省も推奨。リーガ市内の移動はBoltなどの配車アプリ+バス/路面電車の組み合わせが現実的です。
ダニ媒介性脳炎 --- リーガ含め全土、毎年死亡者
ラトビアの風土病として外務省が強く警告しているのがダニ媒介性脳炎です。
日本にはないラトビアの風土病としてダニ脳炎があります。森林などに生息するマダニが媒介して発症する病気で、毎年死亡者が出ています。リガ市を含めラトビアのすべての地域で感染の可能性があります。
「毎年死亡者」と外務省が踏み込んで書く感染症はそう多くありません。首都リーガを含めラトビア全土が感染エリアで、特に春から秋にかけて森林・草地に入る場合は長袖・長ズボン・帽子・防虫剤を徹底してください。長期滞在やトレッキング・キャンプ予定があれば3回接種+3年後追加+以降5年ごとのワクチンスケジュールを検討。詳細はリーガの体調不良・医療費へ。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
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公共の場での飲酒・開栓は法律で禁止
ラトビアで観光客が「知らずに」やってしまいやすいのが公共の場での飲酒です。
許可された場所(レストラン、バーなど)以外の公共の場所(公園、歩道など)での飲酒やアルコール飲料の開栓は法律で禁止されています。
旧市街の街並みを眺めながらビールを飲み歩く、公園のベンチで缶ビールを開ける――これがラトビアでは違法。罰金や警察対応の対象になります。買ったお酒は宿泊先かレストラン・バーで飲むのが基本ルールです。
民族構成 --- ロシア系住民25%
外務省の安全対策基礎データはこう書いています。
長年ロシアおよびソ連の支配下にあった歴史的経緯(帝政ロシア領土への併合(1795年)、ソビエト連邦への併合(1940年))から現在も多くのロシア系住民(総人口の約25%)が住んでおり、民族間の複雑な感情に留意する必要があります。
ロシア系住民の比率はバルト三国の中で最も高く、特に東部のラトガレ地方やリーガ郊外で集中しています。ロシア・ウクライナ情勢に関する話題、第二次大戦やソ連時代の歴史評価などはセンシティブな話題なので、相手を選ばずに発言するのは避けるのが無難です。
医療事情 --- ラトビア語/ロシア語が主、英語通用は限定的
外務省「世界の医療事情」は医療コミュニケーションをハッキリ書いています。
ラトビアの医療施設では、一部英語が通じますが、ラトビア語あるいはロシア語が主に使用されています。そのため、スムーズに受診するにはこれらの言語によるコミュニケーションが可能な方や通訳に同行してもらうことをお勧めします。
医療機器の比較的充実したプライベートクリニックもありますが、高額な費用が必要となるため、海外旅行傷害保険への加入をお勧めします。
ラトビア独自の高額支払い事例は保険会社データに見当たりませんが、北欧バルト圏の参考として、近隣スイスでバスルーム転倒1,269万円・ハイキングのヘリ搬送688万円(ジェイアイ等)といった4桁万円事例が報告されています。重症ケースは隣のフィンランド・ヘルシンキへ医療搬送になることも想定しておきたい桁です。海外旅行保険は治療救援費用無制限が安心ライン。具体的な医療機関はリーガの体調不良・医療費で整理しています。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
通信手段 --- eSIMで到着直後から繋ぐ
リーガはバルト三国の交通ハブで、空港から市内へのバス、タリンやヴィリニュスへの長距離バス、フェリーなど移動手段が多岐にわたります。到着直後から自分のスマホをネットに繋ぐのは、Boltでの配車・地図アプリでのルート確認・112通報・大使館連絡のすべてに必要です。フリーWi-FiはVPNを併用しないと情報漏えいリスクがあるため、選び方は海外eSIM比較、フリーWi-Fi対策は海外VPN比較へ。
緊急時の連絡先
| 連絡先 | 電話番号 |
|---|---|
| 警察・消防・救急(24時間・英語可) | 112 |
| ラトビア国境警備隊(24時間) | +371-6791-3300 |
| 在ラトビア日本国大使館 | +371-6781-2001 |
在ラトビア日本国大使館はリーガ市内(Vesetas iela 7, Riga LV-1013)にあり、土日休館。3か月以上滞在する場合は在留届、3か月未満の渡航は「たびレジ」登録を。
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
海外旅行保険の備え
ラトビアはダニ媒介性脳炎の毎年死亡者、冬の凍結路面で転倒骨折、EU内でも高い死亡交通事故率と、観光中の医療リスクが多角的に存在する国です。リーガの私立クリニックは医療機器が比較的充実している代わりに高額で、入院や搬送が絡めば数百万〜1,000万円台のコース。クレジットカード付帯保険は90日上限・治療補償200〜300万円が一般的なので、長めの旅行や高額医療リスクを考えると別途加入が現実的です。比較はヨーロッパ旅行の保険ガイドに。