Kaigai Risk
TRAVEL RISK ARCHIVE

中南米の保険 高山病と治安リスクの両面に備える

中南米旅行の保険、どれくらい備えればいい? 外務省と保険会社のデータから必要補償額をわかりやすく整理。

UPDATED · 2026.05.08 KAIGAI-RISK

中南米の旅行で実際に多いのは、メキシコシティの地下鉄やソカロ周辺でのスリリマのミラフローレス地区での置き引きブエノスアイレスのレティーロ駅周辺でのひったくりボゴタでのタクシー強盗といった数万円〜数十万円で収まる被害です。一方で、クスコの高山病から敗血症性ショックに重症化して1,654万円、脳梗塞で医療搬送1,144万円(いずれもSBI損保の支払事例)のように、確率は低くても起きると桁が一気に変わるのが中南米の特徴です。

被害の幅が広いぶん、「月数千円の保険に入るか/ノーガードか」という二択で考える必要はありません。起きやすい被害から順に、必要な備えだけ積み上げるほうが現実的です。

軽いトラブル(スリ・強盗・食中毒)

中南米で件数が一番多いのが、このレンジの被害です。

スリ・盗難ならスマートフォンやバッグなど数万円分、食中毒や軽いケガの通院でも数万円〜数十万円のレンジに収まります。中南米は強盗でも「銃を突きつけられてバッグを渡す」パターンが多く、携行品の被害額としては軽傷レンジに留まることがほとんどです。

エポスカード1枚で対応可能

このレンジは、年会費永年無料のエポスカード1枚で実用ラインに届きます。

補償項目エポスカード単独
傷害治療費用200万円
疾病治療費用270万円
賠償責任3,000万円
救援者費用100万円
携行品損害20万円

エポスカードは利用付帯(旅行代金の一部をエポスで支払うと保険が有効化)です。出発前に空港までの電車代や航空券をエポスで切っておけば、90日間カバーされます。携行品損害20万円はスマートフォンやカメラ1台分に届く水準で、食中毒やケガの外来〜短期入院も疾病治療270万円の枠に収まります。

EPOS CARD × HAPITAS

エポスカード

エポスカードを発行して11,000円相当

ハピタス経由でエポスカードを申し込むと、現金等に交換できる11,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。年会費は永年無料。

入院・骨折・高山病の初期治療

旅行スタイルによって発生確率が変わってくるのが、このレンジです。

  • メキシコでの転倒・スポーツによる骨折(博物館で膝蓋骨骨折、フットボールで前十字靭帯損傷)
  • クスコラパスキトでの高山病初期治療
  • ボゴタの標高2,640mでの高山病・体調悪化
  • 中米・カリブ海諸国でのデング熱・ジカ熱による入院
  • 強盗で負傷した場合の傷害治療(銃器使用の事案がメキシコでは多い)

短期間の入院や手術が伴うと、治療費は数百万円のレンジに乗ってきます。SBI損保が公開している中南米の支払事例でも、同じ水準です。

事例支払保険金
メキシコ博物館で転倒し膝蓋骨骨折、6日入院・手術309万円
メキシコフットボール中に前十字靭帯損傷、2日入院・手術356万円
コスタリカクルーズ中に意識喪失、脳内出血で8日入院442万円

いずれもSBI損保(ジェイアイ傷害火災保険)のアフリカ・中南米の公式支払事例です。メキシコの事例は「特別な冒険」ではなく、博物館で転倒しただけ、フットボールで膝を捻っただけで300万円超という現実がポイントです。

エポスカード単独の補償では足りないため、2枚目のカードと補償を合算して埋める形になります。クレジットカード付帯保険は、傷害死亡・後遺障害以外の項目を複数カードで合算できます。

エポス+楽天カードで対応

楽天カードも年会費永年無料・利用付帯です。エポスと組み合わせると、追加コスト0円のまま補償が一段広がります。

補償項目エポス楽天合算
傷害治療費用200万円200万円400万円
疾病治療費用270万円200万円470万円
救援者費用100万円200万円300万円
携行品損害20万円なし20万円

疾病治療が270万円から470万円まで広がるため、メキシコの膝蓋骨骨折309万円・前十字靭帯損傷356万円は射程に入ります。コスタリカの脳内出血442万円もギリギリ収まるラインです。

まだ楽天カードを持っていない人は作っておきましょう。

RAKUTEN CARD × HAPITAS

楽天カード

楽天カードを発行して10,000円相当

ハピタス経由で楽天カードを申し込むと、楽天本体の通常キャンペーン特典とは別枠で、現金等に交換できる10,000円相当のポイントが二重でもらえます(時期により変動)。年会費は永年無料。

エポス+楽天+三菱UFJカードゴールドの3枚で対応

もう一段補償を厚くしたい場合は、三菱UFJカードゴールドを3枚目に足す形があります。利用付帯のエポス・楽天を発動させるには、旅行代金を2枚に分けて決済する必要があります。

3枚目の決済は現実的にむずかしいですが、UFJゴールドは自動付帯なので決済なく合算できます。

年会費は初年度無料。翌年以降11,000円(税込)。年100万円決済で実質年会費無料です。

補償項目エポス楽天UFJゴールド合算
傷害治療費用200万円200万円300万円700万円
疾病治療費用270万円200万円300万円770万円
救援者費用100万円200万円500万円800万円
携行品損害20万円なし50万円70万円

疾病治療770万円のラインまで広がるため、コスタリカの脳内出血442万円は余裕を持ってカバーでき、中規模の入院・手術にも対応できる射程です。救援者費用800万円・賠償責任1億円規模まで合算でき、旅先で起きる中規模事例の大半をクレカ付帯だけでカバーできる構成です。

合算できない傷害死亡・後遺障害も、UFJゴールドを足すとエポス単独の3,000万円から5,000万円まで天井が上がります。

MUFG GOLD × HAPITAS

三菱UFJカードゴールド

三菱UFJカードゴールドを発行して10,000円相当

ハピタス経由で三菱UFJカードゴールドを申し込むと、現金等に交換できる10,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。海外旅行傷害保険は自動付帯で、年会費は初年度無料。

重度の高山病・脳疾患・医療搬送

確率は下がりますが、中南米ならではの構造的なリスクが集中するレンジです。高地都市での高山病重症化、脳疾患の発症、カリブ海・中米諸国からマイアミへの国外搬送が重なると、搬送費だけで桁が変わります。

SBI損保の支払事例と地域の医療事情を合わせると、中南米の重度事例はこの水準です。

事例支払保険金
コスタリカクルーズ中に脳内出血、8日入院442万円
ペルー脳梗塞で17日入院、医師付き添い医療搬送1,144万円
ペルークスコで高山病から敗血症性ショック・細菌性髄膜炎、25日入院1,654万円

いずれもSBI損保(ジェイアイ傷害火災保険)の実際の支払事例です。クスコの高山病1,654万円は、エポス+楽天+UFJゴールド合算の疾病治療770万円の2倍以上。中南米の高地都市を旅程に含むなら、この事例は頭に入れておく必要があります。

キューバは2010年5月から入国時に医療保険加入が義務化されており、クレカ付帯で対応する場合は英文の保険証券を事前に発行しておく必要があります。ジャマイカは入院時の前払い保証金が必要で、クレカ付帯保険のキャッシュレスが機能しないケースもあるため注意が必要です。

海外旅行保険を上乗せ

このレンジまで備えるなら、ネット型の海外旅行保険を上乗せするのが現実的です。1週間の都市観光なら治療費用無制限プランも数千円のレンジから入れます。ただしクスコ・ラパス等の高地トレッキングやガラパゴスのダイビングなどアクティビティ予定がある場合は、危険スポーツ特約の有無を確認してください(特約付きはその上のグレードになります)。

  • クスコ・ラパス・キトなど標高3,000m超の高地都市に行く
  • キューバに行く(医療保険加入が入国要件)
  • ガラパゴス諸島に行く(島内に高度医療施設がなく本土搬送が前提)
  • ジャマイカ・中米諸国など医療搬送がマイアミ前提の国に行く
  • 90日を超える長期旅行(クレカは保険切れ)

このどれかに当てはまる旅程なら、クレカの土台にネット型保険を上乗せする形を検討してみてください。

まとめ:0円から段階的に厚くする

全部に備えようとすると有料保険一択になりますが、中南米の旅行トラブルは「よくある強盗・スリ」と「まれだけど高額な高山病・医療搬送」で桁が違います。0円の土台から必要な分だけ積み上げていくと、自分の旅程に合った落としどころが見えてきます。

組み合わせ疾病治療カバーする被害
エポス単独270万円スリ・食中毒・軽いケガの外来
エポス+楽天470万円骨折・入院・デング熱
エポス+楽天+UFJゴールド770万円中度の手術入院・脳内出血
+ ネット型保険上限なし高山病重症化・脳疾患・医療搬送

短期の都市観光ならエポス+楽天の合算まで、高地都市(クスコ・ラパス・キト)を含む旅程やカリブ海・中米の離島滞在はエポス+楽天+UFJゴールドにネット型保険を足す形が目安になります。自分の旅程と照らし合わせて、必要なところまで備えを積み上げてみてください。

EPOS CARD × HAPITAS

エポスカード

エポスカードを発行して11,000円相当

ハピタス経由でエポスカードを申し込むと、現金等に交換できる11,000円相当のポイントが付与されます(時期により変動)。年会費は永年無料。

よくある質問

クレジットカード付帯保険だけで中南米旅行は大丈夫?

軽い被害(スリ・食中毒外来・短期入院)なら年会費永年無料のエポスカード1枚でほぼ収まります。入院・骨折まで視野に入れるなら、エポス+楽天の無料2枚で疾病治療470万円、エポス+楽天+UFJゴールドの3枚で疾病治療770万円まで合算できます。ただし中南米はSBI損保の事例でペルー脳梗塞1,144万円・クスコ高山病1,654万円が出ており、脳疾患・高山病重症化・医療搬送まで備えるならネット型の有料保険を上乗せする形になります。

利用付帯ってどういう意味?

旅行代金(航空券・ツアー代・空港までの公共交通機関など)をそのカードで支払うと保険が有効になる仕組みです。エポス・楽天は利用付帯で、旅行代金の一部をどのカードで払うかで保険を有効化できます。一方、UFJゴールドは自動付帯で、保有しているだけで補償が発動します。

エポスと楽天とUFJゴールドの補償額は合算できるの?

傷害死亡・後遺障害を除き、治療費用・救援者費用・賠償責任・携行品損害などは複数カードの補償額を合算できます。エポス(疾病270万円)+楽天(疾病200万円)の無料2枚で疾病治療470万円、UFJゴールド(疾病300万円)を足した3枚で770万円まで積み上がります。