ボゴタの移動でまず覚えるべきは、流しのタクシーは絶対に使わないこと。コロンビアの偽装タクシーには「パセオ・ミジョナリオ」という独自の名前まで付いていて、外務省「テロ・誘拐情勢」のページに堂々と書かれている短時間誘拐の手口です。一見普通のタクシーに乗ったら、運転手の仲間に拉致される。配車アプリ経由か、ホテル・空港カウンター手配のタクシーが必須になります。
Travel Alert 01
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パセオ・ミジョナリオ(百万長者ツアー)の手口
在コロンビア大使館の「安全の手引き」は、タクシー強盗の項目で次のように書いています。
「ガソリンが無くなった」等の理由を付け、運転手が客の承諾も無く人通りの少ない道に入ると、そこで待ち受けた仲間が突然タクシーに乗り込んで、客の金品を強奪するという手口があります。
外務省「コロンビア テロ・誘拐情勢」もこう。
都市部で犯罪組織がタクシーを偽装して乗客・家族から身代金を要求する短時間誘拐「パセオ・ミジョナリオ」の犯行に代表されるように、短時間で取れるだけ取る手口へ変化が見られます。被害に遭わないためには、流しのタクシーの利用は避け、タクシーアプリ等で無線タクシーを利用する必要があります。
ATMを回らされて、限度額いっぱいまで現金を引き出させられる。クレジットカードの暗証番号を聞き出されるパターンもあります。
配車アプリ必須 --- ボゴタで使えるアプリ
ボゴタで一般的なのは Uber、Cabify、DiDi、Beat、Bolt、地元の EasyTaxi。アプリでドライバー情報とナンバープレートが事前に分かるので、これが基本です。空港・ホテルからは、空港内カウンターの公式タクシー会社か、ホテルが手配するタクシーを使うのが安全側。
大使館の推奨する乗車前確認はこれ。
タクシーのナンバーは、プレートの他に車体側面、屋根、ガラス、車内にも表示されているので、全て一致することを確認する
配車アプリで来た車でも、アプリ表示のプレートと実車のプレートが一致するか必ず確認することです。
乗車後のルール --- ドアロック・窓閉め・助手席もロック
乗車したら大使館手引きの3点セットを徹底。
信号や渋滞での停車中に、強盗被害に遭わないよう、乗車後は、全てのドアをロックし、窓を閉める(助手席ドアも含む)
助手席のドアを忘れがちですが、信号待ちで助手席側から乗り込まれて強奪される事例があります。
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不安を覚えたら「忘れ物をした」で出発点へ戻す
大使館は乗車後の対処策まで具体的に書いている。
乗車後、運転手に不安を覚えれば「忘れ物をした」と言い、出発点まで戻らせて降車するのも一案
経路を外れ始めた、不審な電話で誰かに連絡している、乗客に話しかける気配がない --- 違和感を覚えたら遠慮なく降車しましょう。出発点に戻ったらキャンセル料を払って別の車を呼べばいい。「Olvidé algo(忘れ物をした)」のスペイン語フレーズを覚えておこう。
タクシー座席で薬物を吸収させられる手口
驚くかもしれませんが、大使館手引きにこんな一文があります。
タクシーの座席に注意する。手すり等に仕込まれ、皮膚を通じて鎮静剤を吸収させる手口があります。
エスコポラミーナ(昏睡強盗)の応用形で、流しタクシーで使われる手口。配車アプリ経由でも、シートや手すりに液体・粉末の痕跡がないか軽く見ておくくせをつけておこう。詳しくはボゴタの昏睡強盗で。
信号待ち・路上駐車の窓割り強盗
タクシーや配車アプリを利用していても、車内の荷物は標的になります。
運転中でも、鞄を外から見える場所(座席の上)に置かない(トランク、足下、シート下等に必ず隠しておく)~停車中に二人乗りのバイクに横付けされ、窓ガラスを割って盗まれるケースがある
外務省被害例にも:
路上駐車してスーパーで買い物をして車に戻ったところ、窓ガラスが割られ車内においていた現金等の入った鞄が盗まれていた。
レンタカーや配車アプリの車内でも、バッグや荷物は座席に置かない。信号待ちは前車との車間を空けて、いざという時車線変更できる位置取りを。同じ「窓割り強盗」はリマでも信号待ち車内で多発、中南米共通の手口です。
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自宅前・ホテル前で待ち伏せされる
外務省被害例で印象的なのが次の事案。
夜間、車両で自宅アパートに帰宅し、車寄せに駐車したところ、ヘルメットをかぶりけん銃を持った男に頭部を殴打されるも、同アパートの警備員に気づかれたため、付近で待機していた仲間のスクーターに乗り、何も取らずに逃走。
ホテルや宿舎に着いたタイミングが警戒の死角。降車時も周囲を確認し、ドアマンや警備員が見える位置で降りるのが安全です。
パンク誘発・「修理」ぼったくり
大使館手引きに警告されているのが、車にパンクや異物攻撃を仕掛けて、降車させた瞬間に襲う手口、またはパンク修理を高額で請求する手口。
パンクしたり、何かの物体を投げつけられても、その場で車両から降りて修理等することなく、できるだけ離れたところに移動し、車の中で救助を呼ぶことが望ましい
レンタカー利用時はこれを覚えておこう。「降車させた瞬間が最大の脆弱点」です。
一般交通事情 --- 死亡事故率は日本の約7倍
外務省「世界の医療事情」はコロンビアの交通事情をこう説明。
コロンビアの国家警察のデータよると、コロンビアでの交通事故死者数は日本の約7倍の高い頻度となります。
歩行者保護の意識が低く、横断歩道でも車優先。バイクが車の隙間を縫って走るので、車道を渡る時は特に注意。タクシーを含めた後部座席のシートベルト着用は法律で義務化されているので必ず着用してください。
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知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
手口早見表
| 手口 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| パセオ・ミジョナリオ | 流しのタクシー | 偽装運転手+仲間が途中乗車、ATM回し |
| 助手席乗り込み強盗 | 信号待ち | 助手席ドアから乗り込み拳銃で脅す |
| 窓割り強盗 | 信号待ち・路上駐車 | バイクで横付け、窓を割る |
| ホテル前待ち伏せ | 帰宅・宿到着時 | バイクで近づき頭部を殴打 |
| 座席薬物 | 流しタクシー車内 | 手すり等に鎮静剤、皮膚から吸収 |
| パンク誘発強盗 | 道路上 | 降車させた瞬間に襲う/高額修理請求 |
出発前にやること・現地でやること
出発前
- 配車アプリ(Uber/Cabify/DiDi/Beat等)をインストール、登録、決済方法を設定
- ホテル送迎を予約しておく(特に夜間到着便)
- 海外旅行保険の傷害補償・救援者費用を確認
現地で
- 流しタクシーを絶対に拾わない
- 乗車前にナンバープレートと車体表示が一致するか確認
- 乗車後は全ドアロック・全窓閉め(助手席含む)
- 経路から外れたら遠慮なく「Olvidé algo」で降車
- 信号待ちでは前車との車間を空ける
- 車内に荷物を見える形で置かない
- 強盗に遭ったら抵抗せず要求に従う
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら
- 絶対に抵抗しない。要求されたものをすべて渡す
- 安全な場所まで離れたら警察緊急番号123に通報
- 最寄りのCAI(交番)か警察署で盗難証明書(denuncia policial)を発行
- 配車アプリ経由の場合はアプリ運営にも報告(ドライバー特定)
- クレジットカードを停止、ATMで現金を引き出させられた場合は限度額の引き下げも
- 在コロンビア日本国大使館領事部 (601) 317-5001 に連絡
よくある質問
ボゴタで安全なタクシーの呼び方は?
流しのタクシーは絶対に使わず、配車アプリ(Uber、Cabify、DiDi、Beat、地元のEasyTaxi等)でドライバー情報・ナンバープレートが事前に分かる方式を必ず使ってください。空港やホテル発の場合はホテルや空港カウンターのタクシー会社に手配してもらうのが安全です。乗車前にナンバーが車体・屋根・ガラス・車内表示と一致するか確認するのが大使館の推奨手順です。
パセオ・ミジョナリオって何?
偽装タクシーを使った短時間誘拐の通称(百万長者ツアーの意味)。「ガソリンが無くなった」等の理由で運転手が客の承諾なく人通りの少ない道に入り、待ち受けた仲間が乗り込んで金品を強奪する手口です。ATMを回らされて現金を引き出させられるパターンも。配車アプリで呼んだ車であれば運転手情報が記録されるためリスクが大幅に下がります。
タクシーの座席で薬物を吸収させられる手口があるって本当?
大使館「安全の手引き」に明記されています。「タクシーの座席に注意する。手すり等に仕込まれ、皮膚を通じて鎮静剤を吸収させる手口があります」。エスコポラミーナという鎮静剤の手口で、流しタクシーを避けるのが最大の防御。配車アプリ経由でも、座席や手すりに不審な液体・粉末がないか軽く確認するくせをつけておくと安心です。
信号待ちで車の窓を割られて荷物を盗まれる事例はある?
外務省被害例に「路上駐車してスーパーで買い物をして車に戻ったところ、窓ガラスが割られ車内においていた現金等の入った鞄が盗まれていた」、大使館手引きに「停車中に二人乗りのバイクに横付けされ、窓ガラスを割って盗まれるケースがある」と明記。運転中でも鞄は座席に置かず、トランク・足下・シート下に隠す。信号待ちでは前車との車間を空けて、いざという時車線変更できる位置取りを。