Kaigai Risk
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パラグアイの治安 邦人殺害・拳銃強盗と犯罪急増【2026】

パラグアイの治安や危険エリア、トラブル、医療費を、外務省と在パラグアイ日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

2023年、パラグアイ国内で記録された犯罪は27,225件。前年の23,307件から16.8%増で、増加が止まらない。しかも大使館は「被害届を提出しないケースも多く見受けられ、実際にはこれ以上の発生があると考えられている」と書いています。人口約692万人の国で強盗5,259件・窃盗12,464件。日本人がオートバイの犯人に射殺された事例、邦人2人が自宅で鈍器で殴打され殺害された事例もある国です。

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危険レベル --- 北部はレベル2、首都と主要都市はレベル1

外務省はパラグアイを地域によって2段階に分けています。

  • レベル2(不要不急の渡航中止): コンセプシオン県の大部分、サン・ペドロ県北部、アマンバイ県カピタン・バド市、アルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ市 --- 反政府武装グループEPP(パラグアイ人民軍)の活動圏。2024年1月にもEPPの犯行と思われる襲撃事件が発生
  • レベル1(十分注意): 首都アスンシオン、シウダー・デル・エステ、エンカルナシオン、ペドロ・フアン・カバジェロ

首都アスンシオン市及びその周辺を始め、ブラジルと国境を接する一部地域やアルゼンチンと国境を接する一部地域では、強盗や麻薬等に関連した犯罪に一般市民が巻き込まれる危険性があります。

「レベル1だから大丈夫」ではない。レベル1の中に射殺事件や邦人殺害が含まれているのがパラグアイの怖さです。

犯罪は増加の一途 --- 2021年から3年で1.5倍

パラグアイ国家警察庁の統計をそのまま並べると、増加のペースがわかります。

殺人性犯罪強盗窃盗合計
20214933,3993,2198,04218,102
20225114,0314,45910,88523,307
20234425,0675,25912,46427,225

3年で合計件数が1.5倍。殺人だけは微減だけど、強盗・窃盗・性犯罪は全部増えている。そしてこれは届出があった分だけの数字です。

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日本人が巻き込まれた事件 --- 射殺・ナイフ刺傷・自宅殺害

外務省が公開している邦人被害事例は6件。軽い話が1つもない。

  • ペドロ・フアン・カバジェロ市内で、オートバイで近づいてきた何者かに射殺された
  • 同市郊外の農地で、銃器を所持した複数の犯人に短時間拘束された
  • アスンシオン市旧市街の貧民街(チャカリータ地区)に入り込み、男2人組に羽交い締めにされ、逃げようとして太ももをナイフで刺され、腕時計と現金を強奪
  • アスンシオン市内で買い物中、路上で拳銃を所持した2人組にカバンを強奪
  • イタプア県ピラポ市内の住宅で、邦人2人が鈍器で殴打され殺害された
TESTIMONY · 旅行者A
アスンシオン市旧市街を観光中に貧民街に入り込んでしまい、男2人組に羽交い締めにされた。逃げようとしたら太ももをナイフで刺されて、腕時計と現金を取られた。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省「パラグアイ 安全対策基礎データ」邦人被害事例

強盗に遭ったら絶対に抵抗しないこと。犯人が拳銃や刃物を持っている確率が非常に高く、抵抗したために銃撃されて死傷する事例が「度々報道されている」と大使館が書いています。

ブラジル麻薬組織PCCが潜伏する国

パラグアイの犯罪を語る上で避けて通れないのが麻薬組織の存在。大使館の「安全の手引き」はこう指摘しています。

ブラジルの麻薬密売組織「Primer Comando de la Capital(PCC)」のメンバーが潜伏しており、対立する組織同士の殺人事件が確認されているほか、同組織の関係者が強盗などの一般犯罪に関与している事例も多く報じられています。

麻薬中毒者が購入資金のために強盗に走るケースが「頻発」しているのも特徴。クラックと呼ばれる安価なコカイン加工品が若者を中心に蔓延し、社会問題化しています。麻薬所持には禁固25年以下の刑。絶対に関わらないこと。

知っておくべきマナーと法律

銃社会の現実 --- 飲酒で口論が銃撃に

外務省は「パラグアイ人は周辺国に比べて温厚」としつつ、こう付け加えています。「些細なことで喧嘩になったり、特に飲酒時に口論となった相手に対して突然銃器を使用したりする」。バーやレストランで現地人と口論にならないよう注意しておこう。

軍事施設の撮影は逮捕のリスク

軍事施設・警察施設の周辺で許可なく撮影すると「不審者と間違われて身柄を拘束される可能性」があります。軍服を着た人や施設のフェンスにカメラを向けないこと。

陸路入国のスタンプ忘れで罰金

ブラジルやアルゼンチンから陸路で入国する旅行者は特に注意。大使館の観光旅行者向け注意事項によれば「陸路、特にブラジル側からパラグアイへ入国する場合、出入国管理が甘いため、入国手続きを忘れてしまう日本人旅行者が多く」、出国時に罰金を科されるパターンが繰り返されています。シウダー・デル・エステの「友情の橋」を渡る場合、橋のたもとにある出入国管理事務所で必ずスタンプをもらうこと。

黄熱予防接種証明書(イエローカード)

2025年5月、パラグアイ政府は対象国からの渡航者にイエローカードの提示を義務化する大統領令を発出。ブラジル(サンパウロ・リオ・アマゾナス等の各州)、ボリビア(サンタクルス県)、ペルー(複数州)、コロンビア等を経由してパラグアイに入る場合は接種証明が必要です。接種後10日目以降が有効なので、出発の2週間前には接種を済ませておこう。

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主な犯罪手口 --- 各都市・トラブル別ページへ

パラグアイで旅行者が遭いやすいトラブルの手口詳細は、都市・トラブル別ページにまとめています。

都市別の治安とエリア情報はこちら。

医療費の実態 --- 地方は車で5〜6時間、私立は前払い

パラグアイの医療施設は都市部に集中しており、「辺縁地域では、診療を受けるために車で5から6時間移動しなければならないところも少なくありません」と外務省は書いています。公立病院は設備の老朽化や医薬品不足で、自分で薬を調達しなければならないことも。

私立病院を受診するには「診察や検査のたびに現金を前払いするか、保険加入証またはクレジットカードを提示しないと診療が始まらない」。重症時は「近隣諸国への移送が必要」になり、緊急移送費用は非常に高額です。

パラグアイ固有の保険会社支払事例は公表されていませんが、中南米地域の参考として、ペルーでは脳梗塞で6日+17日入院・医師付き添い医療搬送で1,144万円(SBI損保)、メキシコでは博物館で転倒し膝蓋骨骨折で6日入院・手術309万円(SBI損保)の事例があります。パラグアイの医療インフラを考えると、重症時にはブラジルやアルゼンチンへの搬送費用が上乗せされます。保険は必ず加入しておこう。

テロ・誘拐 --- 北部EPPと三国国境

パラグアイ北部のコンセプシオン県・サン・ペドロ県・アマンバイ県にはEPP(パラグアイ人民軍)が活動しており、身代金目的の誘拐や農場襲撃を繰り返してきました。2020年にはコンセプシオン県で元副大統領が誘拐される事件まで起きています。掃討作戦で組織は弱体化しているものの、2024年1月にも襲撃事件が発生。

三国国境地帯(パラグアイ・ブラジル・アルゼンチン)は国境管理が脆弱で、組織犯罪の関係者が容易に出入国できる状態。シウダー・デル・エステ周辺のイスラムコミュニティの一部が過激派に資金援助しているとの情報もあります。

「短時間誘拐」にも注意。被害者を一時的に拘束してATMで現金を引き出させてから解放する手口で、過去に日本人も被害に遭っています

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通信手段

到着後すぐに使えるeSIMがあると配車アプリや地図・大使館への緊急連絡に役立ちます。選び方は海外eSIM比較ガイドにまとめています。

緊急時の連絡先

機関電話番号
警察(緊急通報)911
救急車141
火災131 / 132
在パラグアイ日本国大使館(アスンシオン)(021) 604-616
在エンカルナシオン領事事務所(071) 202-287

大使館の住所: Avenida Mariscal Lopez No.3794, esquina Cruz del Chaco, Edificio CITICENTER, piso 8, Asuncion

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海外旅行保険の備え

パラグアイは私立病院で前払いを求められ、重症時は近隣国への搬送が必要になる国です。保険なしでは治療開始すら遅れる可能性があります。中南米地域の補償額の目安は中南米旅行の保険ガイドで解説しています。

主要都市の治安情報

出典