アスンシオンの犯罪で路上のひったくりと並んで怖いのが、計画的な武装強盗と短時間誘拐。制服を偽装した武装集団が両替店やカジノを襲撃し、ATMで現金を引き出した客を尾行して強奪し、住宅に押し入って住人を拘束して金品を奪う。2024年にはイタプア県で邦人2人が殺害される強盗殺人まで起きています。外務省のテロ・誘拐情勢資料によれば、短時間誘拐で「過去には日本人も被害に遭っている」。
Travel Alert 01
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制服を偽装した武装集団 --- 両替店・カジノが標的
2024年の四半期レポートに載っている事例が衝撃的です。
6月、アスンシオン市ビジャ・モラ地区の両替店に「麻薬対策庁を模した制服」を着用した5人組が押し入り、多額の現金を強奪。偶然付近にいた警察官と銃撃戦になったものの、強盗犯は逃走しています。
同月、サン・マルティン通りのカジノには「国家警察を模した防弾チョッキ」を着用し拳銃と散弾銃で武装した4人組が押し入って現金を奪取。
制服=安全という前提がパラグアイでは通用しない、ということを頭に入れておこう。旅行者が直接の標的になるケースは少ないものの、巻き添えの銃撃戦に遭遇するリスクはあります。
Travel Alert 02
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ATM利用客への尾行強盗 --- 引き出した直後が最も危険
大使館の「安全の手引き」はATM強盗をこう説明しています。「ATMなどから現金を引き出した直後に、店舗の外で数人に囲まれて現金を強奪されるケースや、移動先まで後をつけられて被害に遭うケースも発生しています」。
対策として大使館が推奨しているのは以下。
- 大型商業施設内など警備のあるATMを使う
- ATM利用後は時間をおいてから退店する
- 移動ルートを変更する(パターンを読ませない)
路上の独立型ATMは避けること。施設内ATMでも、引き出し直後にそのまま外に出るのは危険です。
短時間誘拐 --- 日本人も過去に被害
外務省のテロ・誘拐情勢資料には、パラグアイの「短時間誘拐」についてこう書かれています。
「短時間誘拐事件」(被害者を一時的に拘束し、ATM(現金自動預払機)等で現金を引き出させた後に解放するもの)も発生しており、過去には日本人も被害に遭っています。
2024年には3件の誘拐事件が発生。いずれもEPPの関与がない金銭目的の誘拐で、一般市民が標的にされている構図です。2024年3月にはアスンシオン市セントロ地区で、不動産会社を経営する男性が出勤時に4人組の武装犯に襲われ、車に乗せられて自宅まで押しかけられそうになった事例(甥の通報で警察が駆けつけ救出)も四半期レポートに記録されています。
Travel Alert 03
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住宅強盗 --- 邦人2人が殺害された
2024年6月、イタプア県ピラポ市の邦人宅に何者かが侵入し、邦人2人を鈍器のようなもので殴打して殺害。大使館はこの事件を四半期レポートと「安全の手引き」の両方で記録しています。
2024年には、イタプア県の民家に何者かが押し入り、金品を強奪された上に邦人が殺害される強盗殺人事件が発生しました。
住宅強盗の背景として大使館が指摘しているのは、「現金の引き出しや取引等に関する情報が身近な人から漏れ出る」こと。隣人、警備員、使用人、出入り業者から不在情報や金銭情報が漏れてターゲットにされる構造です。ホテル滞在の旅行者が直接の標的になる可能性は低いものの、安宿の場合は施錠の確認を怠らないように。
手口早見表
| 手口 | 概要 | 武装 | 対策 |
|---|---|---|---|
| ATM尾行強盗 | 引き出し直後に外で数人に囲まれる | 拳銃 | 大型施設内ATM、退店に時間差 |
| 短時間誘拐 | 拘束→ATM引き出し→解放 | 拳銃 | 単独行動避ける、大金を引き出さない |
| 制服偽装強盗 | 警察・麻薬庁の制服で店舗襲撃 | 拳銃・散弾銃 | 銃声が聞こえたら伏せて離脱 |
| 住宅強盗 | 武装集団が侵入、住人拘束 | 拳銃・鈍器 | 金銭情報を周囲に漏らさない |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
予防策 --- 出発前と現地で
出発前
- クレジットカードのATM引き出し限度額を低く設定しておく(短時間誘拐の被害額を最小化)
- 海外旅行保険に加入。パラグアイの私立病院は前払い制で、保険なしでは治療が始まらない
現地で
- ATMは大型商業施設内の警備付きを選ぶ。引き出し後はすぐ退店しない
- 大金を一度に引き出さない。少額ずつ、利用先を変える
- 単独での夜間外出は避ける
- ホテルの部屋の施錠を必ず確認。貴重品はセーフティボックスに
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ってしまったら
- 絶対に抵抗しない。武装犯に逆らうと命に関わる
- 犯人の指示に従い、冷静に対応
- 解放されたら警察911に通報
- 在パラグアイ日本国大使館 (021) 604-616 に連絡
- 保険請求のため、警察での被害届を忘れずに
よくある質問
パラグアイの短時間誘拐って何?
被害者を一時的に拘束してATMで現金を引き出させてから解放する手口です。外務省のテロ・誘拐情勢資料によれば、過去に日本人も被害に遭っています。2024年には金銭目的の誘拐が3件発生。対策はATMは警備のある大型商業施設内を使い、利用後はすぐに退店せず時間をおくこと。
アスンシオンで制服を着た人に声をかけられたら本物?
偽物の可能性があります。2024年に麻薬対策庁の制服を偽装した強盗団が両替店を襲い、国家警察の防弾チョッキを着た強盗がカジノを襲撃した事例が報告されています。本物の警察は通常、身分証(IDカード)を提示します。不審な場合は911に確認を。
パラグアイの住宅強盗はなぜ起きる?
大使館によれば「現金の引き出しや取引等に関する情報が身近な人から漏れ出る」ことが原因。隣人・警備員・使用人・業者から不在情報や金銭情報が漏れてターゲットにされます。2024年にはイタプア県で邦人2人が殺害される強盗殺人事件も発生しています。