パラグアイは蚊が媒介するデング熱が全域で通年リスクがある国。2025年にはブラジルやボリビアからの入国者に黄熱予防接種証明書を義務化する大統領令まで出ています。そして医療事情は「地方では病院まで車で5〜6時間」「私立病院は前払いでないと治療が始まらない」「重症時は近隣国へ搬送」。保険なしで倒れると、治療以前に移動で詰む可能性がある国です。
Travel Alert 01
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デング熱 --- 全域で通年リスク、重症化すると死に至る
外務省の「世界の医療事情」によれば、パラグアイでは「一年を通して感染リスクがあり、特に夏季に国内全地域で流行」します。ネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介し、潜伏期間は2〜14日(多くは3〜7日)。
症状は突然の高熱(38〜40度)が5〜7日続き、激しい頭痛、眼窩痛(目の奥の痛み)、関節痛、筋肉痛を伴う。一部は出血傾向を示して「デング出血熱」に重症化し、適切な治療がないと死に至ることもあります。
自己判断で市販の解熱剤(特にアスピリン系)を飲むと出血リスクが上がるため危険。発熱したらすぐに医療機関を受診すること。
チクングニア熱・ジカ熱 --- 妊婦は特に注意
デングと同じ蚊が媒介するチクングニア熱とジカウイルス感染症もパラグアイで報告されています。
チクングニア熱はデングに似た症状ですが、関節痛が長期間(数か月)続くことがあるのが特徴。
ジカは発熱・発疹・結膜炎などの症状は軽いものの、妊婦が感染すると胎児が小頭症になるリスクがあります。さらに精液中にウイルスが長期間残る可能性があるため、流行地域への滞在中と滞在後は一定期間の避妊が勧められています。
Travel Alert 02
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蚊の対策 --- 出発前にやること
パラグアイの感染症は蚊対策がそのまま予防策になります。
- 虫除けスプレーを日本で買って持っていく(DEET 20〜30%推奨)
- 長袖・長ズボンで肌の露出を減らす
- 宿泊先の蚊帳・網戸を確認
- 蚊は昼間にも活動する種類(ネッタイシマカ)がいるので、日中も油断しない
黄熱予防接種 --- 経由国によっては入国に必須
2025年5月、パラグアイ政府は対象国からの入国者にイエローカード(黄熱予防接種証明書)の提示を義務化する大統領令を出しました。対象はブラジル(サンパウロ・リオ・アマゾナス等の各州)、ボリビア(サンタクルス県)、ペルー(複数州)、コロンビアなど。
イエローカードは、接種日を0日目として接種後10日目以降が有効
日本から直接パラグアイに入る場合は不要ですが、ブラジル(イグアスの滝など)を経由する場合は必要になります。出発の2週間前までに接種を済ませておくこと。WHO はパラグアイ自体を黄熱のリスク国に指定しています。
Travel Alert 03
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狂犬病 --- 発症したら致死率ほぼ100%
パラグアイでは2005年以降にヒトの発症報告はないものの、牛や犬の発症は確認されています。外務省は「効果的な治療法は無く、発症するとほぼ100%死に至ります」と明記。
野良犬・野良猫・コウモリ・サルなどに噛まれたら、まず傷口を水と石けんで十分に洗浄し、速やかに医療機関へ。アスンシオンのInstituto de Medicina Tropical(国立、TEL 021-292-164)は狂犬病の暴露後ワクチンに加え、サソリ刺傷やヘビ・クモの咬傷にも対応しています。事前連絡なしで救急外来を受診できます。
医療事情 --- 地方は車5〜6時間、私立は前払い
パラグアイの医療で旅行者が知っておくべき現実は3つ。
1. 地方に病院がない。 外務省は「辺縁地域では、診療を受けるために車で5から6時間移動しなければならないところも少なくありません」と書いています。ボリビア方面のチャコ地方は特に深刻で、携帯電話も通じないエリアが多い。
2. 私立病院は前払い。 「診察や検査のたびに現金を前払いするか、保険加入証またはクレジットカードを提示しないと診療が始まらない」。公立病院は設備の老朽化と医薬品不足で、自分で薬を調達しなければならないことも。
3. 重症時は近隣国へ搬送。 「特殊な病気や重症化した場合は、設備が整った近隣諸国への移送が必要となる場合があり、緊急移送費用は非常に高額」。
パラグアイ固有の保険会社支払事例は公表されていませんが、中南米地域の参考として、SBI損保のデータにはペルーで脳梗塞による搬送・入院で1,144万円、メキシコで膝蓋骨骨折の手術で309万円の事例があります。パラグアイの場合、重症時のブラジルやアルゼンチンへの搬送費用がさらに上乗せされます。
Travel Alert 04
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アスンシオンの日本語対応病院
アスンシオンには日系パラグアイ人医師が在籍する病院が複数あります。日本への留学経験がある医師もいて、日本に近い感覚で受診できることも。
| 病院 | 特徴 | 電話 |
|---|---|---|
| Sanatorio Adventista | 私立総合・45床・救急24時間・日系人医師複数 | (021) 219-6000 |
| Centro Medico La Costa | 最新鋭168床・日系人泌尿器医Dr.Hanano日本語可 | (021) 217-1717 |
| Centro Medico Bautista | 私立総合・86床・救急24時間 | (021) 688-9000 |
| Sanatorio MIGONE | 私立総合・75床・日系人医師日本語可 | (021) 218-2000 |
| Instituto de Medicina Tropical | 国立・狂犬病ワクチン・毒蛇咬傷対応 | (021) 292-164 |
Travel Alert 05
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準備はできていますか?
保険は必須 --- 前払いの壁を突破する唯一の手段
パラグアイの私立病院は保険加入証を見せれば前払いなしで診療が始まる場合がほとんど。保険なしだと「診察→現金前払い→検査→また現金前払い」の繰り返しで、治療が遅れます。中南米の補償額の目安は中南米旅行の保険ガイドで解説しています。
よくある質問
パラグアイでデング熱にかかったらどうする?
38〜40度の高熱が5〜7日続き、激しい頭痛・関節痛・筋肉痛を伴います。自己判断で解熱剤を飲むと重症化のリスクがあるため、必ず医療機関を受診してください。アスンシオンの私立病院では保険証またはクレジットカードの提示が必要です。
パラグアイに行くのに黄熱の予防接種は必要?
日本から直接パラグアイに入る場合は不要です。ただし2025年の大統領令で、ブラジル(サンパウロ・リオ等)、ボリビア、ペルー、コロンビアなどの対象国を経由する場合はイエローカードの提示が義務化されました。接種後10日目から有効なので出発2週間前までに接種が必要です。
パラグアイの地方で怪我や病気になったらどうなる?
外務省によれば「辺縁地域では、診療を受けるために車で5から6時間移動しなければならないところも少なくない」状態です。重症時は近隣国(ブラジル・アルゼンチン)への緊急搬送が必要になり、費用は非常に高額。海外旅行保険は必須です。
パラグアイで動物に噛まれたらどこに行く?
アスンシオンのInstituto de Medicina Tropical(国立・TEL 021-292-164)が狂犬病の暴露後ワクチンのほか、サソリ刺傷やヘビ・クモの咬傷にも対応しています。事前連絡なしで救急外来を受診できます。噛まれたらまず傷口を水と石けんで洗浄してください。