ボリビアの健康リスクは標高で二分されます。ラパス・ウユニ・ポトシなどの高地(3,200m〜4,150m)では高山病、サンタクルスやコチャバンバなどの低地ではデング熱・黄熱病。どちらに行くかで事前準備がまったく変わります。そして共通するのは、救急車が来ない医療環境。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
標高4,150mの空港に降り立つ瞬間から高山病が始まる
ラパスのエルアルト国際空港は標高4,150m。富士山山頂(3,776m)より400m近く高い場所に、飛行機でいきなり到着します。市街地でも3,200m〜4,100m。到着直後の頭痛・吐き気・睡眠障害・食欲低下は「標準的な反応」です。
問題は重症化したとき。高地肺水腫(肺に水がたまる)や脳浮腫(脳がむくむ)に進行すると死亡例もあると大使館は記載しています。心疾患や呼吸器疾患のある人は、出発前に主治医と相談してください。
高山病の予防 --- 到着初日の過ごし方がすべて
大使館が推奨している予防策はこの4つ。
- 到着初日は激しい運動・飲酒・暴食を避ける
- 十分な水分を摂る
- 必要に応じてダイアモックス(アセタゾラミド)を予防内服
- 日本出発前に高山病外来で相談
ウユニ(3,656m)やポトシ(4,090m)に行く場合も同じ。ラパスで2〜3日滞在して体を順応させてから移動するのが定石です。「到着日にウユニ行きのバスに乗る」というスケジュールは高山病のリスクを跳ね上げます。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
南米高地の参考: 高山病から1,654万円・脳梗塞搬送で1,144万円
ボリビア固有の保険会社事例は見当たりませんが、南米高地の参考事例として近隣のペルーでは深刻なケースが報告されています。
- 高山病から敗血症・髄膜炎に重症化、25日間入院で1,654万円(ジェイアイ傷害火災・ペルー事例)
- 歩行困難→脳梗塞と診断、6日間入院後に設備の整った病院へ搬送→17日間入院、医師付き添いで医療搬送、計1,144万円(SBI損保・ペルー事例)
ラパスはペルーのクスコ(3,400m)よりさらに標高が高く、医療水準も限られています。同等かそれ以上のリスクと考えておくべき。
救急車は来ない --- タクシー搬送が現実
ボリビアでは救急車を呼んでも有料で、到着が大幅に遅れるのが常態化しています。外務省もタクシーで病院に直行するのが現実的としています。
ラパスで邦人が利用する病院はクリニカ アレマナやクリニカ ロス アンデスなどの民間総合病院(クリニカ)。公的医療機関は待ち時間が長く、外国人にはおすすめされていません。ラパスには日本語対応可能な医師(西カルロス義人医師・消化内科)がいますが、施設は限られています。海外旅行保険のキャッシュレス(直接支払い)対応はラパスとサンタクルスの主要私立病院のみ。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
デング熱 --- 低地だけのリスク
ラパスは標高3,650mなのでデング熱の媒介蚊(ネッタイシマカ)が生息できず、リスクは低い。ただしサンタクルスやコチャバンバなどの低地ではデング熱が多発しています。虫除けスプレーと長袖・長ズボンが基本の対策。特に雨期(11月〜4月)は蚊が増えるので注意。
黄熱病ワクチン --- サンタクルス以下の低地に行くなら推奨
黄熱病ワクチンはサンタクルスを含むボリビアの低地(サンタクルス県・ベニ県・パンド県)を訪問する場合に推奨。アマゾン地域に足を延ばす場合は事実上必須です。日本出発前にトラベルクリニックで接種しておこう(1回接種で生涯有効)。
ラパスとウユニだけの旅程なら黄熱病リスクは低いですが、「ウユニ→サンタクルス」のルートを取る人は接種推奨。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
出発前にできること
- 高山病外来で相談し、ダイアモックスの処方を受ける
- 黄熱病ワクチンを接種(低地に行く場合)
- 海外旅行保険に必ず加入。治療救援費用は最低1,000万円以上を推奨
- 到着初日のスケジュールはゆるめに。いきなりウユニ移動はNG
- 保険のキャッシュレス対応病院を事前に確認
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら(体調悪化時)
- 高山病の症状が出たらまず安静・水分摂取
- 重症化の兆候(意識障害・ひどい息切れ・持続的嘔吐)が出たら即病院へ
- 救急車は期待せず、タクシーでクリニカ アレマナ等の私立病院に直行
- 在ボリビア日本国大使館: (591) 2-241-9110〜3
- 保険会社の緊急連絡先に電話し、キャッシュレス対応の確認を
よくある質問
ラパスの高山病はどれくらいの確率でなる?
ラパスのエルアルト空港は標高4,150mで、富士山山頂より高い場所にいきなり飛行機で降り立ちます。到着直後の頭痛・吐き気・睡眠障害は「普通」とされており、ほとんどの旅行者が何らかの症状を経験します。重症化すると高地肺水腫や脳浮腫で死亡することもあります。
高山病の予防薬はある?
ダイアモックス(アセタゾラミド)の予防内服が有効です。日本出発前に高山病外来や旅行医学外来で処方してもらえます。到着初日は激しい運動・飲酒・暴食を避け、水分をしっかり摂ることも基本の対策です。
ボリビアで救急車は来る?
救急車(ラパスは165番)は有料で、呼んでも到着が遅れるのが常態化しています。外務省はタクシーで搬送するのが現実的としています。海外旅行保険のキャッシュレス対応はラパス・サンタクルスの主要私立病院に限られます。
ボリビアで黄熱病ワクチンは必要?
サンタクルスを含む低地を訪問する場合は推奨、アマゾン地域に行く場合は事実上必須です。ラパスは標高が高いため黄熱病の媒介蚊がいませんが、ウユニからサンタクルスに移動する場合などは事前に接種しておきましょう。