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リュブリャナの詐欺 通信会社装い訪問盗とATM爆破【2026】

リュブリャナの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

リュブリャナの詐欺は、観光客向けの「ぼったくりレストラン」型はあまり目立ちません。代わりに大使館が四半期レポートで具体的に警告しているのが、訪問盗(業者装い)ATM爆破オンライン詐欺という3系統です。短期旅行者には縁がなさそうに見えても、Airbnb滞在や深夜の現金引き出し、宿予約サイト経由のメッセージで意外と接触します。

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詐欺の全体規模 --- 年3,328件、犯罪全体の7.2%

在スロベニア日本国大使館「安全の手引き」(2025年3月版)の数字。

2023年中の犯罪認知件数の約85%は軽微な一般犯罪で占められており、その主な内訳としては、窃盗が24,799件(53.7%)、器物損壊が3,479件(7.5%)、詐欺が3,328件(7.2%)となっています。

詐欺は窃盗に比べれば割合は小さいものの、年間3,000件超は無視できる数字ではありません。手口は古典型(訪問盗)からデジタル型(オンライン詐欺)まで幅広い。順番に見ていきます。

手口1: 訪問盗 --- 通信会社装いがリュブリャナで多発

リュブリャナ周辺で警察が継続的に注意喚起しているのが「訪問盗」です。

リュブリャナ周辺では、訪問盗(民家等を訪問し、家人の隙をついて金品を盗む手口)が発生し、警察が注意を呼びかけています。来訪者に対してはまずはインターホンなどで対応し、未確認のまま家の中に入れず、予定なく訪問してきた業者等に対しては、身分証明書を確認しましょう。

2025年1〜3月の四半期レポートには具体的な事例が載っています。

1月17日朝、リュブリャナ北西・トルボヴェリェ地区でのアパートで、通信会社の従業員を装った男2人が住人の注意を引いて貴金属を盗んだ。

「Wi-Fiの設定確認に来ました」「水道メーターの点検です」「電力会社から検針に来ました」――1人が住人と話している間に、もう1人が部屋を物色する、という古典手口です。

短期旅行者でも、Airbnbや短期賃貸アパートに泊まる場合は当事者になり得ます。ホストから事前連絡なく業者が来ることはまずありません。「ホストから連絡が来ていない=開けない」を徹底してください。

TESTIMONY · 旅行者A
リュブリャナのアパートメントに泊まっていたら、朝に「インターネット会社から点検に来た」とインターホンが鳴りました。ホストに連絡したら「そんな予定はない」とのことだったので開けませんでしたが、後で大使館のレポートを見て怖くなりました。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在スロベニア日本国大使館 海外安全対策情報(2025年1〜3月)

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手口2: ATM爆破 --- セノジェチェの実例

少しドラマチックですが、現実に起きている手口です。

1月24日未明、スロベニア南西・セノジェチェのATMが爆破され、現金が強奪された。

リュブリャナ市内ではなく南西のセノジェチェ(ピラン方面、ポストイナ近郊)の事例ですが、ATM強盗(爆破型)が国内で行われていることは知っておくべきです。旅行者が現場に居合わせるリスクは低くても、深夜の人気のないATMで引き出すこと自体が高リスクだと考え方を変える理由になります。

実用的には、

  • ホテル内・大型商業施設内のATMを日中に
  • 路上の単独ATMは深夜避ける
  • 引き出した直後に長時間立ち止まらない(後をつけられる)

という基本動作で十分回避できます。

手口3: 銀行家騙りオンライン詐欺

法人や個人事業主向けですが、警察が公式に注意喚起した手口です。

2月7日、銀行家を騙って法人や個人事業主に接近し、預金を窃取するオンライン詐欺が多発しているとして、警察は注意を呼び掛けた。

旅行者が直接遭うパターンとは違いますが、欧州全域で増えているのが宿予約サイトを装ったフィッシングです。Booking.comやAirbnbから「カード情報の確認が必要」「追加決済が発生した」というメッセージが届く。これらは正規のメッセージング機能を乗っ取った形で来ることが多く、リンクを踏ませてカード情報を抜きます。

対策:

  • 予約関連の決済は必ずアプリ/公式ウェブにログインして確認
  • メール内リンクから「決済画面」に飛ばない
  • ホテルから「予約確認のため」とカード情報を電話で聞いてくる場合は折り返しを必ず正規番号で

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手口4: 深夜路上での強盗・刃物事件

詐欺の枠を超えますが、リュブリャナで現に発生している路上犯罪を整理します。

深夜の市街地等では、路上強盗などの凶悪事件も少なからず発生しています。不必要な夜間外出は、避けるようにしてください。

2025年1〜3月だけでも以下が記録されています。

  • 1月20日夜・ヴォドマト地区: ナイトクラブ付近路上で男性同士が口論、刃物で重傷
  • 2月17日午前・ヴィチ地区: 路上で女性が押し倒されて財布奪取
  • 1月8日夕方・ドムジャレ(リュブリャナ北): 住宅に複数の強盗
  • 1月1日早朝・市街: 男が銃を発砲、近隣住居を損傷
  • 3月28日・ツェリエ(北部): 携帯電話店にルーマニア人強盗3人

リュブリャナで夜間避けたいエリア:ヴォドマト(駅南東のナイトクラブ街)、ヴィチ(南西の大学周辺)、深夜の人通りが少ない裏通り全般。配車アプリ(Bolt)を使うほうが現金引き出し+徒歩より遥かに安全です。

手口5: ナイトクラブ周辺の麻薬関連トラブル

詐欺ではないですが、関連リスクとして大使館が明示しているのがナイトクラブ周辺。

ナイトクラブ周辺で麻薬取引が行われることが多いと言われています。麻薬には絶対に手を出さないことはもちろん、犯罪に巻き込まれないためにも、興味本位でナイトクラブに出入りしたり、近付いたりしないでください。

スロベニアでも日本と同様に麻薬の売買・使用等は犯罪行為であり、厳しく取り締まっています。「興味本位」で近づくのもやめておくのが無難です。

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出発前にやっておくこと(チェックリスト)

項目内容
Airbnb予約ホスト連絡先(電話+メッセージ)を保存。チェックイン時の業者立入予定の有無を事前確認
現金大量引出ではなく、必要分を日中・施設内ATMで小額ずつ
カード情報予約サイトのメッセージ/メールから決済画面に飛ばない
夜の予定単独で深夜に外出しない、配車アプリBoltをインストール
緊急連絡警察113/救急112/大使館 +386-1-200-8281 を電話帳に

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被害に遭ったら

警察 113に通報し、Police Reportを必ず受け取る。詐欺やオンライン被害はBooking等のアプリ運営にも報告して二重で記録を残すと、保険・カード会社への請求がスムーズです。

連絡先番号
警察113
救急車・消防112
在スロベニア日本国大使館+386-1-200-8281/8282
クレジットカード(VISA)+1-303-967-1096
クレジットカード(MasterCard)+1-636-722-7111
クレジットカード(American Express)+81-3-6625-9100
クレジットカード(JCB)+81-422-40-8122

スリ・置き引きの基本対策はリュブリャナのスリ・置き引き対策、医療リスク(ダニ脳炎・救急体制)はリュブリャナの感染症・医療リスクで扱っています。

よくある質問

リュブリャナで詐欺被害は多いの?

大使館の安全の手引きによれば、2023年の詐欺認知件数は3,328件(全犯罪の7.2%)。窃盗(53.7%)に比べると割合は小さいものの、訪問盗・通信会社装い・オンライン詐欺など複数の手口が継続的に報告されています。

ホテル滞在なら訪問盗は関係ない?

ホテルなら関係ありません。ただしAirbnbや短期賃貸アパートに泊まる場合は要注意。2025年1月、リュブリャナ北西のトルボヴェリェ地区のアパートで、通信会社の従業員を装った男2人が住人の注意を引いて貴金属を盗んだ事例が大使館レポートに記録されています。

深夜のATMで現金を下ろしても安全?

推奨できません。2025年1月、スロベニア南西のセノジェチェでATMが爆破され現金が強奪される事件が発生。深夜の人気のないATMより、ホテル内・大型商業施設内のATMを日中に使うほうが安全です。

タクシーぼったくりは多い?

リュブリャナでは流しタクシーよりBolt等の配車アプリが一般的で、タクシーぼったくりの目立った大使館警告はありません。ただしどの都市でも空港や観光地での乗車時はメーター稼働を確認してください。

出典

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