ディリ(Dili)は東ティモールの首都、人口約28万人(国全体で約130万人)。プレジデンテ・ニコラウ・ロバト国際空港を玄関口に、ダイビング船でアタウロ島へ、バスでバウカウ方面へ、という形で観光の起点になる街です。米ドル経済、到着ビザ30米ドルで入国、クレジットカードは一部ホテルのみという現金経済で動きます。
ディリの治安は「レベル1で概ね安定、ただし夜間と単独行動に要注意」という独特のバランス。在東ティモール日本国大使館は2023年5月に「ディリ市内で発生している暴力事件について」というタイトルで注意喚起PDFを出していて、市内の治安状況についてこう書いてます。
当地治安情勢に関する注意喚起。ディリ市内の治安状況は概ね安定していますが、若者や不審者による暴力事件が特に夜間に散発的に発生しています。
「概ね安定」と「夜間の暴力事件が散発」がセットで書かれるのがディリ。日中の観光はそれなりに安全でも、夜の単独行動は一気にリスクが跳ね上がるという街です。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
ディリの危険エリア・時間帯
大使館「安全の手引き」と注意喚起PDFが名指ししているエリア・時間帯のパターン:
- ビーチロード(Avenida de Portugal)沿い: 地元の子供による猥褻行為、夜間の刃物事案、単独女性の歩行注意
- ダウンタウン(Colmera・Audian周辺): 夜間のバイク二人組によるひったくり・刃物傷害
- 政府関係庁舎・大使館付近・タシトル地域: デモ・集会発生地、暴徒化リスク
- 空き地に隣接する独立家屋: 家宅侵入・空き巣の標的になりやすい(長期滞在者向け)
- 路上駐車のレストラン・ビーチ周辺: 車上荒らしの頻発地
- ATM周辺(幹線道路の現金自動払出機): 引き出し直後を狙ったひったくり
時間帯は夜間(特に日没後〜深夜)が危険。外務省も「オートバイに乗った者による刃物を使用した事件が夜間に頻発しています」と書いていて、夜の単独外出は避けるのが原則です。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
ディリで日本人が遭ってる主な手口
1. マーシャルアーツ・グループ抗争(巻き込まれ注意)
ディリの治安で最も固有性が高いのがこれ。大使館がほぼ毎年注意喚起PDFを出している案件です。
2023年にディリ市内を中心に、マーシャルアーツ・グループ(複数の一般格闘技集団)の対立・抗争事件が散発しており、投石行為や刃物・凶器を使用した乱闘が発生。外国人も被害に遭っている事例がある。
投石・刃物・凶器を使った乱闘が突発的に起きるので、近づいた観光客が流れ弾的に巻き込まれるリスクがある。群衆や騒ぎを見たら即離れる、というのが大使館の一貫した行動指針です。
2. 夜間のオートバイ二人組による刃物強盗・たかり
外務省「安全対策基礎データ」と大使館手引きの両方が記録する手口。
オートバイに乗った二人組が、運転中の車両を停車させ、接触したなどと言いがかりをつけ、修理費用を要求する事案が発生しています。(中略)オートバイに乗った者による刃物を使用した事件が夜間に頻発しています。
加えて大使館「犯罪傾向」では、歩行者を狙ったひったくり、ATM周辺の待ち伏せ、夜間の刃物による傷害事件が列挙されています。徒歩でもバイクでも、夜は外にいる限り狙われるのがディリの夜。詳細と対処はディリのスリ・窃盗・車上荒らしに。
3. 車上荒らし(路上駐車中の邦人被害実例あり)
大使館「安全の手引き」の邦人被害例から。
日中、路上に駐車していた邦人の車両のダッシュボードから、多額の現金が何者かに盗まれた。
日中、レクレーション参加の邦人の車両の施錠されていたドアがこじ開けられ、車内にあった金品が何者かに盗まれた。
日中・施錠中でも被害に遭うのがディリの車上荒らし。レストランや海辺での停車時が狙われます。詳細はディリのスリ・窃盗・車上荒らしに。
4. ホテル客室内の盗難・カフェでのバッグ盗
カフェテリアで食事中、財布、旅券が入ったバックを何者かに盗まれた。
ホテル客室内での盗難被害が発生しています。鍵のかかるホテルの客室内であっても安心せず、金品や貴重品はセーフティーボックスに保管するなどの注意が必要です。
カフェでの置き引きもホテル室内の盗難も邦人被害として大使館に記録されている。現金経済で大きな米ドル現金を持ち歩く前提なので、分散保管と室内セキュリティは東南アジアの他国より一段シビアに考える必要があります。
5. 夜間タクシーの強姦・料金トラブル(女性特に注意)
大使館「犯罪傾向」に明確に記載。
夜間外国人女性が一人でタクシーを利用した際の運転手による恐喝・強姦
東ティモールのタクシーはメーター付き青色とメーターなし黄色(個人流し)の2種類。黄色タクシー単独利用は夜間は絶対NGというのが大使館の一貫指針です。詳細はディリのタクシー・交通トラブルに。
6. ビーチロード沿いの子供による猥褻行為
ビーチロード沿いなどにおいて、地元の子供たちから猥褻行為を受けることがあります。相手が子供だからと安心せず、毅然とした態度をとることが肝要です。
ディリの海沿い散策は定番の観光コースだけに、この注意喚起は外せません。相手が子供でも対応は変えない、が外務省の指針。
ディリの移動(青タクシー推奨)
当国のタクシーにはメーター付き(青色)とそうでないもの(黄色)があります。メーター付きは、初乗り2ドル、その後走行距離により加算されるシステムで、メーターなしのタクシー(黄色)に較べれば割高ですが、メーター付きはエアコンも付いており、運転手が英語を解する場合がありますので、メーター付きタクシーの利用が便利です。
観光で使うなら青色のメーター付きタクシー一択。初乗り2米ドル、1kmごとに1米ドル加算。電話予約も可能なので、ホテルのフロントから呼んでもらうのが安全です。
公共交通としてはミクロレット(ミニバス)もありますが、大使館は「感染症防止や安全面の観点から利用には十分ご注意ください」と書いています。短期観光での利用は避けるのが無難です。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
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ディリの感染症リスク(デング熱が主敵)
ディリ市内でもデング熱は年間を通じて発生しています。蚊が多い夕方〜早朝は長袖・長ズボン、DEET入り虫除けの携帯が必須。ホテルの室内も窓の開閉に注意し、蚊帳があれば使う。雨季(1〜3月)は症例がピークに達します。詳細はディリの感染症・医療トラブルに。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
緊急時の連絡先
- 警察(PNTL):112(オペレーションセンター)
- 消防・救急:115(繋がらないことが多い)
- 在東ティモール日本国大使館(ディリ市):+670-332-3131(代表)/ +670-7723-1127(夜間・休日)
公的救急(115)は繋がらないことが多いため、重大事案は直接大使館に連絡して搬送手配を依頼するのが現実的です。保険会社のアシスタンスデスクも早めに並行連絡するのが定石。
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
ディリの手口別詳細
東ティモール全体の治安・法律・医療・税関は東ティモールの治安トップにまとめてます。
この都市のトラブル別ガイド
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