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サラエボのスリ バス停リュック盗とピッキング侵入【2026】

サラエボのスリ・置き引きの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

サラエボでスリ・置き引きが集中するのは、観光客の動線そのもの。在サラエボ日本国大使館の「安全の手引き」と「四半期報告」を読むと、2025年4-5月だけで3件の日本人被害が報告されていて、現場はバス停の写真撮影中・ホテル部屋・簡易宿所――どれも普通に旅行していて遭遇する場面です。手口を具体的に知っておけば、ほとんどは未然に防げます。

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2025年4月:バス停付近の写真撮影中リュック盗

最新の日本人被害として、四半期報告に記録されている事案。

同じく4月、サラエボでも、日本人観光客がバス停付近で写真撮影をしていた際に、背負っていたリュックサックから旅券入りのバックをすられました。

仕組みは典型的:

  1. 観光客がバス停で写真を撮る(カメラ・スマホに集中)
  2. 背中のリュックは視界の外
  3. スリが横/後ろからファスナーを開けて中身を抜く
  4. 立ち去った後で被害に気付く(旅券・財布が消えている)

対策はシンプルで、写真撮影時はリュックを前に回す。これだけで防げます。バシュチャルシヤやラテン橋など写真スポットでは、リュックは必ず体の前。または貴重品(パスポート・カード・現金)はファスナー付き内ポケットの財布や首掛けポーチに分散して入れます。

道尋ね2人組分業型スリ(市内路上)

「安全の手引き」の邦人被害事例より。

市内の路上で2人組の女のうち一人に道を尋ねられ、分からないと答えている間にもう一人に鞄の中をあさられ財布を抜き取られた。

世界共通の分業型スリの典型。注意を引く役+手を入れる役の2人以上で構成されます。バリエーション:

  • 「道を教えて」「写真を撮って」「これ落としましたよ」と声をかける
  • 一緒に署名するチャリティーボード/サインボードを差し出してくる
  • 子供の集団が囲んできて、一人が手を伸ばしてくる

対策:

  • 見知らぬ相手から声をかけられたら、まず一歩引いて全身が見える距離を取る
  • 地図やスマホを取り出すと両手が塞がるので、その瞬間が狙われやすい→道を聞かれたら片手は鞄に置いたまま答える
  • 「No, sorry」と言って立ち去る選択も全然OK
  • 子供の集団に囲まれたら大声を出す+その場を離れる

簡易宿所のピッキング侵入盗(2025年)

ホテルだけでなく、ゲストハウスや民泊でも被害が出ています。

旅行中に宿泊した簡易宿所にて、貴重品以外の荷物を全て部屋に置いて外出したその数分後、中東系の男性にピッキングツールを使用され部屋に侵入。置いていた荷物を盗まれた。

「貴重品以外」と思って置いた荷物が、数分後にピッキングで全部盗まれた。簡易宿所の鍵はホテルより脆弱で、ピッキング耐性が低い+共用エリアから他の宿泊者でない人物も入れる構造になっていることがあります。

対策:

  • 短時間の外出でも貴重品はすべて持ち出す
  • それ以外の荷物も、頑丈なロック付きスーツケース(TSAロック)に入れて鍵をかける
  • スーツケース自体をベッドフレームや机にチェーン+南京錠で固定するとさらに安心
  • 宿泊先選びはBooking等のレビューでセキュリティ評価をチェック、24時間スタッフ常駐・電子キー付きの宿を優先

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ホテル部屋のクレジットカード抜き取り(2025年5月)

ホテル滞在でも油断できません。

5月には、サラエボで、日本人観光客がホテルの部屋に置いていたカバンからクレジットカードを抜き取られ、不正に使用される被害に遭ったとの報告を受けています。

清掃スタッフが入る、メンテナンスが入る、隣室から侵入される――ホテルでもリスクはゼロではありません。カードは1枚抜かれても気付きにくいのが厄介で、被害判明が後になります。

対策:

  • 部屋を出る時は貴重品をセーフティボックスかフロント預け
  • カード明細の即時通知(メール・アプリ)をオンにしておく
  • 紛失/盗難に気付いたら即・カード会社に連絡(ほぼすべての日本のカード会社は24時間電話受付)
  • カードは2-3枚に分散して持ち、1枚は宿の金庫、1枚は財布、1枚は別の場所に

ショッピングセンター駐車場の強盗(2025年6月・参考)

日本人被害ではありませんが、観光客が立ち寄る場所の事案として警告対象。

6月、サラエボ市内のショッピングセンターの駐車場で、女性が男2名の強盗に遭う事件が報じられています。

ショッピングセンター駐車場という、日中・人目があるはずの場所で女性が2人組強盗に。駐車場・地下施設は単独で入らない、夜間や閑散時間帯は特に避けます。

つきまとい事案(2026年)

生活リズムを把握されていたことから、帰宅中の自宅付近で不審な男性が待ち伏せや尾行等のつきまといをしてきた。声を掛けると無言で逃走した(被害はなし)。

短期旅行者には直接当てはまりませんが、長期滞在や留学・駐在の方は、毎日同じ動線・同じ時間で動かないことを意識。違和感を感じたら、コンビニ等の人目のある場所に入って様子を見る・即・大使館や警察に連絡。

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トラム・バスでの貴重品管理

サラエボの公共交通はトラムが中心。

バスやトラムでは、スリやひったくりが多いため、貴重品の管理に注意してください。

公共交通機関を利用する際には、一見して危ないと感じる人とは距離を置き、目を合わせないようにする、或いは運転手に近い前の方に移動するなど、日本とは治安水準が異なることを前提に、徹底した防犯意識を持つよう注意してください。

対策:

  • 運転手に近い前方車両に乗る
  • ピーク時の混雑トラムでは貴重品をファスナー付き内ポケットへ
  • リュックは前抱え(後ろのファスナーを開けられる)
  • 絡まれそうな相手と目を合わせない、別の車両に移る

公共交通の詳細リスクはサラエボのタクシー・交通トラブル対策へ。

紛争時の武器を用いた強盗(重要施設)

サラエボでは、

紛争時から残っている武器を用いた強盗事件も時折発生しています。強盗事件は、銀行、スポーツくじ売場、小規模なスーパーやガソリンスタンド等で発生することが多いため、犯罪に巻き込まれないよう、用件が済み次第、これらの施設から速やかに移動するよう心がけてください。

両替・買い物・給油などで該当施設を使う場合は、用が済んだら速やかに離れるATMは銀行内の屋内ATMを使う、夜間の路上ATMは避けます。観光客がよく使うのは銀行の両替所と空港・スーパーなので、ここでの長居は避けたい。

中東・アフリカ系外国人犯罪集団

さらに、一見して地元民とは異なると分かる、中近東・アフリカ系の外国人による犯罪も発生しています。

差別的な意味ではなく、犯罪集団の特定で記録されている記述。簡易宿所のピッキング侵入盗も「中東系の男性」と記録されています。滞在エリアや宿泊先で違和感のある接触があったら警戒するという程度の警戒で十分です。

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旅券・身分証の管理

旅券の携行義務があり、公共機関等に出入りする際、旅券等の身分証明書の提示を求められることもあります。旅券等の盗難や紛失には十分注意してください。

サラエボでは旅券携帯義務があるため、外出時にパスポートを持つ必要があります。被害時のリスクを減らすには、

  • パスポートはコピーを別の場所に保管(紛失時の再発行手続きが速くなる)
  • スマホにスキャン画像を保存(オフラインアクセス可)
  • 原本は首掛けポーチの内側など、絶対に外から見えない位置で携帯
  • ホテル部屋滞在時はセーフティボックスへ

安全対策まとめ --- サラエボでスリ・盗難を防ぐ

  1. 写真撮影時はリュックを前に回す:2025年4月バス停被害の典型
  2. 道尋ねは一歩引いて距離を取る:2人組分業型の典型
  3. 簡易宿所では短時間外出でも貴重品全持ち出し:ピッキング侵入盗事例
  4. ホテル部屋の貴重品はセーフティボックス:2025年5月クレカ抜き取り
  5. トラムは前方車両、貴重品は内ポケット:混雑時の警戒
  6. ATMは銀行内屋内ATM:路上強盗回避
  7. 駐車場・地下施設は単独で入らない:2025年6月強盗事案
  8. カードは2-3枚に分散+即時通知オン:被害判明を早める
  9. パスポートのコピー+スマホスキャン保存:再発行手続きが速い

緊急時の連絡先

機関電話番号
警察(被害届)122
在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館(代表)+387-33-277-500
同大使館(時間外緊急)+387-62-990-600

緊急時のボスニア語フレーズ:「警察を呼んで」=Zovite policiju(ゾヴィテ ポリツィユ)、「泥棒」=Lopov(ロポヴ)。

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海外旅行保険の備え

スリ・盗難の現金や所持品は、海外旅行保険の「携行品損害」で補償されます(限度額は契約による)。警察の盗難届受理証明書が請求に必須なので、被害時は必ず警察122に通報して書類をもらってください。詳しくはヨーロッパの海外旅行保険ガイドへ。

よくある質問

サラエボでスリはどれくらい多い?

大使館「安全の手引き」は「スリ・ひったくり等の軽犯罪は日常的に発生しているため、注意が必要です」と明記。サラエボ県内務省の発表では2024年の犯罪総件数は3,676件で前年比-5%減少傾向ですが、観光客向け軽犯罪は別物です。

日本人が遭った具体的な被害は?

2025年4月のバス停付近で写真撮影中の背中リュック盗、5月のホテル部屋でのクレジットカード抜き取り、簡易宿所での中東系男性によるピッキング侵入盗、市内路上で2人組女性による道尋ね分業型スリ、つきまとい事案など。

サラエボのどこが一番危ない?

バシュチャルシヤ(旧市街)・ラテン橋・サラエボ駅・バスターミナル周辺・ショッピングセンター駐車場・トラム車内。観光客の動線がそのまま被害多発エリアと重なります。

ホテル・民泊で気をつけることは?

ホテル部屋にカバンを置きっぱなしにしない(2025年5月被害事例)。簡易宿所はピッキング耐性が低いため、短時間外出でも貴重品を全部持ち出すか頑丈なロック付きスーツケースに入れる。Booking等のレビューでセキュリティ評価をチェック、24時間スタッフ常駐の宿が安心。

スリに遭ったらどうする?

警察122に通報して被害届。受理証明書をもらってください(保険請求に必須)。クレジットカードは即停止連絡。パスポート盗難は在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館(+387-33-277-500、時間外+387-62-990-600)に連絡。

出典

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