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ソフィアの詐欺 ATM100倍請求とスキマーの罠【2026】

ソフィアの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ソフィアでもっとも被害金額が大きくなりやすいのがATMキャッシング詐欺。引き出した額の100倍が別途請求されるというレベルで、1万円のキャッシングが100万円規模の請求として返ってきます。在ブルガリア日本国大使館が2021年1月に注意喚起を出した一次ソースが残っており、何が起きるのか具体的にわかります。

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邦人がソフィア中心部で遭った「100倍請求」事例

大使館PDFの本文。

当地滞在中の邦人がソフィア市内中心部の銀行前に設置してあるATMで、日本のクレジットカードを使ってキャッシングしたところ、後日、カード会社から、身に覚えのない高額な支払額を請求されるという事案が発生しました。カード会社の明細によると、キャッシングをした日と同じ日に、引き出した額の100倍のお金が別途引き出されたと記載されていました。

ポイントは3つ。

  1. 場所:ソフィア中心部の「銀行前」ATM(建物の中ではなく、銀行のすぐ外)
  2. 同じ日に引き出し額の100倍が別途引き落とされる
  3. 後日カード会社の明細でしか発覚しない(その場では気づけない)

キャッシング自体は正常完了するので、その場で異常を察知するのは難しい。カード明細を毎日確認するくらいでないと止められません。

路上ATMのスキマーが原因

なぜ100倍が引き出せるか。原因はカード情報そのものが盗まれているからです。大使館はこう書いています。

欧州では、路上に剥き出しのATMが設置されていることが多く、犯罪集団がATMのカード挿入口にスキマーを設置してスキミングを行うこともよくある。スキマーは見た目には正規のカードリーダーと区別はつかず、カード挿入口を覆うように付いているカバーを軽く触ってすぐに外れる場合は、スキマーを取り付けた可能性が極めて高い。

スキマー(カード読み取り器)はカード挿入口に被せて取り付けられる装置で、

  • カードの磁気・ICチップ情報をコピー
  • 暗証番号は小型カメラやキーパッド上の偽キーパッドで取得
  • そのまま正規のATM動作も完了するので気づかれない

カード情報が完全コピーされた状態なので、犯罪グループは別の場所・別のタイミングで好きなだけ引き落とせます。「100倍」は被害が大きいだけで、手口自体は欧州全域で広く確認されているスキミングです。

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鉄則:ATMは銀行の「中」を使う

大使館の対策はシンプル。

○可能であれば、銀行建物内に設置してあるATMを利用することをお勧めします。

銀行店舗内のATMは、監視カメラ・人の目・建物自体のセキュリティで守られているので、犯罪集団がスキマーを取り付けにくい。

優先順位はこう。

ATMの場所リスクおすすめ度
銀行店舗の中★★★
空港の銀行直営ATM★★
大型ショッピングモール内★★
銀行前の路上ATM×
観光地の独立型ATM×
コンビニ・ガソリンスタンド×

ソフィア中心部の事例は「銀行前」だったことに注意。銀行が運営しているように見えても、店舗の外にあるATMは監視が行き届かない。一歩踏み込んで建物内のATMを使いましょう。

カード挿入口を触ってチェック

大使館PDFの「触ってすぐ外れる場合はスキマー」という指摘は重要です。使う前に、

  1. カード挿入口のカバーを軽く引っ張る --- 外れたら即離脱
  2. キーパッドが浮いている / 二重に見える --- 偽キーパッド疑い
  3. 天井・上部に小型カメラ風の物体 --- 暗証番号撮影の可能性

これだけチェックして使えば、ほとんどのスキマーは検出できます。違和感があれば即やめて、別の銀行店舗内ATMへ移動。

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万一不正請求が来たときの対応

大使館PDFの対処手順。

○まずは日本のカード会社へ連絡し、事情を説明する。それでも支払いが免れない場合は、当該ATMを管理しているブルガリアの銀行に問い合わせ。 ○ATMの利用明細の控えは必ず保管。利用したATMの場所も覚えておく。

実用的な順序はこう。

  1. カード会社へ即連絡(24時間サポートあり)。不正利用申請でほとんどのケースは免責される
  2. カードを停止 --- 追加被害を止める
  3. 利用明細の控え・ATMの場所・日時のメモを保管
  4. 必要に応じて警察へ被害届(112、英語通じる) --- カード会社の調査に提出する場合あり
  5. 大使館(+359 2-971-2708、24h領事班)に相談 --- 状況によっては支援可

カード会社の不正利用補償が機能するためには、「不正利用に気づいた時点で速やかに連絡」が条件です。明細を毎日見るクセが防御線になります。

路上の両替詐欺と偽札

両替詐欺もブルガリアの定番。正規両替所と銀行以外で両替しないのが鉄則です。

  • 路上で「いいレート出すよ」と声をかけてくる人物 → 偽札・額不足の典型
  • 観光地の小さな両替所 → 看板レートと実際レートが違う、手数料が異常に高い

2026年1月にユーロ正式導入されたばかりで、レフ⇄ユーロの移行期混乱を狙った詐欺も増えています。両替は銀行支店、大手チェーンの正規両替所を使いましょう。

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偽警官・所持品検査に注意

欧州全域で広がっている偽警官手口は、ブルガリアでも警戒対象。「麻薬捜査」「偽札捜査」を名目に所持品検査を要求 → 財布を渡すと中身を抜き取る、暗証番号まで聞き出す、というパターン。本物の警察が路上で財布の中身を検査することはない。怪しいと思ったらその場で離れる、人通りの多い場所に移動する、警察署で確認すると主張するのが正解です。

デモ便乗の詐欺

2025年末から2026年初頭にかけて、ユーロ導入と汚職問題への抗議デモが続いています。混乱に紛れて「警察」「市民団体」を名乗る人物が金銭を要求してくる事例も発生しうるので、政府機関前のデモ周辺では物理的に距離を取りましょう。

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よくある質問

ATMキャッシングで100倍請求された事例は本当にある?

在ブルガリア日本国大使館が2021年1月に注意喚起を出した実例です。ソフィア市内中心部の銀行前に設置されたATMで日本のクレジットカードを使ってキャッシングしたところ、後日カード会社から、引き出した日と同じ日に「引き出した額の100倍」のお金が別途引き出されたとして高額請求されました。

スキミングはどう防ぐ?

大使館は「ATMは可能であれば銀行建物内に設置してあるものを利用」と推奨。路上の剥き出しATMはスキマー(カード読み取り器)が仕掛けられていることがあり、見た目は正規のカードリーダーと区別がつきません。挿入口のカバーを軽く触ってすぐ外れる場合はスキマーの可能性が極めて高い、と大使館は明記しています。

万一不正請求が来たら?

まず日本のカード会社に連絡し事情を説明。それでも支払いが免れない場合はATMを管理しているブルガリアの銀行に問い合わせ、と大使館は案内しています。利用明細の控えと利用ATMの場所を必ず保管しておくこと。

出典

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