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ストックホルムのスリ 中央駅エレベーター3人挟み撃ち【2026】

ストックホルムのスリ・置き引きの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ストックホルムで日本人が遭う犯罪のほぼ全てがスリと置き引きです。在スウェーデン日本国大使館の手引きが「窃盗・強盗」を犯罪統計の最大カテゴリとして示していて、2023年だけで全国38万1,041件。観光客の動線とスリの動線が完全に重なっていて、中央駅・地下鉄T-Centralen・ガムラスタン・ホテル朝食ビュッフェは被害の常連です。「北欧だから安全」というイメージで気を抜くと、一瞬で財布もパスポートも消えます。スウェーデン全体の犯罪傾向はスウェーデンの治安、ストックホルムの危険エリアはストックホルムの治安で先に確認しておいてください。

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多発エリア --- 駅・観光地・ビュッフェ

外務省・安全対策基礎データが具体名で挙げているスリ・置き引きの多発場所はこんな並びです。

  • アーランダ空港:到着ロビー、両替所周辺
  • ストックホルム中央駅(Centralstation):エレベーター、券売機、待合
  • 地下鉄駅構内(特にT-Centralen)、列車、フェリー
  • 旧市街ガムラスタン(Gamla stan):混雑する土産物屋、レストラン
  • ヴァーサ号博物館:観光客集中地
  • ホテルロビー、レストラン、デパート:朝食ビュッフェ、チェックイン待ち
  • バー・クラブの繁華街

地下鉄T-Centralenは中央駅直結のハブ駅で、空港からの到着客が集まるポイントです。到着直後の旅行者がスーツケースを持って動いている時間帯が最も狙われやすいタイミングです。

中央駅エレベーターの3人挟み撃ち

ストックホルム特有の手口がエレベーター挟み撃ち。

観光旅行に来ていたEさん(女性)夫婦は、ストックホルム中央駅において大きなスーツケースを持っていたためエレベーターを使用した。扉が開き乗り込んだところ、同時に3人の男性が乗り込み、Eさん夫婦の間に割って入った。Eさんは男性の一人が自分の鞄に手を入れている事はわかったが恐怖で声が出せなかった。再び扉が開き、男性たちが立ち去ると、鞄から財布が抜き取られていた。

大使館の手引きから引用。スーツケースがあるとエレベーターを使うしかないけれど、密室で複数人に挟まれた瞬間に終わりです。声は恐怖で出ません。対策は3つ。

  1. 他人が同時に乗り込んできたら見送る:時間がかかっても安全優先
  2. 1人で乗る・夫婦だけで乗る場合はバッグを体の前で抱える
  3. 可能ならエスカレーターか階段を使う:スーツケースが重くてもエレベーターより安全
TESTIMONY · 旅行者A
中央駅で大きなスーツケースを持っていたのでエレベーターに乗ったら、3人組が同時に乗り込んできて挟まれました。鞄に手が入っているのは分かったけど、声が出ませんでした。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在スウェーデン日本国大使館「安全の手引き」2025年2月版

ケチャップ・アイス汚しで気をそらす

ヨーロッパ共通の「気をそらす系」もしっかり入っています。

ストックホルム市内において散策していたFさんは、ホットドッグを食べながら歩いていた男性にぶつかられ「ケチャップがついてしまった」と謝られながらハンカチでぬぐわれた。男性の行動に気を取られていたら、拭き終わった後に気がつくと、背負っていたリュックサックのチャックが開いており、財布がなくなっていた。

「ぶつかられて汚された」→「親切に拭いてもらう」→「気を取られている間に共犯がリュックを開ける」という3ステップ構造です。汚れの指摘は無視して立ち止まらないのが正解。気になるなら自分で安全な場所まで歩いてから確認する。リュックを背負っている時はファスナーを体の側に回しておくと開けにくくなります。

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ガムラスタンの混雑店内スリ

旧市街ガムラスタンの土産物屋でも被害が出ています。

旧市街(ガムラスタン)の混雑する店内でお土産を選んでいたところ、会計時、閉まっていたはずのリュックサックのチャックが開いており、中に入っていた財布がなくなっていた。

外務省・安全対策基礎データの実例。狭い店内で土産を選んでいる間、リュックは丸腰です。対策は:

  • 店内ではリュックを前掛けにする
  • 貴重品はリュックではなく体に密着するポーチに分散
  • 会計直前にリュックの口をチェック

ガムラスタンの店内は石畳のため通路も狭く、すれ違いざまに体が触れる距離になりがち。観光地ほど人混みは敵と意識しておきましょう。

ホテル朝食ビュッフェの置き引き

スウェーデン全国共通の油断ポイント。

ホテルでビュッフェ形式の朝食の最中、友人が同じテーブルに座っていたため安心してバッグをイスに残したまま食事を取りに行き、座席に戻ったときにはバッグがなくなっていた。

「友人がテーブルにいるから大丈夫」――この油断が一番危ないです。席を立つときは貴重品を必ず携帯。財布・パスポート・スマホは身につけたままビュッフェ台へ向かう。バッグごと持っていくのがベストですが、せめて貴重品だけウエストポーチかサコッシュに移して身につける形にしましょう。

ツアーバス座席置き引き

ツアー観光中も油断できません。

ツアーバスに貴重品入りの鞄を置いたまま観光に出て、見学が終わってバスに戻ったところ、座席に置いてあった鞄がなくなっていた。

ツアーバスはドライバーが席を外すこともあり、バスの中なら安全は通用しません。観光中は貴重品を全部持って降りる――面倒でもこれが鉄則。バスに置いていくのは「盗まれてもいいもの」だけにしましょう。

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ひったくりと逃走車両

すれ違いざまの単純なひったくりも報告されています。

市街地を散策中、男とすれちがいざまに鞄をひったくられた。男は路上に待機していた仲間の車両に乗り込み逃走した。

ひったくり犯+逃走車両ドライバーのチーム犯行。ショルダーバッグは斜め掛けにして、車道側に下げない。車道側を歩かないだけでもリスクは下がります。

カードリーダーの金額確認

スウェーデンはキャッシュレス先進国だけど、新しい手口も。

週末に広場で開催されていた青果マーケットで、カードリーダーの表示額をよく確認せずにタッチ決済を行ったところ、後から多額の請求行われていた。

ストリートマーケットや屋台では画面の表示金額を必ず見てからタッチ。レシートを必ずもらう。タッチ決済は便利ですが、画面確認なしで反射的にタッチする習慣が一番危険です。

駐車中の車上荒らし

レンタカーを使う場合の注意点。

駐車した車から離れるときは、座席等の外から見える場所に物を放置しない(窓ガラスを割られ、中の物を盗まれることがある)。

外務省の対策の通り、車内に荷物を見える状態で放置しない。トランクに移すか、ホテルの部屋まで持ち込む。乗車後はすぐにドアロック。

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街歩きの基本対策

  1. リュックは前掛け、貴重品は体に密着:ガムラスタン・店内・地下鉄では特に
  2. エレベーターは挟まれない位置取り:他人が同時に乗ってきたら見送る
  3. 「ケチャップ」「写真撮って」「両替して」は全部無視:気をそらすスリの定番
  4. ホテル朝食・ツアーバスでも貴重品は身につけたまま:「同行者がいるから」は危ない
  5. 車道側に荷物を持たない:すれ違いざまのひったくり対策
  6. マーケットのカードリーダーは金額確認してからタッチ:後日多額請求を防ぐ
  7. パスポートとカードは1か所にまとめない:分散保管が基本

盗まれてしまったら

  1. その場で警察(112、急ぎでなければ114 14)に通報:盗難証明(受理証明)を発行してもらう
  2. クレジットカード会社に連絡:暗証番号を聞き出された場合は最優先で停止
  3. 大使館(08-5793-5300)へ連絡:旅券再発行・帰国のための渡航書発給
  4. 保険会社へ連絡:携行品損害の保険金請求には警察の盗難証明が必要

旅券のコピーを別の場所に保管しておくと再発行手続きが格段に早くなります。出発前に戸籍謄本の原本かマイナポータルの戸籍電子証明書も用意しておくと万全です。

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関連エリアと他国の手口

ストックホルムのスリ・置き引きは詐欺・薬物トラブルとも地続きで起きます。ニセ警官手口とカード詐欺はストックホルムの詐欺・ぼったくり、住民登録なしの全額自己負担で跳ね上がる医療費はストックホルムの感染症・体調不良にまとめています。スウェーデン全体の傾向はスウェーデンの治安へ。

よくある質問

ストックホルムでスリに遭いやすい場所は?

外務省の安全対策基礎データと在スウェーデン大使館「安全の手引き」によると、空港、ストックホルム中央駅、地下鉄駅構内(特にT-Centralen)、列車、フェリー、旧市街ガムラスタン、ヴァーサ号博物館、ホテルロビー、レストラン、デパート、バー・クラブの繁華街が多発エリアです。観光客の動線とそのまま重なります。

中央駅のエレベーターが危ないのはなぜ?

大使館「安全の手引き」によると、中央駅でスーツケースを持ってエレベーターに乗ると、同時に複数の男性が乗り込んで挟み撃ちにされ、密室で鞄から財布を抜き取られる手口が報告されています。実際の被害例では3人組に挟まれて恐怖で声が出せなかったと記録されています。1人で乗らない、他人が同時に乗り込んできたら見送る、バッグは前で抱えるのが対策です。

「ケチャップが付いた」と言われたら?

大使館の手引きにある実例では、ストックホルム市内でホットドッグを食べる男性に意図的にぶつかられケチャップを付けられ、拭くフリで気をそらされている間にリュックのチャックを開けられて財布を盗まれています。汚れの指摘は無視して立ち止まらず、自分で離れた場所で確認するのが正解です。

出典

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