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サモアの治安 窃盗・偽警官・デング熱と高額医療費【2026】

サモアの治安や危険、窃盗・偽警官・デング熱・水難事故・医療費を、外務省と在サモア日本国大使館の情報からまとめました。

UPDATED · 2026.06.08 KAIGAI-RISK

サモアは、南太平洋(ポリネシア)に浮かぶ独立国で、首都アピアがあるウポル島と、より自然が色濃く残るサバイイ島が主な渡航先です。手つかずのビーチや滝、伝統的な村社会(ファレ・マタイ制度)が魅力のリゾートですが、外務省「サモア 安全対策基礎データ」や「世界の医療事情」を読むと、(1) 都市部で増えている窃盗、(2) 偽警官による路上での罰金要求、(3) デング熱や犬咬傷などの感染症リスク、(4) 高度な治療はニュージーランドやオーストラリアへの搬送が前提となる医療事情、という注意点が見えてきます。なお現地には在サモア日本国大使館(アピア)があり、クック諸島・ニウエも兼轄しています。

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危険レベル --- 危険情報・感染症危険情報ともに発出なし

外務省はサモアについて、危険情報・感染症危険情報のいずれも発出していません。テロや誘拐の発生も確認されておらず、治安全体としては落ち着いた水準です。ただし、首都アピアでは近年、窃盗が増加傾向にある点に注意が必要です。

サモアでは2013年頃から、定職に就いていない若年層が農村部から首都アピア市に移動してきていることに伴い、都市部で治安が悪化しており、この傾向は現在も続いています。

凶悪犯罪が頻発する国ではありませんが、注意の重心は「都市部の窃盗・薬物がらみのトラブル・レジャー中の事故」に置くのが実態に合っています。

都市部の窃盗 --- 空き巣・車上荒らし・置き引き

外務省は、サモアで起こりやすい犯罪を具体的に挙げています。

主な犯罪としてあげられるのは、外国人宅を狙った空き巣、車上荒らし、大麻や覚醒剤等の薬物常習者による傷害事件、飲酒に伴うトラブル等ですが、ここ数年は窃盗や空き巣の件数が特に増加傾向にあります

実際に、日本人を含む外国人が被害に遭った事例も報告されています。

TESTIMONY · 旅行者A
アピア市内のバーで、座席の脇に置いていたカバンを置き引きされた。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 海外安全ホームページ「サモア 安全対策基礎データ」

TESTIMONY · 旅行者B
外国人(日本人を含む)の住居に侵入され、盗難被害に遭った。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 海外安全ホームページ「サモア 安全対策基礎データ」

外務省が挙げる防犯対策の要点は次のとおりです。

観光地、市場、空港等、人が大勢集まる場所やバス乗車中はスリに注意する。

長期不在時の空き巣も念頭に置かれています。

住居への侵入を防ぐための防犯対策(ダブルロック、鉄格子、人感ライトおよび防犯カメラの設置、警備員の配置等)…年末年始や夏休み等の長期不在時を狙った犯行が特に多いため…

短期の旅行者であれば、宿泊先の施錠を徹底し、市場やバスでは荷物から目を離さない、多額の現金や貴重品を持ち歩かない、という基本の徹底が現実的な備えになります。

偽警官による路上の罰金要求

サモアならではの注意点が、警察官を装った(あるいは権限を逸脱した)路上での金銭要求です。

さらに警察官が車を停止させ、違反したなどと根拠のない主張をして直接その場で罰金の支払いを要求するといった金銭を騙し取る事案も発生しています。サモアでは交通違反に対しては、違反切符を発行することになっていますので、その場で罰金を支払うことのないよう注意してください。

ポイントは「正規の交通違反であれば違反切符が発行される」という点です。その場での現金払いを求められたら応じない、という線引きを覚えておくと、レンタカーやタクシー利用時の自衛になります。

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タクシー・バス --- メーターなしの定額制と交通事故

サモアの公共交通はバスが中心ですが、安全面では課題があります。

公共交通機関はバスですが、乗車口に扉がないため安全性に問題があること、整備が十分でなく…2019年8月にバスと自家用車の交通事故で、バスを利用していた在留邦人が衝撃で車外に身を投げ出され、頭部を強く打って日本へ緊急搬送された事案が発生しました。

代替手段のタクシーには、料金トラブルを避けるための注意点があります。

代替手段としてタクシーがありますが、市内のタクシーにはメーターがなく、行き先と距離により定額料金となっていますので、乗車する前に行き先と料金を確認してから乗車することをおすすめします。

メーターがないぶん、乗る前に行き先と料金を確認するのが鉄則です。また、2009年9月から自動車は右側通行から左側通行に変更されており、レンタカー利用時は通行方向を取り違えないよう注意してください。

水難事故と自然災害 --- 珊瑚礁の外は潮流が速い

サモアで犯罪以上に現実的なリスクとなるのが、海の事故です。

毎年観光客による水難事故が発生しています。2017年7月、サモアに観光で訪れていた日本人が海水浴中、溺死するという水難事故が発生しました。珊瑚礁の外は潮の流れがとても速いので…

美しいラグーンほど、珊瑚礁の外側には速い潮流が潜んでいます。遊泳エリアの確認と無理をしない判断が欠かせません。地震・津波・サイクロンにも備えが必要です。

2009年9月、サモア近海でマグニチュード8.3の地震及び津波が発生し、ウポル島南部を中心に多数の死傷者…

サイクロン(台風)による風水害は雨季に集中します。

雨季(11月から4月)にはサイクロン(台風)等による風水害が発生…

津波警報が出た場合は、速やかに海岸から離れ高台へ避難することを意識しておきましょう。

デング熱・犬咬傷・シガテラ中毒

サモアでは、蚊が媒介するデング熱が現在も流行しています。

サモアにおけるデング熱患者の急増に伴い、サモア保健省は2025年4月17日にデング熱流行を宣言しおり、同宣言は現在も有効です。…感染の半数以上はウポル島(首都所在島)都市部及び北西部で報告…

予防薬はないため、虫除け剤と肌の露出を抑える服装で蚊に刺されないことが基本の対策になります。加えて、現地特有の注意点として犬咬傷があります。

現地では防犯のために、数頭の犬を放し飼いにしている家庭が多く…日本人を含め観光客が犬に噛まれた事例が発生しています。サモアでは狂犬病はないと言われていますが、万が一噛まれた際は、狂犬病とともに破傷風の危険…

さらに、魚介を介した食中毒にも注意が必要です。

シガテラ中毒…「ドライアイス・センセーション」と呼ばれる神経症状…この毒素は加熱処理でも分解されません。

加熱しても毒素が分解されないため、現地で大型魚を食べる際は注意してください。

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医療事情 --- 大きな病気は周辺国への搬送が前提

サモアの医療事情で最も重要なのは、高度な治療が国内では受けられないという点です。

やや高度な医療を要する時は国内では対応出来ず、ニュージーランドやオーストラリアなどの海外へ行かねばなりません。また、2018年8月には国立病院にて医療事故が相次いで起きたこともあり、当地での治療はお勧めしかねます。

市中のクリニックの設備も限られています。

当地では十分な治療が受けられません。市中のクリニックには画像および採血検査機器がなく、入院施設もありません。…先進国の医療費は高額で、支払いの保証がない限り診療が受けられない可能性があります。…必ず十分な額の海外旅行傷害保険等に事前に加入して下さい。

ダイバーには特に重要な注意点もあります。

サモアでは、潜水病(減圧症)の治療は出来ません。無理のない安全なダイビングを楽しんでください。

つまりサモアでは、入院や手術を要する事態になれば、ニュージーランドやオーストラリアへの搬送費まで含めて高額になる前提で備えておくのが現実的です。

治療費の現実 --- オセアニア地域(豪・NZ)の参考事例

サモア単独の保険金支払い事例は損保各社のデータベースに見当たらないため、搬送先となるオーストラリア・ニュージーランドの事例を「この規模の医療が必要になったときの費用感」という参考枠で挙げておきます(いずれもサモア国内で起きた事例ではありません)。

  • 釣り中に岩場から滑り落ち腰骨骨折、海外入院6日間 --- 支払保険金 299万円(オーストラリア/損保ジャパン off!)
  • 気胸で14日間入院・手術 --- 支払保険金 538万円(オーストラリア/SBI損保)
  • 段差で転倒し足関節を骨折、ヘリ搬送で13日間入院・手術 --- 支払保険金 665万円(オーストラリア/SBI損保)
  • 脳内出血で43日間入院、医師・看護師付き添いの医療搬送 --- 支払保険金 1,483万円(ニュージーランド/SBI損保)

外務省が言うとおり、サモアでは大きなけがや病気でニュージーランド・オーストラリアへの搬送が前提になるため、搬送費まで含めて補償される海外旅行保険を備えておくのが安心です。海外旅行保険で最も事故件数が多いのは「治療・救援費用」(2023年度で事故発生割合61.3%)という統計もあります。オセアニア旅行に必要な備えの考え方はオセアニアの旅行保険まとめで整理しています。

テロ・誘拐 --- 発生は確認されていない

念のため触れておくと、テロ・誘拐のリスクは低い水準です。

近年、サモアにおいて、テロの発生は確認されていません。 身代金目的の誘拐事件や外国人を標的とした誘拐事件発生は確認されていません。

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風俗・習慣 --- 村社会のマナーと服装

サモアは、伝統的な村社会の慣習が色濃く残る国です。旅行中はマナーに配慮しましょう。

サモアは伝統的な指導者(マタイ)制度が根強く残る部族社会であり、地方では何をするにもまず村のマタイの承認を得ることが必要です。…民家(ファレ)の前を通る時には、内部を覗き見ないように…

ビーチでの服装にも地元の感覚があります。

一般的にサモア人女性は肌を露出せず、水泳をする時はTシャツを着て泳ぐので、外国人であってもビーチでは露出度の高い水着の着用は控えてください。

通信手段 --- 現地SIM・eSIMの備え

津波警報やサイクロン情報の確認、被害・事故時の連絡には、現地で確実につながる通信手段が欠かせません。離島では電波状況が限られる場面もあるため、空港や宿のフリーWi-Fiに頼り切らず、渡航前にeSIMを用意しておくと安心です。サモアで使えるeSIMの料金はサモア独立国のeSIM最安料金比較で、各社公式サイトから取得した実売価格を旅行日数別に並べています。各社の性格や選び方そのものはeSIM比較を参考にしてください。

緊急時連絡先(保存推奨)

外務省「サモア 安全対策基礎データ」と在サモア日本国大使館の案内から:

  • 警察・消防署・救急車: 911
  • ウエスタンサモア国立病院(Tupua Tamasese Meaole Hospital): 21212(所在地 Ififi St., Moto’otua, アピア)
  • Plaza Medical Clinic: 25170(SNPF Plaza, Beach Rd. /大使館と同ビル)
  • Malietoa Tanumafili II Hospital(サバイイ島ツアシビ市): 53511
  • 在サモア日本国大使館(アピア): 21187(国外からは国番号685)/ consul@ap.mofa.go.jp / 領事窓口 09:00~12:00・13:30~16:00

在サモア日本国大使館は医務官が常駐しておらず、医療面は在フィジー日本国大使館の医務官が担当しています。短期の旅行者は たびレジ に登録しておくと、現地の安全情報や緊急時の安否確認に使えます。

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まとめ --- 凶悪犯罪は少なく、注意は「窃盗・偽警官・海・医療」へ

サモアは危険情報の出ていない落ち着いたリゾートですが、出発前に押さえておきたいのは次の4つです。

  1. 都市部の窃盗(空き巣・車上荒らし・置き引き。宿泊先の施錠徹底、貴重品を持ち歩かない)
  2. 偽警官の路上罰金要求とタクシー料金(その場の現金払いに応じない、乗車前に料金確認)
  3. 水難事故・デング熱・犬咬傷・自然災害(珊瑚礁の外の潮流、蚊・犬・サイクロンに注意)
  4. 高度医療は周辺国への搬送が前提(搬送費まで含む高額補償の保険を備える)

凶悪犯罪より「窃盗・偽警官・海の事故・医療」に注意の重心を置く。これがサモアの安全対策の勘どころです。

出典