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台北の医療 全額自己負担で697万円とデング熱【2026】

台北の医療・感染症の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.12 KAIGAI-RISK

台湾は日本から近くて親日的、医療水準も高い。だから「健康面で困ることはないでしょ」と思いがち。でも実は、日本より高温多湿で東南アジアに近い気候のため、デング熱や日本脳炎など日本では馴染みの薄い感染症が普通に発生しています。しかも短期旅行者は台湾の健康保険(全民健康保険)に加入できないので、医療費は全額自己負担。保険会社のデータには697万円の支払事例もあります。

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注意すべき感染症

日本台湾交流協会の「安全の手引き」によると、台湾では「A型肝炎、ノロウイルス、細菌性赤痢等の消化器系の感染症は、季節を問わず感染するおそれがある」とされています。以下、特に注意が必要な感染症をまとめます。

デング熱

ウイルスを持った蚊に刺されることで感染します。頭痛・関節痛・筋肉痛が激しく、英語では「Break bone fever(骨が折れる熱)」とも呼ばれるほど。重症化すると「デング出血熱」や「デングショック症候群」に進展し、まれに死亡例もあります。

台湾では毎年夏を中心に感染が確認されていて、海外からの輸入事例に加え、台湾域内でのクラスター発生も報告されています。台湾南部での流行が多いですが、台北でも輸入例があるため油断は禁物です。

日本脳炎

ブタの体内で増殖したウイルスが蚊を介してヒトに感染します。多くの人は無症状ですが、発症すると発熱・頭痛・意識障害が現れ、重症化すると死に至る可能性もあります。

台湾では毎年4月から9月頃まで、中南部を中心に感染事例が確認されています。ワクチンがあるので、特に郊外や水田地帯を訪れる予定がある人は予防接種を検討してください。

ツツガムシ病

ダニの一種であるツツガムシの幼虫に吸着されることで感染します。突発的な高熱が続き、皮膚にダニの刺し口(焦げたようなかさぶた)が見られるのが特徴。治療を受けなかった場合の致死率は60%にも達するとされています。

花蓮縣、南投縣、高雄市、台東縣、金門縣、澎湖縣で比較的多く見られ、毎年4月から10月の間に感染事例が集中します。台北市内ではリスクは低いですが、台湾各地を周遊する場合は草むらに入らない、長ズボンを履くといった対策が必要です。

A型肝炎

汚染された水や食品から感染する経口感染症です。季節を問わず感染のおそれがあるため、加熱が不十分な食品を避ける、手洗いを徹底するといった基本対策が大事です。予防接種も有効です。

台風・自然災害

台風シーズン

7月から9月を中心に毎年多くの台風が台湾を直撃します。暴風雨による停電・浸水・土石流が発生し、自治体が「停班停課」(政府機関の業務停止・学校休校)を発令することも。観光施設が休業になることもあるので、台風シーズンに渡航する場合は最新の気象情報を必ずチェックしてください。

外務省も台風シーズンの広域情報で台湾を対象地域として名指ししています。

地震

台湾は世界有数の地震多発地帯です。1999年の「921大地震」では死者2,400人超。花蓮県では2018年(震度7)、2019年(震度7)、2024年(震度6強)と大きな地震が続いています。揺れを感じたら周囲の状況に応じて安全な場所に避難し、海岸付近では津波を警戒して高台へ。

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医療費の実態

台湾の医療水準自体は高いですが、問題はお金の話。日本台湾交流協会は次のように書いています。

台湾での滞在期間が6か月未満の方のように、台湾の「全民健康保險卡」(全民健康保険カード)を入手できない方は、台湾で医療措置等を受けた際の保険料を全額負担することになりますので、来台する前に海外旅行保険に必ず加入してください。

つまり短期旅行者は全額自己負担。以下は保険会社が公開している台湾での高額医療費事例です。

海外で実際に支払われた医療費の事例

出典:ソニー損保/SBI損保/損保ジャパン off! の台湾事例より

  • 697万円

    バス車内で救急搬送、脳動脈瘤破裂

    35日間入院・手術

  • 617万円

    クルーズ船でベッドから転落

    椎間板ヘルニア・胸椎骨折/14日間入院・手術

  • 588万円

    クルーズ中に息苦しさ、急性肺水腫

    24日間入院

  • 561万円

    バイク転倒で頭部強打

    硬膜外血腫・鎖骨骨折等/18日間入院

  • 53万円

    暴漢に襲われ右鎖骨骨折

    入院日数の記載なし

「家族が駆けつける」「医師・看護師が付き添い医療搬送」というフレーズが複数の事例に登場しています。重症化すると医療搬送費だけで数百万円規模になる構造です。

体験談

TESTIMONY · 旅行者A

台湾旅行中にバスで移動していたら急に気分が悪くなって、救急車で病院に運ばれました。脳動脈瘤の破裂と診断されて、そのまま35日間入院して手術。家族にも来てもらって、最終的に医師と看護師付き添いで日本に医療搬送されました。保険に入っていたから697万円カバーされましたが、入っていなかったらと思うとゾッとします。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:ソニー損保 / SBI損保 台湾での高額医療費事例

TESTIMONY · 旅行者B

台湾でバイクに乗っていて転倒、頭を強打しました。硬膜外血腫に鎖骨や肋骨の骨折で18日間入院。医療スタッフ付き添いで搬送してもらい、保険金は561万円。「近場だから大丈夫」と思っていた自分が甘かったです。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:SBI損保 韓国・台湾旅行での高額医療費事例

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台北で日本語が通じる主な医療機関

日本台湾交流協会の「安全の手引き」には、台北エリアで日本語が通じるクリニックが複数掲載されています。

クリニック名電話番号エリア
むさしのクリニック02-2876-6955士林區(天母)
天母英明診所02-2874-5958士林區(天母)
輝雄診所02-2560-2586中山區
台北101クリニック0967-350-119信義區(台北101内)
陳詩明醫師診所02-2731-6530大安區

体調が悪くなったときに言葉が通じないのは本当に不安なので、出発前にこのリストを携帯に保存しておくと安心です。

予防と対策

  1. 虫除け対策を徹底 — デング熱・日本脳炎・ツツガムシ病はすべて虫媒介。DEET配合の虫除けスプレーと長袖・長ズボンが基本
  2. 予防接種を検討 — A型肝炎・日本脳炎は予防接種が有効。出発前に渡航外来で相談を
  3. 加熱が不十分な食品を避ける — A型肝炎・ノロウイルス・細菌性赤痢の予防に。衛生的な店を選ぶ
  4. 飲食前・外出後の手洗いを徹底 — 消化器系感染症は季節を問わず発生する
  5. 野生動物に触らない — アフリカマイマイの跡に触れるだけでも危険
  6. 草むらに入る場合は長ズボン必須 — ツツガムシ対策。花蓮・高雄・台東方面を周遊するなら特に注意
  7. 台風シーズンは気象情報をチェック — 7〜9月は台風直撃の可能性大。交通機関・観光施設の休止に備える
  8. 日本語対応クリニックの連絡先を保存 — 上記の表を携帯のメモに入れておく
  9. 海外旅行保険に必ず加入 — 短期旅行者は台湾の健康保険に入れない。医療費全額自己負担になる

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もし体調を崩したら

  1. 自己判断で薬を飲む前に、まず病院へ — デング熱の場合、解熱剤の種類を間違えると症状が悪化する
  2. 日本語対応クリニックに連絡 — 上記リストの営業時間内なら日本語で相談可能
  3. 海外旅行保険の事故受付窓口にも連絡 — キャッシュレス診療が使える病院を案内してもらえる
  4. ツツガムシ病が疑われる場合は旅行先を医師に伝える — 「最近の旅行先や旅行時の事情を申告することにより、医師の診断の判断材料としてもらってください」と手引きに書かれている
  5. 帰国後も症状がある場合は渡航医学外来を受診 — A型肝炎など潜伏期間が長い感染症もある

上記のような高額医療費は、海外旅行保険でカバーできる可能性があります。クレカ付帯+ネット保険の組み合わせで備えるのが一般的です。

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台北の他のトラブル情報

感染症・医療以外のトラブル手口と安全対策は、台北の治安・危険エリア情報からまとめて確認できます。

台湾全体の法律・マナー・注意点は、台湾の治安・法律・マナーでまとめています。

デング熱・蚊媒介感染症はバンコクでも主要リスクです(バンコクの病気・感染症対策)。東南アジアと台湾を組み合わせて旅行する場合は合わせて確認してください。

よくある質問

台湾旅行でデング熱に感染するリスクはありますか?

あります。台湾では毎年夏を中心にデング熱の感染が確認されており、台北にも輸入事例があります。ウイルスを持った蚊に刺されることで感染し、重症化するとデング出血熱に進展する可能性があります。DEET配合の虫除けスプレーと長袖・長ズボンで対策してください。

台湾旅行中に病気になったら医療費はどのくらいかかりますか?

短期旅行者は台湾の全民健康保険に加入できないため全額自己負担です。保険会社の事例では脳動脈瘤破裂で697万円、椎間板ヘルニア手術で617万円、急性肺水腫で588万円の支払いが発生しています。出発前の海外旅行保険加入が不可欠です。

台北で日本語が通じる病院はありますか?

あります。士林区(天母)のむさしのクリニック(02-2876-6955)、天母英明診所(02-2874-5958)、中山区の輝雄診所(02-2560-2586)、信義区の台北101クリニック(0967-350-119)などが日本語対応しています。

ツツガムシ病は台北市内でも感染しますか?

台北市内でのリスクは低いですが、台湾各地を周遊する場合は注意が必要です。花蓮県・南投県・高雄市・台東県・金門県・澎湖県が感染集中エリアで、毎年4月から10月に多発します。草むらに入る際は長ズボンを履き、帰宅後は肌を確認してください。

台湾旅行中に体調を崩したら最初に何をすればいいですか?

自己判断で市販薬を飲まずにまず病院へ行ってください。デング熱の場合、種類によっては解熱剤が症状を悪化させます。海外旅行保険に加入している場合は、事故受付窓口に連絡するとキャッシュレス診療が使える病院を案内してもらえます。

出典

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