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ベオグラードの詐欺 1万ユーロ没収と睡眠薬飲料【2026】

ベオグラードの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ベオグラードの詐欺・ぼったくりは、ヨーロッパ他都市のような派手な客引きバーよりも、タクシーの高額請求入出国時の現金申告漏れが定番です。さらに駅構内や列車内で親しげに近づいてくる人物から薬物入り飲料を渡される事例も大使館が記録しています。手口を知っていれば全部防げるものばかりなので、出発前にここだけ読んでおいてください。

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タクシーぼったくり --- 空港〜中心部の定額制を知らずに乗る

ベオグラードで日本人旅行者がいちばん遭いやすいぼったくりがタクシー高額請求です。大使館の手引きはこう書いています。

ベオグラード市内の観光客の多い場所を中心に、不当に高額な料金を請求するタクシーが日常的に見られるため、主要なタクシー会社(概ね英語が通じる)の電話やホテルのフロント、レストラン等を通じて手配するのが賢明です。

特にニコラ・テスラ空港から市内への移動は定額制チケットで、チケット交付窓口を素通りして直接タクシー乗り場に行くと、定額が適用されない普通のタクシーに乗ることになります。乗車前のチェックポイントと不当料金時の対応はベオグラードのタクシー・交通トラブル対策で詳しく解説しています。

ポイントだけ繰り返すと、

  • ナンバープレート末尾がTXであること
  • 車内に料金メーターがあること
  • 不当料金を請求されたら運転手名とTAXI Noをメモ、警察(192)に電話

の3点です。

現金1万ユーロ以上の申告漏れで出国時没収

これは知らないと泣ける話。外務省の安全対策基礎データの「現金」項目にこう書かれています。

合計10,000ユーロ相当額以上の現金等を持ち込む場合には、入国時に税関で所定の用紙をもって申告し、外貨等持込証明書を発行してもらう必要があります。出国の際、規定額以上を持ち出す場合には、入国時に発行してもらった証明書が必要になりますので、大切に保管してください。

居住者および非居住者は、セルビアから10,000ユーロ相当額までの外貨またはディナール現金を持ち出すことが出来、同額を超える場合には申告が必要です。

そして決定的なのがこれ。

実際に日本人旅行者がこの申告制度を知らずに入国し、出国時に所持金を没収された例もあるので…ご留意ください。

1万ユーロ=約170万円(為替変動あり)。バルカン周遊で複数国を回るとき、現金を多めに持ち込みがちな旅行者は要注意です。1万ユーロ以上を持ち込むなら入国時に税関で申告書をもらい、出国まで証明書を大切に保管。これだけで没収を回避できます。

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駅・列車内の薬物入り飲料

セルビアで報告されているもう1つの詐欺型犯罪が、薬物混入飲料です。

駅の構内や車内で親しげに近づいてきて睡眠薬の入ったコーヒーなどの飲み物を勧め、寝入っている間に金品を奪い取る事件が過去に発生しているので、見知らぬ者から提供された飲食物はむやみに口にしないようにして下さい。

ぼったくりというより薬物強盗。手口は「親しげな会話」から始まります。長距離列車(ベオグラード〜ノヴィ・サド・ニーシュ等)や中央駅構内でこのパターンが報告されているので、初対面の人から飲食物を勧められたら断る、自分の飲み物を席に置いて離席しない、を徹底してください。

TESTIMONY · 旅行者A
列車で隣に座った人が「日本人ですか?」と親しげに話しかけてきて、コーヒーをご馳走してくれました。一口飲んだ後の記憶がなく、目が覚めたら財布もスマホも消えていました。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在セルビア日本国大使館「安全の手引き」薬物入り飲料事例を基に構成

似た手口はハンガリー・ブダペストのぼったくりバーや中欧の他都市でも見られます。中欧周遊で長距離列車を使う場合は共通の警戒が必要。

違法薬物・売買春への誘い

外務省の安全対策基礎データはこう書いています。

違法薬物の使用、販売、運搬を行った者には、最高で15年以下の禁固刑が科せられます。また、大麻の所持は非合法です。 売買春行為は法律で禁止されています。

「安く売ってあげる」「いい店を知っている」系の声かけは、ぼったくりの入口であると同時に犯罪行為への誘い。応じた瞬間にこちらが処罰対象になります。観光客向けに見える誘いほど警戒する、が安全側の選択です。

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ネックレスひったくりや夜間暴行も「金銭目的の犯罪」

ぼったくりカテゴリで一緒に押さえておきたいのが、外務省が報告するこの2件。

  • ネックレスひったくり: 外国人風の男が突然近づきネックレスを引きちぎって逃走
  • 夜間の集団暴行: 飲食店からの帰宅途中に5人組の男達に暴行、金を出すよう脅迫

詐欺ではなく強盗ですが、観光客の現金・貴重品を狙う一連の現象として警戒すべきです。詳しくはベオグラードのスリ・置き引き対策へ。

手口早見表

手口きっかけ見破る/防ぐポイント
空港〜市内タクシー高額請求チケット窓口を素通り預け荷物回収後にチケット交付窓口で受け取る
市内タクシー不当請求TX末尾なし・メーターなし車に乗車乗車前にナンバー末尾TXと車内メーターを確認
現金1万ユーロ申告漏れ入国時に申告せず出国持ち込み時に税関で申告、証明書を保管
列車・駅の薬物入り飲料親しげな声かけ+ご馳走の提案見知らぬ人の飲食物は受け取らない
違法薬物・売買春の誘い「安く売ってあげる」系の声かけ応じた側も処罰対象。距離を取る

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やられたらどうする

  1. タクシー強要は警察(192)に電話 --- 運転手名とTAXI Noを伝える
  2. 薬物混入の被害は救急(194)と警察(192)両方 --- 体調と被害の両方を扱う必要があるため
  3. クレジットカードを即停止 --- カード会社に電話
  4. 在セルビア日本国大使館(+381-11-301-2800) --- パスポートを盗まれた場合は帰国のための渡航書を申請

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出発前にやっておくこと

  • 空港の手順をメモアプリに保存 --- 「預け荷物回収→チケット交付窓口→乗車時に提示」
  • タクシー会社の電話番号をホテル到着時に確認 --- フロントで主要会社のカードをもらう
  • 現金は1万ユーロ未満を目安、超える場合は税関申告で証明書を保管
  • 駅・列車では知らない人の飲食物を断る --- 親切に見えても警戒
  • 海外旅行保険に加入 --- 詐欺被害から暴行に発展した場合の医療費にも備え。ヨーロッパの海外旅行保険で確認

よくある質問

ベオグラードで一番多いぼったくりは?

大使館の手引きが具体的に書いているのはタクシーぼったくりです。観光客の多い場所を中心に不当な料金を請求するタクシーが日常的に見られると明記されており、特にニコラ・テスラ空港から市内への移動でチケット制を知らずに乗ると数倍の料金を請求される可能性があります。

現金を1万ユーロ以上持って入国するとどうなる?

必ず入国時に税関で申告して外貨等持込証明書を発行してもらう必要があります。これを怠ると出国時に規定額以上の現金を持ち出す際に証明書が無く、所持金を没収された日本人旅行者の事例が外務省に報告されています。多めの現金を持ち込むなら申告と証明書保管が必須です。

駅や列車内で飲み物を勧められたら?

大使館の手引きは「駅の構内や車内で親しげに近づいてきて睡眠薬の入ったコーヒーなどの飲み物を勧め、寝入っている間に金品を奪い取る事件が過去に発生」と明記しています。見知らぬ者から提供された飲食物は、どんなに親切そうに見えても口にしないでください。

タクシーで高額請求されたら?

大使館の指示は「運転手の名前とTAXI Noをメモする」「支払いを強要されたら警察(192)に電話する」です。乗車前にナンバープレート末尾がTX(タクシー登録車)であることと車内に料金メーターがあることを確認しないと、そもそも交渉の土俵にも乗れません。

路上両替や違法薬物にも気をつけるべき?

セルビアでは違法薬物の使用・販売・運搬で最高15年以下の禁固刑、大麻も非合法です。売買春も法律で禁止。「安く売ってあげる」「いい店がある」系の声かけは全て詐欺と犯罪の入口と思って距離を取りましょう。

出典

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