パナマシティで日本人観光客が遭うトラブルの中で、もっとも深刻なのが少年集団強盗です。在パナマ日本国大使館「安全の手引き」(令和7年11月改訂)には、6人〜8人組に取り囲まれて殴打・刃物刺傷を受けた邦人被害例が複数記録されています。スリ・置き引き・ひったくりも独立した手口として多発していますが、すべての前提として「強盗に遭ったら抵抗しない・銃器使用率8割」を覚えておく必要があります。
Travel Alert 01
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少年集団強盗(パンディージャス) --- 6〜8人組で取り囲む
安全の手引きの被害例を引きます。
パナマ市カリドニア地区(特別注意エリア)の路地裏を1人で歩行中、少年6人組に取り囲まれ、殴打されたうえ、リュックを強奪された。(腕、足首等を負傷) パナマ市エル・チョリージョ地区(特別注意エリア)を1人で歩行中、少年8人組に取り囲まれ、貴重品を強奪された。(顔に全治2週間の怪我) パナマ市トクメン地区を1人で歩行中、人通りの少ない公園で4人組に取り囲まれ、顔面を殴打された後、鞄を強奪された。(鼻を骨折し全治3週間の怪我) 夜間にコロン市を1人で歩行中、少年6人組に取り囲まれた後、羽交い締めにされ臀部を刃物で刺されたうえ、財布を強奪された。
「腕・足首負傷」「全治2週間」「鼻骨折・全治3週間」「臀部を刃物で刺す」――抵抗しなくても殴打されるのが現実です。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在パナマ日本国大使館『安全の手引き』に記載された邦人被害例(カスコビエホ徒歩中の3人組による襲撃)を体験談形式で再構成)
大使館の対処方針はシンプル。
不幸にして強盗に遭った場合、被害を大きくしないためにも決して抵抗しない。 銃器、刃物を突きつけられた場合、両手を上げ抵抗する意思のないことを示す。 金品を要求されたときは、黙ってそれに従う。 犯人の顔を直視しない。 相手の神経を刺激したり、誤解を招いたりするような行為はとらない(例えば、財布を出そうと素早く内ポケットに手を入れようとすると、武器を取り出そうとしていると誤解されるおそれがある)。
「財布を出そうと素早く動くと撃たれる」前提。ゆっくり、両手を見せながら、黙って渡す、これが命を守るマニュアルです。
凶器使用強盗 --- バスターミナル発、流しタクシー拉致
パナマ市のアルブルック・バスターミナルからバスに乗車し、人通りの少ないところで下車したところ、一緒に下車した男に刃物で脅され鞄を強奪された。 パナマ市のアルブルック・バスターミナルから1人で流しのタクシーに乗車したところ、目的地とは異なる場所に連れて行かれ、運転手に刃物で脅されたうえ、所持品を全て強奪された。
アルブルック・バスターミナルはパナマシティの主要バス発着地で、地下鉄1号線の終点。観光客が地方へ向かうときの起点ですが、バスターミナルから流しタクシーに乗ると拉致されるリスクが現実です。配車アプリ一択で動いてください。
詳しいタクシー手口はパナマシティのタクシー・交通トラブルで。
Travel Alert 02
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あなたは知っていますか?
レストラン強盗 --- 5人組が侵入、客の所持金まで強奪
午後10時過ぎ、パナマ市のレストランに侵入してきた5人組にけん銃で脅され、店の売上金や客約20人(日本人を含む)の所持金を強奪された。
レストラン全体が強盗のターゲットになるのが新しいパターン。大使館の対策。
銃器を使用して金品を強奪するレストラン強盗が発生することがあるので、警備員が配置され、周辺に人通りがあり、かつ外部から見通しが良いレストランを利用するよう心掛けてください。最近では、レストラン内で銃撃戦が勃発し、抗争に無関係の子供が流れ弾に当たり亡くなるという事件も発生しています。
警備員の有無、外から見通しが良いか、人通りはあるか、の3点でレストランを選ぶこと。深夜帯のレストランは避けるのも有効です。
サンタアナ地区・カリドニア地区のスリ
新市街より旧市街周辺の特別注意エリアでスリの被害例が多い。
パナマ市サンタ・アナ地区(特別注意エリア)を2人で歩行中、正面から歩いてきた男性と肩が接触、直後ズボンの前ポケットに入れていたスマートフォンが無くなっていた。 パナマ市サンタ・アナ地区(特別注意エリア)地下鉄5 de mayo駅付近で、沿道に腰を掛けた日本人男性が、無造作にスマートフォンを沿道脇に置いていたところ、目を離した瞬間に何者かによってスマートフォンを窃取された。 パナマ市カリドニア地区を1人で歩行中、後方から近づいてきた男に肩にかけていた鞄の紐を刃物で切られ、鞄を強奪された。
カリドニア地区では刃物で鞄の紐を切る手口まで発生。サンタアナ・カリドニア・エル・チョリージョ・クルンドゥの特別注意エリアは、観光客が単独で歩く場所ではありません。
サン・フランシスコ地区・マルベージャ地区 --- 邦人居住区でも夜間銃強盗
「日本人が住む新市街なら安全」が崩れる被害例。
パナマ市サン・フランシスコ地区(日本人集住地域)の大通りを夜間に一人で歩行中、前方から来た2人組に呼び止められ、鞄を奪い取られそうになり抵抗したところ、殴打された。 夜間にパナマ市マルベージャ地区(日本人学校付近)を徒歩で携帯電話を見ながら帰宅中、けん銃を持った男と刃物を持った男に挟まれ、携帯電話を強奪された。
マルベージャ地区(日本人学校付近)でも銃強盗。スマホを見ながら歩いていた、というのが失敗パターン。夜間は近距離でも配車アプリ、歩きスマホ厳禁です。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
バス・地下鉄・観光地のスリ手口
大使館の警告。
口の大きいポケット等盗まれやすいところには貴重品を所持しない(歩行中、背負ったリュックサックから金品を盗もうとする事案が発生)。 人混みの中で不自然に押されたり、触られたりしたときは、所持品を確認する。 貴重品は可能な限り分散して所持する。 どんなときでも持ち物から目を離さない。(小銭をばらまき、注意をそらして鞄を盗む事案が発生)。 持ち物はいつも手から離さないようにし、離した場所でも体に触れるようなかたちで置く(両足で挟むなど)。
「小銭をばらまいて気を引いて鞄を盗む」は中南米共通の親切詐欺型手口。地下鉄1号線の一部区間は旧市街・サン・ミゲリート市の治安悪化地域を通るので、不用意に立ち寄らないこと。
ひったくり --- 抵抗せず手を離す
道を歩くときは車道側を避け、荷物は車道側と反対の手で持つ。 被害に遭った場合、引き倒されることや、ナイフ等の凶器を持った犯人ともみ合いになるなど、二次被害に遭うおそれがあるので、抵抗せず荷物から手を離す。 冷静に行動し、十分安全を確認した後に周囲に助けを求める。
バイクひったくりも報告されており、抵抗すると引き倒されてアスファルトに頭を打つ二次被害もあります。荷物より命です。
ATM強盗・短時間誘拐
早朝、パナマ市エル・ドラド地区のショッピングモールに車で訪れ、ATMで現金を引き出した後、犯人に脅され車ごと奪われたうえ、銃で背中を撃たれた。 ショッピングモールの駐車場などで不特定多数の者を狙って身柄を拘束し、ATMなどで現金を引き出させた後、解放するといった、短時間誘拐も発生している。
ATM引き出し直後を狙う強盗、短時間誘拐は中南米全域の手口。詳細はパナマシティの詐欺・ATM強盗・ぼったくりで。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
手口早見表
| 手口 | 場所・状況 | 特徴 |
|---|---|---|
| 少年集団強盗 | カリドニア・エル・チョリージョ・トクメン・コロン | 6〜8人組で取り囲み、殴打・刃物刺傷も |
| バスターミナル拉致 | アルブルック・バスターミナル | 流しタクシーで人気のない場所に連れ込み強奪 |
| レストラン強盗 | 新市街レストラン | 5人組が銃で脅し店全体の所持金強奪 |
| 邦人居住区銃強盗 | サン・フランシスコ・マルベージャ | 夜間徒歩中、歩きスマホで標的化 |
| サンタアナ・カリドニアのスリ | 地下鉄5 de mayo駅周辺 | 肩接触+ポケット抜き、刃物で鞄紐切断 |
| 小銭ばらまきスリ | 観光地・モール | 注意を引かせて鞄を盗む親切詐欺型 |
| バイクひったくり | 路上 | 信号待ち・歩道脇からのスマホ奪取 |
| ATM強盗・短時間誘拐 | モール駐車場・銀行ATM | 引き出し直後に車ごと拉致、現金引き出させ解放 |
| カスコビエホ徒歩中の襲撃 | 旧市街入口 | 3人組で背後から襲撃、抵抗で引きずり |
保険会社の支払事例(中南米参考)
パナマ単独の盗難・携行品損害事例は保険会社データに見当たりません。パナマシティでもスマホ・カメラ・ノートPCをまとめて抜かれた場合、クレカ付帯の携行品保険(合算50万円程度)では足りないケースが現実的です。詳しくは中南米旅行の保険ガイドで。
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
防犯対策まとめ
- 特別注意エリア(エル・チョリージョ・サンタアナ・カリドニア・クルンドゥ)には立ち入らない
- 強盗に遭ったら抵抗しない、両手を上げ、ゆっくり動く、犯人の顔を直視しない
- アルブルック・バスターミナル発の流しタクシーは絶対NG、配車アプリ一択
- 新市街でも夜間徒歩は避ける、サン・フランシスコ・マルベージャでも銃強盗
- 歩きスマホ厳禁、地図確認は店内に入ってから
- カスコビエホは内部のみ徒歩、入退場は配車アプリでドア前
- リュックは前に背負う、財布は分散、口の大きいポケットは使わない
- レストランは警備員あり・人通りあり・見通し良いを選ぶ
- ATM引き出し直後は配車アプリで即移動
被害に遭った場合の届出手順、緊急連絡先はパナマシティの治安に。タクシー強盗・拉致対策はパナマシティのタクシー・交通トラブル、ATM強盗・詐欺はパナマシティの詐欺・ATM強盗・ぼったくりへ。
よくある質問
パナマシティでスリ・強盗に遭ったらどうする?
まず緊急時は911(警察・救急共通)。盗難証明書(denuncia)は司法捜査局(DIJ)または最寄りの警察署で発行されます。旅券再発給・保険請求の両方に必須なので必ず取得。在パナマ日本国大使館(+507-263-6155)に紛失届と再発給手続きへ連絡してください。
少年集団強盗にはどう対処する?
6〜8人組に取り囲まれたら**抵抗せず金品を渡す**が大使館の鉄則。銃器使用率8割の国で、抵抗すれば殴打・刺傷・銃撃のリスクがあります。「決して抵抗しない」「両手を上げ抵抗する意思のないことを示す」「金品を要求されたら黙って従う」(安全の手引き)。
アルブルック・バスターミナルは危ない?
大使館の被害例に「アルブルック・バスターミナルからバスに乗車し、人通りの少ないところで下車したところ、一緒に下車した男に刃物で脅され鞄を強奪された」「アルブルック・バスターミナルから1人で流しのタクシーに乗車したところ、目的地とは異なる場所に連れて行かれ、運転手に刃物で脅されたうえ、所持品を全て強奪された」とあります。バスターミナルから出るときは配車アプリ一択、流しタクシーには絶対乗らない。
地下鉄5 de mayo駅は使ってもいい?
駅自体は使えますが、周辺はサンタアナ地区(特別注意エリア)です。被害例に「サンタ・アナ地区地下鉄5 de mayo駅付近で、沿道に腰を掛けた日本人男性が、無造作にスマートフォンを沿道脇に置いていたところ、目を離した瞬間に何者かによってスマートフォンを窃取された」と記録があります。駅から徒歩で目的地に向かうのは避け、配車アプリで建物前まで移動が安全側です。
世界遺産カスコビエホへ徒歩で行ってもいい?
大使館の被害例に「観光スポットのカスコビエホに徒歩で行く最中、背後から3人組に襲われ、抵抗したことで引きずられ、所持品を強奪された」とあります。カスコビエホ内部は観光警察があり比較的安全ですが、入退場の徒歩区間が危険。**配車アプリでカスコビエホ内のホテル・レストラン前まで直接乗りつける**のが鉄則です。