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マスカットの交通 女性タクシー性被害と事故死亡率3倍【2026】

マスカットのタクシー・交通の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

オマーンで日本人がもっとも踏み抜きやすい罠が、女性のタクシー単独利用。サウジやUAEと違って、外務省と大使館がはっきり「過去に日本人女性の被害事案がある」と書いていて、これはオマーン固有の事情に近い。

平時のマスカットでは観光のためにタクシーや配車アプリを使う場面が多い。だからこそ、最初に知っておかないと取り返しがつかない。

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「タクシー単独利用での性的被害」 --- 外務省が固有リスクとして明記

当地では宗教上の制約から娯楽が限られていることや、特にアジア系女性に対する偏見等が理由となって、性犯罪の被害に遭う女性が少なくないと言われており、夜間の女性の一人歩きは避けた方が無難です。過去に、当地を単独で旅行中の日本人女性が、ナハル(マスカットから116km離れた村)で流しのタクシーを拾ってルスタックに向かう途中、運転手から性的関係を求められたという事案もありました。また、タクシーを利用した他の日本人女性より、運転手にセクハラ的な言動があったとの報告も受けています。

これは外務省の安全対策基礎データに書かれている、滞在時の留意事項のひとつ。「過去に」と書いてあるけど、こういう事案は氷山の一角と考えたほうが安全。

大使館の手引きにはさらにこう書かれている。

当地を観光目的で訪問していた女性が当国人に言葉巧みに車両内に誘導され、山岳地帯に連れ去られた事案が過去に発生しています。

連れ去りに発展する事案も実在する。観光地の駐車場や見どころの近くで「乗っていけ」と話しかけてくる男性は、相手が観光ガイドを名乗っていても警戒したほうがいい。

女性が単独でタクシーを使うときの鉄則

外務省と大使館の対策がはっきりしている。

ア 流しのタクシーを避け、配車アプリを利用するか、ホテル等に停まっているタクシーを利用する。 イ 事前に車両ナンバーもしくはタクシー番号を控える。 ウ 助手席は避け、後部座席に座る。

具体的には:

  1. 配車アプリ(Otaxi・Marhaba・Carriage 等)かホテルのタクシーを使う。流しは絶対に拾わない
  2. 乗車前に車両ナンバーをスマホで撮影、家族や同行者にシェア
  3. 必ず後部座席、運転手の真後ろに座る(運転手が振り向いて手を伸ばしにくい位置)
  4. 走行ルートをGoogleマップで自分でも確認。明らかな迂回や郊外方向への進路は即「降ろして」と言う

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流しのタクシーの何が問題か

オレンジと白のツートンカラーがオマーンの一般タクシー。メーター制ではなく交渉制が基本で、料金トラブルが起きやすいだけでなく、運転手の身元確認もしづらい。配車アプリなら運転手・車両情報がアプリに記録されるので抑止効果がある。観光客の少ない郊外(ナハル、ルスタック、ニズワ方面)に出るときは特に流しを避けること。

郊外運転・夜間運転のリスク

レンタカーで郊外を走る予定の人へ。大使館の手引きはこう書いている。

都市部の道路や主要幹線道路には街灯が設置され、保守・管理も行き届いていますが、夜間の長距離の運転は、街灯設備の未設置、道路を横断する歩行者やラクダを始めとする家畜、速度超過の車両が多いなどの理由により危険を伴います。

オマーンの郊外では夜になると道路を横切るラクダが普通にいる。大型動物との衝突は致命的になりかねない。日没後の長距離運転は基本避けるのが鉄則。サラーラ・ニズワ・ソハール方面に行くなら朝発・日没前到着が安全。

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レンタカーで国外(ドバイ等)に出る場合

車で国外(ドバイ等)へ出る場合には、国外でも有効な保険に一時的に加入することが求められる他、レンタカーの場合は貸主からの国外運転許可の取得が求められます。

オマーン↔UAE間を陸路で移動する人は珍しくないけれど、保険と書類の手続きが必須。手続きなしで国境を越えると保険無効・違反扱いになるので、レンタカー予約時に必ず確認すること。

交通事故率は日本の約3倍

頻繁な道路工事による渋滞の増加や割り込み等交通法規を遵守しないドライバーの増加で交通事故が日常的に発生しています。人口10万人当たりの交通事故死亡者数(死亡率)は日本の約3倍にものぼりますので、十分注意してください。

2022年の統計は事故1,877件・死亡532人。10年前(2011年は事故7,719件・死亡1,056人)と比べれば劇的に改善したけれど、それでも日本の3倍。車間距離が短い、無理な割り込み、方向指示器を出さないといったオマーンの運転マナーは、日本人ドライバーが慣れるまで時間がかかる。

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手口・リスク早見表

リスク場面対策
女性タクシー単独利用での性的被害流しのタクシー、郊外移動配車アプリかホテルタクシーのみ。後部座席・ナンバー控える
連れ去り事案観光地で「乗っていけ」と声かけ知らない男性の車に乗らない
料金交渉トラブル流しのタクシー配車アプリで定額確認
夜間のラクダ・家畜衝突郊外の幹線道路日没後の長距離運転を避ける
国外運転(UAE等)の保険無効国境越え国外有効保険+レンタカー会社の国外運転許可
急な割り込み・速度超過マスカット市内・幹線道路防衛運転、車間距離をしっかり

出発前にやっておくこと

  • 配車アプリのインストール: Otaxi(オマーン公式系)、Marhaba、Careemなど
  • クレジットカードの登録: 配車アプリで現金支払い回避
  • 緊急連絡先のスマホ登録: 警察・救急 9999、大使館 +968-24601028

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交通事故・被害に遭った場合の対応

  1. 警察(9999)に通報。当事者間で示談しない(後でトラブルになる)
  2. 保険会社に連絡。事故車両のナンバー・現場写真を必ず撮る
  3. 怪我があれば病院へ。救急車が来ない場合は配車アプリで病院に向かったほうが早い場合もある
  4. タクシー内で身の危険を感じたら: 信号待ちなど停車のタイミングで降車、人通りの多い場所に逃げる。9999に通報

オマーンの医療事情と保険のキャッシュレス問題はマスカットの医療・感染症記事で詳しく扱っている。法律全般は国ページ、保険選びは中東旅行の保険ガイドへ。

よくある質問

マスカットで女性が一人でタクシーに乗っても大丈夫?

流しのタクシーは避けてください。外務省は「タクシーの単独利用には特に注意が必要」と明記しており、過去にマスカット郊外で日本人女性が運転手から性的関係を求められた事案があります。配車アプリ(Otaxi、Marhaba等)かホテルのタクシーを使い、車両ナンバーを控え、後部座席に座るのが基本です。

マスカットの公共交通は使える?

公共バス(Mwasalat)はあるけど路線が限られ、観光向けではない。地下鉄もない。実質的にはタクシーか配車アプリ、レンタカーが移動手段になります。

オマーンの交通事故死亡率はどのくらい高い?

外務省は「人口10万人当たりの交通事故死亡者数(死亡率)は日本の約3倍」と明記。2022年は事故1,877件・死者532人。10年前と比べれば改善したけれど、日本基準では依然として高水準です。夜間運転は特に危険で、街灯のない区間や横断するラクダ・家畜、速度超過車両に注意が必要です。

レンタカーで国外(ドバイ等)に出ていい?

出られるけど、国外でも有効な保険への一時加入が必要で、レンタカー会社からの国外運転許可も取得する必要があります(在オマーン日本国大使館)。手続きなしで国境を越えると保険無効・違反になります。

出典

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