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ジッダの医療 私立病院前払いとデング熱3647例【2026】

ジッダの医療・感染症の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.26 KAIGAI-RISK

サウジアラビアの医療で旅行者が最初に知っておくべきことは1つ。公的病院は外国人を診てくれない。外務省の世界の医療事情にこう書かれている。

サウジアラビアの公的病院では、救急時を除いて外国人の診療は行っていませんので、原則的に我々外国人は私立病院を受診することになります。

つまり体調を崩したら私立病院に行くしかない。私立病院は設備が整っていて英語も通じるけれど、前払い制でキャッシュレスが使えないケースが多い。リヤド夏44℃の酷暑やジッダのデング熱3,647例(2022年)を考えると、保険なしの渡航はリスクが高い。

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酷暑 --- リヤド44℃、ジッダは湿度60%

サウジの夏は冗談みたいに暑い。リヤドは最高気温44℃に達するが乾燥しているため汗がすぐ蒸発し、脱水に気づきにくい。ジッダは最高39℃だが湿度60%で、体感温度はリヤドより厳しいことも。

世界の医療事情では「日中の野外活動を避ける、サングラスを装用する、日焼け止め・リップクリーム・経口補水剤を使用する」ことを推奨している。冬の夜間・早朝は冷え込む日もあるので、渡航時期に応じた服装を。

ジッダはデング熱の流行地

2022年にサウジ国内で3,647例のデング熱が報告されていて、主な流行地は紅海に面するジッダ。昼間に吸血するネッタイシマカが媒介するので、長袖長ズボンと虫除けスプレーが基本的な予防策。2度目の感染は重症型デング熱に進展するリスクが高いため、過去にデング熱にかかったことがある人はジッダ旅行時に特に注意してほしい。同じデング熱流行地のバンコクの感染症ガイドも症状進行や受診判断の参考になる。

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サソリと毒蛇 --- 都市部でも出る

意外なリスクとして、サソリと毒蛇がある。年間14,500件のサソリ刺傷、約3,700件の蛇咬傷が推定されている。「リヤド在住の邦人宅玄関での目撃情報も寄せられています」と世界の医療事情にあるくらいなので、都市部でも油断できない。砂漠ツアーに行くなら靴底の厚い頑丈な靴は必須。刺されたり咬まれたりしたら直ちに病院で抗毒素治療を。

病院受診の流れ --- 前払い・領収書保管必須

私立病院での受診はこの順番。

  1. 受付でパスポート提示 → 診察料を支払い
  2. 医師の診察
  3. 検査が必要な場合 → 検査室で検査料を支払い → 検査 → 再診察
  4. 処方箋があれば薬局で支払い → 薬の受け取り

世界の医療事情には気になる注意書きもある。「会計・明細書・処方薬の間違い、代金支払い済みの検査や処置が未施行のまま診察が終了になるなどの事例が多く寄せられています」。さらに「医療費が二重請求される場合もあるため、領収書などの証拠書類は大切に保管して下さい」。保険請求のためにも、領収書は1枚残らず保管しておこう。

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巡礼期の感染リスク

メッカ巡礼(ハッジ)の時期は世界中から巡礼者が集まり、髄膜炎菌性髄膜炎などの感染リスクが上がる。2024年は5月だけで12名の感染者が出ている(サウジ国外での発症例含む)。巡礼参加者は4価ワクチン接種が義務付けられているが、巡礼エリア周辺を観光で訪れる人も感染リスクを意識しておくべき。

手口早見表(健康リスク)

リスク場所・時期対策
熱中症・脱水全土・夏季日中の屋外活動を避ける。経口補水液を携行
デング熱ジッダ・年間(特に雨季後)長袖長ズボン+虫除けスプレー
サソリ刺傷全土・都市部含む靴底の厚い靴。サンダルで砂漠を歩かない
大気汚染全土(PM2.5 WHO基準の5.3倍)持病がある人はマスク着用を検討
交通事故全土シートベルト必須。防衛運転。歩行者に注意
髄膜炎菌メッカ巡礼期4価ワクチン接種

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出発前にやっておくこと

  • 海外旅行保険に必ず加入。外務省が「十分な補償内容の海外旅行保険に加入することを強くおすすめします」と明記している。キャッシュレスが使えない前提で、クレカの利用枠も確認しておくこと
  • 持病の薬は英文診断書と一緒に持参(薬物ルールの記事も必読)
  • デング熱の既往歴がある人はジッダ渡航時に虫除け対策を万全に

保険の詳細は 中東旅行の保険ガイド へ。

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緊急時の対応

状況連絡先
救急997
統合治安センター(英語可)911
在サウジ大使館011-488-1100
在ジッダ総領事館012-667-0676

救急車は1時間以上待たされることがあるので、動ける状態なら配車アプリで最寄りの私立病院に向かうのも選択肢。

サウジアラビアの法律全般については 国ページ を参照。

よくある質問

サウジアラビアの病院で外国人は診てもらえる?

公的病院は救急以外で外国人の診療をしていません。原則、私立病院を受診することになります。リヤドやジッダの主要な私立病院ではMRIやICUなど設備は整っていて英語も通じますが、キャッシュレスサービスは普及していないため、窓口で支払う必要があります。

サウジの夏はどれくらい暑い?

リヤドは夏の最高気温が44℃に達し、湿度は26%と乾燥しています。ジッダは最高39℃ですが湿度60%で体感温度はさらに高い。日中の野外活動は極力避け、経口補水液とサングラスを携行してください。

ジッダでデング熱にかかるリスクはある?

あります。2022年には3,647例の報告があり、主な流行地は紅海に面するジッダです。昼間に吸血するネッタイシマカが媒介するため、長袖長ズボンと虫除けスプレーが有効。2度目の感染は重症型リスクが高いので、過去にデング熱にかかったことがある人は特に注意を。

サウジで救急車はすぐ来る?

救急車の番号は997ですが、世界の医療事情によると「道路状況により長時間(1時間以上)待たされることがあります」。自力で動ける場合は配車アプリで病院に向かうほうが早い場合もあります。

出典

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