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ジッダの薬物 処方薬でも拘束・密輸は死刑【2026】

ジッダの薬物トラブルの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.26 KAIGAI-RISK

サウジアラビアの薬物に対する姿勢は、世界でもトップクラスに厳しい。麻薬密輸罪の最高刑は死刑。「自分は薬物なんて使わないから関係ない」と思うかもしれないけど、実はそれが一番危ない。日本で普通に飲んでいる処方薬や市販の咳止めが、サウジでは「規制薬物」扱いになる可能性がある。隣国UAEでもCBDオイルが乗継ぎだけで逮捕された事例が出ていて、湾岸の薬物姿勢は日本の感覚から大きく外れている。

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「密輸の最高刑は死刑」が意味すること

外務省の安全対策基礎データは、はっきりこう書いている。

覚醒剤、麻薬類等違法薬物の使用・所持等が明らかになった場合には、厳罰が科されます。

そして別の箇所でこの一文。

麻薬密輸罪の最高刑は死刑

「量が少ないから」「個人使用だから」という弁明は通用しない。サウジのイスラム法体系では、日本やヨーロッパの基準とはまったく異なる重さで薬物を扱っている。

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処方薬で拘束されるパターン

日本の病院でもらっている向精神薬(睡眠薬・抗不安薬など)や医療用麻薬を、何の書類もなしにスーツケースに入れて入国すると、通関で引っかかる。世界の医療事情にはこう記載されている。

「個人用医薬品の持ち込みは向精神薬や医療用麻薬等の規制対象医薬品を除いて、滞在日数分あるいは1か月分のうち少ない方の量が認められています。診断名、処方された医薬品の一般名、使用法が記載された診断書を携行し入国時に申請してください。医薬品は医療機関により厳封されている必要があります(official seal)」

つまり、やるべきことは明確。

  1. かかりつけ医に英文の診断書を書いてもらう(診断名・薬の一般名・用法を記載)
  2. 薬は医療機関の封をしたまま持ち込む
  3. 入国時に申請する

書類がなければ、麻薬類と間違えられて拘束されるリスクがある。外務省も「入国時に、麻薬類と間違えられるおそれのあるもの(薬や粉末状のもの等)を持ち込む場合には、処方箋等の説明書を携行するなどしてください」と注意喚起している。

知らないうちに「運び屋」にされる

外務省がもう1つ強く警告しているのがこれ。

他人から荷物を預かったり、自分の荷物を他人に預けたり、荷物から目を離したりしないように注意してください。知らないうちに違法薬物を自分の荷物に入れられ、運び屋にされる可能性があります。

空港のチェックイン前やホテルのロビーで「これ運んでくれない?」と頼まれても絶対に断る。荷物をトイレに置いたまま離れない。預け荷物のジッパーにはロックをかける。どれも基本的なことだけど、サウジでは「知らなかった」が最悪のケースで死刑につながる。死刑規定を持つアジア諸国の薬物ルールは死刑になる国マップで横断的に確認できる。

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手口早見表

リスク具体例対策
違法薬物の所持・使用覚醒剤、麻薬類絶対に手を出さない。最高刑は死刑
処方薬の持込み向精神薬、医療用麻薬英文診断書+医療機関の厳封+入国時申請
粉末状の持込みプロテイン、漢方薬等処方箋や成分証明書を携行
運び屋にされる他人の荷物を預かる荷物は自分で管理、他人に預けない
現地での咳止め購入処方箋なしで買えない薬がある事前に必要な薬を日本から持参

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出発前にやるべきこと

持病の薬がある人は必ず英文の診断書を準備。これが一番大事。特に睡眠薬、抗不安薬、ADHDの薬、鎮痛剤(オピオイド系)を飲んでいる人は、診断書なしにサウジに入るのは危険すぎる。

プロテインや漢方薬など「粉末状のもの」も、X線検査で引っかかると麻薬と疑われる可能性がある。成分がわかる書類を持っていくこと。

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被害に遭った場合の対応

万一、薬物関連で身柄を拘束された場合は、直ちに在サウジアラビア大使館(011-488-1100)または在ジッダ総領事館(012-667-0676)に連絡すること。大使館は領事面会の手配などの支援を行えるが、サウジの司法制度を変えることはできない。逮捕される前の「予防」がすべて。

サウジアラビアの法律全般については 国ページ を、ジッダの治安全般は ジッダ都市ページ を参照。

よくある質問

サウジアラビアで薬物所持が見つかったらどうなる?

覚醒剤・麻薬類の使用・所持が明らかになった場合、厳罰が科されます。麻薬密輸罪の最高刑は死刑です(外務省 安全対策基礎データ)。「少量だから」「個人使用だから」という言い訳は通用しません。

日本の処方薬をサウジに持ち込んでも大丈夫?

向精神薬や医療用麻薬は、英文の診断書(診断名・薬の一般名・用法記載)を携行し、入国時に申請が必要。医薬品は医療機関による厳封(official seal)が求められます。書類不備だと拘束されるリスクがあります。咳止めや抗生物質も規制対象になる場合があるので、持込み前にサウジ食品・医薬品局のサイトで確認を。

他人の荷物を預かるとどんなリスクがある?

外務省は「知らないうちに違法薬物を自分の荷物に入れられ、運び屋にされる可能性があります」と警告しています。他人から荷物を預かる、自分の荷物を他人に預ける、荷物から目を離す、いずれも薬物密輸の共犯とみなされるリスクがあります。空港で「これ運んで」は絶対に断ってください。

サウジで市販薬を買える?

OTC医薬品やサプリメントは処方箋なしで買えますが、向精神薬・咳止め・抗生物質は医師の処方箋が必要(世界の医療事情)。日本のドラッグストアで買える咳止め薬が、サウジでは処方箋なしに持っているだけで問題になる可能性があります。

出典

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