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パラオの治安 コロール島の犯罪と電子タバコ禁止・医療搬送リスク【2026】

パラオの治安や犯罪傾向、電子タバコ禁止、医療費を、外務省と在パラオ日本国大使館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.06.02 KAIGAI-RISK

パラオは西太平洋ミクロネシアに浮かぶ世界遺産ロックアイランドの国です。ダイビングやシュノーケリングの聖地として知られ、観光・経済の中心はコロール島(Koror)、首都は2006年にバベルダオブ島のマルキョク(Melekeok)に移っています。日本からの直行便もあり、リゾートとしての人気は根強い一方、外務省と在パラオ日本国大使館の情報を読むと、(1) コロール島に集中する犯罪、(2) 交通・海難事故のリスク、(3) 電子タバコ禁止を含む入国ルール、(4) 国内唯一の総合病院と国外搬送前提の医療事情、という4つの注意点が浮かび上がります。

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危険レベル --- 危険情報・感染症危険情報ともに発出なし

外務省の海外安全ホームページでは、パラオに対する危険情報・感染症危険情報のいずれも発出されていません。テロ・誘拐情勢も、外務省「パラオ テロ・誘拐情勢」は次のとおりです。

近年、パラオにおいてテロの発生は確認されていません。

誘拐については、2023年2月にパラオ在住中国人の誘拐事件が報じられており、「人身取引や組織犯罪に連なる事案は起こり得る」との指摘はあるものの、日本人・日本権益を標的とした脅威情報は確認されていません。

危険情報がゼロだからといって犯罪がないわけではない、というのがこのあとの話です。

コロール島に集中する犯罪 --- 空き巣・窃盗・車上荒らしが多発

パラオの犯罪は、ほとんどがコロール島で起きています。在パラオ日本国大使館「安全の手引き(2025)」はこう書いています。

ほとんどの犯罪がコロール島で発生しています。これまで「治安の良い国」と評価されてきましたが、泥酔者や薬物使用者による殺人、強姦、強盗等の凶悪犯罪も発生しています。

「治安の良い国」というイメージが先行しがちですが、空き巣・窃盗・傷害・車上荒らしは「依然として多く発生」と名指しされています。近年は麻薬取締の強化と警察官増員で犯罪件数の総数は減少傾向にあるものの、一般犯罪は依然多発。囚人の脱獄が複数件発生し、確保まで数日を要する事案もあるのがパラオの治安の現実です。

日本人の被害も記録されています。在留邦人の自宅や事務所・レストランへの空き巣、観光客の歩行中のひったくり、水難事故による死亡事案が発生。さらに過去には日本人が殺害される事件や、観光客に対する強盗・傷害・強姦事件も起きています。

車の備え付けオーディオやタイヤの盗難も報告されているので、レンタカーは必ず施錠し、人気の少ない場所に駐車しないこと。外務省が挙げる防犯対策を出発前に頭に入れておこう。

  • パスポートは必要に応じてコピーを携行する
  • 人目を引くような派手な服装を避ける
  • 夜間は単独で人通りの少ないところに出歩かない
  • 野犬や放し飼いの犬が多いため咬まれないように気をつける

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交通と海の事故 --- 右側通行・無保険車・ダイビング死亡事故

パラオの交通は右側通行です。コロール島からバベルダオブ島を周回するコンパクト道路は整備されていますが、脇道は未舗装で4WD以外では走行が困難な道もあります。歩行者保護の設備(歩道・歩道橋・信号付き横断歩道・ガードレール等)は整備されておらず、歩行者・運転者ともに注意が必要です。夜間には飲酒運転やスピードの出し過ぎによる死亡事故も発生しており、さらに「安全の手引き」によると多くの自動車が保険に加入していないため、事故に遭っても相手からの補償が期待できません。

海のリスクも見逃せません。ダイビング・シュノーケリング中の死亡事故が発生しています。潜水病の治療に使う高圧酸素治療装置はベラウ国立病院に設置されていますが、担当医師不在やメンテナンスの理由で使用できない可能性があると外務省が注意を促しています。ダイビングを予定するなら、自分の体調管理と保険のカバー範囲を出発前に確認しておきたいところです。

なお、コロール州では18歳未満の未成年者は、21歳以上の同行者がいる場合を除き、午後10時から翌朝6時まで外出が禁止されています。家族旅行で注意しておきましょう。

入国ルール --- 電子タバコ持込禁止・Palau Pledge署名

パラオはビザなしで入国できますが、独自ルールがいくつかあります。

  • 滞在許可: 到着時の入国審査で30日間の滞在許可(Entry Permit)。延長は1回30日、合計90日が上限(手数料1回50米ドル)
  • パスポート: 入国時に残存有効期間6か月以上が必要
  • 出国航空券: なければ入国を拒否される
  • Palau Pledge: 入国スタンプが「パラオ誓約」署名付き。入国時に署名欄へのサインを求められる

そして要注意なのが持込禁止品です。

電子タバコの持込みや使用・所持は禁止されています。また、麻薬、銃器等は持込み禁止です。

電子タバコ(加熱式タバコ含む)は持込み・使用・所持すべて禁止です。日本でiQOSやPloom、VAPEを使っている人は、うっかりカバンに入れたまま入国しないように。紙タバコの免税範囲は20本(1箱)、酒類は2リットル未満。1万米ドル相当額以上の外貨・有価証券の持込み・持出しには申告が必要です。

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健康と感染症 --- 医師不足・デング熱・紫外線は日本の7〜8倍

パラオの医療事情は、外務省「世界の医療事情 パラオ」が率直に書いています。

パラオでは慢性的な医師不足が深刻で、入院施設を有する総合病院も国内に一か所あるのみ、科によっては専門医不在で医療レベルは十分とは言えません。

総合病院はベラウ国立病院(Belau National Hospital)の1か所だけ。専門医の診察が必要な場合は台湾・フィリピン・グアム・ハワイなど国外の病院を受診することになります。大きな怪我や病気で専門治療が必要になれば国外への緊急搬送になり、「診療費や緊急移送費など多額の費用が必要」とはっきり書かれています。

感染症ではデング熱が要注意です。デングウイルスを持つ蚊に刺されることで感染し、突然の高熱・頭痛・関節痛・発疹が主症状。2018年12月にはそれまで発生していなかった新しいタイプのデング熱も確認されています。ジカウイルス感染症も2016年11月にパラオ国内で初めて感染者が確認されました。食中毒やアメーバ赤痢といった消化器系の疾患も多く発生しています。

蚊対策として長袖・長ズボンと虫除け剤を用意しておくのが基本です。

もう1つ、意外と忘れがちなのが紫外線です。

紫外線が日本の7~8倍と言われていますので、昼間の外出時は帽子、サングラスの着用等、日焼け対策が必要です。

7〜8倍はかなりの強さです。ダイビングやビーチで一日過ごす予定なら、日焼け止め・帽子・サングラスは必需品として荷物に入れておこう。

治療費の現実 --- オセアニア圏(豪・NZ)の参考事例

パラオ単独の保険金支払い事例は損保各社のデータベースに掲載が確認できなかったため、国外搬送先となり得るオーストラリア・ニュージーランドの事例を「オセアニア圏で起きたときの医療費規模」という枠で貼っておきます(いずれもパラオ国内で起きた事例ではありません)。

パラオは総合病院が1か所で専門治療は国外搬送が前提なので、実際にかかる費用は搬送先の医療費水準に大きく左右されます。

  • ダイビング中に急浮上して意識を失いヘリコプターで搬送、減圧症・肺水腫・たこつぼ型心筋症で14日間入院、家族が駆けつける --- 453万円(オーストラリア)
  • 呼吸が苦しく咳の症状で受診、肺気胸で18日間入院・手術 --- 650万円(オーストラリア)
  • 足元がふらつき救急搬送、脳内出血で14日間入院、看護師付き添いで医療搬送 --- 549万円(オーストラリア)
  • 頭痛を訴え救急搬送、脳内出血で43日間入院、医師・看護師付き添いで医療搬送 --- 1,483万円(ニュージーランド)

特にダイビング後の減圧症事例はパラオの旅行者にとって他人事ではありません。パラオ国内の高圧酸素治療装置が使えない場合、グアムやハワイへの緊急搬送が必要になり、搬送費だけで数百万円に達する可能性があります。補償額に余裕のある海外旅行保険を出発前に備えておくのが現実的です。

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緊急時連絡先(保存推奨)

外務省「パラオ 安全対策基礎データ」から:

  • 警察・消防・救急(緊急): 911
  • 警察署: 488-1422
  • 消防署・救急: 488-1411
  • ベラウ国立病院(代表): 488-2552 / 救急部受付: 488-2558
  • 在パラオ日本国大使館: (+680) 488-6455 / 488-6456 / 閉館時緊急電話: (+680) 775-6456

3か月未満の旅行者は たびレジ に登録しておくと、パラオの最新治安情報や緊急時の安否確認に使えます。

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まとめ --- ダイビング天国を安心して楽しむために

パラオは危険情報・感染症危険情報ともに発出なしで、テロや誘拐のリスクも極めて低い国です。ただし出発前に押さえておきたいのは次の4点です。

  1. コロール島で空き巣・窃盗・車上荒らしが多発 --- 夜間の単独行動を避け、車は必ず施錠、派手な服装は控える
  2. 右側通行・無保険車・ダイビング中の死亡事故 --- 高圧酸素治療装置が使えない可能性もあるので、ダイビング保険のカバー範囲を確認
  3. 電子タバコの持込み・使用・所持は禁止 --- iQOSやVAPEをうっかりカバンに入れたまま入国しない
  4. 総合病院は国内1か所、専門治療は国外搬送 --- 搬送費込みで数百万円規模になり得るので、海外旅行保険は必須の備え

ロックアイランドの海を心置きなく楽しむために、電子タバコの荷物チェックと海外旅行保険の備えだけは出発前に済ませておきましょう。

出典