ハノイは旧市街やホアンキエム湖周辺が観光の中心で、人も多くてにぎやか。そのぶん、観光客を狙った詐欺やぼったくりも報告されています。外務省のデータでは、ベトナム全体の2025年の犯罪発生件数は47,713件。詐欺はそのうち「知能犯罪」に分類されていて、日々事件報道がされている状況です。
ここでは、外務省と在ベトナム日本国大使館が実際に報告を受けた手口を紹介します。
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よくある手口
手口1:イカサマ賭博
外務省はこう書いています。
路上で必ず勝てると声を掛けられ、賭博(ポーカー等)に誘われた結果として勝つことができずに掛金を全て失うというケースの報告が多くなされています。
「多くなされています」というのがポイント。これはレアケースではなく、よくある手口です。最初に少額勝たせて「もっと賭けよう」と煽り、最終的に全額失うパターンが典型的です。
旧市街を歩いていたら「このゲーム、絶対勝てるよ」と声をかけられました。最初は小さく勝てたんですが、調子に乗って賭け金を上げたら全部持っていかれました。冷静に考えればおかしいのに、その場の雰囲気で判断力が鈍ってしまいました。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 海外安全ホームページ「ベトナム 安全対策基礎データ」)
しかもベトナムでは賭博自体が犯罪です。在ベトナム日本国大使館も「賭博行為は原則として犯罪となります。ベトナムでは賭博罪に非常に厳しい処罰が科せられ、法令に基づく許可を得ていないと少額の賭博でも逮捕され、長期間の拘束や重い処罰を受けることがあります」と明記しています。つまり、被害者のつもりが加害者として逮捕されるリスクもあるということ。薬物犯罪と並んで、ベトナムでは賭博も外国人に容赦のない厳罰が待っています。路上の賭博には絶対に近づかないでください。
手口2:お金見せて詐欺
路上で、日本のお金を見せて欲しいと声を掛けてきて、紙幣を提示するとその紙幣が盗まれるというケースの報告がなされています。
「日本に興味がある」「日本のお金を初めて見たい」という話しかけ方で親近感を作り、財布を開けさせるのが狙いです。財布を出した瞬間に狙われる構造はスリ・ひったくりと同じ。紙幣を手に取った瞬間に抜き取られる、あるいは会話中にすり取られるパターンがあります。
ホアンキエム湖の近くで「日本のお金を見せてほしい」と話しかけられ、つい財布から紙幣を出して見せたら、そのまま持っていかれました。あっという間の出来事で追いかける間もなかったです。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 海外安全ホームページ「ベトナム 安全対策基礎データ」)
外務省は「見ず知らずの人からの誘いやお願いに応じることなく、被害の防止に努めて下さい」としています。
手口3:スキミング・カード不正利用
在ベトナム日本国大使館の安全の手引きでは、次の注意喚起がされています。
不正アクセスによる商品購入やクレジットカードやキャッシュカードのスキミング事案も発生しています。カードの不正利用が発生した場合でも捜査が行われないケースもあります
ベトナムでは、カード犯罪が「犯罪として認定されないケース」もあるのが厄介なところ。被害届を出しても捜査が進まない可能性があるため、自分でカード会社に即連絡するのが最も確実な対処法です。
手口4:現金の貸し借りトラブル
大使館の安全の手引きにはこんな注意があります。
現金を貸した邦人またはベトナム人との連絡が急に取れなくなるケースが見られます。素性の分からない人からの金銭貸借の申し入れには特に注意してください。
これは在留邦人向けの情報ですが、短期旅行者でも「困っているから少し貸して」と頼まれるケースはあり得ます。知り合ったばかりの相手にお金を貸さないのが鉄則です。
Travel Alert 02
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予防策
- 路上での声かけに応じない — 外務省は「見ず知らずの人からの誘いやお願いに応じることなく」と明示。賭博の誘い、お金を見せてほしいという頼み、どちらも無視して立ち去る
- 路上賭博には絶対に参加しない — 被害に遭うだけでなく、ベトナムでは賭博自体が犯罪。少額でも逮捕・長期拘束のリスクあり
- 財布を他人に見せない — 紙幣を見せてと言われても応じない。現金は複数箇所に分けて持ち歩く。日常の支払いをRevolutなどのカードに寄せると、財布を開く機会そのものを減らせる
- カード利用後は明細を確認 — スキミング被害は後日発覚することも。不審な請求を見つけたら即カード会社に連絡
- 知り合ったばかりの相手にお金を貸さない — どんな理由でも、現金を渡さない
Travel Alert 03
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もし被害に遭ったら
- その場で無理に取り返そうとしない — 安全を最優先に
- ハノイ市警察(公安)に届け出る — TEL:069-219-4183(24時間窓口:069-2196-777)。ベトナム語対応が基本なので、ホテル従業員などベトナム語ができる人に同行してもらうのが現実的
- カード被害はカード会社に即連絡 — ベトナムでは捜査されないケースもあるため、カード会社への連絡が最優先
- 在ベトナム日本国大使館に相談 — TEL:024-3846-3000
詐欺・ぼったくり被害は金額が数万円に及ぶこともあります。海外旅行保険に加入しておくと、携行品損害や盗難のカバーに加え、トラブル時の相談窓口が使えるケースもあります。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
ハノイの他のトラブル情報
詐欺以外のトラブルについては、ハノイの治安・危険エリア情報からまとめて確認できます。
ハノイで起きやすい他のトラブルも確認しておくと安心です。
- ハノイのスリ・ひったくり・置き引き — バイクひったくり、旧市街でのスリ、ホテルロビーの置き引き
- ハノイのタクシー・交通トラブル — メーター不正、空港の呼び込みタクシー、レンタルバイクのリスク
- ハノイの薬物トラブル — 荷物預かりで運び屋にされる手口、電子タバコ規制
ベトナム全体の法律・マナー(電子タバコ規制・薬物厳罰・賭博禁止など)は、ベトナムの治安・法律・マナーでまとめています。
よくある質問
ハノイで多い詐欺の手口は?
外務省が報告しているのは、路上で「必ず勝てる」と声をかけられるイカサマ賭博(ポーカー等)と、「日本のお金を見せて」と近づいてきて紙幣を抜き取るお金見せて詐欺の2つが代表的です。どちらも見知らぬ人の声かけに応じないことが最大の防御策です。
ハノイでスキミング被害に遭わないためには?
在ベトナム日本国大使館は、クレジットカードやキャッシュカードのスキミング事案が発生していると注意喚起しています。カードの不正利用が発生しても捜査が行われないケースもあるため、紛失時や不審な請求を見つけたらすぐにカード会社へ連絡してください。
ハノイで詐欺被害に遭ったらどうすればいい?
まず安全な場所に移動してください。その後、在ベトナム日本国大使館(TEL:024-3846-3000)またはハノイ市警察(TEL:069-219-4183、24時間窓口:069-2196-777)に届け出てください。カード被害の場合はカード会社にも即連絡して停止してもらうことが先決です。