アディスアベバで邦人被害が一番多いのは窃盗犯罪。在エチオピア日本国大使館は2025年8月から2026年1月の5か月間だけで4件の窃盗関連注意喚起を出しています。ボレ国際空港の保安検査場、マラソン大会の沿道、ボレ地区の路上。「昼夜を問わず歩行中の窃盗及び強盗被害が多発しています。エチオピア人同様、外国人もいつでも標的になり得ます」と大使館。
共通する特徴は複数犯の分業制。誰かが注意を引いている間に別の人間が盗む。このパターンをまず頭に入れておこう。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
マラソン大会で邦人2名がスリ被害(2025年11月)
2025年11月23日、グレートエチオピアンランの開催中に邦人が2件被害に遭いました。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エチオピア大使館 注意喚起(2025/11/23))
もう1件はさらに鮮明な手口。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エチオピア大使館 注意喚起(2025/11/23))
大規模イベント、人混み、外国人が集まる場所。条件が揃えば昼間でも堂々と来ます。
ボレ空港の保安検査員が鞄の中身を抜き取る(2025年8月)
2025年8月28日、乗り継ぎ客を狙った異例の窃盗事件。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エチオピア大使館 注意喚起(2025/8/29))
大使館が防犯カメラ確認を依頼したものの「被害状況の詳細は不明」という回答。保安検査員側の関与が強く疑われます。対策として大使館は「トレーに入れた貴重品の個数を記憶しておく」「ファスナーに南京錠やダイヤル錠を掛ける」を推奨。国内線の預入荷物でも貴重品が抜き取られる事案が別に発生しており、施錠の徹底は必須です。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
子供グループの携帯引っ張り+背後からバッグ強奪(2026年1月)
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エチオピア大使館 注意喚起(2026/1/16))
子供は囮、本命は背後のバッグ。携帯に気を取られている間に本体を持っていかれる二段構えです。被害は午後8時頃で、直接的な暴力はなかったものの、暗い時間帯の歩行はやはり危険。
路上スリの典型手口 --- 唾・液体・物売りの3パターン
外務省が記載している路上スリは、手口こそ違えど全て「注意を引いている間に別の人間が盗む」という構造。
- 物売り型: 複数人で被害者を挟み、トレイや木箱を体に押し付けて物売りを装う。片方が腕を強く掴み、死角からポケットや鞄の中身を抜き取る
- 液体型: すれ違いざまに口に含んだ液体や唾を衣服にかけ、動揺している間に背後からもう一人が接近
- ミニバス型: 車内で「ドアを押さえていてくれ」と頼んで注意を引き、その間に鞄から財布を抜く。ミニバスは市内・地方問わずスリの定番
さらに偽装型として「車両走行中に『タイヤがパンクしている』と虚偽の声かけで停車させ、降車中に車載品を窃取する」手口も記録されています。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
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首絞め強盗 --- 気絶させられて全部持っていかれる
早朝や夜間に、人通りの少ない路地や街外れにおいて、複数名で尾行や待ち伏せを行い、隙を見て被害者の首を後ろから羽交い締めにしたり、棒で殴打するなどの危害を加えて金品を強奪する。被害者が気を失うまで過剰に暴行するケースもあり、重傷を負うことや死亡する例もある。
邦人でも「夜間にアディスアベバ市内を徒歩移動していたところ、首絞め強盗に遭い意識を失った。その際に、所持品が強奪された」という被害が外務省に記録されています。早朝の幹線道路では「銃器を所持した強盗集団に止められ、所持品を強奪された」事例も。
手口早見表
| 手口 | 時間帯 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| マラソン中スリ | 昼間 | イベント沿道 | 左右から挟み、肩を押して死角で抜く |
| 空港保安検査場窃盗 | 夜間(発覚時) | ボレ国際空港 | 検査員が「早く通過しろ」と促し鞄から抜く |
| 子供グループひったくり | 夜間 | ボレ地区 | 子供が携帯を引っ張り、大人がバッグ強奪 |
| 物売り型スリ | 昼夜問わず | マルカート・ピアッサ | トレイ押し付け+腕掴みで死角から |
| 液体・唾かけスリ | 昼間 | 路上全般 | 衣服汚し→動揺の隙に |
| 首絞め強盗 | 早朝・夜間 | 路地・街外れ | 後方から羽交い締め、気絶まで暴行あり |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
出発前にやること・現地での防御
出発前
- 海外旅行保険に加入(携行品損害・治療救援費用)。エチオピアの医療水準は低く、強盗で重傷を負った場合は近隣国搬送が前提
- スマホにストラップをつけるだけでは不十分。大使館は「チェーンやストラップを付け、着衣や身体に結着し、外見上他者から見えないようにして携帯」を推奨
- 預入荷物はファスナーに南京錠。国内線での抜き取りも発生している
現地で
- 早朝・夜間の徒歩移動は避ける。首絞め強盗は「人通りの少ない路地や街外れ」で待ち伏せ
- 複数人が急に近づいてきたら足を止めず離れる。「身体に触れさせない・近寄らせない」が基本
- マルカートやピアッサの人混みでは、バッグは体の前に抱えてファスナーに手を添える
- ボレ空港ではトレーに入れた貴重品の数を覚えておく。通過後すぐに照合
- ミニバスで頼まれごとをされても荷物から手を離さない
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら
- 身の安全を最優先。首絞め強盗には抵抗せず所持品を渡す
- アディスアベバ警察(991)に届出。調書をもらう
- 在エチオピア日本国大使館の24時間緊急連絡先(+251-911-200-721)に電話
- クレジットカードの停止手続き
- 保険会社に連絡し、警察の調書番号を伝える
エチオピアの治安 | アディスアベバの治安 | アフリカ旅行の保険ガイド
よくある質問
アディスアベバで一番スリに遭いやすい場所は?
大使館の安全の手引きが名指ししているのはボレ・エアポートロード、カメルーンストリート、マルカート、ピアッサ地区。いずれも外国人が必ず通る場所です。ミニバス車内は市内・地方問わず多発。2025年11月のグレートエチオピアンランのように大規模イベントも標的になります。
ボレ国際空港の保安検査場で窃盗に遭わないためには?
大使館の注意喚起によれば、保安検査員から「荷物は流すから早く通過しろ」と促されている間に鞄内の貴重品が抜き取られました。トレーに入れる前に貴重品の個数を記憶し、通過後すぐに照合すること。ファスナーに南京錠やダイヤル錠を掛ける対策も大使館が推奨しています。
首絞め強盗に遭ったらどうする?
外務省によれば「被害者が気を失うまで過剰に暴行するケースもあり、重傷を負うことや死亡する例もある」ため、抵抗するより所持品を渡す方が安全です。被害後はアディスアベバ警察(991)と在エチオピア日本国大使館(+251-911-200-721)に連絡を。早朝・夜間の徒歩移動を避けるのが最大の予防策です。
子供に絡まれたらどう対処すべき?
2026年1月の大使館注意喚起では、子供が携帯電話のストラップを引っ張って注意を引き、背後から大人がバッグを奪う手口が報告されています。子供でも足を止めず、バッグを身体の前に抱えて離れること。「複数の人物が突然近づいてきた場合には、身体に触れさせない・近寄らせないなどの対応が必要」と安全の手引きにあります。