マラケシュのスーク(市場)は迷路のように入り組んでいて、初めて歩く旅行者には方向感覚がすぐに消える。その混乱につけ込むのが偽ガイド。観光客を土産物店に連れ込む構造はバンコクのトゥクトゥク宝石店連れ回しとそっくりで、世界共通の古典手口です。外務省の安全対策基礎データには、かなり具体的な手口が書かれています。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
「お金は要らない」から始まる偽ガイド詐欺
外務省のデータによると、マラケシュの偽ガイドの典型パターンはこうです。まず「私はガイドではない」「お金は要らない」「日本語を勉強したいだけ」と声をかけてくる。旅行者が油断すると、スーク内の土産物店に誘導。そこで高額なカーペットや革製品、工芸品を勧められる。
彼らが必死で買わせようとする理由は単純で、店側から仲介料(コミッション)が入るから。旅行者が何も買わなかった場合、態度が豹変して法外な案内料を請求してくることもあります。
大使館も「駅、空港等でガイドを申し出るモロッコ人が多数います。この多くはニセガイドであり、不当な請求をされたり、気を許した隙に貴重品を盗まれるといったケースになる場合があります」と警告しています。日本語や英語を巧みに話す人が多いのも特徴。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省「モロッコ 安全対策基礎データ」偽ガイド事例を基に構成)
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
ジャマエルフナ広場の写真チップ詐欺
ジャマエルフナ広場には蛇使い、サルを連れた芸人、伝統衣装の人たちがいます。つい写真を撮りたくなりますが、撮った後に法外な金額を請求される被害が多発。
観光客に写真を撮らせて法外な金額を執拗に要求する者もいます
これは外務省の安全対策基礎データの記述。大使館の手引きも「撮影前に許可を求める。チップを要求されることもあるので、金額は事前に交渉しておく」とアドバイスしています。
マラケシュの偽警官
大使館の手引きにはマラケシュ名指しの事例があります。警官を名乗る男に呼び止められ、「駐車違反だ」として金銭を要求された。支払ったが、違反切符や領収書は渡されなかった。
現在国内では、偽警官の制服が出回っている等の情報があります。警官を名乗る者から話しかけられた際、まずは身分証明書を確認するようにしてください
本物の警察官ならIDカードを見せてくれます。「まず身分証明書」を合言葉にしておこう。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
ATM周辺の暗証番号詐欺
マラケシュでもカサブランカと同様に、ATMでの暗証番号盗み見が報告されています。大使館が専用ページで注意喚起しているほど深刻な問題。「操作を間違ってるよ、もう一度やり直して」と声をかけてキャンセルさせ、再入力する暗証番号を確認する手口。その後、財布やカードを盗み、わずかな時間で限度額まで引き出す。
ATMは必ず銀行内の機械を使い、周囲に誰もいない状態で操作すること。
手口早見表
| 手口 | 場所 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 偽ガイド→土産物店 | スーク入口・空港・駅 | 「お金は要らない」「日本語勉強したい」 |
| 写真チップ詐欺 | ジャマエルフナ広場 | 撮影後に法外な金額を執拗に要求 |
| 偽警官 | 市街地 | 駐車違反名目で金銭要求、領収書なし |
| ATM暗証番号盗み見 | ATM周辺 | 「操作間違ってる」とキャンセルさせる |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
これだけは出発前にやっておこう
- 「ラ、シュクラン(No, thank you)」を覚える。曖昧な反応は「脈あり」と判断される
- スークに入る前にGoogleマップでルートを確認。迷子になると偽ガイドの格好の標的
- ATMは銀行内を選び、操作中は周囲に人を近づけない
- 写真は撮る前にチップ金額を確認。合意してから撮影
- 土産物店で「買わないと出られない」雰囲気になったら、「警察19番に電話する」と伝える
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭った場合の対応
- すぐにその場を離れる。偽ガイドや押し売りに対して感情的にならず、静かに立ち去る
- クレジットカードの不正利用が疑われたら即座にカード停止。大使館は各カード会社の緊急連絡先リストを公開している
- 最寄りの警察署で被害届を出す。マラケシュ警察署: (0524) 33 03 63。被害届受理書(Recepisse de declaration de vol)は保険請求に必須
- 大使館に連絡: (0537) 63-17-82〜85。日本語・フランス語併記の被害届支援フォームを準備している
よくある質問
マラケシュで偽ガイドに声をかけられたらどう断ればいい?
「ラ、シュクラン(No, thank you)」と即座にきっぱり断るのが最善です。曖昧な態度が一番まずく、反応を見て行為がエスカレートします。立ち止まらず歩き続けること。外務省も「毅然とした態度で断る」「素早くその場を立ち去る」と書いています。
ジャマエルフナ広場で写真のチップはいくらが相場?
蛇使いやサル使いの写真チップは10〜20ディルハム(約150〜300円)が目安です。撮影前に金額を確認し、合意してから撮影しましょう。撮影後に法外な金額を要求された場合は、合意額だけ渡して立ち去ること。在モロッコ大使館も「金額は事前に交渉しておく」とアドバイスしています。
マラケシュのスークで高額商品を買わされそうになったら?
「いらない」と言って店を出ればOK。偽ガイドに連れ込まれた場合、買わないと法外な案内料を請求されることがありますが、そもそも依頼していないサービスには支払う義務がありません。しつこい場合は「警察を呼ぶ」と伝えるか、実際に警察(19番)に電話を。
マラケシュで偽警官に出会ったらどうする?
まず身分証明書の提示を求めてください。本物の警官ならIDカードを見せてくれます。偽警官は「制服が出回っている」と大使館が注意喚起しています。金銭を要求されたら違反切符の発行を求め、渡されなければ偽者の可能性が高いです。