ケープタウンはヨハネスブルグと比べれば治安が良い印象を持たれがちですが、詐欺の巧妙さでは引けを取りません。在南アフリカ日本国大使館の安全の手引きには、邦人がMyCitiバス偽装詐欺、駐車場ATM詐欺、空港出口でスマッシュ&グラブ被害に遭った事例が複数記録されています。共通点は、制服やバッジで「公的に見える」人物が話しかけてくること。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
MyCitiバス偽装詐欺(Adderley Street)
ケープタウン市内の中心バス停での事案です。安全の手引きから引きます。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在南アフリカ日本国大使館「南アフリカ滞在安全の手引き」2023年4月版・事例⑪ ケープタウン)
「市内火災でシステム故障」「特別なスリップが必要」「地下の券売機まで」――それっぽい嘘で正規の動線から外すのが詐欺の典型パターン。MyCitiバスはICカード型で、正規のバス停以外で券を買う必要はありません。「警備員」が話しかけてきたら詐欺だと思ってください。
ATM駐車場誘導詐欺(喫茶店前)
これも安全の手引きの記録から。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在南アフリカ日本国大使館「南アフリカ滞在安全の手引き」2023年4月版・事例⑪ ケープタウン駐車場詐欺)
二段構えの巧妙な手口です。白Yシャツの「店員」風の男が駐車案内、向かいの店舗にも同じ服装の仲間、ATM機がカードを呑み込んだら「2枚目を入れれば1枚目が出てくる」と嘘をつく。実際には2枚とも盗まれます。
ケープタウンでの正規の駐車管理員は黄色や蛍光色のベストを着用していることが一般的。白シャツの「店員」が駐車案内をすることは普通ありません。駐車場で声をかけてくる「店員」「警備員」には全部疑いを向けるのが対策です。ATMにカードが取り込まれた瞬間に2枚目は絶対に入れず、カード会社に電話して停止する。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
空港出口のスマッシュ&グラブ
詐欺ではありませんが、ケープタウン特有の交通リスクとして空港アクセスの注意点を載せておきます。
ケープタウン市内から空港へ向かう途中、ナビゲーションの案内に従い、ケープタウン空港出口の1つ前の出口から降りて信号待ちをしていたところ、助手席側の窓を襲われ、乗車していた者のひざに置いていたジャケットを奪われた。
ナビゲーションの最短ルートが安全とは限らない。空港アクセスは正規の高速幹線を使い、信号待ちでは前車との距離を空けて窓を閉めドアロック、膝の上に荷物を置かないでください。詳しい手口はヨハネスブルグのタクシー・交通トラブルで解説しています。
ATM声がけ詐欺
外務省の安全対策基礎データに、声がけ詐欺の口実が列挙されています。
- 「映画の撮影を行っているため通行には許可証が必要」
- 「公道での酒類の持ち歩きには許可証が必要」
- 「タクシーストライキが行われているため許可証が必要」
犯人らは制服のような身綺麗な格好で「Security」と書かれたバッチ等を着用していることもあります。
「許可証」「ライセンス」「Security」というキーワードが出たら詐欺と判断してください。本物の警察や行政は、観光客から路上で金銭を徴収しません。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
クレジットカードのスキミング
クレジットカードやデビットカードのデータを不正に読み取って多額の引き落としを図るスキミングの被害も多く発生していますので、カードを使用する際にはカードから目を離さないようにしてください。
レストラン・カフェで店員にカードを持って行かれて精算するのは避け、端末をテーブルに持ってきてもらってその場で決済する。Apple Pay/Google Pay等の非接触決済が使える場面では積極的に使う。
手口早見表
| 手口 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| MyCitiバス偽装 | Adderley Street | 「火災でシステム故障」「特別スリップ」 |
| ATM駐車場誘導 | 喫茶店前駐車場 | 白Yシャツの「店員」、ATMでカード2枚取り込み |
| 空港出口スマッシュ&グラブ | ケープタウン空港出口手前 | ナビ任せの裏道、膝上の荷物が狙われる |
| 偽セキュリティ | ATM・駐車場 | 「Security」バッジで近づきカード抜く |
| スキミング | レストラン・屋外ATM | カードを目視できない場所での決済 |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
出発前にやっておくこと
- MyCitiバスのチケットは正規バス停の券売機でのみ購入。声をかけてくる「スタッフ」は無視
- 駐車料金は店内のレジで店員に直接確認。「向かいの店」と言われたら疑う
- ATMはホテル内・銀行支店内のもののみ使用。屋外ATMは原則避ける
- ATMでカードが取り込まれたら2枚目を絶対に入れない。カード会社に電話して停止
- 空港アクセスは高速幹線を使用。ナビの最短ルートが安全とは限らない
- 「Security」「許可証」「ライセンス」と言ってくる人物は全員疑う
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭った場合
- 即座にカード会社に連絡してカード停止
- 警察(10111)に届出し盗難届受理書を必ず受け取る(保険請求・カード再発行に必須)
- 在ケープタウン領事事務所(021-425-1695)に連絡。夜間・休日も日本人オペレーター対応
- 銀行に連絡し不正引き出しの調査依頼
- 帰国前に保険会社に経緯を報告し、必要書類(盗難届・診断書等)を確認
南ア全体の詐欺手口はヨハネスブルグの詐欺・ぼったくりに詳しい事例があります。ケープタウンの治安全般はケープタウンの治安、保険の備えはアフリカ旅行の保険ガイドへ。
よくある質問
ケープタウンで「バスのチケットシステムが故障」と言われたら?
100%詐欺です。MyCitiバスはICカード型で、券売機は正規のバス停にしかありません。「市内で大規模な火災が発生してシステム故障」「特別なスリップが必要」と言われて地下券売機に誘導された邦人が、約9万円キャッシングされた事例が安全の手引きに載っています。バス会社スタッフを装った人物に従わず、その場を離れてください。
駐車場で「向かいの店でチケットを買って」と案内されたら?
ケープタウン旅行中の邦人が喫茶店前の駐車スペース(駐車チケット制)で、白Yシャツを着た偽店員に向かいの店に誘導され、ATMでカードを2枚連続で取り込まれた実例があります。正規の駐車管理員は黄色や蛍光色のベスト着用が一般的で、白シャツの「店員」が駐車案内をすることはまずありません。明らかに不審なら従わず、店内のレジで直接確認してください。
クレジットカードがATMに取り込まれたら?
即座にカード会社に連絡して停止してください。ケープタウンでは「2枚目を入れれば1枚目が出てくる」と嘘をつかれ、結局2枚とも盗まれた事例があります。1枚取り込まれた時点で、別のカードを絶対に入れず、その場を離れて電話でカード会社に連絡を。盗難届受理書は警察(10111)で発行してもらいます。
ケープタウンでも偽警官・偽セキュリティはいる?
はい。「Security」と書かれたバッジ・制服を装って近づき、ATM操作や駐車場誘導と称してカードを抜き取る手口が報告されています。「許可証が必要」「カードを差し込んで」と話しかけてくる人物には絶対に従わず、近くの店舗スタッフ(レジ係など制服を確認できる人)に状況を伝えるのが安全です。