Kaigai Risk
TRAVEL RISK ARCHIVE

コペンハーゲンの詐欺 偽警察官の暗証番号と賃貸詐欺【2026】

コペンハーゲンの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

コペンハーゲンの詐欺は「対面の偽警察官」と「電話・ネットの政府機関なりすまし」の2方向で増えています。外務省は繁華街での偽警察官による所持品検査と、巧みに暗証番号まで聞き出してATMから多額の現金を引き出される手口を明記。大使館は警察やEuropol職員を騙ってMitID(デンマーク国民ID)情報を聞き出す電話詐欺、さらに2025年5月にはルームシェア・賃貸借契約詐欺でも注意喚起のPDFを出しました。長期滞在者・留学生だけでなく、観光客も対面詐欺の標的になります。

Travel Alert 01

海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです

詳しくみる →

偽警察官の所持品検査 --- 暗証番号まで聞き出される

外務省の被害事例リストにある偽警察官手口は、コペンハーゲンの繁華街で実際に起きているケース。

繁華街で警察官を名乗る者から職務質問を受けて所持品検査に応じたところ、財布から現金が抜かれていた。(類似事案:同様の手口で巧みにクレジットカードの暗証番号を聞き出され、多額の現金を引き出された)

暗証番号を聞き出されてATMで根こそぎ引き出されるバリエーションがあるのが怖いポイント。「カードの所有者を確認する」「不正使用の調査だから暗証番号を教えて」と言われても、本物の警察は路上で暗証番号を聞いてきません。

TESTIMONY · 旅行者A
繁華街で「警察」を名乗る男から職務質問を受けて、所持品検査に応じました。財布の中身を確認するように言われ、後で確認したら現金が抜き取られていました。バッジのようなものを見せられたので信じてしまいました。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 安全対策基礎データ(デンマーク) 過去の被害事例より

本物の警察は路上で財布の中身を検査することはない、これがいちばん大事な前提。怪しいと思ったら「警察署で対応します」と告げて立ち去る、あるいは近くの店舗・ホテルに入って助けを求めましょう。バッジは偽造されている可能性が高いので、見せられても信じる根拠にはなりません。

偽政府機関電話 --- デンマーク警察・Europolを騙る

大使館「安全の手引き」が独立した項目で警告しているのが、政府機関を騙った詐欺電話・メール。

デンマーク警察など政府機関の職員や欧州刑事警察機構(Europol)職員等を騙った不審な電話やメールが届く事案が発生しています。これらの不審な電話やメールでは「あなたの口座がマネーロンダリングに使われた疑いがある。」などと言って、氏名、IDカード番号、口座番号、MitIDの情報等を聞き出そうとするケース、或いは、自動音声のメッセージが流れて、プッシュボタン形式で応答を求めるケースなどがあります。このような電話やメールは詐欺ですので、十分ご注意ください。

MitIDはデンマークの国民IDで、銀行口座へのアクセスや行政手続きに使う重要な認証情報。観光客が対象になる頻度は低いですが、ワーホリ・留学生・駐在員はメインターゲットです。

「マネーロンダリング」「口座が不正に使われている」「すぐに対応しないと逮捕される」――こういう脅し文句で焦らせるのが共通パターン。電話・メールで政府機関にIDや暗証番号を伝える必要は絶対にない。怪しい連絡を受けたら、一度切って、デンマーク警察の正規番号に自分でかけ直して確認するのが正解です。

自動音声でプッシュボタン応答を求めてくる詐欺は「1を押すとオペレーターに繋がります」のように誘導してくるので、ボタンを一切押さずに切るのが基本。

Travel Alert 02

海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?

詳しくみる →

住居の賃貸借契約詐欺 --- 2025年5月に大使館が警告

2025年5月13日、在デンマーク大使館は「住居の賃貸借契約の詐欺被害」というPDF注意喚起を出しました。長期滞在予定の日本人がターゲット。

コペンハーゲン市内における住居の賃貸借契約に関連する詐欺被害が報告されています。特にルームシェアや短期・長期の住宅を仲介するポータルサイトを通じて物件を検索し、賃貸借契約を結んだ後、家賃やデポジットを支払ったにも関わらず、家主と連絡が取れなくなったり、契約した住居に他の人が住んでいるという事例がデンマーク国内で多く発生しています。

家賃数か月分+デポジットを払ったあとに家主が消える、現地に着いたら別人が住んでいた――こういう被害が実際に起きています。デンマーク国家警察が示している防止策はこう。

・物件の所有者であることを確認する ・家主から写真付き身分証明書を提示してもらう ・内見を行っていない物件に対して契約や支払いをしない ・現金での支払いを避け、デンマークの銀行口座に送金する(外国の銀行口座への支払いを求められた場合には、慎重に対応する) ・家主との連絡や支払いは仲介ポータルサイトや信頼できる不動産会社を経由する ・家主が決定を急かす場合、詐欺の可能性もあるため慎重に対応する

特に「内見前の支払いは絶対にしない」が決定的。現地に着いてから直接物件を見るまで、デポジットも家賃も振り込まないでください。家主が「人気物件だから今すぐ決めて」「現金で振り込んで」「外国口座に送って」と急かしてきたら、ほぼ詐欺です。

Airbnbや短期賃貸の場合もポータル経由の支払いに留めて、ホスト個人のPayPalや銀行口座に直接送金しないこと。

ケチャップ・ペンキ攻撃 --- 注意そらし系の詐欺

コペンハーゲンの繁華街では、服を汚して注意をそらすタイプの詐欺もあります。

ペンキやケチャップが服に付いているとして呼び止められ、服に気を取られている間にカバンを盗まれた。

「服が汚れているよ」「鳥のフンがついてる」と声をかけられたら、立ち止まらず無視して歩き続ける。汚れの確認はホテルや店内など安全な場所に着いてから自分でやる。立ち止まった瞬間に共犯がカバンを物色するチームプレーです。詳しい類型はコペンハーゲンのスリ・置き引き対策も参考にしてください。

Travel Alert 03

無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も

詳しくみる →

ATMスキミング --- 路上のATMは避ける

路上設置のATMではスキミング被害が発生しています。カード挿入口に小型カメラや読み取り装置を仕掛けてカード情報と暗証番号を盗む手口。後日になって多額の不正引き出しに繋がります。

対策はシンプル。

  • 銀行店舗内のATMを使う --- 路上のATMは避ける
  • カード挿入口に違和感がないか確認 --- 緩んでいる、不自然な装置がついている場合は使わない
  • 暗証番号入力時は手で隠す --- 監視カメラ対策
  • 使用後は明細を即確認 --- 不正引き出しは早期発見が重要

デンマークは少額でもクレジットカード支払いが普通なので、そもそも多額の現金を持ち歩く必要はありません。両替も最低限に留めて、カードと数日分の現金で十分です。

レストランのぼったくり --- 通常は少ないが油断は禁物

デンマークは消費者保護がしっかりしている国で、メニュー価格と請求金額の食い違い(ぼったくり)の事例は外務省・大使館のソースには明確には載っていません。それでも観光地のレストランでは、サービス料が含まれているのにチップを別途請求されるメニューにない高額ワインを勧められて請求されるといったケースが他のヨーロッパ諸国と同様に報告されています。

会計時はレシートを必ず確認し、不審な項目があればその場でスタッフに質問する。北欧ではチップは原則不要(サービス料込み)と覚えておくと、上乗せ請求を避けやすい。

Travel Alert 04

知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?

詳しくみる →

手口早見表

手口場所対策
偽警察官の所持品検査繁華街・観光地路上の検査は偽物、財布を渡さない
偽政府機関電話電話・メールMitIDや口座番号を絶対に伝えない
住居賃貸詐欺ルームシェアサイト内見前に支払わない、決定を急かされたら警戒
暗証番号聞き出し偽警官・偽電話暗証番号は誰にも伝えない
ATMスキミング路上ATM銀行店舗内のATMを使う
ケチャップ・ペンキ観光地立ち止まらず無視して歩く

やられたらどうする

  1. 警察(112)に通報して被害届を提出。受理証明書を必ずもらう
  2. クレジットカードを即停止 --- 日本のカード会社の緊急連絡先に電話
  3. 暗証番号を渡してしまった場合はATM限度額の即時下げ申請もカード会社に依頼
  4. MitIDなどデジタルIDを渡した場合はデンマーク当局に報告してID再発行を進める
  5. 賃貸詐欺の場合は契約書類・送金記録・メッセージ履歴を保全して警察と消費者保護局に報告
  6. 在デンマーク日本国大使館(+45-3311-3344)にも報告。長期滞在者は領事保護の相談ができる

Travel Alert 05

空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?

詳しくみる →

出発前にやっておくこと

  • 路上で財布や暗証番号を見せない: 偽警官対策の最大ポイント
  • 電話で政府機関にIDを伝えない: 本物の機関は電話で個人情報を聞かない
  • 長期滞在の物件は内見してから払う: ポータル経由の支払いに限定
  • 多額の現金を持ち歩かない: デンマークはカード社会、現金は最小限
  • 海外旅行保険に加入: 詐欺で失ったお金の補償は限定的だが、付随して起きる盗難・医療費は保険でカバーできる。ヨーロッパの海外旅行保険で備えを

よくある質問

コペンハーゲンの偽警察官手口とは?

繁華街で警察官を名乗る人物が職務質問・所持品検査を求めてくる手口です。財布を渡すと現金が抜かれ、巧みにクレジットカードの暗証番号まで聞き出されてATMで多額の現金を引き出される被害が外務省の安全対策基礎データに記載されています。本物の警察は路上で財布の中身を検査することはありません。

偽政府機関電話とは?

デンマーク警察やEuropol(欧州刑事警察機構)の職員を装った詐欺電話・メールです。「あなたの口座がマネーロンダリングに使われた疑いがある」と言ってMitID(デンマーク国民ID)や口座番号を聞き出そうとします。自動音声でプッシュボタン応答を求めるパターンもあります。すべて詐欺なので、電話・メールでMitIDを伝えないでください。

住居の賃貸借契約詐欺とは?

ルームシェアや短期・長期の住宅仲介ポータルサイトで物件を契約し、家賃やデポジットを支払った後に家主と連絡が取れなくなる、または契約した物件に別人が住んでいるという詐欺です。2025年5月に在デンマーク大使館が注意喚起を出しました。内見していない物件への支払い、外国銀行口座への送金、決定を急かす家主は要警戒です。

ATMでスキミングされるリスクは?

路上ATMでは特殊な装置を使ったスキミング被害が発生しています。カード情報と暗証番号を盗む手口で、後日に多額の不正引き出しに繋がります。銀行店舗内のATMを使うこと、カード挿入口に違和感がないか確認することが基本対策です。

詐欺に遭ったらどうすれば?

まず警察(112)に通報して被害届を出します。クレジットカードの不正使用や暗証番号を渡してしまった場合は、即座に日本のカード会社の緊急連絡先に電話してカードを停止してください。MitIDなどデジタルIDを渡した場合はデンマーク当局へ報告し、IDの再発行手続きを進めます。在デンマーク日本国大使館(+45-3311-3344)にも連絡してください。

出典

NEXT READS · コペンハーゲン