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キシナウの治安 ナイフでリュック切りと野犬襲撃【2026】

キシナウの治安や危険エリア、犯罪傾向を、外務省と在外公館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.05.03 KAIGAI-RISK

キシナウ(Chișinău)はモルドバの首都にして人口の3割が集まる最大都市、在モルドバ日本国大使館の所在地です。モルドバ全土でレベル2(不要不急の渡航中止)ですが、観光・業務でモルドバに行くなら経由・滞在地はほぼキシナウになります。在モルドバ大使館「安全の手引き」(令和5年6月版)が具体的に書いている街中の手口を、防御策とセットで整理しました。

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キシナウ市内のスリ・置き引き・強盗

外務省はキシナウの治安をこう書いています。

モルドバの一般治安状況については、他の欧州諸国に比べ概して良好ですが、スリ、ひったくり、置き引き、強盗といった犯罪も発生しており、日本と比べれば決して良くはありませんので、注意が必要です。一般的に、日本人は裕福だと見られており、犯罪の対象となる可能性が高いと考えられます。

外出時の防犯対策(外務省・大使館の literal 引用)。

  • イヤホン・ヘッドホンを付けたままの外出や、スマホ操作しながら歩くなどの行為はせず、常に周囲の状況を把握する
  • 暗くなってからの一人歩き、特にひと気の少ない通りは避ける
  • 街中で不穏な集団(特に若者)が目に付いたら、すぐにその場から離れる
  • 貴重品や多額の現金は持ち歩かない
  • レストラン・バーなどでは財布や貴重品は肌身離さず所持
  • エレベーターは一人で乗るように努め、場合によっては見送る

具体的な手口はキシナウのスリ・置き引き対策に。

バックパックは背中側からナイフで切られる

大使館の手引きはリュック・背中側のバッグへの注意を具体的に書いています。

リュックや背中側に身に付けるバッグ、ポーチは、背後からナイフ等で切られて中身を抜き取られる恐れがあるので、十分注意してください。

混雑したバス・市場・観光地の人混みでは、リュックは前抱えにするのが基本。後ろを向けたままにしないこと。

両替は銀行・正規両替所のみ — 街頭両替はトラブル

モルドバの通貨はモルドバ・レイ。両替は次のルールが大使館から指示されています。

買い物や両替の際には周囲の目があることを念頭に置き、人前で財布の中身が見えるような行動はとらないようにしてください。両替は銀行や正規の両替所を利用するようにしましょう。街頭での両替は種々のトラブルを避ける意味でもお勧め出来ません。

街頭で「いいレートで両替してあげる」と声をかけてくる手合いは詐欺・偽札のリスク。銀行支店または正規両替所のみを使うこと。

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飲み物に薬物 — 列車内・遊興場所での睡眠薬強盗

列車内や遊興場所では、人から飲物等を勧められても安易に口にしない。 乗り物内やバー等では、見知らぬ人から飲み物を勧められても、安易に飲まないで下さい。薬物が混入されているおそれがあり、意識を失っている間に貴重品を抜き取られる等の被害に遭う危険性があります。

ヨーロッパ各国で報告される定番手口です。バーでの新しい知人、列車内で親しげに話しかけてくる人——飲み物は受け取らない。すでに開封されている飲み物には絶対に手をつけない、というのが安全側の運用です。

偽警察官 — 制服だけで信用しない

外務省はキシナウの偽警察官対策をはっきり書いています。

偽警察官の可能性もあるので、制服を着ているからということだけで安易に信用しない。警察官が自宅を訪問したり、道端で声を掛けてきたりした際には、身分証明書の提示を求め、所属・氏名等を確認してから対応する。

ヨーロッパ全域で頻発する手口で、モルドバも例外ではありません。「パスポートを見せてください」「外貨の検査をします」などと近づいてきて財布を抜く、というパターン。

対応のポイント。

  • 身分証の提示を求める — 警察官の本物は身分証提示を拒みません
  • 通行人がいる明るい場所に移動して対応する
  • パスポートや財布を手渡さない(見せるだけ、自分の手で開く)
  • 怪しいと感じたら最寄りの警察署または大使館(+373-22-23-3380)に確認

白タク禁止・無線タクシー推奨

いわゆる「白タク」は利用しない。 タクシーは電話や携帯アプリで呼ぶ無線タクシーを利用しましょう。

街中で流しのタクシーを拾うのではなく、ホテル経由または配車アプリで正規タクシーを呼ぶこと。日本の国際運転免許証は当地では無効なので、レンタカーは使えません。

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公共交通機関は混んだバスの出入口が要警戒

列車、バス等の公共交通機関を利用する際には、自分の視界の届かない場所に物を置かず、抱え込むようにして荷物を持つなど、スリには十分注意して下さい。特に混んだバスの出入口はスリの危険性が非常に高いので注意してください。バス停付近では犯罪グループがスリ等の標的を物色している可能性も否定できません。

混雑時間帯のバスの出入口付近が最大の警戒ポイント。乗降時の押し合いに乗じて財布を抜かれます。

野犬と狂犬病 — 毎月100名以上がキシナウで診察

キシナウ市内の特有リスクとして、野犬と狂犬病があります。外務省「世界の医療事情」はこう書いています。

モルドバでは、キツネなど野生動物の間で感染が維持されており、過去19年間に3名が狂犬病で亡くなっています。キシナウ市内でも野犬は多く、毎月百名以上が狂犬病専門医の診察を受けています。

野犬による咬傷の事例が多く発生しています。野犬には近寄らず、特に夜は突然襲ってくることがありますので注意してください。

夜間の一人歩きで野犬の群れに遭遇するリスクが現実にある国です。野犬には絶対に近づかない、咬まれた場合は流水で30分以上洗浄して即医療機関を受診(暴露後ワクチンが必要)。

ライム病・ダニ媒介性脳炎

春から夏にかけて、キシナウ市内でもマダニ媒介感染症のリスクがあります。

春から夏にかけて、マダニ(căpușă、英 Tick)に注意して下さい。モルドバでダニが媒介する感染症として、まずライム病(boala Lyme)が挙げられます。2018年には全国で2百人ほどの感染者が出ており、キシナウ市内でも複数の感染事例があります。 ライム病より頻度は少ないですが、ダニ媒介性脳炎も感染リスクがあります。

長袖長ズボンと虫除け(DEET 30〜50%)が基本対策。詳しくはキシナウの感染症・体調不良対策に。

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排気ガスと冬季粉塵 — 大気汚染

キシナウ市内の特有リスクとして大気汚染があります。

首都キシナウ市内では急激な自動車の増加に伴い、排気ガスによる大気汚染が発生しています。また、冬期にはスパイクタイヤ使用により粉塵が発生します。

呼吸器系に持病がある場合は冬期の街歩きでマスクを使う、滞在地は大通りから一本入った住宅地を選ぶ、といった配慮があると体調管理しやすくなります。

主要医療機関 — JCI認証のMedparkを軸に

キシナウで在留邦人が利用する民間病院は次の通り。

  • Medpark International Hospital(Doga street 24, Chisinau, +373-22-400-040)— JCI Gold Seal認証の私立総合病院、海外旅行傷害保険キャッシュレス対応可
  • Moldovan-German Diagnostic Center(Bd. Negruzzi 4/2, +373-22-840-000)— 検査・診断重点の私立外来診療所
  • Caracas-Dental(Gheorghe Asachi street 65, +373-68-344-333)— 外国人利用者の多い私立歯科クリニック

ただし救急車(112)の搬送先は国立病院なので、緊急性が高いケースでは民間病院に自力でアクセスする余地が限定されます。海外旅行保険のキャッシュレス対応病院に向かう前に、緊急時は救急車を呼ぶ判断を優先してください。

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緊急時連絡先

  • 在モルドバ日本国大使館(キシナウ)
  • 住所:National Business Center 5F, 73/1 Stefan cel Mare Blvd., MD-2001, Chisinau city
  • 電話:+373-22-23-3380
  • 領事メール:moldova.jpconsul@ci.mofa.go.jp
  • 警察・救急車・消防車:112

この都市のトラブル別ガイド

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