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キシナウのスリ リュック切り裂き・偽警察官・両替詐欺【2026】

キシナウのスリ・置き引きの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.05.03 KAIGAI-RISK

キシナウで日本人が遭う窃盗被害は、リュック背中切り・バス出入口・街頭両替・偽警察官などヨーロッパ各国で報告される手口がそのまま起きる場所です。在モルドバ大使館「安全の手引き」(令和5年6月版)が個別の手口を具体的に書いていて、対策もほぼ手口別に明示されています。出発前にこの記事の項目だけ頭に入れれば、被害の大半は避けられます。

モルドバ全土でレベル2(不要不急の渡航中止)キシナウ全体の治安情報もあわせて確認してください。

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リュック背中切り — ナイフで切られて抜かれる

大使館の手引きが筆頭で警告するのが、リュックや背中側のバッグへの切り抜き手口です。

リュックや背中側に身に付けるバッグ、ポーチは、背後からナイフ等で切られて中身を抜き取られる恐れがあるので、十分注意してください。

混雑したバス・市場・観光地で、後ろから刃物でリュックを切り、中身を抜く。本人が振り向くまで気づかないため気付いたときには財布もパスポートも消えている型の被害です。

防御策はシンプル。

  • 混雑場所ではリュックを前抱えに
  • 貴重品はリュック以外の上着内ポケットにも分散
  • リュック内はチャック+簡易ロックで開封に時間がかかる構造に
  • 財布・パスポートは身体に近いポケット(上着内ポケット、ベルトポーチ)

外務省も同じことをこう言っています。

公共交通機関等の人混みの中では、着衣のポケットに入れたパスポートや現金等も含め所持品を盗まれないよう、特に注意する。

ズボン後ろポケットは「とても危険」

大使館は服装の選び方まで指示しています。

貴重品はバッグ等に入れず、上着の内ポケット等、身体に近い場所に入れ確実に携行しましょう。貴重品をズボンの後ろポケットに入れていると、スリ被害に遭う危険性が高まり、とても危険です。

「とても危険」とまで書かれている運用事項は珍しい。観光中にスマホ・財布をズボンの後ろポケットに入れる癖があれば、出発前に上着の内ポケットを使う癖に変えておくのが安全です。

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バス・列車内 — 出入口の押し合いに乗じて財布を抜かれる

列車、バス等の公共交通機関を利用する際には、自分の視界の届かない場所に物を置かず、抱え込むようにして荷物を持つなど、スリには十分注意して下さい。特に混んだバスの出入口はスリの危険性が非常に高いので注意してください。バス停付近では犯罪グループがスリ等の標的を物色している可能性も否定できません。

朝夕の通勤時間帯、観光地に向かう中央バスターミナル発のバスは特に警戒ポイント。

  • 乗降時はリュック・ショルダーバッグを前抱え
  • 車内で財布を出す瞬間を作らない(事前にチケット・小銭を別ポケットに)
  • 「親切に押してくれる人」「やたらと密着してくる人」が標的を物色している前提で動く

街頭両替詐欺 — 銀行・正規両替所のみ

モルドバの通貨はモルドバ・レイ。両替は次のルールが大使館の指示です。

買い物や両替の際には周囲の目があることを念頭に置き、人前で財布の中身が見えるような行動はとらないようにしてください。両替は銀行や正規の両替所を利用するようにしましょう。街頭での両替は種々のトラブルを避ける意味でもお勧め出来ません。

街頭で「いいレートで両替してあげる」と声をかけてくる手合いは、

  • 偽札を混ぜて渡される
  • 端数を抜かれる
  • 受け渡し中に財布を抜かれる

いずれも実害大。両替所のレシートを保管しておけば帰国時にレシートで再両替できる場合もあるので、正規ルートを徹底してください。

エレベーター — 一人で乗らない

外務省はエレベーター単独乗車のリスクも書いています。

エレベーターは一人で乗るように努め、場合によっては見送る。

ホテル・ショッピングモール・住居用集合住宅で、見知らぬ男性と二人きりになる状況を避けるという指示です。怪しい人が乗ってきたら降りるか乗らない判断を躊躇しないこと。

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バー・列車内 — 飲み物に薬物の事例

列車内や遊興場所では、人から飲物等を勧められても安易に口にしない。 乗り物内やバー等では、見知らぬ人から飲み物を勧められても、安易に飲まないで下さい。薬物が混入されているおそれがあり、意識を失っている間に貴重品を抜き取られる等の被害に遭う危険性があります。

ヨーロッパ各国で頻発する睡眠薬強盗の手口です。

  • 見知らぬ人からの飲食物は受け取らない
  • すでに開封されている飲み物には絶対に手をつけない
  • 自分の飲み物を席を離れる際に置いていかない(戻ってきたら飲まない)
  • 一人で見知らぬバーに入らない、深夜の遊興場所は避ける

夜間 — ひと気の少ない通り、不穏な集団

外務省の防犯対策はキシナウの夜の歩き方も具体的に書いています。

・暗くなってからの一人歩き、特に、ひと気の少ない通りは避ける。 ・街中で不穏な集団(特に若者)が目に付いたら、すぐにその場から離れる。 ・万一、強盗被害にあった場合は、身の安全を第一に考え、無理に抵抗しない。

夜間移動は配車アプリのタクシー(白タク禁止、無線タクシー利用)で宿に直帰が安全です。

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偽警察官対策

偽警察官の可能性もあるので、制服を着ているからということだけで安易に信用しない。警察官が自宅を訪問したり、道端で声を掛けてきたりした際には、身分証明書の提示を求め、所属・氏名等を確認してから対応する。

「パスポートを見せてください」「外貨検査をします」型の声かけが起きた場合の運用ルール。

  • 身分証提示を求める — 本物の警察官は提示を拒みません
  • 明るい人通りの多い場所に移動して対応
  • パスポート・財布を手渡さない(見せるだけ、自分の手で開く)
  • 怪しいと感じたら最寄り警察署または在モルドバ大使館(+373-22-23-3380)に確認

警察に通報する前に — 受理証明書を必ず取る

被害に遭った場合の動き方。

  1. モルドバ警察(112)に通報して被害届を出し、受理証明書を必ずもらう(保険請求とパスポート再発給に必須)
  2. クレジットカードを即停止 — カード会社の海外緊急電話に連絡(番号は出発前にメモ)
  3. パスポート紛失時は在モルドバ日本国大使館(+373-22-23-3380)に連絡。帰国のための渡航書を申請
  4. 暴行を伴う場合は怪我の状況を写真で記録、医師の診断書も保険請求の重要書類

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出発前にやっておくこと

  • リュックは前抱えを習慣に — 混雑場所では特に
  • ズボン後ろポケットに財布を入れない — 上着内ポケット運用に変える
  • 両替は銀行・正規両替所のみ — 街頭の声かけは無視
  • 見知らぬ人の飲食物を受け取らない — バー・列車内では特に
  • 夜間移動は配車アプリのタクシー — 白タク・流しはNG
  • 海外旅行保険の盗難補償を確認 — 警察の被害届受理証明書が請求に必要。詳しくはヨーロッパの海外旅行保険

よくある質問

モルドバ・キシナウで一番危ないスリ手口は?

大使館が筆頭で警告しているのはリュックや背中側のバッグを背後からナイフ等で切られて中身を抜かれる手口。混雑したバスや市場ではリュックは前抱えに切り替えてください。次に多いのが混んだバスの出入口での囲い込みスリで、乗降時の押し合いに乗じて財布が抜かれます。

街頭で両替を持ちかけられたら?

大使館は街頭での両替を明確に禁止指示として書いています。理由は偽札・短額・抜き取りなどのトラブル全般です。両替は銀行支店または正規の両替所のみ。レートが良いと声をかけてくる人に応じてはいけません。

ズボンの後ろポケットに財布はダメ?

大使館の手引きはズボンの後ろポケットに貴重品を入れるとスリ被害の危険性が高まり「とても危険」と明記しています。財布は上着の内ポケットなど身体に近い場所に入れて確実に携行してください。

偽警察官が近づいてきたら?

制服を着ているからといって安易に信用せず、身分証明書の提示を求めて所属・氏名等を確認してから対応するのが大使館の指示。パスポートや財布を直接手渡さない、明るい場所で対応する、怪しければ最寄り警察署または大使館(+373-22-23-3380)に確認するのが安全です。

バー・列車内での飲み物に薬物は本当?

大使館は乗り物内やバーで見知らぬ人から飲み物を勧められたら安易に飲まないようはっきり書いています。薬物が混入されていて意識を失っている間に貴重品を抜かれる事例があります。すでに開封されている飲み物には絶対に手をつけないでください。

出典

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