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航空会社別キャンセル・払戻マップ|ANA/JAL/Delta/LCC 11社の「返ってくる・返ってこない」早見表

最終更新: 2026-05-07

「あっ、やっぱりキャンセルしたい」。航空券を買った直後にそう思ったこと、一度はあるはず。

でも返金されるかどうかは、航空会社と運賃タイプの組み合わせで天と地ほど変わります。同じ「キャンセル」でも、全額戻る人と1円も戻らない人がいる。この記事では11社の公式ソースから「返ってくる・返ってこない」の境界線を整理しました。予約を取り直す前に、まずこのページを開いてください。

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予約直後なら「24時間ルール」で全額取り戻せることがある

知らない人が意外と多いのが、米国発着便の24時間無料キャンセル。米運輸省(DOT)が定めたルールで、予約後24時間以内かつ出発1週間以上前なら、ペナルティなしで全額返金されます。

対象は米系3社だけではありません。

  • Delta: delta.comまたはFly Deltaアプリで直接購入したeTicketが対象。24時間以内にMy Tripsからキャンセルすれば全額返金
  • United: 「24-hour booking policy」を明示。クレカなら7営業日、その他は20営業日で処理
  • American Airlines: 「24-hour hold or 24-hour refund policy」を運送約款に記載
  • Singapore Airlines: 米国発着便に限り、予約後24時間以内・出発1週間以上前なら無料キャンセル可能と公式に明記

さらにCathay Pacificは米国ルールとは別の独自制度を持っています。Cathay会員なら、会員番号を予約時に入力し、出発8日(192時間)以上前の予約であれば、24時間以内にManage Bookingから無料キャンセルできます。

Cathay公式: 「Make sure your Cathay membership number has been added to the “Frequent flyer programme number” field」「Your booking must be made more than eight days (192 hours) before the scheduled departure of your first flight.」

会員番号の入力を忘れると対象外になるので、予約の段階で必ずセットしておこう。

「航空会社都合」と「自己都合」で結果がまるで違う

キャンセルポリシーを見るとき、最初に確認すべきは誰の都合でキャンセルになったか

航空会社都合(Involuntary) — 機材故障、欠航、大幅スケジュール変更など。この場合は全社共通でキャンセル料なし・全額返金です。ANAは「Refund charges or cancellation penalties will not apply to involuntary cancellations and refunds」と明記。LCCのPeachでさえ「欠航・大幅遅延発生時は取消手数料・変更手数料なしで振替/払戻可能」です。

自己都合(Voluntary) — 旅行者の予定変更。ここからが航空会社によって対応が割れるところ。

  • Refundable運賃を買っていれば、自己都合でも全額または大部分が返金される
  • Non-refundable運賃(格安チケットの大半)は、払戻不可またはeCredit/バウチャーでの返却。現金は戻らない
  • LCCの最安運賃は取消手数料が運賃全額に相当し、実質ゼロ円

つまりRefundable運賃を選んだかどうかが勝負の分かれ目。安さで選んだNon-refundableチケットは、自己都合でキャンセルすると価値がほぼ消えると思っておいたほうがいい。

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航空会社11社「キャンセル・払戻」ざっくりマップ

以下の表は各社の公式ソースから抜き出した概要です。運賃タイプによって条件が異なるため、予約前に必ず「Fare conditions」(運賃条件)を確認してください

レガシー航空会社

航空会社24h無料キャンセル自己都合の払戻払戻申請期限特記
ANAなしRefundable運賃のみ。手数料差引搭乗から1年30日以内Webからの払戻申請は不可。電話 or カウンター
JALなし運賃タイプによる運賃条件に準拠国際線払い戻し専用受付フォームあり。遅延・欠航時は便出発後でも可
Singapore Airlines米国発着便のみRefundable運賃はオンライン可。Non-refundableは税金部分のみ運賃条件に準拠米国便24hルール準拠
Cathay Pacific会員限定(出発8日以上前)運賃条件による-会員番号を予約時に入力必須。プロモコードは条件次第
Emiratesなし運賃条件次第。払戻申請フォームあり-変更手数料は運賃条件による。予約管理からキャンセル可能
Lufthansaなし運賃条件次第。出発24h前までMy Bookingsから申請-欠航便は未使用分全額返金。Flight Value Voucher→現金への払戻申請も可能

米系航空会社(24時間ルール対象)

航空会社24h無料キャンセル自己都合の払戻処理日数特記
Deltaあり(直接購入のeTicket)Basic Economy: 不可。Classic以上: eCredit(1年有効)。Extra/Refundable: 全額返金クレカ7営業日、他20日出発前にキャンセルしないと残りの旅程も自動キャンセル
Unitedあり(24-hour booking policy)Significant schedule change(国内3h/国際6h以上)で返金可クレカ7営業日、他20営業日24h以内購入なら全額返金の可能性
Americanあり(24h hold or refund)Basic Economy: 変更・払戻不可。その他: eCredit発行、手数料無料変更可-運送約款はBasic Economyを明確に除外

LCC

航空会社24h無料キャンセル自己都合の払戻バウチャー有効期限特記
Peachなしミニマム: 不可(全額没収)。スタンダード: ポイント付与(手数料1,000〜3,000円)。スタンダードプラス: 現金払戻(手数料500円)ポイントとして付与欠航・大幅遅延時は全運賃タイプで手数料なし払戻
Jetstarなし原則不可。「バウチャー払戻オプション」を予約時に有料追加した場合のみバウチャー発行GK便: 6ヶ月、JQ便: 3年現金返金ではなくバウチャー。予約後の追加は不可

LCCのキャンセルは「お金が消える」と思っておく

LCCで特に注意すべきはPeachのミニマム運賃。取消手数料が「運賃・諸税・空港使用料の全額」と設定されているため、キャンセルしても1円も返ってきません。

Peach公式: ミニマム運賃の「払戻/ポイント付与: 不可」

スタンダード運賃なら、手数料(搭乗30日前まで1,000円、29日前以降3,000円)を引いた残額がピーチポイントで付与されるが、現金ではなくポイント。しかもスタンダードプラスでないと便変更すらできません。

Jetstarはさらに独特で、「バウチャー払戻オプション」を予約時に購入していないとそもそもキャンセル時の補填がない。しかもこのオプションは予約後に追加できません。

Jetstar公式: 「バウチャー払い戻しオプションはご予約時に限り(中略)追加していただけます。予約後にバウチャー払い戻しオプションを追加することはできません。」

GK便(ジェットスター・ジャパン運航)は発行から6ヶ月、JQ便(ジェットスター航空運航)は3年。有効期限も短いので、「いつか使うだろう」と放置すると失効します。

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バウチャーを受け取る前に確認すべき3つのこと

航空会社からバウチャーやeCreditで返却されるケースが増えていますが、現金とは別物です。受け取る前にこれだけは確認しておこう。

1. 有効期限はいつまでか

DeltaのeCreditは発行日から1年。JetstarのGK便バウチャーは6ヶ月。Lufthansaは「Flight Value Voucher」として発行されますが、使い切れなかった場合は払戻申請が可能です(Lufthansa公式に「Apply for a Flight Value Voucher refund」のリンクあり)。

2. 現金に戻せるか

Jetstarは「お支払い手段への払い戻しではございません」と明記。DeltaのNon-refundableチケットもeCredit発行であり、original form of paymentへの返金ではありません。一方Lufthansaは明示的にVoucher→現金の払戻ルートを用意しています。

3. 何に使えるか

Jetstarのバウチャーは「ジェットスター便のフライト運賃と追加オプション料金」に使えますが、保険や空港駐車場、変更手数料やコンタクトセンター手数料には充当できません。バウチャーの額面がそのまま次の航空券代に化けるわけではない点に注意。

「払戻不可」を保険でカバーできるか

自己都合のキャンセルでお金が消えるのを防ぐ手段として、海外旅行保険の「旅行キャンセル特約」があります。

本人や家族の急病・ケガ、自然災害、テロといった「やむを得ない理由」であれば、Non-refundable運賃のキャンセル費用を保険でカバーできる可能性があります。「気が変わった」「予定が合わなくなった」は通常は対象外。

フライトの遅延・欠航で追加の宿泊費や食事代が発生した場合は、「航空機遅延費用特約」のほうが対象です。この仕組みの詳細は航空機遅延費用特約6社比較の記事でまとめています。EU261やモントリオール条約での金銭的補償の請求ルートは飛行機の遅延・欠航で何が返ってくるか、オーバーブッキングで強制降機された場合の米DOT/EU261補償は搭乗拒否の補償ガイド、ロストバゲージのPIR提出と賠償手順はロストバゲージ対処ガイドにまとめています。

旅行ごとに保険を契約しない場合、クレジットカードの利用付帯で補償の土台を組んでおく選択肢もあります。エポスカード(年会費無料)で傷害治療200万円・疾病治療270万円の基盤を作り、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード(初年度無料・2年目以降11,000円)で寄託手荷物遅延10万円・出発遅延3万円・乗継遅延3万円を埋めると、欠航・大幅遅延に伴う追加出費を回収できる構造になります。

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出発前にやっておく3つのアクション

  1. 予約確認メールの「Fare conditions」を読む — 払戻可否・変更手数料・期限が全てここに書いてある。「読まなかった」は通用しない
  2. 24時間以内なら即判断 — 米系3社やCathay会員なら、予約直後の「やっぱりやめたい」は無料で解決できる。迷っているなら24時間以内に決断
  3. LCCを選ぶなら「キャンセル不可」を織り込む — 安い代わりにキャンセル時の保護がない。不安なら旅行キャンセル特約を付けるか、変更可能な運賃タイプを選ぶ

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出典

本記事の情報は各航空会社の公式サイト(2026年4月時点)を一次ソースとしています。運賃条件は予告なく変更される場合があるため、予約前に必ず最新の条件を公式サイトで確認してください。Korean Air・AirAsia・Scootについては公式サイトからの情報取得が技術的に困難だったため、本記事では個別の条件を掲載していません。各社公式サイトをご確認ください。

よくある質問

予約直後に間違いに気づいた。無料でキャンセルできる?

米系3社(Delta・United・American)と米国発着便を販売するSingapore Airlinesは、予約後24時間以内かつ出発1週間以上前なら全額返金に応じます(米DOTルール)。Cathayは会員限定で24時間無料キャンセルが可能(出発8日以上前かつ会員番号を予約時に入力した場合のみ)。日本の航空会社にはこの制度はなく、運賃タイプのキャンセル条件に従います。

Peachの最安チケットをキャンセルしたら1円も返ってこないの?

Peach公式サイトによると、ミニマム運賃は「払戻/ポイント付与:不可」。取消手数料が運賃・諸税・空港使用料の全額に相当するため、実質ゼロ円です。ただし天候や機材トラブルでPeach側が欠航・大幅遅延(国内線1時間以上/国際線2時間以上)を発生させた場合は、運賃タイプに関係なく手数料なしで払戻が可能です。

バウチャーで返されたけど、現金に戻せる?

航空会社によります。Lufthansaは「Flight Value Voucherの払戻申請」を公式に用意しています。一方でJetstarのバウチャー払戻オプションは「お支払い手段への払い戻しではございません」と明記されており、現金には戻せません。Deltaのnon-refundableチケットもeCredit発行であり、original form of paymentへの返金ではありません。バウチャーを受け取る前に「現金返金は不可か」を必ず確認しましょう。

航空会社が欠航した場合、LCCでも全額返金される?

はい。Peachは「欠航・大幅遅延発生時は全運賃タイプで取消手数料・変更手数料なしで払戻可能」と明示しています。Jetstarも運送約款上、航空会社都合のキャンセルは払戻対象です。Deltaも「significant delay(国内3時間/国際6時間以上)や欠航の場合はrefund可能」としています。レガシーもLCCも、航空会社都合なら原則全額返金です。

出典・参考