トロントは留学生やワーホリの日本人が多い街。その分、日本人の弱みにつけ込む詐欺が洗練されています。在トロント総領事館の「安全の手引き」には、日本語サイト経由の家賃詐欺や、国税庁を名乗るなりすまし電話など、かなり具体的な手口が記載されています。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
家賃詐欺 — 日本語サイトが一番危ない
在トロント総領事館が最も詳しく書いているのが家賃詐欺。
インターネット上(日本語のサイト)に掲載されている物件情報で掲載者が住宅や部屋の賃貸主と偽り、契約書等も取り交わさないまま前納金を詐取して行方をくらます
しかも手口は多彩。取り決めと異なる利用条件の強要、不法な敷金の請求(カナダには日本のような敷金の概念がない)、突然の一方的解約で退去させるパターンも。外務省も「架空のアパート物件に1,600ドルをビットコインで支払ったが、物件は存在しなかった」という被害事例を掲載しています。
なぜ被害者が泣き寝入りするかというと、在トロント総領事館の分析が的確です。
加害者側は、短期滞在を予定して来訪する在留邦人は、言語や時間と費用の視点から、裁判に持ち込まれることはないことを見越して不法行為を行っている
つまり「日本人は訴えてこない」と見越した上での犯行。これを防ぐには:
- どんな名目の前金でも、相手の身元と契約書を確認してから支払う
- オンタリオ州では2018年4月から標準賃貸契約書の使用が法律で義務。契約書なしの取引は怪しい
- 日本語のサイトだからといって安心しない。むしろ日本語サイトが最も詐欺の温床
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在トロント総領事館「安全の手引き」の事例を基に構成)
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
なりすまし電話詐欺
在トロント総領事館は特殊詐欺の手口もまとめています。
国税庁、警察、その他政府関係者、宅配業者、通信会社等になりすました電話やテキストで身に覚えのない請求をされたり、支払いを急がせて第三者に相談させる余地を与えない
日本の振り込め詐欺と同じ構造ですが、カナダ版ではSINナンバー(社会保障番号)を聞き出そうとするケースも。ニューヨークでも総領事館なりすまし詐欺が増えており、北米共通の手口になっています。在トロント総領事館は「SINナンバーを電話で照会されることは絶対にありません」と断言しています。
対処法はシンプル:
- 電話は即座に切る
- テキストのリンクはタップせず削除
- 何度も来る場合は警察に相談
雇用トラブル — ワーホリが狙われる
在トロント総領事館は雇用関連のトラブルも複数パターン報告しています。
- 最低賃金以下の給与・突然の解雇: 雇用条件を文書で取り決めずに働き始めた結果、不当な支給や突然のクビに遭う
- 労働許可を盾にした脅迫: 労働許可のない状態で働いていた邦人が、雇用主に弱みを握られ違法なサービスを強要される
- 移民申請をエサにした搾取: 移民申請のホストになることを条件に不当な労働を強いる雇用者も
カラオケバーで採用された邦人が、雇用主から、労働許可を所持しないことを脅され、違法なサービスを強要されたり、給与や報酬の支払いを誤魔化されるトラブルが発生しています。
雇用契約は必ず書面で。トラブル時はオンタリオ州の労働基準局に相談できます。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
手口早見表
| 手口 | ターゲット | 防御策 |
|---|---|---|
| 家賃詐欺(日本語サイト経由) | 留学生・ワーホリ | 標準賃貸契約書の有無を確認、前金は身元確認後 |
| 架空物件詐欺 | 渡航前の日本人 | ビットコイン等の追跡困難な決済を求められたら拒否 |
| なりすまし電話(国税庁・警察) | 在留邦人全般 | 即座に通話切断、SINナンバーは絶対に答えない |
| 雇用条件の不当変更 | ワーホリ | 雇用契約は必ず書面、労働基準局の連絡先を控える |
| 労働許可を盾にした脅迫 | 不法就労者 | そもそも労働許可なしで働かない |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
予防策
- 前金は身元確認と契約書を確認してから: 特に日本語サイト経由の物件は要注意。街中ではスリや置き引きにも注意
- 電話で個人情報を聞かれたら詐欺: カナダ政府機関がSINナンバーを電話で照会することはない
- 雇用契約は必ず書面で結ぶ: 口約束で働き始めない
- 困ったら在トロント総領事館かJSS(邦人支援団体)に相談: JSS Tel: 416-385-9200
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら
- 911に通報(家賃詐欺・なりすまし詐欺とも警察案件)
- 振込先の銀行やビットコイン取引所にも連絡(返金の可能性は低いが記録は残す)
- 在トロント総領事館に相談 ((1-416) 363-7038)
- 雇用トラブルはオンタリオ州労働基準局にも通報
よくある質問
トロントで家を借りるとき何に気をつければいい?
在トロント総領事館は「インターネット上(日本語のサイト)に掲載されている物件情報で賃貸主と偽り、前納金を詐取して行方をくらます」手口を警告しています。いかなる名目の前金でも、相手が信頼できる業者・人物か、契約書や領収書の有無を確認してから支払いましょう。オンタリオ州では2018年から標準賃貸契約書の使用が法律で義務づけられています。
「カナダ国税庁」を名乗る電話が来たら?
詐欺です。在トロント総領事館は「国税庁、警察、その他政府関係者になりすました電話やテキストで身に覚えのない請求をされたり、支払いを急がせる」手口を警告しています。社会保障番号(SINナンバー)を電話で聞かれることは絶対にないので、即座に通話を切ってください。
ワーホリでカナダに行くけど雇用トラブルが心配
在トロント総領事館は「詳細な雇用条件を文書で取り決めずに働き始め、最低賃金以下の給与や突然の解雇に遭う」事例を報告しています。雇用契約は必ず書面で結び、オンタリオ州の労働基準法(Employment Standard Act)の内容を把握しておきましょう。トラブル時は州の労働基準局に相談できます。