ハワイで怖いのは、実はスリやひったくりじゃなくて医療費です。外務省「安全対策基礎データ」は、ハワイの医療について他の国とはケタ違いに強い言葉で警告を出してる。
ハワイ州の医療費は、極めて高額となっており、ICUに収容されると1日10,000ドル以上かかる例も少なくありません。救急車も有料で状況に応じて数百ドル〜千ドルを超える費用がかかります。入院して緊急で手術を行った方の中には数千万円の支払いを求められている方もいます。
ICU1日1万ドル=日本円で約150万円/日。そして外務省はその直後にこう畳み掛けてきます。
クレジットカード付帯の保険は、限度額が数百万円程度である等、重篤なケースでは十分に対応できないことに留意する必要があります。
官公庁のサイトが「クレカだと足りない」と名指しで書いてる国は珍しい。それくらい、ハワイの医療費は別格なんです。ハワイ全体の治安・法律まわりはハワイの治安と医療費に、補償額の目安は北米の旅行保険にまとめました。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
医療費の相場(外務省・総領事館ソース)
外務省と在ホノルル日本国総領事館が繰り返し書いているキードメインをまとめると、こうなる。
医療施設および医療技術についても問題なく、日本語を解する医師も多くいますが、病院の治療費、入院費は極めて高額で救急車も有料です。
渡航中の緊急入院事案(脳疾患、心疾患などの病気、事故)も多く発生しています。治療の内容によっては、数日の入院でも、数百万円から数千万円を超える治療費が請求される場合があります。渡航の際は、必ず海外保険に入ること推奨しています。
数日の入院でも数千万円。これがハワイのデフォルト値です。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
桁違いの実例(D系保険会社の公表事例)
ソニー損保・SBI損保・損保ジャパンがハワイの支払事例を公表しています。一部を抜き出すとこう。
- 心筋梗塞で19日入院・手術、家族駆けつけ、看護師付添医療搬送 → 3,052万円(SBI損保)
- 往路機内で意識を失い着陸後に救急車で搬送、脳梗塞で16日間入院 → 1,833万円(ソニー損保)
- クルーズで食事中に倒れる、脳内出血で12日間入院 → 1,585万円(ソニー損保)
- ビーチで遊泳中に溺れ救急車で搬送、急性腎不全・溺水による呼吸不全・誤嚥性肺炎 → 1,564万円(ソニー損保)
- 道路横断中にバスにはねられ16日入院・手術 → 1,534万円(SBI損保)
- ホテルでシャワーを浴びている際、滑って転倒、大腿骨頚部骨折で10日入院・手術、医療搬送 → 1,163万円(ソニー損保)
- ホノルル空港到着後に発熱、肺炎・敗血症で9日入院 → 897万円(ソニー損保)
- ワイキキビーチで段差に躓き転倒、大腿骨頚部骨折で8日入院・手術 → 864万円(SBI損保)
- ワイキキビーチで溺れ救急車で搬送、溺水・呼吸不全で4日入院 → 413万円(ソニー損保)
損保ジャパン off! のハワイ事例では、もっと凄まじいやつもある。
アメリカ Aさん(25才女性)、海水浴中に溺れて意識不明に ハワイで海水浴中、溺れて意識を失い、ICUに入院。約1ヶ月入院後、看護師付添のもと、プライベートジェット機にて、日本まで搬送。現地入院費用が保険金額超過のため、保険金額全額支払い。現地治療費は約3,000万円かかったが、被保険者自己負担となる。
保険金額を超えた分は自己負担。25歳女性が海水浴で溺れて3,000万円。これが「ハワイは比較的安全」の国で実際に起きてる金額感です。
ホテルの部屋で意識を失って救急車で搬送され、心筋梗塞と診断されました。19日間の入院と手術、家族の駆けつけ、看護師付き添いの医療搬送まで含めて、最終的な請求は3,052万円に達しました。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:SBI損保「海外旅行保険のお支払事例(ハワイ)」)
発生パターン(脳・心臓・転倒・遊泳)
事例を並べると、ハワイの高額医療費は4つのパターンで起きてます。
- 脳疾患(脳梗塞・脳内出血)— 機内で発症→着陸後搬送、クルーズ中、食事中、ホテルで倒れて。500万〜1,800万円
- 心疾患(心筋梗塞・心不全)— ホテルで胸の痛み、夜中に倒れて。400万〜3,000万円
- 転倒・骨折(大腿骨・肩・頸骨)— ホテルのシャワー、バスのステップ、ワイキキビーチの段差、ゴルフ中の転倒。400万〜1,200万円
- 遊泳中の溺水(シュノーケリング含む)— ワイキキビーチ、他のビーチ全域。400万〜3,000万円
総領事館はこう補足しています。
シュノーケリングなど海でのアクティビティ中における溺死事案等も発生しています。当地は潮流の流れが複雑な場所も多くあります。遊泳時にはライフガードがいる場所を選びましょう。
シュノーケリングは「浅くて安全」のイメージがあるけど、ハナウマ湾・ハロナブローホール近辺・ノースショアなど潮流が複雑な場所は毎年事故が起きてる。ライフガードのいるビーチを選ぶのが最低ライン。近隣の同構造事例としてグアム・タモンの医療費と病気・マリン事故も並べて読んでおくと、米領の医療費水準がハッキリ見えます。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
マリンスポーツ・ハイキングの保険落とし穴
総領事館「レジャー事故に関する注意」が強めに警告してるのがこれ。
ハワイでは、スカイダイビング、シュノーケリング、スキューバダイビング、バギー乗車、山岳サイクリング、ヘリコプターや飛行機での遊覧飛行等、万一事故が発生した場合に生命の危険を伴うアクティビティーが盛んですが、これらの事業を運営するためには簡単な届け出を行うのみで足り、関係当局からの特別な許可は必要とされていません。
アクティビティ業者への規制がゆるく、事故時の補償も業者側には法的義務があまりない。だからこそ自分の保険でカバーしておかないとヤバい。で、これ。
たとえば危険を伴うスポーツ等には保険が適用されないといったケースもあることから、これから加入しようとされている、或いは、既に加入しておられる保険で、どのようなアクティビティーに、どのような範囲で、どの程度の補償が得られるかに関し、念のため日本出発前に保険会社に対して照会されることをお勧め致します。
出発前に保険会社へ電話一本が答え。申込後でも照会は普通に受けてくれます。ハイキング中の滑落事故も毎年複数件起きていて、危険スポーツ特約の対象かどうかは契約ごとに違うので要確認です。
風土病・感染症
ハワイは熱帯・亜熱帯というより観光先進地なので、感染症リスクは控えめ。ただしゼロじゃない。
ハワイでは特筆すべき風土病はありませんが、過去には蚊に刺されて発熱するデング熱や、ネズミ、マングース等の動物が媒介するレプトスピラ症、ネズミ、ナメクジ等の動物が媒介する広東住血線虫症などの発生が認められています。
ハイキング中の沢水・生野菜の洗い方には一応注意しておこう。広東住血線虫症はナメクジが付着した野菜から感染するケースが報告されていて、地元でもたまに話題になる。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
手口早見表(医療費の金額レンジ)
| 事案 | 典型入院日数 | 金額レンジ(円) |
|---|---|---|
| 心筋梗塞(ICU+医療搬送) | 10〜20日 | 1,000〜3,052万円 |
| 脳梗塞・脳内出血 | 5〜16日 | 500〜1,833万円 |
| ビーチ溺水・シュノーケリング事故 | 4〜30日 | 400〜3,000万円 |
| 大腿骨骨折(転倒) | 7〜10日 | 800〜1,163万円 |
| 肺炎・敗血症 | 9〜10日 | 800〜900万円 |
| 急性虫垂炎・胆嚢炎 | 3〜5日 | 350〜570万円 |
| 救急車 | 1回 | 数万〜十数万円 |
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
予防と病院・救急の動き方
予防のコアは、
- 治療救援費用は最低1,500万円、できれば無制限が目安。クレカ付帯だけでハワイは無謀
- シュノーケリング・ハイキング・乗馬・ヘリ遊覧は出発前に保険会社へ照会
- ビーチはライフガード配置の場所を選ぶ。潮流の複雑なポイントは要事前確認
- 既往症は隠さず保険会社に申告(隠すと免責になりうる)
- 薬は余分に持参、英文処方箋のコピーも携行
実際に体調を崩したとき・事故に遭ったときの動き方は以下。
- 緊急時は911(警察・救急車・消防共通)
- 総領事館はジャパニーズ スピーカー、プリーズで日本語対応できる担当官につないでもらえる、と案内
- 日本語対応医療機関(ワイキキ周辺に複数あり)は在ホノルル総領事館サイトにリスト
- 高額請求が来たら、キャッシュレス対応の保険会社提携病院に行くのが最強。ソニー損保・SBI損保・損保ジャパンは提携ネットワークあり、手元現金不要で受診できます
- 医療搬送(プライベートジェット等)は数百万〜1,000万円単位。救援者費用・医療搬送特約を契約時に確認
ハワイの医療は世界最高水準だけど、値段も世界最高水準。保険で殴り返す前提で行ってください。
よくある質問
ハワイの医療費ってどれくらい高いの?
外務省「安全対策基礎データ」は「ICUに収容されると1日10,000ドル以上かかる例も少なくありません。救急車も有料で状況に応じて数百ドル〜千ドルを超える費用がかかります。入院して緊急で手術を行った方の中には数千万円の支払いを求められている方もいます」と明記。SBI損保の事例で心筋梗塞19日入院3,052万円、ソニー損保で脳梗塞16日入院1,833万円、ワイキキビーチ溺水413万円などが公表されています。
クレカ付帯保険だけで足りる?
外務省自身が名指しで「クレジットカード付帯の保険は、限度額が数百万円程度である等、重篤なケースでは十分に対応できないことに留意する必要があります」と書いています。1,000万〜3,000万円クラスの事例を数百万円のクレカ付帯でカバーするのは現実的ではなく、ネット型保険の上乗せで治療救援費用を厚めに積むのが現実的です。
マリンスポーツやハイキングも保険でカバーされる?
在ホノルル日本国総領事館「レジャー事故に関する注意」が「危険を伴うスポーツ等には保険が適用されないといったケースもあることから、念のため日本出発前に保険会社に対して照会されることをお勧め致します」と明記。シュノーケリング・スキューバ・スカイダイビング・ハイキング・乗馬・ヘリ遊覧等は出発前に保険会社へ電話一本で確認してください。
救急車を呼んだら何ドルくらい?
外務省は「救急車も有料で状況に応じて数百ドル〜千ドルを超える費用がかかります」としています。日本円で数万〜十数万円。呼んだだけで金額が発生するので、軽症なら自力でウォークインできる病院を選ぶ選択肢も頭に入れておいてください。
既往症があるときはどう備える?
外務省は「既往症のある方の場合や、危険を伴うスポーツやレジャーなどに参加する場合には保険が適用されないケースもありますので、保険会社に確認してください」と注意喚起。既往症の悪化が免責になる保険もあるので、出発前に保険会社への照会が必須です。薬は余分に持参、英文処方箋のコピーも携行してください。