ロサンゼルスは在留邦人が多い分、日本語使用の詐欺・移民局なりすましが観光客にも届く街。在LA日本国総領事館「安全の手引き」が手口を細かく解説しているので、これを基に整理します。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
USCIS(米国市民権・移民局)なりすまし
米国市民権・移民局(USCIS)を騙る者が電話で『あなたはI-94の申請漏れがあり、移民法に違反しているため逮捕される可能性がある。』などと突然一方的に話しかけてきます。
偽の職員番号(バッジ・ナンバー)を告げたり、氏名を名乗ったりします。その上で、受話者のI-94番号や米国出入国状況、さらに銀行口座や資産状況を聞き出そうとしてきます。そして最終的には、無実の場合には返却されるという条件付きで、金銭(デポジット)の支払いを要求
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在ロサンゼルス日本国総領事館「安全の手引き」)
ポイント:
- I-94 は ESTA入国時に電子発行されるもの。「申請漏れ」は存在しない概念
- USCIS が電話で個人連絡することはない
- 「無実の証明のために一時的に金を払え」は典型的な詐欺パターン
- ギフトカード・暗号資産での支払い要求は100%詐欺
総領事館・警察・税関なりすまし
銀行員、警察官、税関職員、総領事館職員を装った者による詐欺事案が増加しています。(在NY総領事館。LAでも同様の警告)
「あなたのクレカで武器が買われた」「マネーロンダリング容疑」「日本宛荷物に違法薬物」と脅して保釈金名目で送金させる手口。着信表示は偽装可能なので表示番号は信用しない。金銭・個人情報要求の電話は全部詐欺。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
借金詐欺・困っている演技
一般的な手口としては、盗難被害に遭ったので助けてほしいとして有名組織の名刺を差し出した上で相手を信用させ、結局は借りた現金を持ち逃げするといったパターンが多いようですが、中には担保として高級そうな洋服等を預ける代わりに高額な金銭を借用しようとする手の込んだ詐欺師もいるため、原則として見知らぬ相手にはお金を貸さない強い意志が必要です。
断る言い方:
- 「Sorry, I don’t have cash on me.」(現金持ってない)
- 「Let’s go to the police station together.」(警察行きましょう)
- 「I can’t help. Try the embassy.」(領事館に頼んで)
「警察に行こう」と言うとほぼ100%離れます。本物の困っている人なら警察か総領事館を頼ればいい話。
ESTA申請代行サイトの過剰請求
現在、ESTAの申請手数料は21ドルですが、申請代行サイトにて手続きを行った結果、本来の数倍の手数料を請求されるという事例が発生していますので、注意が必要です。
公式は esta.cbp.dhs.gov(21ドル、2026年時点)。Google検索で「ESTA 申請」と検索すると上位に「日本語サポート」「サポートセンター」を名乗る代行サイトが広告枠で表示されることが多いので、URLを直接入力するのが安全です。
観光地での連携犯(金銭絡み)
写真撮影等で、荷物から数十秒間目を離した間にバッグ等がなくなったというケースが後を絶ちません。最近では、被害者の注意をそらすために道や時間を尋ねる者と、その間にカバンを盗む者というような複数犯による連携犯行も少なくありません。
これは窃盗系だけど、「親しげに話しかけて何かを売りつける」詐欺パターンもLAで頻発:
- 「Hey, are you Japanese?」と話しかけ、「日本人向けツアーがある、申込金100ドル」
- ストリートアーティストを名乗り、似顔絵を勝手に描き始めて代金請求
- ハリウッドサインを背景にコスチュームでの写真→チップ強要
目を合わせず歩き続けるが最も安全な対応です。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
国際ロマンス詐欺・SNS詐欺
外務省広域情報(2025年C015)で世界共通の注意喚起。マッチングアプリ・SNSで知り合った相手が「米国で困った、送金してほしい」と言ってきたら詐欺確定。
オンライン住居契約・Airbnb 偽物
LA長期滞在予定者向けだけど、Airbnb で「直接振込で割引する」と誘われるパターンも同根。プラットフォーム外決済は絶対NG。
レンタカー追加保険の押し売り
LAXのレンタカーカウンターで「追加保険入らないと事故時に大変だよ」と高額な保険を押し売りされるケース。日本のクレジットカード(ゴールド以上)にレンタカー保険が付帯していることがあるので、出発前に確認。Collision Damage Waiver は契約しておくのが無難ですが、不要なオプションは断る。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
ホテル「室内現金=チップ」問題
詐欺ではないけど分類上ここに。
日本とは違い、室内に置いてある現金は、清掃員へのチップと判断される可能性がありますのでご注意ください。
机に置いた20ドルが「チップだと思いました」と持ち去られる構造。チップは枕の上+Thank youメモで意思表示。
手口早見表
| 手口 | きっかけ | 見抜き方 |
|---|---|---|
| USCIS なりすまし | 「I-94申請漏れで逮捕」 | USCISは電話で個人連絡しない |
| 総領事館なりすまし | 「クレカで武器購入」と脅迫 | 金銭要求の電話は全部詐欺 |
| 借金詐欺 | 「盗難被害、金を貸して」 | 「警察に行きましょう」で離脱 |
| 無料配布詐欺 | CD/ブレスレットを手渡し | 受け取らない・目を合わせない |
| ESTA代行サイト | Google検索上位の広告 | 公式21ドル(esta.cbp.dhs.gov) |
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら
- 送金前に気づいた: 即電話切断、総領事館に報告
- 送金してしまった: 送金会社に連絡(成功率低い)、警察+総領事館
- クレカ不正請求: カード会社にチャージバック申請(30〜60日以内)
- 個人情報を渡してしまった: クレカ・銀行口座のモニタリング強化
詐欺はクレカ付帯保険・旅行保険ともに補償対象外がほとんど。引っかからないことが最大の防御です。
よくある質問
USCISから「I-94申請漏れで逮捕される」と電話があった、本当?
100%詐欺です。在LA総領事館は「米国市民権・移民局(USCIS)を騙る者が電話で『あなたはI-94の申請漏れがあり、移民法に違反しているため逮捕される可能性がある。』などと突然一方的に話しかけてきます」と注意喚起。USCISが個人に電話することはありません。**金銭・個人情報を要求された時点で詐欺確定**。一度切って総領事館に確認してください。
観光地で「盗難に遭った、お金を貸してほしい」と言われた、貸すべき?
貸さないでください。在LA総領事館は「盗難被害に遭ったので助けてほしいとして有名組織の名刺を差し出した上で相手を信用させ、結局は借りた現金を持ち逃げするといったパターンが多い」「原則として見知らぬ相手にはお金を貸さない強い意志が必要です」と明記。担保として高級そうな服を預ける手の込んだ手口もあるけど、それも演技。**「警察に行きましょう」と言って離れる**のが最も安全。
ESTA申請を代行サイトで100ドル請求された、戻る?
戻りません。外務省の警告通り「現在、ESTAの申請手数料は21ドル」が公式料金。代行サイトの超過分は事実上取り戻せません。次回からは**米国政府公式サイト esta.cbp.dhs.gov**から直接申請してください。Google検索で「ESTA」と入れると広告で代行サイトが上位に出るので、検索結果ではなくURL直打ちが安全です。