Kaigai Risk
TRAVEL RISK ARCHIVE

プーケットの医療 溺死事故と離島搬送396万円【2026】

プーケットの医療・感染症の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.12 KAIGAI-RISK

プーケットはタイ最大のビーチリゾートですが、「リゾート=安全」ではないです。外務省はモンスーン期の溺死事故でプーケットを名指しで警告しているし、SBI損保のデータには離島からプーケットへの搬送で396万円、スピードボート事故で672万円という保険金支払い事例が並んでます。

ここではプーケット滞在で知っておくべき健康リスクと、いざという時の病院情報をまとめます。

Travel Alert 01

海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです

詳しくみる →

モンスーン期の遊泳禁止 — 溺死事故が発生

プーケットで最も怖い健康リスクのひとつが、雨季の海。外務省はこう書いています。

プーケット等のビーチリゾートでは、モンスーン期(雨季:6月〜10月)に海が荒れるため遊泳禁止になることがあります。遊泳禁止区域で泳いだ結果、溺死する事故が発生しています。

しかも厄介なのが、「見た目は穏やか」でも危険なパターンがあること。

波が一見穏やかそうに見えても、水中では巻くような流れがある場合があり、足下をすくわれて溺れてしまうおそれがあります

ビーチに赤い旗が立っていたら絶対に海に入らない。係員の指示に従ってください。飲酒後の遊泳も禁止です。

TESTIMONY · 旅行者A

6月にプーケットのビーチに行ったら赤い旗が立っていました。「波は穏やかに見えるし大丈夫でしょ」と思いましたが、現地の係員に「水中に巻き込む流れがあるから絶対に入るな」と強く止められました。実際にこのビーチで溺死事故が起きていると聞いて、素直に従ってよかったと思います。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省 海外安全ホームページ「タイ 安全対策基礎データ」

離島からの搬送 — 396万円の保険金事例

プーケット周辺にはピピ島やシミラン諸島などの離島があって、離島滞在中に怪我や病気になると大変です。離島には大きな医療施設がないため、プーケット島内の病院まで搬送が必要になります。

SBI損保の事例にこんな記録があります。

ホテル階段で転倒。離島からプーケットに移動後、7日間入院。医療搬送実施。支払保険金:396万円

外傷性血胸・肋骨骨折の事例で、離島のホテルで怪我→プーケットの病院へ搬送→さらに医療搬送という流れです。「ホテルの階段で転んだだけ」でこの金額になるのが、離島滞在のリアルです。離島へのアクセスにスピードボートやレンタルバイクを使うなら、返却時のぼったくり対策も事前にチェックしておこう。

TESTIMONY · 旅行者B

離島のホテルで階段から落ちて胸を強打しました。島には大きな病院がなくて、プーケットまで搬送されてから7日間入院。最終的に医療搬送もして、保険金の支払いは396万円でした。離島で怪我するとこんなことになるなんて、旅行前は想像もしてなかったです。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:SBI損保 海外旅行保険 事故事例

Travel Alert 02

海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?

詳しくみる →

スピードボート事故 — 672万円

離島へのアクセスやマリンアクティビティで使われるスピードボートも要注意です。

スピードボート乗船中、波で腰を強打。7日間入院・手術。家族駆けつけ。支払保険金:672万円

この事例はSBI損保のタイ事故事例に掲載されているもので、スピードボートの波の衝撃で腰椎圧迫骨折という重傷です。プーケットから離島への移動中や、マリンスポーツ中の事故リスクは常にあります。

デング熱・狂犬病 — リゾートでも蚊と動物に注意

プーケットはリゾートですが、タイ全土に共通する感染症リスクはそのままあります。

デング熱

外務省「世界の医療事情」から。

突然の高熱で発症し、頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹等の症状を呈します。アセトアミノフェン以外の解熱剤は症状を悪化させるおそれがあるので、自己判断せず、病院を受診して適切な治療を受けてください。

ポイントはイブプロフェン等を自己判断で飲まないこと。プーケットで高熱が出たらデング熱の可能性を考えて、すぐに病院へ行ってください。雨季(6〜10月)は蚊が多く発生するので、虫除けスプレーと長袖が基本です。

狂犬病

プーケットのビーチや市街地にも野良犬はいます。

2019年から2022年の間、毎年3から4名の狂犬病による死者が確認されています。イヌ・ネコ(子犬、子猫含む)、ウシ、ほか様々な動物から感染する可能性があります。噛まれたり、傷をなめられたりした場合には、すぐに石けんと水で洗い、速やかに病院を受診して下さい。事前にワクチンを接種している場合でも受診して追加接種が必要です。

ビーチで人懐こい犬に近づきたくなる気持ちは分かりますが、子犬・子猫含め触らないのが鉄則です。発症後の致死率はほぼ100%。

Travel Alert 03

無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も

詳しくみる →

プーケット島内の病院

外務省「世界の医療事情」に掲載されているプーケット島内の病院は3施設です。

病院名電話番号日本語対応
Bangkok Hospital Phuket076-36-1000 内線1087・1088あり(日本語窓口)
Bangkok Hospital Siriroj076-361-888なし
Dibuk Hospital076-298-298 / 076-609-050なし

日本語で相談できるのはBangkok Hospital Phuketのみ。出発前にこの番号を携帯に保存しておいてください。

タイの私立病院は全て自由診療で、外務省はこう書いています。

私立病院は全て自由診療で、診察料・治療費・入院費・手術費用等が高額になることが多く、保証金が必要となることもあるので、海外旅行傷害保険に加入し、事前に費用を確認し、または保険が適用されるか確認することをお勧めします。

予防策

  1. 赤い旗が立っているビーチでは絶対に泳がない — 遊泳禁止違反で溺死事故が実際に起きている
  2. 飲酒後の遊泳はしない — 外務省が明示的に禁止を呼びかけている
  3. 虫除けスプレーと長袖を持参 — デング熱は蚊媒介。雨季(6〜10月)は特に注意
  4. 野良犬・野良猫には近づかない — 子犬・子猫含む。なめられただけでも病院へ
  5. 離島滞在時は特に海外旅行保険を確認 — 搬送だけで数百万円になり得る
  6. 高熱が出たらイブプロフェンを飲まない — デング熱の場合は悪化する。病院へ行く
  7. Bangkok Hospital Phuketの番号を携帯に保存 — 076-36-1000 内線1087・1088(日本語)

Travel Alert 04

知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?

詳しくみる →

もし体調を崩したら・怪我をしたら

  1. Bangkok Hospital Phuket(日本語窓口)に連絡 — 076-36-1000 内線1087・1088
  2. 海外旅行保険の事故受付窓口にも連絡 — キャッシュレス診療の案内を受ける
  3. 動物に噛まれた・なめられた場合は症状がなくても即受診 — 狂犬病は発症後ほぼ100%致死
  4. 高熱が出た場合はイブプロフェン系を避け、病院へ — デング熱の可能性がある

上記のような事故・怪我は、海外旅行保険でカバーできる可能性があります(治療費用・救援者費用・医療搬送費)。SBI損保の事例にある396万円・672万円の支払いも、保険に入っていたからこそ対応できたケースです。クレカ付帯保険だけでは補償額が不足する可能性があるので、ネット型の海外旅行保険との組み合わせで備えるのが一般的です。保険選びの比較は東南アジア海外旅行保険ガイドでまとめています。

離島滞在を含む旅程では、現地の病院・保険会社に連絡するためのデータ通信が止まると詰まります。プーケット周辺の海上エリアはWi-Fiが届かない場所も多いので、eSIM比較で渡航前に通信手段を確保しておくと安心です。

Travel Alert 05

空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?

詳しくみる →

プーケットの他のトラブル情報

健康・医療以外のトラブル(大麻関連の事故・レンタル機材の詐欺・テロ事案など)は、プーケットの治安と危険ポイントからまとめて確認できます。

タイ全体の感染症リスク・医療費の詳細は、バンコクの感染症・医療費ガイドでより網羅的にまとめています。

よくある質問

プーケットのビーチで赤い旗が立っていたらどういう意味?

遊泳禁止です。外務省は「プーケット等のビーチリゾートでは、モンスーン期(雨季:6〜10月)に海が荒れるため遊泳禁止になることがあります。遊泳禁止の際(ビーチに赤い旗が立っている)には決して海に入ることなく、ビーチの係員等の指示に従ってください」と書いています。波が穏やかに見えても水中に巻くような流れがあり、溺死事故が実際に起きています。

プーケットで日本語が通じる病院はある?

あります。Bangkok Hospital Phuket(076-36-1000 内線1087・1088)が日本語対応窓口を設けています。外務省「世界の医療事情」にはこのほかBangkok Hospital Siriroj(076-361-888)、Dibuk Hospital(076-298-298)の計3施設が掲載されています。出発前に連絡先を携帯に保存しておこう。

離島で怪我したらどうなる?

離島には大きな病院がないため、プーケット島内の病院に搬送されるケースがあります。SBI損保の事例では「ホテル階段で転倒→離島からプーケットに移動後7日間入院・医療搬送、支払保険金396万円」という記録があります。離島滞在時こそ海外旅行保険が重要です。

プーケットでもデング熱にかかる?

かかります。デング熱は蚊が媒介する感染症で、バンコクなどの都市部でも発生します。外務省は「アセトアミノフェン以外の解熱剤は症状を悪化させるおそれがある」と警告しているので、高熱が出たら市販薬で済まさず病院に行ってください。雨季(6〜10月)は蚊が多く、特に注意が必要です。

プーケットの医療費はどれくらいかかる?

タイの私立病院は全て自由診療で高額になります。SBI損保の事例では、スピードボートで腰を強打して672万円、離島からプーケットへの搬送で396万円。外務省も「保証金が必要となることもある」と書いており、海外旅行保険なしでの受診はかなりリスクが高いです。

出典

NEXT READS · プーケット