アルジェの窃盗は「観光客に無防備な場所がそもそも限られている」のが特徴。世界遺産のカスバ地区は迷路状の旧市街で犯罪者にとって都合のいい構造、東部庶民街は大使館が名指しで侵入を避けるべきと言うエリア。フリーで歩ける街ではなく、警察エスコート+現地ガイド前提で動く街です。それでも公共交通機関の置き引きや車上狙いは普通に発生しているので、最低限の備えは必要。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
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カスバ地区 --- 路地の構造そのものが武器になる
世界遺産カスバ地区は北アフリカ最大の見どころのひとつですが、大使館の安全の手引きはこう書いています。
細い路地は迷路のように入り組み、密集した古い住宅は互いに支え合い、まるで地区全体で一つの構造体をなしているかのよう(中略)通りの見通しの悪さや複雑な街の構造は犯罪者にとっては好都合で、過去には、すりやひったくりなどの窃盗、強盗、違法薬物売買、更には殺人が発生しています。
すり・ひったくり止まりではなく強盗・殺人まで挙がるのがアルジェ。指示は明快で、事前に観光協会等を通じてカスバ警察署にエスコートを依頼し、現地を熟知するガイドと一緒に行動。夜間の立入りは避ける。「ちょっと路地を覗くだけ」が一番危ない場所です。
東部庶民街 --- 大使館が名指しで「不用意に立ち入らない」
アルジェ県東部の以下のエリアは、大使館が固有名詞を並べて警告しています。
- フセイン・デイ
- バラキ
- エル・ハラッシュ
- バーブ・ズアール
- ボルジェル・キーファーン
- ウーカリプチュス
- ボルジェル・バハリ
- アイン・タイヤ
- ルイバ
これらの地区では、一般犯罪の発生率も他の地域と比べて高いです。
観光で行く理由はほぼないエリアなので、配車アプリの目的地を決める前に地図で除外しておくと事故が起きません。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
公共交通機関の置き引き・スリ
大使館の安全の手引きにも書かれている通り、列車・バスなどの公共交通機関ではスリや置き引き被害が発生しています。
当国の列車、バス等の公共交通機関は、運行状況が安定せず、移動に想定以上に時間が掛かる可能性があります。また、公共交通機関では、スリや置き引きなどの被害に遭わないよう注意が必要です。
混雑+運行不安定+荷物が手から離れがち、というスリ・置き引きの3拍子が揃います。市内の移動はホテル手配の車や信頼できる配車を優先するのが現実解。手荷物は膝の上で抱える、肩から斜めがけ、ファスナーは身体側が基本。詳しい両替・配車詐欺はアルジェの詐欺・両替トラブルへ。
車上狙い・侵入盗・侵入強盗
外務省の安全対策基礎データには、アルジェリアで発生する財産犯3つが整理されています。
すり、ひったくり、置き引き: 貴重品や大金は持ち歩かない。手荷物は不用意に手から離さず、足下に置く大きな荷物からも目を離さない。人通りの少ない場所や夜間の単独行動は避ける。
侵入盗・侵入強盗: 在留邦人向けの記述ですが、ホテル選びの参考になります。塀の高さ、有刺鉄線、忍び返し、カメラ付インターホン、出入口の複数錠、窓の鉄格子といった措置が推奨されているのは、それだけ侵入が現実のリスクということ。短期滞在でもセキュリティの整ったホテルを選ぶ。
車上狙い: 駐停車中はドアを必ず施錠、車を離れる際は貴重品やバッグを車内に放置しない。レンタカーで動く層なら大原則。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
治安が「比較的良好」とは言えない統計
2024年のアルジェリア全土の刑法犯認知件数は約394,000件(前年比+4%)、検挙率は約81%。罪種別では財産犯・身体犯・薬物犯がそれぞれ2〜3割で、3つで全体の8割以上を占めます。
治安当局は、一般犯罪への対策も強化していますが、依然として犯罪被害は多く、特に各種窃盗(侵入盗、自動車盗、車上狙い、ひったくり等)や強盗(侵入強盗、路上強盗)、誘拐、薬物犯罪などの発生が多く報じられています。
数字としては窃盗系が中心ですが、強盗・誘拐まで「多く報じられている」と書かれているのが他のレベル1観光地と違う点。北アフリカで観光客向けの窃盗・スリ手口が活発なエジプト・カイロ・モロッコ・カサブランカよりさらに、強盗側に重心があると思っておこう。
手口早見表
| 手口 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| カスバ路地のすり・ひったくり・強盗 | カスバ旧市街 | 過去に殺人まで発生・警察エスコート前提 |
| 東部庶民街の侵入盗・路上強盗 | フセイン・デイ/バラキ/エル・ハラッシュ等 | 大使館名指しで侵入禁止扱い |
| 公共交通機関のスリ・置き引き | 列車・バス | 混雑+運行不安定 |
| 車上狙い | 駐停車中の車両 | 貴重品車内放置でガラス割り |
| 侵入強盗 | 住居・ホテル | 凶器所持前提、抵抗禁止 |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
出発前にやっておくこと
- カスバはガイド・警察エスコート前提でツアーを予約。フリー散策の予定は入れない
- 東部庶民街エリアを地図でマーク。配車アプリで誤って目的地に設定しないよう確認
- 貴重品は分散して身に着ける。パスポート・現金は身体側ポケット、サブ財布を別に
- ホテルはセキュリティ重視。フロント24時間、入口セキュリティのある中級以上を選ぶ
- 夜間外出は最小限。日没後の単独行動は地区を問わず避ける
- 海外旅行保険の盗難・救援者費用補償を確認。クレカ付帯だと携行品上限が低い場合あり。強盗で負傷した場合の医療搬送リスクも事前に把握しておこう
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭った場合
- 抵抗しない。犯人は凶器所持の前提で、生命の安全を最優先
- その場を離れて安全を確保し、付近の人に助けを求める
- 警察(17番または1548番)に通報、所轄警察署で被害届を出す
- 大使館(+213-23-37-55-11)に連絡。被害届の翻訳・通訳手配で助言が可能な場合あり
- パスポート盗難なら大使館で再発給または「帰国のための渡航書」。出国時の手続きで時間がかかるので時間に余裕を
アルジェの治安全般・アルジェリアの治安も確認しておこう。保険の備えはアフリカ旅行の保険ガイドへ。
よくある質問
アルジェのカスバ地区は一人で歩いても大丈夫?
大使館は「単独行動は危険」と明記しています。事前に観光協会等を通じてカスバ警察署にエスコートを依頼し、現地を熟知するガイドと一緒に行動することを推奨。夜間の立入りは避けてください。過去にすり・ひったくり・強盗・殺人が発生している地区です。
アルジェ県東部の庶民街には観光で行ける?
大使館が「不用意に立ち入らないように」と名指しで挙げているのは、フセイン・デイ、バラキ、エル・ハラッシュ、バーブ・ズアール、ボルジェル・キーファーン、ウーカリプチュス、ボルジェル・バハリ、アイン・タイヤ、ルイバ等。一般犯罪の発生率が他地域より高く、観光で行く理由がない地区です。地図上で除外しておこう。
アルジェで被害に遭ったら抵抗していい?
大使館は「絶対に犯人には抵抗しないで下さい」と書いています。自宅侵入であれ路上強盗であれ、犯人は凶器を所持している可能性が高い。生命の安全を最優先にし、その後付近の人に助けを求めて警察(17番または1548番)に通報、所轄警察署で被害届を出す流れです。