カイロで日本人被害が一番多いのは窃盗犯罪。大使館は2022年から2023年にかけてひったくり・ホテル盗難・空き巣の注意喚起を3件出しており、「物価上昇や為替の急落による生活への影響から、こうした犯罪行為はいつでも発生する可能性がある」と警告しています。2024年のエジプト・ポンド38%切り下げ後はさらに悪化が懸念されます。
同じ手口はイスタンブールの観光地でも報告されており、地中海周辺は「歩きスマホ=バイクひったくりの的」と覚えておこう。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
バイク2人組のスマホひったくり
大使館の2022年11月の注意喚起に邦人被害の実例が載っています。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エジプト日本国大使館「ひったくりや寸借詐欺などにご注意下さい」2022年11月2日)
大使館の対策指示は具体的です。車道や歩道でのスマホ操作は時間を最小限に。使うなら背後に壁がある場所、車道から離れた場所、多少の人通りがある場所で。イヤホンで音楽を聴きながらの歩行は「推奨しない」と明記。
窓を開けた車内でスマホを操作していたらバイクの者にひったくられた事例もあり、車の中でも油断できません。
トゥクトゥクに乗ったら暗がりで暴行される
2022年12月の大使館注意喚起に載っている深刻な事例。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エジプト日本国大使館「タクシー強盗・ホテル内の盗難にご注意下さい」2022年12月19日)
さらに2023年12月の注意喚起では、カイロ国際空港周辺(ゲスル・スエズ)でトゥクトゥクへの乗車を促され、乗ったところ顔面を殴られてバッグを強奪された事例も。トゥクトゥクは車両登録・運転免許の制度が未徹底で、10代前半の子どもが運転していることも珍しくありません。車両の構造上、停車中に不審者が乗り込むのも容易。大使館は「原則として利用は控える」としています。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
「背中にチョコ」スリと子ども集団スリ
安全の手引きには、日本人がやられがちな手口が具体的に書かれています。
- 「背中にチョコレートがついている」と声をかけてきた犯人がズボンのポケットから財布を抜き取る
- 子どもに囲まれ話しかけられている間に所持品をすられる
- 刃物でバッグを切り裂かれて財布を盗まれる
- 写真撮影中や買い物中にバッグから所持品を抜き取られる
- 「落とし物を探してほしい」「気分が悪いので助けて」と声をかけ、手伝っている間にバッグから抜き取る
複数犯による連携プレーが定番で、1人が注意をそらしている間にもう1人がスリを行います。
ホテル客室に貴重品を置いたら盗まれる
大使館は「客室備え付け金庫内を含めて、外出時に貴重品は部屋に残さない」と明記。ホテル宿泊中に外出した際の盗難が実際に発生しています。
ホテル側はセーフティーボックスの解錠は可能であり、またスーツケースの鍵を壊されて内部の貴重品が盗まれた事例もある
金庫があっても万全ではないということ。パスポート・現金・カードは分散して身につけて外出するのが基本です。ドアストッパーや旅行用補助錠を使ってドアが簡単に開かない工夫をするのも有効。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
手口早見表
| 手口 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| バイクひったくり | 車道沿いの路上 | スマホ操作中が狙われる |
| トゥクトゥク暴行 | 空港周辺・市街地 | 暗がりに連れ込まれバッグ強奪 |
| 背中にチョコスリ | 観光地・市街地 | 気をそらして財布を抜く |
| 子ども集団スリ | 観光地 | 囲まれて話しかけ中に抜き取り |
| ホテル客室盗難 | ホテル | 金庫解錠・スーツケース破壊 |
| 車上狙い | 路上駐車 | タイヤパンクさせ修理中に車内から |
パスポートを盗まれると出国が1〜2日遅れる
エジプト特有の問題を覚えておこう。エジプト政府は入国時のパスポートで出国することを原則としているため、パスポートを盗まれて大使館で新パスポートを発給してもらっても、出入国管理当局での追加手続きが必要で1〜2日かかります。帰国便に乗り遅れるリスクがある。パスポートの管理は他の国以上に慎重にしてください。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
出発前にやっておくこと
- バッグは体の前で持つ、車道と反対側に。たすきがけは避ける。ポケットにスマホや財布を入れない
- 路上でスマホを使うなら壁を背にして短時間で。イヤホンでの音楽鑑賞は背後の気配に気づけなくなるのでNG
- トゥクトゥクには乗らない。大使館が「原則として利用は控える」と書いている乗り物
- ホテルの金庫を過信しない。パスポートと現金は分散して身につける
- 貴重品は複数の荷物に分散して持つこと。一つの荷物にまとめると一発で全部やられる
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭った場合
- 生命の安全を最優先。相手が凶器を持っている場合は抵抗しない
- 大声で助けを求める(アラビア語で「ハラーミー」=泥棒)
- 事件発生地の管轄警察に届出(アラビア語のみの場合が多い。信頼できるエジプト人に同行を依頼)
- パスポート盗難の場合は大使館に連絡(02-2528-5910、閉館時は123でオペレーター)
- 観光地・ホテルでの被害は観光警察(126)にも連絡
エジプトの治安全般も確認しておこう。保険の備えはアフリカ旅行の保険ガイドへ。
よくある質問
カイロでスリやひったくりに遭ったらまず何をする?
まず安全な場所に移動し、事件発生地を管轄する警察に届け出てください。警察はアラビア語しか通じないことが多いので、信頼できるエジプト人に同行を依頼するのがおすすめ。パスポートを盗まれた場合は大使館(02-2528-5910)に連絡を。エジプトでは入国時のパスポートでないと出国できない原則があり、追加手続きに1〜2日かかります。
カイロで一番ひったくりに遭いやすい状況は?
大使館の注意喚起によると、路上でスマホを操作中にバイク2人組にひったくられるパターンが最も多いです。車通りの多い車道や歩道でのスマホ操作・通話は時間を最小限にし、車道から離れた場所で行ってください。イヤホンで音楽を聴きながらの歩行も背後の気配に気づけなくなるため推奨されていません。
ホテルの部屋に貴重品を置いて外出しても大丈夫?
大使館は「客室備え付け金庫内を含めて、外出時に貴重品は部屋に残さない」と明記しています。宿泊中のホテルから外出した際の盗難事例が複数報告されており、セーフティボックスの解錠やスーツケースの鍵を壊されるケースも。パスポートを含む貴重品は肌身離さず持ち歩くのが原則です。
カイロでバッグはどう持てば安全?
大使館の手引きは「たすきがけにせず体の前で持つ」「車道と反対側に持つ」と指示。ポケットに入れたスマホや財布は抜き取られる可能性が高いので、バッグの中にしまうこと。後ろからのバイクやトゥクトゥクの音が聞こえたら振り返る習慣をつけてください。