ブダペストの犯罪54,949件のうち、外務省が「割合が多い」と名指ししているのが窃盗。特にウィーンやプラハへの国際列車内、リスト・フェレンツ空港、地下鉄・トラムの3つが集中スポットです。大使館も「すりや置き引き、観光名所等を中心に旅行者の被害が多く発生」と書いていて、日本人の被害報告も毎年上がっています。
Travel Alert 01
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ウィーン/プラハ行きの国際列車、寝たら荷物が消える
ブダペストと周辺国を結ぶ国際列車は、置き引きの温床です。特にオーストリア(ウィーン)、チェコ(プラハ)方面の列車で被害が集中しています。
手口はシンプル。座席棚や足元に荷物を置いて居眠りすると、停車駅で持ち去られる。切符売り場の窓口で切符を買っている間にスーツケースを盗まれた例、写真撮影に夢中で足元のカバンを盗まれた例も報告されています。
駅に停車中、不自然に乗り降りを繰り返したり、座席を探すふりをしている者に気を付けましょう
ブダペスト東駅のプラットホームは国際列車の発着で旅行者が集まるため、発車待ちの時間も注意が必要です。終点側のウィーンのスリ・置き引き対策・プラハの治安も同じ列車を使うスリグループの活動圏内で、降りた駅でも同じ警戒が必要。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在ハンガリー日本国大使館「安全の手引き」令和7年版 国際列車内の置き引き事例を基に構成)
トラムと地下鉄のドア塞ぎスリ
ブダペストの公共交通機関では独特な手口があります。トラムや地下鉄の乗車時に人がドアを意図的に塞ぐように立っている。乗客が乗れずもたついている間に、後ろから別の者がポケットの財布を狙う。混雑した車内で前後から挟まれて身動きできない状態で、降車後にリュックを確認したら貴重品が消えていた、というパターンもあります。
大使館の手引きは「カバンを後ろ掛けにする、リュックサックを背負っている場合は被害対象になりやすい」とはっきり書いています。複数犯の連携が多く、わざと寄ってくる人には要警戒。バッグは必ず前に抱えて持ち、ファスナーをしっかり閉める。財布はズボンの後ろポケットに入れない。これだけで被害率は大きく変わります。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
リスト・フェレンツ空港、預け荷物がこじ開けられる
大使館が2023年12月に領事メールを出して注意喚起した深刻なトラブル。リスト・フェレンツ空港(ブダペスト空港)では、制限区域内で預け荷物のスーツケースが開けられて中身を物色される盗難事件が度々発生しています。
12月上旬、欧州を訪れていた日本人の方が、ブダペスト行きのフライトに搭乗するため、ブリュッセル空港でスーツケースを預け、リスト・フェレンツ空港にてスーツケースを受け取ったところ、TSA鍵にこじ開けられ中身を物色され、所持品の一部が盗まれた
空港運営会社やハンガリー警察も窃盗対策に力を入れているけれど、「依然として被害は無くなっていない」と大使館は書いています。出発・到着ロビーでのスリや置き引きも同時に注意が必要。両替所で両替中に傍らの荷物から目を離した隙に盗まれた事例もあります。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在ハンガリー日本国大使館 領事メール「リスト・フェレンツ空港での盗難被害に注意」2023年12月)
対策は1つ: 預け荷物に貴重品を入れない。パスポート、現金、カード、電子機器は必ず機内持ち込みの手荷物に。
ホテルの部屋と朝食会場も安全ではない
ホテルでも油断できません。外務省の報告では次のような事例があります。
- 1階の部屋: 就寝中に道路に面した窓から何者かが侵入し、荷物を物色して立ち去った。恐怖で声を出せなかった
- 朝食ビュッフェ: 高級ホテルの朝食会場で、席にバッグを置いたまま料理を取りに行った数分の間にバッグが消えた
1階の部屋を割り当てられた場合は、フロントに交渉して上の階に変えてもらうこと。侵入者と鉢合わせた場合は無理に抵抗しない、が大使館の指示です。朝食会場では貴重品を身につけたまま立つ。高級ホテルでも例外はありません。
Travel Alert 03
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車上狙い --- 10分の駐車でも窓ガラスを割られる
レンタカーを使う人は車上狙いにも注意。幼稚園の送迎で10分だけ路上に停めた車の窓ガラスが割られてカバンを盗まれた例、駐車場で駐車券の買い方を教えてくれた見知らぬ男に気を取られている間に車内のカバンが消えた例が報告されています。リモコンキーの施錠電波を妨害する手口も存在するので、施錠後は手動で確認。車内にカバンや貴重品を置かないのが大原則です。
手口早見表
| 手口 | 多発場所 | 対策 |
|---|---|---|
| 居眠り中の置き引き | 国際列車(ウィーン/プラハ方面) | 荷物は肌身離さず、居眠りしない |
| ドア塞ぎスリ | トラム・地下鉄の乗降時 | バッグは前抱え、ポケットに財布を入れない |
| 預け荷物こじ開け | リスト・フェレンツ空港 | 預け荷物に貴重品を入れない |
| ホテル侵入窃盗 | 1階の道路に面した部屋 | 2階以上の部屋に変更を交渉 |
| 朝食会場の置き引き | ビュッフェ式朝食 | 貴重品は身につけて立つ |
| 車上狙い | 路上・駐車場 | 車内にカバンを置かない |
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
やられたらどうする
- ハンガリー警察(107)に通報して被害届を提出。受理証明書を必ずもらう(保険請求・パスポート再発給に必要)
- クレジットカードを即停止 --- 日本のカード会社の緊急連絡先に電話。番号はスマホのメモアプリに控えておくこと
- パスポートを盗まれた場合は在ハンガリー日本国大使館(+36-1-398-3100)に連絡。帰国のための渡航書を申請
- 空港での預け荷物盗難は、到着後すぐに空港カウンターとハンガリー警察の両方に届け出る
- ブダペストの治安情報全体とハンガリーの国ページに緊急連絡先をまとめています
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
出発前にやっておくこと
- パスポートと現金・カードを分散して持つ: スーツケースに全部入れて預けるのが一番危ない。貴重品は全て機内持ち込みに
- リュックは前抱えを習慣にする: トラムや地下鉄では背中に背負わない。ファスナーにロックをつけるのも有効
- 国際列車では居眠りしない: 荷物は肌身離さず。夜行なら貴重品をウエストポーチに入れて身につけたまま寝る
- ホテルの1階は避ける: 割り当てられたら交渉して上の階に変更。朝食でも貴重品は手元に
- 海外旅行保険に加入: ハンガリーは旅行者の医療費が全額自己負担。盗難だけでなく医療費でも保険は必須。ヨーロッパの海外旅行保険で備えを
よくある質問
ブダペストでスリが一番多い場所はどこ?
外務省が名指ししているのは、ペスト側の5・6・7・8区(ヴァーツィ通り・東駅周辺の繁華街)。加えてウィーンやプラハ行きの国際列車内・駅構内、リスト・フェレンツ空港も大使館が被害報告を受けている重点エリアです。
ブダペストの空港で預け荷物が盗まれるって本当?
はい。大使館が2023年12月に領事メールで注意喚起を出しています。制限区域内で預け荷物のスーツケースがTSA鍵をこじ開けられて中身を物色される手口が度々発生しており、空港運営会社やハンガリー警察も対策に力を入れていますが被害はなくなっていません。
国際列車内で荷物を盗まれないコツは?
大使館は「乗車中は居眠りをしない」「荷物は肌身離さない」としています。座席棚や足元にスーツケースを置いて寝てしまうのが一番危ない。停車駅で不自然に乗り降りを繰り返す人物がいたら警戒してください。
ブダペストの地下鉄やトラムでのスリ手口は?
ドアを意図的に塞いで乗客が乗れない状態にし、後ろから別の者がポケットの財布を狙う手口が大使館に報告されています。リュックの背負い歩きやカバンの後ろ掛けは狙われやすいので、バッグは必ず前に抱えて持ちましょう。
ブダペストでスリに遭ったらまず何をすればいい?
まずハンガリー警察(107)に被害届を出して受理証明書をもらいます。パスポートを盗まれた場合は在ハンガリー日本国大使館(+36-1-398-3100)に連絡して渡航書を申請。クレジットカードは日本のカード会社に即電話して停止してください。