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ヴィリニュスのスリ 十字架の丘の分業型とバス車内盗【2026】

ヴィリニュスのスリ・置き引きの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ヴィリニュスでスリと置き引きが集中するのは、観光客の動線とほぼ重なります。在リトアニア日本国大使館の「防犯及び安全対策の手引き」は日本人被害の具体事例を5件以上明記していて、シャウレイ十字架の丘・ヴィリニュス駅周辺・路線バス・マンションと、現場が広い。リトアニアの2026年Q1速報では外国人被害が前年同期比+20.4%増――旅行者だけが狙われている事実は、数字でも裏付けられています。

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シャウレイ十字架の丘の3人組「写真撮影」分業型スリ

ヴィリニュスから北に200km、バスツアーで日帰りができる十字架の丘。ここで起きた日本人被害が、手引きに具体的に書かれています。

観光地として知られるシャウレイの十字架の丘において、男1人、女2人のグループに声をかけられ、写真を撮る際、所持していた鞄内から現金を抜き取られた。

仕組みは典型的な分業型。「写真を撮ってあげましょうか」「一緒に撮りませんか」と声をかける係と、注意がそれた瞬間にバッグから現金を抜く係の2人以上で構成されています。観光地で景色に集中している瞬間、カメラを構えた瞬間が最大の隙。

防ぎ方は単純で、

  • 見知らぬ相手からの撮影申し出は丁寧に断る(「自撮りでいいです」と返す)
  • 撮影に応じる場合はバッグを体の前側に回してから
  • 一緒に写る系の話は絶対断る(撮影中に共犯が動く時間を作る手口)

シャウレイは観光地として有名な分、似た手口が繰り返されています。声かけからの誘導はヴィリニュスの詐欺・両替詐欺対策で取り上げた銀行員なりすまし詐欺とも構造が似ているので、まとめて対策を頭に入れておくと安全。

路線バスの荷物置場 --- バッグから手を離した瞬間

ヴィリニュス市内や郊外への移動で路線バスを使う旅行者が多いんですが、ここにも罠があります。

路線バスに乗車した際、バス前方にある荷物置場にバッグを置いていたところ、バッグ内から現金を抜き取られた。

バス前方の荷物置場は、座席から離れた位置にあることが多く、立っている乗客に隠れて中身を抜かれやすい。バッグは膝の上で抱えるか、両足で挟む、これが基本動作です。

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ヴィリニュス駅周辺レストランの「テーブル置き忘れ」

旧市街の南端にあるヴィリニュス駅と、その周辺のレストラン。手引きが明確に名指ししています。

ビリニュス市内中心部(駅周辺地区)のレストランで、代金支払い後、財布をテーブル上に置き忘れたまま退店し、置き忘れに気付いてレストランに戻ったが、すでに財布はなかった。

財布を置き忘れて気付くのは数分後。その短時間で消えるスピード感が、リトアニアの置き引きの特徴。レストランで席を立つときは必ず財布をポケットに、これだけで防げます。外務省も同じエリアを警告。

ビリニュス駅およびバスターミナルでは、観光客をねらった置き引き事件が発生しています(日本人被害)。

駅・バスターミナル・駅周辺のレストランは、ヴィリニュスで最も警戒が必要な動線です。

TESTIMONY · 旅行者A
ヴィリニュス駅近くのレストランで食事を済ませて、財布をテーブルに置いたままトイレへ。戻ったら財布がなく、店員に聞いても誰も気付かなかったとのこと。「数分の油断」が現実に被害になるとは思いませんでした。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在リトアニア日本国大使館「安全の手引き」ヴィリニュス駅周辺レストラン置き引き事例を基に構成

夏場のオープンカフェと旧市街の路上スリ

ヴィリニュスは夏の気候が良く、旧市街にオープンカフェが大量に出現します。手引きはここを名指し警告。

手荷物を座席に残したまま離席したり、手荷物を椅子の背もたれに掛けたり、床に置くのはできるだけ避け、常に目の届く場所に置くようにしましょう。特に夏場は、オープン・カフェが多くなり置引き被害が増加します。

椅子の背もたれにバッグをかけると、後ろを通る通行人に持ち去られても気付かない。座っているときは膝の上、席を立つときは必ず一緒に

旧市街の路上では、外務省が

ビリニュス旧市街、ビリニュス駅、観光地を歩く際には、スリ、ひったくり、置き引き等に注意が必要です。特に、カメラやスマートフォンなど貴重品等の所持品には、注意を払ってください。

と、スマホとカメラを名指しで警告しています。撮影中の隙を狙うパターンが繰り返されているので、スマホは手首にストラップをつけるカメラはネックストラップで体に固定、これが基本対策です。

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マンション侵入盗とロードバイク盗難 --- 民泊・Airbnbの盲点

ヴィリニュスではマンション型の民泊・Airbnbが普及していますが、これが日本人被害の温床にもなっています。

ビリニュス市内のマンション居室に何者かが侵入し、屋内から現金等が盗まれた。

ビリニュス市内のマンションのエントランス内に置いていたロードバイクを、鍵を破壊されて盗まれた。

エントランス内に置いた自転車も、頑丈な鍵を破壊して持ち去る。「マンション内だから安全」という日本の感覚が通用しません。手引きは自転車盗難について、

自動車盗難や車上狙いを防止する上で、アラーム・システム等の盗難防止装置は必要不可欠です。バイクや自転車には、複数の鍵を掛けましょう。鍵は破壊される可能性もあるため、その堅牢性についても考慮のうえ、適切なモデルを選択するようにしてください。

同じ手口はリーガタリンでも報告されているバルト三国共通の被害パターン。外務省も民泊での施錠忘れによる被害を明記。

ホテルや民泊アパートにおいて部屋の施錠を忘れて退出した際、室内に置いていた荷物が盗まれる被害が発生しています(日本人被害)。

部屋を出るときは必ず施錠貴重品はセーフティボックスかフロント預け。これが日本人被害のパターンを断ち切る基本です。

「夜明けの門」周辺の物乞いに金銭を与えると違法

旧市街南端の名所「夜明けの門」を訪れる際の特殊ルール。

なお、観光地である「夜明けの門」付近にいる物乞いに金銭を与える行為は違法ですので、注意してください。

「お金あげるくらいいいだろう」と思ってあげると、こちらが違法行為を犯したことになる。同情心が罠になるパターンなので、声をかけられても無視して通り過ぎるのが正解。スリ自体への対策にも直結します。

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手口早見表

手口主な現場対処
写真撮影中スリ(3人組分業)十字架の丘、観光地全般撮影申し出は断る、応じるならバッグを前に回す
路線バスの荷物置場ヴィリニュス市内バス、郊外バスバッグは膝の上か両足で挟む
レストランの置き忘れヴィリニュス駅周辺の飲食店席を立つときは財布をポケットへ
オープンカフェの置き引き旧市街・夏場椅子の背もたれにかけない、膝の上
マンション侵入盗民泊・Airbnb必ず施錠、貴重品はセーフティボックス
ロードバイク盗難マンションエントランス屋内+複数の鍵、頑丈なモデル
物乞いへの金銭授与夜明けの門付近与えること自体が違法、無視して通過

やられたらどうする

  1. 警察112に通報(24時間・英語可)。被害届を出して受理証明書をもらう。保険請求に必須
  2. クレジットカードを即停止。日本のカード会社の海外緊急連絡先を出発前にスマホメモへ
  3. パスポート盗難は在リトアニア日本国大使館(+370-5-231-0462)に連絡。再発行手続きへ
  4. ホテル・民泊侵入盗は宿泊先の管理者にも報告。民泊Airbnbの場合はホスト経由で警察手続きをサポートしてもらう
  5. 保険会社に連絡。携行品損害の補償対象になる場合がある

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出発前にやっておくこと

  • 写真撮影の声かけは断る:3人組グループの分業型スリの入口
  • 路線バスとレストランで荷物から目を離さない:日本人被害の頻出スポット
  • スマホは手首ストラップ・カメラはネックストラップ:撮影中の隙を消す
  • 民泊の施錠を絶対忘れない・自転車は屋内+複数の鍵:宿泊先での被害が多発
  • 「夜明けの門」の物乞いに金銭を与えない:違法行為になる
  • 海外旅行保険に加入+証券原本を携行:リトアニアは入国時義務、携行品補償の確認も

よくある質問

ヴィリニュスでスリはどれくらい多い?

リトアニアの2025年犯罪統計では窃盗は9,249件で前年比-26%と減少傾向。ただし外国人被害者は1,362人で前年比+14%増、2026年Q1速報ではさらに+20.4%増と加速しています(在リトアニア大使館「安全の手引き」「四半期報告」)。

日本人が遭った具体的な被害は?

大使館「安全の手引き」に記録されている日本人被害は、シャウレイ十字架の丘での写真撮影中のスリ(3人組グループ)、路線バスの荷物置場での財布抜き取り、ヴィリニュス駅周辺レストランでのテーブル置き忘れ、マンション侵入盗、エントランスのロードバイク盗難など。

ヴィリニュス旧市街でどのスポットが一番危ない?

大使館は「ビリニュス旧市街、ビリニュス駅、観光地」を名指しで警告。特に駅・バスターミナル周辺、夜明けの門周辺、夏場のオープンカフェが置き引きの多発スポット。「夜明けの門」付近で物乞いに金銭を与える行為自体が違法です。

ホテル・民泊で気をつけることは?

部屋を出るときは必ず施錠、貴重品はセーフティボックスかフロント預けが基本。大使館は「ホテルや民泊アパートにおいて部屋の施錠を忘れて退出した際、室内に置いていた荷物が盗まれる」と日本人被害として明記しています。マンションエントランスのロードバイク盗難事例もあるため、自転車は屋内+複数の鍵が必要。

スリに遭ったらどうする?

警察112(24時間・英語可)に通報して被害届。受理証明書をもらってください(保険請求に必須)。クレジットカードは即停止連絡。パスポート盗難は在リトアニア日本国大使館(+370-5-231-0462)に連絡。

出典

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