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リスボンの詐欺 地下鉄券売機で1300ユーロ被害【2026】

リスボンの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

リスボンの詐欺・ぼったくりは「観光客の親切心」と「現地ルールの不慣れ」を突いてきます。2025年10月には地下鉄駅で「使い方を教える」と寄ってきた2人組に暗証番号を盗み見られ、約1,300ユーロをカード決済されるという被害が出ました。共和国警備庁(GNR)はショッピングセンターやATM周辺での「種まき手法」を警告し、12月には交通事故偽装の修理代詐欺で少なくとも12名の被害が判明して逮捕者が出ています。リスボンの詐欺は「派手なぼったくり」ではなく「気づきにくい少額カード決済」が主流になっているのが特徴です。

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地下鉄券売機詐欺 --- 1,300ユーロ被害の実例

10月23日、リスボン市サンタ・マリア・マイオール地区の地下鉄駅で2人組の女が券売機の使い方を説明しながらクレジットカード暗証番号を盗み取り、車両内で財布を盗み約1,300ユーロを利用、逮捕された。

大使館「2025年Q4 海外安全対策情報」が拾った10月の実例。手口の流れはこうです。

  1. 券売機で操作中の観光客に「お手伝いしましょうか」と声をかける
  2. 画面操作を「教える」フリで暗証番号を盗み見
  3. その後、車両内で財布をスリ取る
  4. 盗んだカードで即座に決済:今回は約1,300ユーロ(約20万円)

この手口の怖いところは、スリ被害に気づく前にカードが使われること。気づいて停止連絡したときには既に決済が完了しています。

対策:

  • 券売機は単独で操作:「教える」と寄ってきた人物は無視
  • 暗証番号入力時は必ず手で完全に覆う:上方からの盗撮にも対応
  • 観光客向けの「24時間券」「7日券」は事前にアプリ(Metro Lisboa / CARRIS)で購入:駅での操作を最小化
  • 念のため、観光中はカード暗証番号入力を避ける:タッチ決済かApple Pay/Google Payで

「種まき手法」窃盗詐欺 --- GNRが独立警告

共和国警備庁(GNR)は、「種まき手法」と呼ばれる窃盗の手口について注意を呼びかけています。ショッピングセンターの駐車場やガソリンスタンド、ATM周辺などで小銭や鍵などをわざと落とし、注意を引きつけている間に車内などから金品を盗む手口で、犯人グループは事前に単独で行動している人物を中心に標的を選び、複数名で役割分担をしながら犯行に及び、車などで逃走します。この手口は、スペインのマドリッドなどでも発生しています。

ポルトガル固有の警告。「窃盗」と「詐欺」の中間にある手口で、注意を引く役・拾う役・盗む役の役割分担で動きます。

シーン別に整理:

場所手口
ショッピングセンター駐車場小銭・鍵を落として拾わせ、車内荷物を盗む
ガソリンスタンド給油中に同様、車内放置の貴重品
ATM周辺小銭を落として「拾うのを手伝う」、隙にカード抜き取り
スーパー出入り口買い物袋を落として手伝わせ、ハンドバッグから財布抜き取り

対策:

  • 物が落ちる音がしても反応しない:「他人事」として歩き続ける
  • 車を離れる前に荷物を必ずトランクへ:助手席・後部座席に何も見えない状態に
  • ATM操作中は背後だけでなく足元にも注意:拾う動作で目線を下げた瞬間がリスク

スペインから流入した手口なので、スペイン(バルセロナ・マドリード)に行く旅行者も同じ対策が必要です。

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「親切な道案内」 --- 観光客装い気そらし

観光客を装った二人組が地図を広げて道を尋ねてきた際、対応している間にポケットから財布を盗まれる。

大きな地図で視界を遮りながら道や時間を尋ねてきたり、集団で話しかけてくる相手にも注意。

外務省・大使館の一文。「観光客同士のフリ」をして道を尋ねる手口は、気そらしの最も初歩的なバリエーション。詳しいスリの手口別対策はリスボンのスリ・置き引き対策で。

交通事故偽装詐欺 --- 2025年12月に12名被害が発覚

12月23日、リスボン市内で交通事故を装い修理代をだまし取っていた42歳の男逮捕。少なくとも12名の被害判明。

大使館四半期レポートが拾った2025年12月の事例。わざと接触して「修理代を弁償しろ」と現金を要求するパターン。レンタカーや徒歩でも遭遇する可能性があります。

対策:

  • 接触事故が発生したら必ず警察(112)を呼ぶ:その場で現金を渡さない
  • 保険会社に必ず連絡:レンタカーの保険担当窓口に電話
  • 写真・動画を撮る:事故状況・相手の身分証・車両ナンバー
  • 「示談で済ませよう」の提案には乗らない:詐欺の典型パターン

ATM・両替所での強盗型詐欺

両替所や銀行のATMで、親切を装った犯人にナイフやけん銃を突きつけられ金品を奪われる。

外務省・基礎データの一文。「親切」を装って近づいてきた人物が、ATMから現金を引き出した瞬間に凶器を見せて奪うパターン。

  • ATMは銀行支店内・大型ショッピングセンター内のものを使う:路上ATMは避ける
  • 夜間のATM利用は厳禁:人通りの少ない時間帯は強盗のリスク
  • 入金後はその場でしまわず歩き出してから財布へ

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カージャック型短時間誘拐

カージャックされ、短時間誘拐される事案(一時的に運転手を監禁し、暗証番号を聞き出し、キャッシュカード等を使用し現金を引き出した上で運転手を解放する強盗事件)が発生しています。

大使館「安全の手引き」の一文。運転中にカージャックされ、ATMで現金を引き出させられるまで含む詐欺型強盗。レンタカーで地方を移動する旅行者は要注意。

  • 走行中はドアを必ずロック
  • 信号待ちで近寄ってくる人物に注意
  • 見知らぬ場所で「車に問題がある」と言われても停車しない

「特殊詐欺の加害者になる」リスク --- 大使館独立警告

最近、海外において特殊詐欺事件のいわゆる「かけ子」として日本人が拘留される事案が散見されます。「海外で短期間に高収入が得られる」といった文句に誘われ、安易な気持ちで海外に渡航した結果、意図せず犯罪の加害者になってしまうこともあります。

大使館「特殊詐欺事件に関する注意喚起」の一文(2019年広域情報、ポルトガル含む全大使館に共通掲載)。

日本国内の特殊詐欺拠点摘発が進んだことで、海外(特に中国・東南アジア)に拠点が設けられています。「海外で短期間に高収入」「フィリピンで簡単な事務作業」という求人広告は警戒。意図せず日本の高齢者をだます「かけ子」として拘束される事例が報告されています。被害者になるだけでなく加害者になるリスクもあるのが、現代の海外詐欺事情です。

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街歩きの基本対策

  1. 地下鉄券売機は単独で操作:「教える」と寄ってきた人物は無視、暗証番号入力時は手で覆う
  2. 物が落ちる音に反応しない:種まき手法の入口
  3. 「道を教えて」の二人組を警戒:地図を広げる手口は気そらしの定番
  4. 接触事故は必ず警察呼ぶ:その場で現金を渡さない
  5. ATMは銀行支店内・昼間に:路上・夜間は強盗リスク
  6. 「観光客同士」装いの道尋ねを警戒:地図を広げる二人組は気そらしの定番
  7. 海外の高収入求人広告は安易に応募しない:特殊詐欺の加害者にされるリスク

詐欺被害に遭ったら

  1. 警察(112)またはPSP観光警察署で盗難・詐欺届を提出
  2. クレジットカード会社に即連絡:暗証番号盗み見の場合は最優先
  3. 大使館(+351-21-311-0560)へ連絡:旅券関連は必須
  4. 保険会社へ連絡:携行品損害の保険金請求にはPVが必須

PSP観光警察署:

  • PSP リスボン・クルーズターミナル観光警察署:21 880 4030
  • PSP リスボン・レスタウラドーレス観光警察署:931 321 180
  • PSP リスボン空港警察署:21 844 4530

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よくある質問

地下鉄の券売機で「使い方を教える」と言われたら?

2025年10月にリスボンのサンタ・マリア・マイオール地区の地下鉄駅で、2人組の女が券売機の使い方を説明しながらクレジットカード暗証番号を盗み見し、車両内で財布を盗んでカードで約1,300ユーロを利用、逮捕された実例があります。券売機は単独で操作、暗証番号入力時は手で隠す、観光客向け切符は事前にアプリで購入するのが対策です。

「種まき手法」って何?

共和国警備庁(GNR)が警告している窃盗詐欺の手口で、ショッピングセンター駐車場・GS・ATM周辺などで小銭や鍵をわざと落として注意を引きつけ、その間に車内などから金品を盗みます。スペインのマドリードから流入した手口で、レンタカーでシントラやカスカイスへ行く旅行者は要警戒です。

ポルトガルで日本人が詐欺の加害者になることはある?

在ポルトガル大使館は「特殊詐欺事件に関する注意喚起」を出しており、「海外で短期間に高収入が得られる」という求人に応じて意図せず特殊詐欺の「かけ子」として拘束されるケースが報告されています。海外の高収入求人広告は慎重に判断し、安易に応募しないこと。

出典

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