Kaigai Risk
TRAVEL RISK ARCHIVE

ユジノサハリンスクの治安 対日抗議行動と特殊詐欺急増【2026】

ユジノサハリンスクの治安や危険エリア、犯罪傾向を、外務省と在外公館の情報からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

ユジノサハリンスクはサハリン州の州都で、日本から距離的に最も近いロシア領(北海道稚内からの距離は約400km)。在ユジノサハリンスク日本国総領事館は北海道センターの5階に入っています。

このページは在ユジノサハリンスク日本国総領事館「安全の手引き」(令和8年版)から、業務渡航・帯同で滞在する人向けの情報をまとめました。

ユジノサハリンスクは外務省レベル3(渡航中止勧告)

ロシア全土と同じく、サハリン州もレベル3「渡航は止めてください」が継続中です。観光目的の渡航は控えるべき水準です。

Travel Alert 01

海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです

詳しくみる →

犯罪統計と傾向(2025年)

総領事館「安全の手引き」より。

2025年にサハリン州で登録された犯罪件数は、7,738件であり、前年から6.7%減少しています。犯罪類型別に見ると、殺人、重度傷害といった人の身体・生命に重大な被害を与える犯罪は減少している一方、強盗傷害や詐欺、薬物犯罪は増加しています。

日本と比較しても当地の犯罪率は高い水準(日本に比べて約3倍)にあることから、引き続き、当地で生活する際は不測の事態に巻き込まれないよう注意を払う必要があります。

強盗傷害・詐欺・薬物犯罪が増加トレンド、というのが2025年のサハリン州。総数は減少しても凶器を使った犯罪は増えているのが懸念点です。

特殊詐欺の急増

近年サハリン州で急増しているのがこれ。

近年サハリン州では特殊詐欺事件が急増しており、内務局(警察)が注意を呼びかけています。当地では高齢者を中心に被害が多発しており、その手口は親戚や知合いを装った者から電話が来て、緊急に送金を要求したり、銀行職員を詐称した者から銀行カード情報を求められる電話詐欺、インターネットの広告から詐欺サイトへ誘導され、一方的に契約が成立したとして前払いを求められるといったインターネット広告を利用した詐欺、短期間に高額な報酬が得られるとして多額の投資をさせたり、手数料を騙し取る投資詐欺等、多種多様な手口が使われています。

詐欺師は、相手をパニックにさせ、冷静な判断ができないよう物事を急がせようとする傾向があるため、このような事態に遭遇した場合には、その場で判断することは避け、冷静に状況を整理することが肝要です。

総領事館の鉄則は2つ。

「如何なる場合も銀行職員がカード情報を求めることはなく、そのような求めがあれば、電話を切る」、「第三者に銀行カード情報を伝えない」

北方領土の日と戦勝記念日(要注意の日付)

ユジノサハリンスク特有の注意日があります。

当地では、領土返還に反対する集会が発生する可能性があります。これら集会・行動に遭遇した場合は速やかに離れる等の対応が必要です。

我が国における北方領土の日(2月7日)は、総領事館ビル前などで抗議行動が行われる場合がありますので、不必要に近づかない等注意が必要です。

ロシアでは、戦勝記念日(5月9日)や「軍国主義日本に対する勝利及び第二次世界大戦終了の日」(9月3日)等に、外国または外国人を対象とする活動が活発化することがあり、当地でもその可能性が排除できません。このような行事には近づかない等注意が必要です。

2月7日(北方領土の日)/5月9日(ロシア戦勝記念日)/9月3日(対日戦勝記念日)は、外出・行動を抑制した方が安全な日付として総領事館が名指ししています。

Travel Alert 02

海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?

詳しくみる →

特に注意を要する場所

総領事館が挙げる場所。

○若者が多く集まる公園等(レーニン広場、夜間のガガーリン公園等) ○旅行者が多く集まるユジノサハリンスク駅構内及びその周辺 ○人の混み合う市場、バス停留所等 ○北方領土返還に反対する集会等が行われる広場等(勝利広場、栄光広場等)

レーニン広場・ガガーリン公園・ユジノサハリンスク駅・勝利広場・栄光広場が要注意エリア。

テロ関連の摘発

2022年にはユジノサハリンスクにおいて、イスラム系国際テロ組織を支援し、テロ思想の正当化を図った中央アジア出身者が摘発され、2023年には、ウクライナの「ネオナチズム支持者」がサハリンのエネルギー施設及び軍事委員会に対してテロ行為を企図したとして摘発されており、現在のロシア情勢に対する不満や反発、あるいは宗教等の問題に起因して、テロを含む様々な事件が発生する危険は常に孕んでいると考えられます。

現在もロシアによるウクライナ侵略が継続していますが、サハリン州において、ウクライナの「ネオナチ支持者」とされるロシア国籍者がテロ容疑などで拘束される事案も発生しています。また、ウクライナによるいわゆる「クモの巣」作戦(2025年6月)により、極東を含むロシア各地の軍施設などが狙われていますので、当地においても軍施設などにはできるだけ近づかないようにしてください。

サハリンも軍事施設・エネルギー施設へのテロ警戒対象に入ってます。

パスポート携帯と職務質問

最近、ユジノサハリンスク市内において、内務局(警察)職員が外国人に対する身分証明書の提示を求める事案が頻発しており、一時的にパスポート等を所持していなかったためにトラブルとなるケースがあります。このような無用のトラブルを防ぐ観点から、外出の際には、必ずパスポート(及び到着通知の半券)を携帯するよう心掛けて下さい。

到着通知(滞在登録の半券)はホテル発行のものをパスポートと一緒に常時携帯。これがないと罰金詐欺・拘束のきっかけになります。

Travel Alert 03

無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も

詳しくみる →

写真・動画撮影の禁止対象

軍事施設や兵器、エネルギー施設、空港や港湾、電車、駅、線路を含む鉄道関連施設等の交通インフラ施設、官庁建物等の写真や動画撮影は、スパイ活動、テロの準備行為等の疑いをかけられる恐れが排除できないため、厳に控えるようにして下さい。

ユジノサハリンスク駅構内や港湾の撮影はスパイ容疑のきっかけになるので絶対NG。SNS投稿用の何気ない写真でも処罰対象になり得ます。

屋外飲酒の禁止

2014年からロシアでは法律により、屋外及び公共施設での飲酒が規制されており、公道・公園等あらゆる場所の屋外及び公共施設において、ビールを含む全てのアルコールの飲用が禁止されております。カフェ等飲食店及び住居以外での飲酒は控えて下さい。

公園のベンチで缶ビール、というのもアウトです。罰金対象。

医療事情

当地の代表的な医療機関としては、サハリン州立病院とユジノサハリンスク市立アンクディノフ病院があり、また、NICU(新生児集中治療室)を備えた州立小児病院などがあります。ただし、これらの病院は原則ロシア語しか通じないことから、ロシア語が堪能でない場合は別途通訳の手配が必要となります。

一方で、会員制で外来診療のみですが、英語が通じて、必要な場合には緊急搬送の手配も行っている欧米資本のプロメダシストがあります。

仮に手術や入院治療が必要になった場合は、日本へ一時帰国することが安心であり、緊急時に備え、緊急移送費や通訳費用も保険対象となる海外旅行保険等に加入されることを強くお勧めします。

英語が通じる医療機関は プロメダシスト(会員制・外来のみ)に限定。手術や入院は日本一時帰国を前提にする、というのが現地のスタンダードです。

Travel Alert 04

知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?

詳しくみる →

ダニ脳炎・狂犬病・ライム病

サハリンでも極東共通の感染症リスクがあります。

サハリン州において2009年に市街地にてダニ刺傷による脳炎が報告されています。森などダニに刺される可能性のある場所に行く予定のある場合はワクチン接種をお勧めします。

ロシア人は愛犬家が多くその影響もあり野犬が多く、ロシア全土では毎年、狂犬病の野犬、猫などが報告され、人の狂犬病発症も数例ですが報告されています。

渡航前にダニ脳炎ワクチン・狂犬病曝露前ワクチンを済ませると安心です。

自然災害(暴風雪・地震)

当地では冬には暴風雪が発生し、交通機関の乱れ、樹木、電柱等の倒壊等の発生が懸念されることから、外出の際は十分注意するとともに、断水、停電になることも予想されることから、食料・飲料水の確保、懐中電灯等照明器具の準備、防寒着の準備を行い自然災害へ備えておく必要があります。

地震も頻発しており、1995年にはサハリン北部のネステェゴルスクで大地震がありました。

冬季滞在予定なら10日分の非常食・水・防寒装備は最低限。

緊急連絡先

  • 在ユジノサハリンスク日本国総領事館: +7-4242-72-60-55(代表)/ 72-55-30(領事担当)
  • 住所: 5-6th Floor, Kommunisticheskiy pr., 18, Yuzhno-Sakhalinsk, 693010
  • 警察: 102 / 救急車: 103 / 消防: 101 / 統一: 112

Travel Alert 05

空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?

詳しくみる →

まとめ

  • ユジノサハリンスクは外務省レベル3、強盗傷害・詐欺・薬物犯罪が増加傾向
  • 北方領土の日(2月7日)/戦勝記念日(5月9日・9月3日)は外出抑制
  • 特殊詐欺急増、銀行職員を装った電話・投資詐欺・SNS広告詐欺に警戒
  • 軍事・エネルギー・鉄道・港湾の写真撮影はスパイ容疑のきっかけ
  • 屋外飲酒は法律で禁止、公園のベンチで飲んでもアウト
  • 医療はプロメダシスト(英語可・会員制)以外はロシア語必須、手術・入院は日本一時帰国前提
  • 冬季の暴風雪・地震に備えた非常用備蓄、ダニ脳炎・狂犬病ワクチン推奨

国記事はロシアの治安、保険はヨーロッパで使える海外旅行保険まとめでどうぞ。

読者の体験談を投稿する

あなたが現地で体験したこと・気をつけていることを共有してください。承認後に表示されます。

SNSやブログ等。表示時は rel="ugc nofollow noopener" 付き。