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ロンドンの医療 NHS使えず虫垂炎1549万円【2026】

ロンドンの医療・感染症の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.23 KAIGAI-RISK

イギリスには NHS(国民保健サービス)という世界的に有名な医療制度がありますが、旅行者にとっては使えない医療制度です。NHSを受診するにはまずGP(かかりつけ医)の予約が必要で、英国に住所がないと受け付けてもらえない。結果として私立病院を使うことになり、虫垂炎の手術で1,549万円。日本なら数十万円の手術が、英国では桁が1つ違います。

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旅行者はNHSを使えない

英国の医療制度を理解しないまま渡航すると、いざという時に困ります。

旅行者などの短期滞在者は、英国に住所がないためGPにおいて受診を受け付けてもらえないケースがありますので、有料で公立病院、ウォークインのクリニックや私立病院での受診が一般的となります

NHSは加入者なら自己負担なく医療を受けられる制度ですが、まずGPの診察を受けて、必要に応じて専門病院に紹介されるという段階を踏む仕組みです。旅行者はこの最初のGPの段階でつまずきます。

外務省の「世界の医療事情」はさらに厳しい現実を伝えています。多くのGP診療所が恒常的に混雑しており、迅速な予約は取りにくい。GPが専門医に紹介しても、緊急性が低いと判断されると数か月の待機が必要。英国在住者でさえこの状況なので、旅行者がNHSに期待するのは現実的ではありません。

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私立病院は「比較的早い」が「高い」

旅行者の現実的な選択肢は私立病院です。NHSに比べて早く専門医に診てもらえるメリットはありますが、費用は全額自己負担。保険会社の支払い事例を見れば、その「高い」がどれだけの桁なのかが分かります。

海外で実際に支払われた医療費の事例

出典:ソニー損保/SBI損保のイギリス事例より

  • 1,549万円

    急性虫垂炎で手術

    14日間入院・手術

  • 1,242万円

    硬膜下血腫で手術

    32日間入院・手術/医療搬送

  • 958万円

    気胸で手術

    25日間入院・手術/医療搬送

  • 942万円

    蜂巣炎で入院

    13日間入院

  • 741万円

    急性虫垂炎で手術

    13日間入院・手術

  • 696万円

    脳梗塞で入院

    17日間入院/医療搬送

  • 560万円

    E型肝炎で手術

    43日間入院・手術

  • 451万円

    卵巣嚢腫茎捻転で手術

    4日間入院・手術

  • 333万円

    腎臓結石・尿管結石で手術

    6日間入院・手術

  • 307万円

    頸椎椎間板ヘルニア

    入院日数の記載なし

  • 305万円

    急性虫垂炎で手術

    4日間入院・手術

虫垂炎(盲腸)だけで3件あり、305万円・741万円・1,549万円。入院日数の違いで金額が大きく変わりますが、最短の4日間でも305万円。「家族が駆けつける」「医師・看護師付き添いで医療搬送」が加わるとさらに跳ね上がります。

TESTIMONY · 旅行者A

ホテルで突然倒れて救急車で運ばれました。硬膜下血腫で32日間の入院と手術。家族が日本から駆けつけて、最終的に医師と看護師が付き添って日本に医療搬送。保険金の請求額は1,242万円でした。保険に入っていなかったら人生終わってました。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:ソニー損保 イギリスでの事故と保険金支払い事例

留学生も安心できない

留学中の体調不良は珍しくありません。ホストファミリーと散歩中に胸の痛みを訴えて気胸と診断され25日間入院・手術・医療搬送で958万円。留学中に激しい腹痛で卵巣嚢腫茎捻転と診断され4日間入院・手術で451万円。長時間勉強していたら肩甲骨の痛みと腕の痙攣が起き、頸椎椎間板ヘルニアと診断されて307万円。

保険会社の事例を見ると、留学生の被害もかなり目立ちます。6か月以上のビザ取得者は IHS(Immigration Health Surcharge)を支払えばNHSに登録可能ですが、GPの予約の取りにくさは変わりません。

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英国で注意したい病気

外務省の「世界の医療事情」によると、英国滞在中に注意が必要な病気があります。

花粉症(Hay fever): 3-9月に発症。日本のスギ花粉と違い、芝花粉(Grass pollen)が原因。日本で花粉症でなくても英国で発症することがあります。

細菌性髄膜炎(Meningitis): 乳児から若年層に多く、保育園や学生寮でクラスター発生の可能性あり。20歳以下の長期滞在者は予防接種が推奨されています。

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海外旅行保険は必須

虫垂炎で300万-1,549万円、脳梗塞で696万円。クレジットカード付帯の海外旅行保険は治療費の上限が200-300万円程度のものが多く、イギリスの医療費にはまったく足りません。

治療費の補償上限が無制限または1,000万円以上のプランを選びましょう。ヨーロッパの海外旅行保険についてで詳しく比較しています。

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被害に遭ったら(体調を崩したら)

  1. ホテルのフロントに相談し、私立病院またはウォークインクリニックの紹介を依頼
  2. 海外旅行保険に加入していれば、保険会社のアシスタンスサービスに電話して提携病院を案内してもらう(キャッシュレス対応が可能な場合あり)
  3. 緊急の場合は999で救急車を呼ぶ(交換手に”Ambulance, Please”)
  4. 在英国日本国大使館(領事班: 020-7465-6565)でも医療機関の情報を案内してもらえる

よくある質問

イギリスのNHS(国民保健サービス)は旅行者でも使える?

救急の場合を除いて困難です。NHSの受診にはまずGP(かかりつけ医)の予約が必要ですが、英国に住所がないと受け付けてもらえないケースが大半。旅行者は私立病院かウォークインクリニックを利用することになり、費用は全額自己負担です。

イギリスで医療費が最も高額になった事例は?

保険会社の支払い事例では、急性虫垂炎で14日間入院・手術して1,549万円が最高額。硬膜下血腫で32日間入院・手術・医療搬送で1,242万円、気胸で25日間入院・医療搬送で958万円と続きます。日本なら数十万円の手術でも英国の私立病院では桁が変わります。

留学中に体調を崩した場合はどうすればいい?

6か月以上のビザ取得者はIHS(Immigration Health Surcharge)を支払っていればNHSに登録可能です。ただしGPの予約が混雑しており迅速な受診は難しく、専門医への紹介後も数か月待ちが一般的。急を要する場合は私立病院の利用を検討してください。

イギリス旅行に海外旅行保険は本当に必要?

必須と考えてください。虫垂炎の入院・手術だけで300万-1,549万円の保険金支払い事例があり、クレジットカード付帯の補償額(多くは200-300万円)では到底足りません。治療費の上限が無制限または1,000万円以上のプランを選ぶのが安全です。

出典

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