Kaigai Risk
TRAVEL RISK ARCHIVE

キトの詐欺 サカピンタスのATM尾行強盗【2026】

キトの詐欺・ぼったくりの手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.27 KAIGAI-RISK

「サカピンタス(Sacapintas)」は、銀行で現金を引き出した人を尾行して強盗する手口で、在エクアドル大使館が名前付きで警告しているエクアドル固有のトラブル。組織的に役割分担されていて、500ドル以下の少額でも狙われるため、観光客が両替や引き出しをした直後にも発生します。

Travel Alert 01

海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです

詳しくみる →

サカピンタスの仕組み

大使館「安全の手引き」より:

【路上強盗】サカピンタスと呼ばれる、銀行で多額の現金を引き出した者の後を付け、現金を奪う窃盗方法。犯人は銀行での見張り役、強盗の実行役、逃走のための車両運転役と役割が分かれている。以前は5,000ドル以上の高額取引客が標的にされていたが、直近では500ドル以下の取引においても被害が発生している

役割分担は3つ。

  • 見張り役: 銀行内で高額・現金引き出し客を観察
  • 実行役: 銀行を出た客を尾行し、ホテル前・路上・駐車場で襲う
  • 逃走運転手: バイクや車で実行役を回収

500ドル(約7.5万円)以下の取引でも被害があるということは、両替や旅行用引き出しレベルでも標的になるということ。エクアドルは米ドル経済圏なので、両替の必要性は他の中南米諸国より低いものの、ATM引き出しは普通にあります。

実際の事例

2025年Q3情勢報告から:

【駐車場内強盗】日中、キト市内の銀行駐車場にて銃で脅迫され、鞄を奪われた

TESTIMONY · 旅行者A

キトの銀行で両替を済ませて、駐車場に戻る途中で銃を突きつけられた。バッグごと渡して逃がしてもらえたけど、中身は全部持っていかれた。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在エクアドル日本国大使館 治安情勢2025年Q3

【住宅強盗】深夜、在宅中の住居に銃を所持した5人組に押し入られ、緊縛された後、1時間ほど室内を物色され金品を強奪されたもの

短期滞在の旅行者が遭うのは前者(銀行・ATM出口)がほとんどですが、長期滞在のAirbnb・賃貸アパートでは後者の住宅押し込みも発生します。

Travel Alert 02

海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?

詳しくみる →

銀行・ATM周辺の歩き方

外務省の指示は具体的。

特に金融機関等を利用する場合は、常に周囲の状況や、自分に向けられる視線に気を配ってください。万一、襲われた際は、絶対に抵抗しないでください。高額現金の銀行利用、また所持する際は、警察に警備同行を依頼することができます

実用ルール:

  • 両替・引き出しは1回の額を抑える(200〜500ドル程度)
  • ホテル内ATM・両替を優先(屋外ATMは尾行されやすい)
  • 引き出し直後は人通りの多いメインストリートを通って即タクシー
  • 引き出し直後の徒歩30分以上の移動を作らない
  • バッグから現金を取り出す動作を屋外でしない(ATM操作中も周囲確認)
  • 必要な高額現金は警察警備同行を依頼(観光保安課 02-2543-983)

警察の警備同行は大使館「安全の手引き」が直接案内している正式制度なので、不動産契約や手術費用支払いなど大金が必要な状況では使えます。

抵抗は命に関わる

エクアドルの強盗は銃器使用が前提です。隣国ペルーでは大使館が「年少者でも銃器を携行している確率が高い」と書いており、エクアドルも同水準。

万一、襲われた際は、絶対に抵抗しないでください

これは日本人感覚の「軽い窃盗だから抵抗してでも守る」が通用しない世界の話。所持品は渡す、命を守る、保険で取り戻す、の順番です。中南米の他国でも同じ原則で、ブラジル・サンパウロでも凶悪事件の9割で拳銃使用ペルー大使館も「絶対に抵抗するな」と明示

Travel Alert 03

無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も

詳しくみる →

短時間誘拐との連携

サカピンタスは単発の強盗ですが、エクアドルでは短時間誘拐と組み合わさるケースもあります。

都市部において暴力犯罪や窃盗、強盗が増加しています。特にキト市およびグアヤキル市では、車両に連れ込み金品を奪う短時間誘拐、銀行での高額取引者を狙う強盗などは増加傾向にあり

【誘拐未遂】住宅街を徒歩移動していたところ、直近で車が急停止し、ナイフを持った男性2人組が車両内に拉致しようとした。女性が現金、携帯電話を含めた所持品を差し出したところ、拉致からは逃れられ、犯行車両は逃走した

所持品を差し出した瞬間に拉致から解放されたパターン。「現金・カード・スマホをすぐ渡せる状態」が逆に命を守るという逆説があります。タクシー連れ去り型の誘拐はキトの薬物混入強盗・短時間誘拐で詳しく扱います。

偽警官による恐喝

中南米でよくある「偽警官が職務質問してパスポートと現金を奪う」手口は、エクアドルでも警戒対象です。隣国のボリビアでは日本人が集中的に狙われているとされる手口で、エクアドルでも警察の身分証提示要求は応じる前に観光保安課(02-2543-983)に確認電話を入れる、車両への乗車要求は拒否する、が基本ルール。

Travel Alert 04

知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?

詳しくみる →

ぼったくり --- レストラン・タクシー・両替

エクアドルは米ドル経済圏で、両替詐欺はそれほど多くないですが、観光地の以下に注意。

  • ミタド・デル・ムンド(赤道記念碑): 観光客向けレストランの値段不明示
  • オタバロ市場: 値段交渉前提、提示額は2〜3倍が普通
  • 空港〜ホテルの流しタクシー: 法外な料金請求

タクシーのぼったくり対策は、配車アプリ(Uber/Cabify)使用が安全・料金両面で正解です。流しのタクシーは料金トラブルだけでなく犯罪リスクもあるので避けましょう。

被害に遭ったら

  • 抵抗しない、所持品は渡す
  • 安全な場所まで離れてから911(ECU911)に通報
  • キト市国家警察観光保安課(02-2543-983)で被害届
  • カード類は即時停止
  • パスポート紛失は在エクアドル日本国大使館(02-227-8700)

被害届は保険請求と滞在延長手続きに必須。スペイン語が不安なら大使館領事部(consular@qi.mofa.go.jp)に同行依頼や通訳支援を相談できます。

Travel Alert 05

空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?

詳しくみる →

まとめ

  • サカピンタスは500ドル以下でも標的、銀行・ATM出口から尾行開始
  • 抵抗禁止、所持品は渡して命を守る
  • 高額現金は警察警備同行を依頼できる(観光保安課)
  • 短時間誘拐との連携あり、所持品を即渡すことが結果的に命を守る
  • 偽警官・偽官憲は身分確認電話で対処

具体的な保険補償額の比較は中南米の海外旅行保険で。

よくある質問

サカピンタスはどこで遭う?

キト・グアヤキルの銀行・両替所・ATMの出口から尾行が始まる。ホテル前・信号待ち・駐車場で襲われるパターンが多い。500ドル以下の引き出しでも被害例あり。

高額現金が必要なときは?

警察に警備同行を依頼できる(大使館「安全の手引き」記載)。キト市国家警察観光保安課(02-2543-983)に事前連絡。

襲われたらどうする?

絶対に抵抗しない。所持品は渡す。年少者でも銃器を持つので命優先。怪我があれば911、被害届はキト観光保安課で。

出典

NEXT READS · キト