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メキシコシティの交通 流しタクシー共犯とバス銃撃強盗【2026】

メキシコシティのタクシー・交通の手口や予防策、被害時対応を、外務省と在外公館の事例からわかりやすくまとめました。

UPDATED · 2026.04.23 KAIGAI-RISK

メキシコシティの「タクシー・交通」は、流しタクシー(リブレ)の構造的な強盗リスク運転手と共謀した犯人による後部座席乗り込み空港近郊での警察賄賂要求長距離バスでの武装強盗と、複数のレイヤーが重なります。配車アプリ(Uber/DiDi)の活用が観光客の現実解です。

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流しタクシー(リブレ)の構造的リスク

A2-safety(外務省 安全対策基礎データ)から。

タクシーは、無線タクシー、空港タクシー等予約制のものを利用する。 犯罪被害に遭うリスクが高いと言われる流しのタクシー(リブレ)はできる限り利用しない。特に夜間一人での利用、見知らぬ不慣れな場所での利用は避ける。 特に、流しのタクシーを利用した際に、目的地以外の方向に走行した所で停止し、または赤信号停車中に、運転手と共謀した犯人が後部座席に乗りこんで来て金品を奪う等の強盗被害に遭うリスクがあるので、十分警戒する。

「運転手と共謀した犯人が後部座席に乗りこんで来る」が、メキシコシティの流しタクシー特有の手口。これは「料金トラブル」レベルではなく「強盗の入口」として外務省が書いている、ということです。

流しタクシーを使わないという選択

メキシコシティでは流しを止めて乗らない、を徹底するのが現実解。代替手段は次の3つ。

  1. ホテル手配のタクシー(最も安全、料金は高め)
  2. 空港の正規タクシーカウンター(前払いチケット制)
  3. 配車アプリ(Uber/DiDi)(最もコスパが良い)

配車アプリ(Uber/DiDi)の使い方

A2-safety から。

配車アプリは比較的安全とされているが、強盗、強姦等の被害が過去に発生しているため、呼び出した車両ナンバー、運転手の名前や顔を確実に確認すると共に、誰を乗車させるために来たのかについても確認する。

「比較的安全」だが「過去に被害がある」、という温度感です。

配車アプリの安全な使い方

  1. 乗車前にアプリ表示と実車のナンバープレートを照合
  2. 運転手の名前・顔写真をアプリで確認してから乗車
  3. 「誰を乗車させに来た?」と運転手から自分の名前を言わせる(成り済まし防止)
  4. 乗車中はGPSで経路をモニター、目的地と違う方向に進んだら指摘
  5. 後部座席に乗る、ドアロックは内側で
  6. 同行者にUberの「家族と共有」機能で位置共有
  7. 支払いはアプリ内決済、現金は使わない

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ベニート・フアレス国際空港からの移動

メキシコシティの空の玄関口、ベニート・フアレス国際空港(MEX)からの移動は3パターン。

手段料金目安安全度コメント
空港正規タクシーカウンター250〜500ペソ前払いチケット制、ターミナル内のカウンターで購入
ホテル手配シャトル400〜800ペソ高級ホテル中心、事前予約
Uber/DiDi200〜400ペソ中〜高指定ピックアップエリアあり、ナンバー照合必須
流しタクシー使わない

そして空港近郊の警察賄賂要求事案。

2025年7月5日、メキシコ市ベニート・フアレス国際空港近郊を車で走行中、警察官2名に呼び止められ「バス通行レーンを走行した」等の嫌疑をかけられ罰金の支払いを求められたが、「大使館に電話します」と伝えたところ警察官は立ち去った。

レンタカー利用時に空港近郊で起こりやすい事案。「在メキシコ日本国大使館に連絡する」と毅然と伝えるのが大使館推奨の対応です。

長距離バスの武装強盗

メキシコ全土の傾向。大使館「安全の手引き」から。

長距離バスを利用するのであれば、昼間の一等バスで目的地に直行するものを利用する。 深夜の山間地で銃器利用の強盗犯にバスを強制的に停車させられて乗客が強盗に遭う、座席の足下に置いていた荷物を盗まれる等の被害が発生しているので、注意する。

そして2025年8月の邦人事例。

8月11日、邦人親子がゲレロ州アカプルコ市からシナロア州マサトラン市へ高速バスで移動中、乗車してきた2人組の男により外国人のみバスから降りろと指示され、銃を突きつけられた後、現金及びノートパソコンを奪われた。

「外国人のみ降りろ」と指示された点が重い。日本人観光客が標的化される手口です。長距離バス利用はADO・ETN等の一等バス、昼間、目的地直行の3点セットを徹底し、渡航レベル2地域(ゲレロ州・シナロア州等)への陸路移動はそもそも避けるのが基本対応です。

小型乗合バス(ペセロ・ミクロ)は使わない

A2-safety から。

小型の乗合バスの利用は避ける。このような車両前後の出入口ドアが常に開放状態となっている交通機関は、強盗犯が容易に車内に入り込めるため、強盗被害が多く発生している。

メキシコシティ市内のミクロ(白い小型バン)は現地住民向け。観光客は使わないが大使館推奨です。

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地下鉄・メトロブス

A2-safety と大使館「手引き」の地下鉄・メトロブス記述。

スリが多発していることから利用時は十分に注意する。ラッシュ時や夜間の利用は避ける。

地下鉄でのスリ・ひったくりはメキシコシティのスリ・置き引きに詳しく書きました。ノートPC・大型カメラは手持ちしない、ドア付近に立たない、女性専用車両を活用が基本です。

レンタカー利用時の注意

レンタカーは便利ですが、メキシコでは特有のリスクが上乗せされます。

  • コンビニ・ガソリンスタンドでの停車時に銃強盗事例(大使館事例1)
  • 車上ねらい(短時間でも荷物を残さない)
  • 警察検問・賄賂要求(特に空港近郊)
  • 高速道路45D(グアナファト/ケレタロ)の車両強盗は昼夜問わず発生
  • 信号待ち停車時は前車との車間距離を空けて脱出ルート確保

大使館「手引き」の運転時の推奨。

車を運転する際には、窓を閉め、常にバックミラーやサイドミラーで周囲を点検する癖をつけ、信号待ち等で停止する際は可能な限り前方の車と車間距離を空け、脱出ルートを確保するようにしてください。

体験談

TESTIMONY · 旅行者A
メキシコシティで流しのタクシーに乗ったら、目的地以外の方向に走行した所で停止された。すると赤信号停車中に運転手と共謀した犯人が後部座席に乗りこんで来て、銃で脅されて金品を奪われた。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:外務省「メキシコ 安全対策基礎データ」

TESTIMONY · 旅行者B
メキシコ市ベニート・フアレス国際空港近郊を車で走行中、警察官2名に呼び止められた。「バス通行レーンを走行した」嫌疑で罰金支払いを求められたが、「大使館に電話します」と伝えたら警察官は立ち去った。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在メキシコ日本国大使館「2025年邦人被害概況」

TESTIMONY · 旅行者C
アカプルコからマサトランへ高速バスで移動中、途中で乗車してきた2人組の男に「外国人のみバスから降りろ」と指示された。銃を突きつけられて現金とノートパソコンを奪われた。

※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在メキシコ日本国大使館「2025年邦人被害概況」

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手口早見表

手口発生場所対策
流しタクシー後部座席乗り込み強盗メキシコシティ全域流しは使わない、Uber/DiDiまたはホテル手配
配車アプリ成り済ましUber/DiDi乗車時ナンバー・運転手名・自分の名前確認
空港近郊警察賄賂要求ベニート・フアレス空港周辺「大使館に電話する」と伝える
長距離バス武装強盗山間地・夜間バス昼間・一等・直行便、危険州避ける
信号待ち車両強盗市内交差点車間距離確保、窓閉、脱出ルート
ペセロ強盗小型乗合バス車内利用しない
地下鉄ドア瞬間ひったくりBellas Artes駅等ドア付近に立たない、PC手持ち禁止

予防策(出発前・現地)

出発前

  • Uber/DiDiアプリをインストール、決済カードを登録
  • eSIMを準備して到着直後からアプリ起動可能に(海外eSIM比較
  • 海外旅行保険の傷害治療・救援者費用を厚めに(中南米の保険ガイド
  • クレジットカード1日引き出し限度額を低めに設定(強盗・短時間誘拐対策)
  • 渡航レベル2地域(ゲレロ・シナロア・タマウリパス等)への陸路移動を避ける旅程に

現地

  • 流しタクシーは使わない、配車アプリかホテル手配に徹する
  • 空港から市内へは正規カウンターチケット or Uber
  • 配車時はナンバー・運転手名・自分の名前を必ず照合
  • レンタカーは車内に荷物を残さない、ガソリンは大型SS
  • 長距離バスはADO一等・昼間・直行便のみ
  • 警察に呼び止められたら「在メキシコ日本国大使館に連絡する」と毅然と伝える

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被害に遭った場合の対応

  1. 身の安全を最優先。強盗は抵抗せず要求に応じる(大使館推奨)
  2. クレジットカード即停止、Uberアプリのアクティブセッションを終了
  3. 現地警察(911)に被害届(denuncia)を提出 — 保険請求に必須
  4. 在メキシコ日本国大使館へ連絡(+52-55-5211-0028、24時間)
  5. 保険会社アシスタンスに電話、医療費キャッシュレス・通訳手配を依頼
  6. 配車アプリ事案はアプリ内サポートにも報告、運転手特定に協力

メキシコシティの交通リスクは「流しを使わない+配車アプリのナンバー照合+警察賄賂は毅然と拒否」の3つで大半が回避できます。

よくある質問

流しのタクシー(リブレ)はなぜ危険?

外務省は「流しのタクシーを利用した際に、目的地以外の方向に走行した所で停止し、または赤信号停車中に、運転手と共謀した犯人が後部座席に乗りこんで来て金品を奪う等の強盗被害に遭うリスクがある」と明記しています。運転手が共犯になる構造があるので、ホテル手配・空港正規カウンター・配車アプリ(Uber/DiDi)のいずれかに徹するのが安全側です。

Uber/DiDiは安全?

A2-safetyは「配車アプリは比較的安全とされているが、強盗、強姦等の被害が過去に発生しているため、呼び出した車両ナンバー、運転手の名前や顔を確実に確認すると共に、誰を乗車させるために来たのかについても確認する」と書いています。アプリ表示と実車のナンバープレート・運転手顔写真を必ず照合してください。

ベニート・フアレス国際空港から市内への移動は何が安全?

空港正規タクシーカウンターで前払いチケットを購入する方式が標準。ホテル手配のシャトルやUberも選択肢ですが、Uberは空港でピックアップ場所が指定されている場合があります。2025年7月に空港近郊で「警察官2名に呼び止められバス通行レーンを走行した嫌疑をかけられ罰金支払いを求められた」事案がありますが、「大使館に電話します」と伝えたところ警察官は立ち去ったと記録されています。

長距離バスは大丈夫?

大使館「手引き」は「長距離バスを利用するのであれば、昼間の一等バスで目的地に直行するものを利用する」「深夜の山間地で銃器利用の強盗犯にバスを強制的に停車させられて乗客が強盗に遭う」事例があると明記。2025年8月にはアカプルコ→マサトラン高速バスで邦人親子が銃を突きつけられ現金とPCを奪われた事案も。昼間・一等・直行の3点セットが基本です。

出典

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