ポートモレスビーはPNGの首都で人口最大の都市。政府機関・大使館・国際機関が集中する政治の中心地です。同時に、外務省の安全対策基礎データはこう書いています。
ポートモレスビー特別区では強盗・窃盗・空き巣・殺人・強姦・カージャック等が昼夜問わず発生
「夜は危ない」のではなく「昼夜問わず」がキーワード。日中だから安全、人通りがあるから安全、という常識が通用しない街です。PNG全体の概況はパプアニューギニア国記事をどうぞ。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
ポートモレスビーの治安概況
在パプアニューギニア大使館の安全の手引きが冒頭で示す事実。
当国での殺人、強盗(車両強盗含む)、強姦などの凶悪犯罪は、日本に比べると高い確率で時間・場所を問わず発生しています。
そして犯罪が起きやすい場所として手引きが具体的に挙げているのが、
- 住居ゲート前
- 横断歩道、交差点、道路の行き止まり
- 野外マーケット
- ガソリンスタンドなど
つまり「どこでも起きうる」ではなく「ここで起きやすい」と言える場所がはっきりしています。減速・停車する場所が狙われやすい構造。住居の門扉前で車から降りる瞬間、信号で減速した瞬間、給油で停まった瞬間が魔の数秒です。
在留邦人の被害事例(2021年実例)
大使館手引きには、在留邦人が実際に遭った事件が時刻・場所つきで載っています。
コネドブの投石事件(2021年1月)
2021/1/25 14:00頃、邦人がポートモレスビーのコネドブ付近を警備車両エスコート帯同で運転中、警備車両が投石を受けフロントガラスにヒビ。
警備車両のエスコートを付けていても投石されるのがポートモレスビーの現実です。日中14時という明るい時間帯。コネドブ地区を含むポートモレスビー市内は、警備付きでも投石・カージャックの危険が消えない場所です。
東ボロコのバッグ強奪未遂(2021年2月)
2021/2/21 5:45頃、邦人が東ボロコ地区のチャイナタウン付近を私用車で単独走行中、エンジン停止→停車したタクシーの乗客が窓から手を伸ばしバッグを強奪しようとしたが未遂(バッグ紐が腕に引っかかったため)。
早朝5時45分・チャイナタウン付近・私用車単独走行。車のエンジンが止まった隙を突かれる手口です。タクシーから手が伸びてくる時点で、被害者は完全に意表を突かれた状態。窓を開けない、ドアロック、バッグは助手席ではなく足元が最低限の防御になります。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
ラスカル — 物盗り目的の武装強盗
ポートモレスビーで最も恐ろしい存在がラスカルと呼ばれる武装強盗集団です。手引きはこう書いています。
ラスカル(武装強盗集団)の目的はほとんどが「物盗り」です。犯罪に使用される武器は、拳銃以外にも鉄パイプなどを加工して作った手製銃やブッシュナイフといった比較的入手しやすいものが多く、多人数で襲撃してきます。犯行時は、犯人側も興奮しているため、犯人の要求に応じないと苛立たせてしまい、危害を加えられる可能性が高くなります。
事務所・スーパー・住居のいずれにも押し入る集団で、抵抗するほど危険。命を守るには差し出すしかない場面が多くあります。手口別の対策はポートモレスビーの睡眠強盗・武装強盗で詳しく。
歩行移動は原則禁止
これがポートモレスビーで最も覚えておくべきルールです。
短距離の移動でも車を利用してください。ポートモレスビー市内では、歩行移動は原則控えるべきです。
「ホテルからスーパーまで5分だから歩こう」が成立しない都市です。徒歩で動くと標的になる前提で、近距離でも車を使う。詳しくはポートモレスビーの交通・タクシーを参照してください。
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
ホテル滞在の落とし穴 — 内部犯行も警戒
ホテルの居室へ何者かが侵入し、金品や貴重品が盗み出された。犯人は同人が利用していたルームキーを所持した部外者であった。
ホテルに滞在中の日本人のクレジットカードをホテルの従業員が部屋から持ち出し、不正利用した。犯人はカードの不正利用をした後、密かに財布に戻していたため、被害者は気付かなかったが、カード会社からの通報により事件が発覚した。
ルームキー流出・従業員によるカード不正利用が大使館手引きに具体例として並んでいます。スリ手口とは別の盗難経路としてポートモレスビーのスリ・置き引きでも整理しています。
ホテル滞在の防御チェックリスト
- 客室に貴重品・現金・パスポートを置きっぱなしにしない(金庫があってもセーフティとは限らない)
- カード明細をリアルタイム通知でチェックできる体制(アプリ・SMS)
- ルームキーを失くさない・スペアを発行された記録を残す
- 部屋を出るときに窓・ドアを必ず施錠
- 知らない人を部屋に入れない(清掃・修理は必ずフロント経由で確認)
ストリートチルドレンの集団恐喝
在留邦人が、赤信号で停車中に10数人のストリート・チルドレンに取り囲まれ、金品を要求された。同人が無視していると、彼らは一旦、同人の車から離れたが、その直後に腹いせに車に目掛けて投石した。
赤信号で停まった瞬間に10人以上に取り囲まれる。信号待ちで窓を開けない・現金を見せない・スマホを構えないは鉄則です。要求を無視すると投石が来ますが、応じれば後日また狙われる構図。減速して取り囲まれる前に車間を空けて停車する運転技術が必要になります。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
携帯電話番号の乗っ取り
在留邦人が銀行に登録していた携帯電話番号が使用不可となり、携帯電話会社へ連絡。その間、身に覚えのない認証コード(送金時に必要)をメールで10件程度受信。翌日、前日のメールを不審に思い、銀行に連絡したところ、100回以上にわたり、少額の送金(出金)がされていることが判明した。なお、使用不可になっていた携帯電話番号は第三者に契約変更され、不正利用されていた。
SIMハイジャック型の金融犯罪。携帯番号が突然繋がらなくなったらすぐ銀行に連絡して送金停止を依頼するのが第一手。日本の銀行も含めて多要素認証を電話番号だけに頼らない設定(認証アプリ・物理キー)に切り替えておくと被害が抑えられます。
警察官の不当要求
PNGの極めて固有のリスクが、警察官自身による恐喝です。
警察官になりすました犯人による事件が発生していることから、警察官の制服を着ている者に話しかけられても身分証の提示を求めつつ、近くの警察署まで移動した上で話を聞く必要があります。なお、真正の警察官であっても飲酒をしながら検問をする、言いがかりをつけ金品を要求する等の報告もあります。
在留邦人が自家用車で走行中、路肩にいた警察官に停車を命ぜられ、違反金100キナを不当に要求された。
身分証の提示要求 → 警察署までの移動を求めるが手引きの推奨対応。現場で現金を渡すのは厳禁です。トラブル時は大使館領事に連絡できるよう、領事直通の番号をスマホとは別にメモしておきます。
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
緊急時の連絡先
| 連絡先 | 電話番号 |
|---|---|
| 警察(緊急) | 000 / 112 |
| 在パプアニューギニア日本国大使館 | +675-321-1800 |
この都市のトラブル別ガイド
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