ポートモレスビーの盗難リスクは「街でスリに気をつける」とは違う形で来ます。徒歩移動が推奨されない都市なので、信号待ちの車内・ホテルの客室・SIMカードが主戦場です。ポートモレスビー全体の概況はポートモレスビー国記事、PNG全体はパプアニューギニア国記事で。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
信号待ちのストリートチルドレン集団恐喝
在留邦人が、赤信号で停車中に10数人のストリート・チルドレンに取り囲まれ、金品を要求された。同人が無視していると、彼らは一旦、同人の車から離れたが、その直後に腹いせに車に目掛けて投石した。
赤信号 → 10人以上に囲まれる → 要求 → 無視 → 投石。これがポートモレスビー市内の信号で起きうるシナリオです。信号で減速したらまず周囲確認、囲まれそうなら止まらず徐行で抜ける判断が必要になります。
防御策
- 信号で停車する前に前車との車間を広めに取って急発進できる位置取り
- 停車中は窓を完全閉鎖・ドアロック
- スマホ・財布・現金を窓側から見えないところへ(足元・グローブボックス・後部座席の死角)
- 子どもが寄ってきても窓を開けない・話さない・物を渡さない
- 取り囲まれそうなら徐行でも前進して場所を変える(投石覚悟)
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
車内荷物の窓越し強奪
邦人が東ボロコ地区のチャイナタウン付近を私用車で単独走行中、エンジン停止→停車したタクシーの乗客が窓から手を伸ばしバッグを強奪しようとしたが未遂(バッグ紐が腕に引っかかったため)。
エンジントラブルで停車した瞬間にタクシーの中から手が伸びてくる手口。バッグ紐が腕にひっかかっていなければ持っていかれていました。
防御策
- 助手席にバッグを置かない(足元に置く・後部座席の死角に置く)
- 走行中もドアロック必須(手引きが繰り返し強調)
- 窓は完全に閉める(小さな隙間でも危険)
- エンジントラブルが起きたらすぐ人通りのある場所まで惰性で進む、絶対に治安の悪い区画で停車しない
- 単独運転は極力避ける、複数人移動が原則
ホテル客室の侵入盗
ホテルの居室へ何者かが侵入し、金品や貴重品が盗み出された。犯人は同人が利用していたルームキーを所持した部外者であった。
ルームキーが流出・複製されている前提の手口。フロントで番号呼び・コピーを取らせる際、後ろから盗撮・盗み聞きされるケースもあります。
防御策
- チェックイン時、ルームキーは封筒に入れて受け取るホテルを選ぶ(部屋番号を声に出さない)
- ルームキーは他人に見せない・放置しない
- 部屋を出るときは必ずドア施錠+窓施錠
- 貴重品は分散保管(パスポートとカード予備は別の場所)
- 戻ったときに部屋の様子に違和感を感じたらすぐフロントに通報
Travel Alert 03
無料クレカの"海外旅行保険の限界"は?
補償額をふやすウラ技も
ホテル従業員によるカード不正利用
ホテルに滞在中の日本人のクレジットカードをホテルの従業員が部屋から持ち出し、不正利用した。犯人はカードの不正利用をした後、密かに財布に戻していたため、被害者は気付かなかったが、カード会社からの通報により事件が発覚した。
カードを持ち出して使用後に戻されているので、被害者本人は気づきません。カード会社の不正検知が先に動いた珍しい事例。
防御策
- カード明細リアルタイム通知を必ずON(アプリ・SMS)
- 客室のセーフティボックスにカード・現金を入れる(ただし完全な信頼は禁物)
- 普段使わないカードは金庫の奥・スーツケースの中など複数箇所に分散
- 帰国後すぐ全カードの明細を確認、PNG滞在中の不審な少額決済を逃さない
- カードの利用上限を一時的に下げて滞在する選択も有効
SIMハイジャック → 銀行不正送金
在留邦人が銀行に登録していた携帯電話番号が使用不可となり、携帯電話会社へ連絡。その間、身に覚えのない認証コード(送金時に必要)をメールで10件程度受信。翌日、前日のメールを不審に思い、銀行に連絡したところ、100回以上にわたり、少額の送金(出金)がされていることが判明した。
SIM自体が乗っ取られて契約変更されているハイレベル犯罪。日本の銀行のSMS認証も突破されます。
防御策
- 銀行・証券・主要サービスの多要素認証は電話番号ではなく認証アプリ(Google Authenticator、Authy)を使う
- 物理セキュリティキー(YubiKey等)が使える場合は積極採用
- 携帯番号が圏外のまま戻らない異常を感じたらすぐ銀行・カード会社へ連絡
- パスワードマネージャー+ユニークパスワードで芋づる被害を防ぐ
- PNG出張時は日本国内のメインアカウントから不要な権限を一時的に外す
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
小切手の漢字サイン偽造
A2-2の事例にもう一つ、漢字サインが偽造された小切手詐欺が記録されています。漢字だから外国人には書けないは通用しません。書類のサインを写真に撮られないよう、署名する場面では周囲を確認してください。
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
出発前のチェックリスト
- カード明細のリアルタイム通知をすべてON
- 多要素認証を認証アプリへ移行(特にメインバンク・主要メール)
- カードの利用上限を一時引き下げ
- 現金は分散して持つ(メイン・予備・隠しの3カ所)
- ホテルは警備員常駐・チェックインで部屋番号を声に出さない運用の物件を選ぶ
- 信号待ちでバッグ・スマホを助手席・窓側に置かない癖をつける
よくある質問
ポートモレスビーで「スリ」レベルは少ないって本当?
単純なスリより、武装強盗・カージャック・ストリートチルドレンの集団恐喝が主流です。手引きにも「物盗り目的のラスカル」が中心と書かれています。徒歩移動そのものが推奨されない都市なので、街なかでスリに気をつけるより車内・ホテル内の盗難対策が重要です。
ホテルのセーフティボックスは信頼できる?
限定的です。手引きには「ルームキーを所持した部外者による侵入」「ホテル従業員による客室からのカード持ち出し・不正利用」が記載されています。貴重品はカード明細リアルタイム通知・分散保管で守る前提です。
携帯番号が急に圏外になったら?
SIM乗っ取り犯罪の可能性があります。手引き事例では使用不可になっていた番号が第三者に契約変更され、100回以上の不正送金が発生しました。すぐ銀行・カード会社に送金停止を依頼してください。